編集者:なあと_🎲
青、白、水 さんたちが医者化
黒、桃、赤 さんたちが精神患者になります。
グロい表現があるかもです。
医療知識0です 全部Googleに頼って書いてるんで!
これはフィクションです!!! ご本人様には一切関係ありません!!!
注意
エセ関西弁あり
年齢操作あり
nmmnです
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展開ジェットコースター
青黒メインの黒主人公
二次創作
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目次
第一話
※初投稿なので温かい目で見守ってください。
青さん視点
---
**ウゥゥゥゥゥ**
騒がしくパトカーがなる。
どうしたのか、そう思いながら、歩道を早足で家に向かう。
隣の道路には多くの車が通り過ぎていく。
今は一刻も早く家に帰ってベッドにダイブしたい。
不運なのか、車に乗ろうとしたところ、バッテリーが上がってしまっていて動かせない状態だった。
幸いにも、タスクが終わったのが終電前だったので電車と歩きで帰ってきた。
「流石にキツイわぁ....w、タクシー捕まえたらよかったかな....ボソッ」
最近、仕事詰めで疲労が溜まっているのか、運動不足なのか、それとも.......
(っいやッ!!まだまだ20代やッッ!)
そう思いながらフラフラと歩いていると
「まてェッ!!!」
後ろから2人ほどの男性の声がした。走っているのだろうか、慌ただしい足音と息を切らしながらの声だった。 なにか焦っているんだろう。
そう他人事のように思っていると足になにか、柔らかく、硬い、少し暖かいものが足にあたり、ズボンが引っ張られるような感覚があった。
驚いて足元を見ると、きれいな黒く長い髪の小さい男の子が俺の足に引っ付いていた。
その子を見ると多くの傷跡があった。
「ッやっと止まった...」
先ほど後ろから追いかけてきていた男性二人が息を切らして言った。この男の子を追いかけていたのだろうか。
「ッ警察です。」
そう言って中年の男性はすぐ息を整え、背筋を伸ばしこちらに向けて警察手帳を見せてきた。若い男性も慌てて息を整えて、警察手帳を見せてきた。
「あの、その男の子を引き渡してもらえないでしょうか?」
逆に今すぐにでも剥ぎ取って早く家に帰りたいぐらいなのだが、何故か俺のズボンを握りしめて離そうとしない。
「...なんでこの男の子を追いかけてるんですか? この子になにかあったんですか?」
単純な疑問だ。別に悪意とかの感情があったわけではない。
少し間が開いて、しばらくたってから中年辺りの警察が話し始めた。
「....その子の、親御さんが虐待、育児放棄をしていたんです。それに気付いたご近所の方が通報されて、」
自分で聞いておいてなんだか、本当にそれ話して良いのか...?
「その子は、親がいなくなったので、児童養護施設に入れなければならないんですが、その子が途中で逃げ出してしまって追いかけていたんです。」
嘘は吐いているようには見えない。
「児童養護施設に入れるくらいならこの子、俺が預かってもいいですか?」
自分でなにを言っているのかよくわからなかったが、この子を警察に引き渡してはいけないような気がした。
辺りの空気が凍りつく。
若い方の警察は、棒立ちでポカンとしている。
中年辺りの警察官は目を見開いて言ってきた。
「その子は、精神障害を持っています。大体の人はこれを聞くと.....」
ズボンを握っていた手がピクッと動いた。
(なら都合がいいなw)
俺は内心、不適な笑顔を浮かべながら言い放つ。
「俺は精神科医です。この子は、パッと見ただけでもかなりの傷があります。障害を持っているならなおさらうちで預かりますが。」
諦めただろうか、溜め息をこぼしていた。
「...わかりました。では、手続きはこちらでやらしてもらいます。どこの病院ですか?」
先ほどまでこの子をネチっこく追いかけていた警察官だとは思えないぐらいあっさりと諦めた。
「賽ノ目精神病院です。」
「はい、ではその子のカルテを送っておきますね」
「あー...はい、ありがとうございます。」
では、と言いキレイな敬礼をし、パトカーの方へ戻っていく男性の警察官達。
ズボンが少し引っ張られたような気がしたので足元に視線を落とした。
「ッ?」
少し不安そうだけど少し安心したような顔をしながらこちらを見上げる男の子。顔はとても整っているが、目は腫れていて、目の下には隈、頬には涙の跡、体のあちこちには痣や切り傷などの傷も多い。栄養不足でだろうか、腕は細く、痩せていた。服はボロボロで、靴は履いていなかった。
パッっと見ただけでも、虐待やいじめの跡がある。この子はどれだけの事をされたんだ、と思いながら抱きかかえた。
「よいしょっと...」
靴は履いていないので抱きかかえないと何かとまずいだろう。思ったより、軽くて驚きつつ疲れ切った頭をフル回転させた。
(病院では夜勤の看護師がいるだろうが、遠いし帰りが終電までに間に合わないやろ。それに、ここからじゃ家のほうが近いか....)
