僕の最推しであるカービィの二次創作です。
あらすじ
HAL研究所は、「カービィを眺める」ためのゲーム機用ソフトを開発する。
プログラム上、全てのキャラクターの中にはAIが組み込まれ、それぞれのキャラクターにそれぞれの性格を入力した。
そして、全てのキャラクターが動きたいように動く。
そんな世界を眺めるゲームがニンテンドーダイレクトにて、公開された。
世間の声は、「最高のソフト」と「絶対につまんないソフト」の2種類の声があがった。
そんなソフトが開発段階の最中、ある事件が起こる。
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目次
第一話 -現実世界-
多分一番更新頻度が高いはず。
窓の外に富士山が見える。
山梨県某市のHAL研究所では新作ゲームの開発が進められていた。
多くのプログラマーがパソコンに向き合い、キーボートを叩く。
先日夏至の訪れた日本。
滝のような汗が流れ、セミの声が暑さを倍増させる。
まるで拷問のような暑さなのにも関わらず、プログラマーたちは汗を拭いもせずにそれぞれのデスクと向かい合っていた。
その部屋の一つ上の階では、荒げた声をあげる1人の男。
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???「「カービィのRPG」の制作中止!?」
???「ああ。すぐに中止、次作に取り掛かりたまえ。これは命令だ、河本くん。」
河本「そんな……、山下社長、なぜですか!?」
山下「今のゲームのニーズは「癒し」だ。」
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河本というのは、HAL研究所の所長だ。
今日は研究所に社長が直々に訪れた。
何が伝えられるのか、普段は褒めて頂けるため、少しばかり期待していた。
そんな中、「開発中止」の命令が下された。
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今の日本の経済発展は著しい。
そのため、物価の上昇も凄まじい。
多くの社会人は遅くまでの残業、休日出勤を行い、生活をつないでいる。
そんな情勢の日本でいわゆる「やり込みゲー」が通用するわけがない。
そのため、切られてしまったようだ。
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山下「ただ、カービィのポテンシャルは素晴らしい。カービィ自体の癒し性能は非常に良い。そうならば、その可愛らしさを全面に押し出してみればどうだろうか?」
河本「はい…。」
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プログラムチームに開発中止の旨が伝えられた。
佐々木「そんな…。」
下川「うそ…だろ……?」
河本「事実だ。」
しばらくの静寂につつまれた後、佐々木が口を開く。
佐々木「癒しゲーか……。」
河本「うーん………」
佐々木「河本所長、どうかしましたか?」
河本「あ、いや…。なんでも…。」
河本は2人の顔から目線を反らす.
下川「アイデアがあるなら言ってください!」
その言葉に共感したのか、河本が口を開く。
河本「えっと…ポップスターを自由に眺められるソフトってのはどうかな?」
佐々木「それなら、ビジュアルチームの仕事が増えそうだけど…。」
下川「うーん……あっ!今までの作品のビジュの引用はどうですか?」
河本「古参の人も食いつくか…。」
佐々木「でも、3Dにはしたいよなぁ。」
河本「とりあえず、ビジュアル班はポップスターを3Dで作ろうか。」
下川「了解です!」
下川は自分の部署に戻っていった。
河本「んで、問題は住民の行動パターンか。」
佐々木「そうっすね。乱数でランダム性を出しても、結局は同じ動きが度々出てきちまうし。」
河本「うーん…」
佐々木「うーん…」
沈黙を破ったのは、下川だった。
下川「AIを組み込むのはどうですか?」
佐々木は驚きつつも、うつむく。
川本はそんな佐々木を見つめる。
下川「ご、ごめんなさい。この手のことに詳しく無いくせに口出しして…」
河本「あれ…?そもそも、自分の部署に行ったんじゃなかったのか?」
下川「あ、その…話し合いの続きが気になっちゃて。ごめんなさい!!」
佐々木が呟く。
佐々木「AIをソフトウェアに組み込むのか…。行けるか…?」
川本「行けそうだな…!」
佐々木「やってみるわ!!」
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それから三ヶ月
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佐々木「下川〜、ロード終了したぞー。」
嬉々とした声が部署内に響く。
下川「本当ですか?」
佐々木は下川の目を見て、頷く。
佐々木「ああ。起動してみるか。」
マウスでクリックする音が響く。
「ダウンロードチュウデス… 0.3%」
佐々木「……時間、かかりそうだな。」
下川「河本さん呼んできます。」
下川はスキップをしながら所長室に向かっていった。
1話が長い…。
推しの子やん。(1話目のみ90分)
次からは500〜800字くらいになるかと。