映画館から異世界に迷い込んだコノハとアオイ。チート級のスキル「色々」を駆使して、襲い来る「冒険者殺し」や魔物たちとの異世界サバイバルを生き抜く物語ーー。
続きを読む
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
第1話 異世界転移
「起きて、コノハちゃん。起きて…!」
「ん…」
友達のアオイに声をかけられ、私は目を覚ました。
「ここ、どこなの・・・? 洞窟・・・?」
アオイの言葉に、私ははっと周囲を見渡した。
ほんのり明るい洞窟。鉱石が自ら光っているのだろうか。
私は起き上がって状況を確認したが、希望は打ち砕かれた。
「なにもない・・・・・・」
絶望的な声が口をついて出た。
「私たち、映画館にいたよね…」
そう、アオイと私は、映画館でポップコーン片手に映画を見ていたはずだ。それで――
「「映画の途中で、画面が光った!」」
私たちは見つめ合い、声がぴったりと重なった。
しかし、それが原因で転生なんてことがあるのだろうか? まるで漫画の世界だ。
ふと足元を見ると、リュックが二つ置かれていた。私とアオイの分だろうか? 怪しいと感じたが、好奇心には勝てない。
「リュック、開けてみよう!」
私はアオイにそう提案した。
「とりあえず、リュックの中身全部出してみよう」
そう言って、私は中身を岩の上に広げた。
「アオイと私のキーホルダー、懐中電灯、短刀、小さいまな板、コッペパン、水、調味料セット、袋、この世界のお金?」
これじゃあ、もっても10日分くらいしかないかも。 あと、なんで調味料セットがあるの・・・?
「他になんかないかな…?」
私は懐中電灯でリュックの奥まで探ってみる。あれ? この隅っこにある黄色い付箋はなんだろう?
付箋を取り出して、アオイに報告した。
「アオイ、付箋あったよー! 『鑑定』って書いてある」
「鑑定」――私がその言葉を口にした瞬間、どこからか明るいファンファーレのような音が鳴り響き、目の前に半透明のウィンドウが現れた。
名前:コノハ・セロー
名字は違うけど、名前は確実に私だ。
「アオイ、『鑑定』って言ってみて!」
「あ、うん? 『鑑定』!」
アオイの目の前にもウィンドウが出たようだ。覗き込んでみると、「名前:アオイ・マファール」と書いてある。
やっぱり、名前はそのままだけど名字が変わるパターンかぁ…。
(他に情報ないかな〜)
なんて思いながら画面をスクロールしていると、「スキル」と書かれた欄を見つけた。
「おぉ〜、アオイ、スキルだって!」
私が見せた瞬間、アオイは「えぇ…?」と声を上げ、なんとも言えない苦笑いを浮かべている。
つられて私も自分のスキル欄を見てみると――そこには「色々」とだけ書いてあった。
私もアオイと全く同じ顔になったと思う。
(なんだよこの適当な表示…。 バグ?)
「ははは…!」
吹き出したアオイと一緒に笑っていたら、いつの間にか眠気に襲われて、意識が遠のいていった。
「グオー!」 力強い声に私は飛び起きた。
目の前には、ま、魔物・・・?
こんにちは〜 投稿作は2本目なんですけど、この作品自体の投稿は最初なので緊張しますね。 小6のperson,頑張ってまいりますので、コメントとかで応援をお願いします!! それでは、次のお話で!!