「俺の家に行くな」
コクッっと不安そうに頷いた。
そこから先程よりも早い足取りで、家に向かった。
---
暗い部屋に電気を入れた。パッと点いた電気が強く、少し眩しい。
明日の朝に、コンビニかどこかで軽食を食べて出勤しようかと思ってたが、子供が来たのだからそうはいかないだろう。
男の子と荷物をソファに置いて、ネクタイを取った。
(冷蔵庫になにか入ってるかな...?)
そう思い冷蔵庫を開ける。
「......」
びっくりするほどなにもなかった。
少し、調味料とか材料とかがおいてあるかな?と思ったがマジでなにもない....
どうしようか、と思っていたがあることを思い出した。
(そういえば、今日だかにほとけになんか貰ったような気ぃするな...)
貰ったというよりかは勝手に突っ込まれたと言う方が正しい。
そう思いながら、先程ソファに捨てた荷物を漁る。
(確か、このバッグに入れてたよな....)
男の子は少しびっくりしていたが、俺の手元をじっと見つめていた。
(お腹空いてるんやな?)
そう思いながら漁っていると、クシャっという音と感触が手にあたった
「....マジであったわ...」
卵やツナが挟んであるサンドイッチが出てきた。
消費期限は...今日か、、、 まぁ、食べられないことはないか...?
隣を見ると、こちらに体ごと向けて、よだれを垂らす男の子がいた。
少しかわいいな、と思いながらサンドイッチを袋から開けて手渡す。
「食べてええよ?」
(別に俺は腹減ってへんからええけど...)
少し困ったような顔をした男の子だが、すぐに手に取って、口に頬張った。
(ハムスター見たいやなw)
とてもかわいい
そう思って眺めていたら、食べ終わっていた。
「まだ食べたい?」
「フルフルッ」
頬にいっぱい詰め込んで、横に頭を振る。
異様に食べる量が少ないが、カルテなどを見ないと何もわからないから、明日は早く出勤して、情報を漁ろう。
「じゃあ、お風呂入ろか」
---
ドライヤーで髪を乾かすが、髪がとても長く、なかなか乾かない。
風呂に入って分かったが、体にも複数の切り傷があったり、痣などもたくさんあった。
水が傷に滲みるのか、水をかけると猫のように風呂場から出ようとした。嫌がっていても、傷を洗わないと膿んでもっとひどい状態になるからやらないといけないだろう。
「はいっ終わったで!」
「コクッ...コクッ....zZ」
すごい眠そう、、子供の体力的にもこの時間まで起きているのは少しキツイかもしれない(PM 12:24)
「あぁ、ごめんね、もう寝るか」
そう声をかけたが、もう寝ていた。
少し微笑みながら、俺は男の子と一緒に寝室に行き男の子を寝かせた。
すぅすぅと男の子の寝息が聞こえる中、俺は勉強を開始した。
おはようございます!こんにちは!こんばんわ! 僕です!(?)
何回か確認したんですけど、誤字脱字とか変な言葉の使い回しとかが多いです!!
関西弁翻訳をちょこちょこかけたんですけど、まぁ、関西人じゃないんで、許してください!!
いろいろ機能とかここ間違ってるよー!とかここイントネーションおかしくね?ってとこあったら教えてください!
感想とかめちゃんこ待ってます!!
第二話
青さん目線
---
ガタガタと電車に揺れながら職場に向かう。
出勤時の電車はとても混み合っているが、今日は少ない方らしい。
人込みや電車の揺れで酔わないか、気にかけながら今日のスケジュールを確認する。
早く起こしてしまったので、とても眠そうにしている。
家に食べれるものがなにもないので、途中ファミレスに寄った。料理を目の前にした時は目がとても輝いていたが、やはり食べる量はとても少ない。
「寝ててええよ?」
そう言いながら、俺は男の子を持ち上げて自分の膝に乗せた。
男の子は急に持ち上げたのがびっくりしたのか、少し固まったが、すぐに力が抜けて眠りに落ちた。
---
しばらくして、降りる駅についた。
男の子を起こすのも悪いので、抱きながら駅に降りた。
二人分の切符を改札に入れて駅を出た。
痩せているとはいえ人ひとり抱えて歩くのは少しキツイだろう、そう思いタクシーを捕まえる。
「賽ノ目精神病院までお願いします。」
おはようございます!こんにちは!こんばんわ! 僕です!(?)
今日は短めです!多分すぐに次を出すと思いますが...
電車とか駅とかタクシーとか全然乗ったことないので曖昧です!
まぁ、許して...
誤字脱字などの変なところがあったら教えてください!
第三話
黒さん視点
「おはよー!!!!!!!」
そんなクソデカボイスから始まる朝。
声の主...まろ先生は、3人しかいない この部屋の担当医だ。
『青柳いふ』って名前で俺らが勝手にまろ先生と呼んでいる。癖のない青髪を七三分けにしていて、真っ白な白衣に真っ白なワイシャツ、青色のネクタイを締めている。
少し縁の大きい横長のメガネをかけていて、その眼鏡の後ろには少し濃い隈が目の下にある。不眠症らしい。
「まろ先生うるさい...」
この眠そうに話すこいつは『赤羽 りうら』中1
負けず嫌いで、すこしツンデレなところもあるかわいい末っ子。つやつやの赤い髪にポンパというなんとも末っ子という文字がよく似合う子だ。
|統合失調症《とうごうしっちょうしょう》って言うのとパニック障害っていう2つの精神疾患患者だ。親はいて、親の認証でここに入院しているらしい。
「ごめんて〜、」
「...絶 対゛思って゛ない゛じゃん゛...」
「おはよぉないこ!今日、喉の調子良いね!」
このしゃがれ声のこいつは『桃瀬 ないこ』中2。
ピンクの癖っ毛で背が高いし勉強できるし、すこしやんちゃだけど、ユーモアがあるリーダーのような存在。|心因性失声症《しんいんせいしっせいしょう》っていうなんかストレスで声が出なくなる精神疾患患者だ。
それに加えて、同じ部屋の俺達と先生は良いのだが、他の人だと人間不信になったりしている。
孤児院で育ってたらしいんだけど、そこが虐待をしていて、捕まったときにまろ先生がひろったらしい。
「悠佑〜!起きろ〜!!」
「んぅ...zZ」
そして俺、『黒崎 悠佑』中3
黒をベースに黄色のグラデーションがかかっている長い髪。
みんなから何故か『アニキ』って呼ばれている。まぁ、この部屋の中で一番年上なのだが...
|解離性同一性障害《かいりせいどういつせいしょうがい》って言う、いわゆる多重人格だ。
個性豊かな人格が俺の中にたくさんいる。他の人格に変わった時に体の自由や神経、精神はその変わった人格にしか操作できないし、自分が操作していない時の記憶はないから情報共有が必須だ。
他にも身体障害、気分障害を持っている。
小1辺りの時に親が育児放棄と虐待で捕まって、まろ先生が拾ってくれたらしい。
「ほらほら!起きてご飯食べに行くよー!」
ここの病院は少し変わっていて、医者のまろ先生と初兎先生とほとけ先生が俺達の面倒を見てくれている。普通は看護師がやる仕事らしいが、障害や精神疾患が重く、看護師では手に負えないらしい。看護師はそれが仕事なのに。その手に負えないのがこの部屋に集められたいわゆる問題児、だ。
他にも色々変わっているところが多いのだ。
「おはよぉ悠佑、他のみんなの調子はどう?」
「みんな元気だと思う。」
「そっか〜、じゃあご飯食べに行こう!!」
朝から変なテンションで食堂に連れていかれる。
---
「あ、みんなおはよー!今から朝ご飯?一緒に行こー!」
この水色の髪の人はまろ先生と同じく、俺達の部屋の担当医。ほとけ先生『水葉 ほとけ』だ
ほとけ先生は初兎先生と仲が良く、ふわふわとしたショタボと声が通る声に声量があるとても声が特徴的な先生。よくドジして怒られているけど変なところで感覚が鋭くなる。ラフなスウェットに少しワンサイズ大きめの白衣をゆるく羽織っている。癖がある水色の髪で、アホ毛と右目の下にあるほくろが特徴的だ。
「いむくん、声でかいな」
そして、この人『白河 初兎』初兎先生だ。
白と紫のグラデーションカラーで一部跳ねている髪。大きめのスウェットをゆるーく着ているのが様になる。ふわふわとした印象強い先生だ。
「ほとけ先生もしょー先生も早くいこーよ」
りうらがそう言うと、それに被せるように小さくお腹がなる。
「ッw 早く行くよー!」
「あ!ほとけ先生いま笑ったでしょ!!」
そんなゆるい会話をしながら、今日も一日が始まっていく。
おはようございます!こんにちは!こんばんは!僕です!(?)
今日は人物紹介ですね!
黒くんの人格は出てくるときに紹介入れてきます!!
ここまではゆる〜いプロローグです
多分こっから障害でどんどん病んでく人出てきます
ここまで読んでくれてありがとうございました!!
次回もよろしくお願いします!!
第4話
青視点
「んぅ...」
一人しかいない仮眠室で寝返りを打つとギシっとベッドがなる音が響く。
今日の当直は俺なのだ。
俺は不眠症で、今日は薬を服用してもなかなか寝付けない。
そのまま寝れず、徹夜するときもあるし、寝たと思ったら2時間もしないで起きてしまうこともある。
薬を服用してもそこまで変わることもなく、すぐに起てしまう。
実は縁の太い眼鏡をつけているのは目の下にある隈を隠すためでもある。
視力は悪いが、眼鏡に度は入っていなく、いわゆる伊達メガネ。普段はコンタクトを入れている。
(もう起きるか...)
壁にかかっている時計は3時を指している。辺りはオートライト以外の光はなにもない。
頭に自分が担当している部屋の子供がよぎる。少し覗いていこうと考え、台に置いていたものを身につける。
そして、ベッドを整え、部屋を出た。
オートライトがあっても薄暗い夜の廊下を静かに歩く。ここまで静まり返っていると音を出すのに少し躊躇してしまう。子供の頃はこういう薄暗く、静まり返ったところが苦手だった。
---
目が暗闇に慣れてきた辺りで病室の前についた。
起こさないよう、静かにドアを引く。
子供達の小さな寝息が聞こえてきたが、俺は一つのベッドに目が止まった。悠佑のベッドだ。
頭まで深く布団を被っているのが見える。
近くに寄って顔を見ようとしたら、物音に気づいたのかベッドの中から振り返った。
「...ぁろ...せんせぃ...?」
小さく、少しかすれた声が俺を呼んだ。
「まろ先生やで〜起こしちゃった?」
「んーん、ずっと起きてた」
「そっか、じゃあ後でな、」
「ぅん、おやすみ」
そう言い周りを見渡し、部屋を出た。
暗くてよく見えなかったのだが、目元が腫れていて、頬に涙の跡があったのは気の所為だろうか。
---
あの部屋を担当している俺達には専用の部屋を用意されている。
部屋は何個かあって、俺達 医者が3人で共同作業する部屋もあるし、ベッドが置いてある患者用の部屋があったり、内側から開けられない部屋があったり...と他にも何部屋かある。
作業部屋を使って勉強などをしようと思い、体の向きを変える。
---
部屋の前についたので、ポケットからカードキーを取り出し、リーダーにかざす。
カチン、と鍵が開く音がしたのでドアを押し開ける。
真っ暗な部屋に明かりをつける。
暗闇に目が慣れていたので少し目が眩む。
自分のデスクに付いている引き出しを漁り、大量に溜まっている論文を引き出した。
眼鏡やコンタクト、白衣などの身につけているものをデスクの空いている場所に起き俺は論文を読み始めた。
---
規則正しく鳴る秒針が気になるくらい静まり返った部屋で一人、論文を読む。
いつの間にか日は出初め、窓から見える道路には、車が多く走っている。そして、いつの間にか点いていた廊下の電気に照らされて歩く看護師。
時計を見るとあれから4時間立っていた。
「うわ、もうこんな時間やん...」
独り言をつぶやきながら廊下に出る。
ドアに付いている窓から見た時よりも結構明るくなっていた。
そして、ドアに出た瞬間に左側から声がした
「あ、おはよぉいふくん!」
「ん?...あぁほとけか...おはよ」
ぼやけた視界に映る目一杯の水色。
「いふくん当直お疲れ様!眼鏡かけないの?」
そう言いながら顔を覗き込んできた。
「あー、忘れてた...」
クスクスと笑い声が少し聞こえてきたが気にしないで部屋にあるデスクに戻る。
4時間前とは変わって、デスクの上には論文が散らかっている。
大量の論文の下からコンタクトと眼鏡のケースを発掘する。
手鏡を出し、両目にコンタクトを入れ、眼鏡をかける。
視界の端では、ほとけが自分のデスクに荷物を置くのが見える。
「お、いむくん今日は早いんやな!」
部屋に入って第一声がそれなのは、信頼関係があってこそなのだろうか....
そんな事を思いながら、声の主の方を向く。
「あ、まろちゃん今日当直だったっけ?お疲れ様〜〜」
こちらをチラっと見て、荷物を置く。
ふと時計を見ると7時半を指していた。
「病室行ってくるな〜」
返事をしたのを確認し、部屋を出る。
---
ガラガラと音を立てながら、ドアを引くと同時に自慢のクソデカボイスで喋る
「おはよ〜!!」
そう、元気に言うと返事が帰って来る。
「ん...おはよぉ、まろ先生」
「おはよ、りうら、調子どう?」
「...元気だよぉ」
初めに返事をしてくれたのはりうら。寝起きだから少し反応が遅いが、いつも通り元気そうだ。
「ッ....パクッパク...ッ」
「ないこぉ〜おはよ〜! 喉痛い?」
「ッ....コク」
「そっか〜痛み止め飲もうね〜 他に調子悪いところある?」
「...フルフル」
ないこは、声は出てないが、パクパクと口を動かす。
薬を出し、水と一緒に持たせると、すぐにゴクっと飲む。
ないこの頭を撫で、もう一つのベッドに向かう。
「悠佑〜おはよ〜?」
「...おはよういふ先生」
いつもと違う表情、言葉遣い、『いぶき』だろう。
いぶきの見た目は主人格より目が細くなって平行眉になる。目が悪いので、いぶきの人格の時は、眼鏡を渡す。
15歳で悠佑より1つ上。主人格がうつ状態になっているときによく出てくる、いわゆる『保護人格』だ。
「いぶき、おはよ〜 悠佑はどう?」
「今日は調子悪いみたい....さっき泣いちゃってて...」
「そっか...いぶきの調子はどう?」
「元気だよ」
全員の健康チェックを終わらせ、朝食の準備を促すとゆるく返事を返してくれる。
全員中学生なので反抗期とか思春期とかでもおかしくないのに、何故かみんな素直に従ってくれるのだ
---
「ん〜お腹すいたぁ」
いつもの定位置に座り伸びをしながら言うりうら。
後に続いて、ないこ、いぶき、と座る。
途中から合流したほとけと初兎もいる。
「いただきます」と声に出し、器用に箸を使い、食べ始める。
ニコニコと笑いながら幸せそうに食べるのを見ていると、自然に笑顔になる。
みんな全部食べ終わり 薬を飲まして片付けをする。
食堂を出て廊下を歩きながら、ほとけが喋る。
「今日の予定、覚えてる?」
ほとけがみんなに聞くが、みんなだんまりだ。
少し後ろを歩いていた初兎が何故か吹く。
「やっぱみんな嫌だよね〜」
そんな呑気なこと言っているが、俺らも大変だ。
だって今日は.....
--- **「持続性注射剤打つんやな」** ---
初兎が笑いを堪えながら言うとその言葉にないこりうらの肩が跳ね上がる。
月に1〜2回打たないといけないのだ。
「うわぁ〜注射やだぁ〜」
「ッ.......パクッ!...パクッ!...ッ」
「ないこは無理やり声出さんとってな〜」
あからさまな嫌だと駄々をこねる。まぁこんなのは可愛いものなのだが...
---
「ねぇ〜、ほんとに注射するの〜?」
嫌そうにりうらが言う。子供は誰もが嫌がるだろう。
「しゃあないやろ〜、せんとやし〜...」
これはもうどうしようもない。やらないといけないことなのだ。
「ないちゃん、すっごいブサイクやで〜...w」
ないこは声が出ない代わりに、仏頂面で不満を表現している。
それを面白おかしく頬をつつく初兎。それにもっと不機嫌になるというループが始まろうとしていた。
いぶきは今、悠佑のカウンセリングをしてくれているのか、ずっと上の空だ。
「お、準備できたみたいやで〜行こか!」
ほとけから連絡が来たようで、ほらほらと急かすように廊下に出す。
そんな初兎を見て、腹黒いと思いながら悠佑こといぶきを起こす。
「いぶき〜〜注射行くで〜」
は〜い、という返事をし、ベッドから降りる。
---
水くん目線
---
「ちょっと冷たくなるよ〜」
「....ッ」
アルコール綿をりうちゃんの二の腕につける。
綿は痛くないけど、その後の細い注射針が嫌で、少し不機嫌な感じ。
「力抜いて〜そうそう上手上手! 少しチクってなるよ〜」
できるだけ優しい声で話しかける。
ここからが僕の腕の見せどころ。
元麻酔科医で注射は得意分野だ。
「りうちゃ〜ん!痛くないからね〜〜!僕、注射うまいから!ドヤッ」
「ほとけ先生何いってんの...」
「そんな冷めた目で見ないでよぉ〜(泣)」
「ww」
「はい!りうちゃん終わったよ〜頑張ったね〜!えらいえらい!」
そんな会話をしている中でさり気なく打つ。これが僕のやり方。
りうちゃんは会話している間にもしっかり力を抜いてくれているので、とてもやりやすかった。
もう終わったの? という顔をして戸惑っているのを気にしないで、注射針などを片付ける。
「よし!じゃあ戻るよ〜!」
「あ、うん...」
すこし戸惑いながら後ろをついてくる。
その姿がとてもかわいらしい。
おはようございます!こんにちは!こんばんわ! 僕です!(?)
今日は長いんじゃないかな!?
感想待ってます!!
5話
青さん気絶シーンあります
水さん目線
---
注射が終わり、部屋に戻る。
部屋には、しょーちゃんと悠くんがいる。
珍しく、いふくん達がいないが、多分すぐに帰ってくるだろう。
「...まろちゃん遅いなぁ...」
あれから5分たち、しょーちゃんが不思議そうに言う。
「ね、どうしたんだろ....」
そんな事をしょーちゃんと話す。
悠くんの人格のゆうきくんが、りうちゃんの勉強を教えている。
ゆうきくんは世話好きで、みんなのお兄ちゃん的存在で知的学的人格。
いつも笑顔の奥に少し闇を感じるのは気の所為だと思いたい。
みんなまだ、学校には行ってないが、院内学級に混ざって勉強をしている。
いつかみんなの精神が安定するようになったら一緒に通わせてあげたい。
りうちゃん達を見守りながらいふくん達を待つ。
あれから10分たっても戻ってこなく、初兎ちゃんの表情が曇り始めるが、勢いよくドアが開く。
「ハァハァッ.....ッパクッッッ!!パクッッッッ!!!」
肩で息をしながら必死になにかを伝えようとするないちゃん。目元には涙が溜まっている。
「ないちゃん?!どうしたの!?」
それに驚き、すぐに近寄る。
「グイッ!........パクッッ!!パク!!」
白衣の裾を思いっきり引っ張られる。そのまま、ないちゃんの力にまかせて、連れてかれる。
しばらく歩くと、青い髪で白衣を羽織った人が一通りが少ない場所で倒れている。
「?!....いふくんッッッッッ!!!!!」
すぐに駆け寄り、肩を揺する。力なく倒れている彼の顔は青白く、眼鏡越しでもわかるように隈が酷かった。
「....ないちゃん、しっかりついてきてねッ!」
いふくんを背負い、全速力で走る。
---
白さん目線
---
大きな音をならしてドアが勢いよく開いた。
ドアが取れるかと思いながら唖然としていると、ぐったりとしているまろちゃんを背負っているいむくんが息を荒くして立っていた。
「ハァ...しょーちゃんッ!!ハァ...いふくんがッ!!」
「大丈夫!!いむくん一旦落ち着いて!まろちゃんをベッドに寝かせて!」
一旦いむくんを落ち着かせ、まろちゃんをベッドに寝かせる。
流石に、痩せていると言われても、180cmある成人男性を一人抱えているのだ。
後ろで不安そうに見つめているりうらと悠くんといむくんの後に来たないちゃんが視界の端で見えた。
「いむくん、3人を違う部屋、連れってって」
「ぅッ、うん!」
まろちゃんが顔面蒼白で倒れているところを見ていると不安になるだろう。
倒れた時に頭などをぶつけたりしてないか確認する。
「怪我はあらへんね...」
聴診器などで体に異常なところを探す。
検査したところ、専門じゃないが症状から考えるに、|血管迷走神経性失神《けっかんめいそうしんけいしっしん》だ。
症状は呼吸が少し浅いのと冷や汗くらいで、睡眠不足で血圧の低下で失神したんだろう。
ぶっ倒れた時にクリティカルヒットしなければ命に関わるようなことはないし、一時的に意識がないだけで、ほっといておけばすぐ起きるだろう。
---
青さん目線
---
気持ち悪い、頭痛い、頭がふわふわする。
そんなことを思いながら重い瞼を開くと、そこには真っ白な天井が広がっていた。
見慣れないその光景に戸惑いながら、起き上がりあたりを見渡す。
「まろちゃん、おはよぉ」
初兎が隣でパソコンを弄りながら、ゆっくりとしたテンポで話す。
「調子はどぉ?」
「ん.....大丈夫....」
「はい、まろちゃん これ飲んで」
そう言いながら、ペットボトルに入ったスポーツドリンクを差し出す。
「ぁ、ありがと...」
受け取り、飲んでいると、今度は少し早口で話し始める。
「...まろちゃんね、さっきないちゃんに注射打ち終わった後にぶっ倒れたみたいやで? 症状的には|血管迷走神経性失神《けっかんめいそうしんけいせいしっしん》やと思うから、塩分水分しっかり取って、できるだけでええから寝るように。それと、目眩とか吐き気とかが出たらすぐに言うてな? 俺らがいなかったらすぐに仮眠室で横になってな」
「........はい...」
俺が返事をした後に少し間を開けて思い出したかのように話し始めた。
「あ、 あと、ないちゃんが必死で呼びに来てくれたんやで? お礼言っておきなね?」
「ぇ?、ぁ、ぅん...」
少し、間が開く。いわゆる|話すことがない《気まずい》ということだ
しばらくしてから初兎が話し始める。
「......倒れたのってこれが初めてやないやんな?」
その言葉に自分でも肩が跳ねたのがわかった。
「やっぱりな....」
心の声が漏れたような声で言う
「あんな? まろちゃん、俺より医師のキャリア長いんだから、わかるやろ?」
溜め息をつき、頭を抱えながら、ゆっくり話し始める。
「んで? 症状は? いつから?」
呆れたような声で初兎に聞かれたので、ふわふわとする頭で必死に考える。
「えっと....ちょうど、ないこの注射が終わって、病室に戻ろうとした時に急になんか、目眩が来てフラっとした瞬間に吐き気が来て、耳鳴りと視界のぼやけが一緒に来て、そっから意識ない.....」
「そっか....吐き気は? 耳鳴りとかまだ続いてる?」
「ちょっと気持ち悪いのと、頭痛。」
「OK、 多分、頭働いてないし安静にしててな! 吐きそうになたら言ってな!!」
「ぅ、うん....」
---
水目線
---
PHSで連絡がくる。しょーちゃんからだ。
『あ、いむくん? まろちゃん起きたでー。 一応安静にさせるわー!』
「あーおけおけ! そっち行くねー! ちょい悠くんの情緒が不安定になっちゃって、今寝てるよー他の子は安定してる」
『りょー』
簡単な返事でPHSの電源を落とし、みんなに部屋に戻るように促す。
「みんなー! 病室戻るよー! 片付けしよーね!!」
ないくんとりうちゃんは勉強道具の片付けをし始め、僕はそれを手伝う。
片付けが終わり、寝ている悠くんを背負い部屋を出る。
「ほとけせんせー、あとで勉強教えてねー!」
「え〜? 僕よりいふ先生に聞いた方がわかりやすいんじゃないかなー?」
「えー、じゃあまろ先生に聞こー」
そんなゆるい会話をしながら、病室に戻る。
おはようございます!こんにちは!こんばんわ! 僕です!(?)
えー、、ここまで読んでくれてありがとうございます!
まぁ、、、、、ここは読まなくても良いんですが、まぁ、、、、、なんか、、、4回くらいデータが吹っ飛んでね....
なんか、書く気が失せてましたね...... ごめんなさい....
あと今日、リア友と納涼祭のボランティア行ってきました!かき氷のシロップかけました!!
じゃあ!! ここまで読んでくれてありがとうございました!!!!!
6話
青さん目線
---
あれから1週間たった。
俺も不眠症は改善しないが、体調は回復し、横になったりしてできるだけ寝ている。
「まろちゃん!! 昼休憩中ゴメンな!ちょいこっちきてーな!!」
「ん? 了解」
急にPHSが鳴ったと思ったら少し焦ったような初兎の声がした。
今は交代で昼休憩だったので、仮眠を取っていたところだった。
身だしなみを整えながら病室に向かう。
---
病室のドアを引きながら、俺を呼び出した初兎を呼ぶ。
「しょおー? なんかあったん?」
「あ、いふくん!」
俺の声に反応したのは、ほとけだ。
部屋を見渡しても初兎と悠佑の姿が見当たらない。
「あれ? 初兎おらんの?」
「しょーちゃん悠くんと一緒に保護室にいるよー」
「あーおけおけ」
保護室に悠佑と一緒にいるみたいなのでそちらに向かう。
---
「しょぉー? 入るでー?」
一言断りドアノブに手をかけ、入室する。
「あ、まろちゃん、急に呼び出してごめんなー、」
ベッドの横に置いてある椅子に腰掛けている初兎がこちらを見上げ話し始める。
「かまへんよ、悠佑は?」
よっぽどのことがない限り保護室に入ることはない。
それに、最近悠佑くんの情緒が不安定で、メイン人格を最近見ていない。
「悠くん今寝かせたんよー... さっき、フラッシュバックだと思うけど、幻覚でパニックになって攻撃的になっちゃったんよね...で、」
そう言いながら悠佑の頭を撫でる。
その初兎の目は本当に悲しそうだった。
「せやな... 初兎、俺おるから、りうらとかの方行ってあげな〜」
「え、ええの? じゃあお願いするわ」
そう言って初兎は部屋を出ていく。
俺は、悠佑との付き合いは長い方で、俺の近くにいると、精神が安定しやすいらしい。
しばらくすると、悠佑が目を覚ました。
「.....いふ先生...? ここどこ...?」
防御人格のかづ、だ。
見慣れない、狭い空間に少し怯えながら聞かれる。
「病院やで〜? 今誰もいないから安心してな?」
安心させるようにゆっくりと話しかける。
「落ち着いて、深呼吸しよーな、先生に合わせて...吸って、吐いて、」
深呼吸を促すと、俺と呼吸を合わせて、呼吸をしてくれる。
「そうそう、上手上手」
息が荒くなっていたが、深呼吸をやり落ち着いたようだ。
「落ち着いた?」
「... ん..コクッ」
力なく頷いたのを確認し、話を進める。
「じゃあ、ゆっくりでええから何があったか先生に教えてもらえるかな? 」
目を見てゆっくりと話すと、慎重に話し始めてくれた。
「ッ....かッ.....母さんが...こんな時に演技して怒らせて楽しいかって....現実逃避するなって...」
「そっか...辛かったね...ここね、誰もこないからね、安心してな? 母さんもこないで?」
「...先生は...?」
「先生もいつもよりは会えなくなるけどな、いつもより悠佑のこと見れるで?」
普通に考えると、嫌でしかないだろう。狭い部屋にベッドが一つ置いてあるだけの部屋。外に出たくても出れなくて、誰もこない。
可哀想だが、自傷他傷の危険があればここに入れなければならない。
「...せんせ...」
少し間を開けて話し出す。
「ん? どないしたん?」
「.....ぎゅってして」
目を逸らして言う。それがなんとも可愛い。
「悠佑は可愛いなぁ〜 ギュナデナデ」
「んッ 悠佑じゃない」
「wかづやったな?ギュー」
「ん....スゥスゥ」
安心したのだろうか、力が弱くなって眠りに落ちる。
ベッドに寝かせ、静かに部屋を出る。
---
「ほとけーおる?」
病室に戻りほとけを呼ぶ。
保護室の監視をお願いしたいのだ。
「ん゛ぅッッ!! やだァ゙ッッッ!!! [叩く]」
「叩いたら痛いで〜? [軽く抑える] いむくん !! 安定剤 !!」
「はーい! いふくん!! ちょい手伝って」
「了解 !」
ドアを開けるとりうらがパニックを起こしてる。
「安定剤持ってきたよ ! 」
ほとけが安定剤を持ってきたので、受け取りりうらの近くに寄る。
「初兎!しっかり抑えとってな」
「おけ」
「ッ触ら゛ない゛でッッ!!!ヤ゙ァ゙!!」
アルコール綿で拭いて、点滴を打つ。
「痛い゛ッッ!!!」
「ごめんなぁ[離]」
りうらが声を上げた瞬間りうらの力が抜けたので、抱え、ベッドに寝かせる。
「りうら? 誰かわかる?」
「.......まろせんせぇ...」
ゆっくりとしたテンポで話し出す。
「よかった、大丈夫?」
「.....クラクラすぅ...スゥ」
安定剤の副作用で眠気が出てしまい、りうらはすぐに眠りに落ちた。
「り゛ぃら゛...大丈゛夫...?」
後ろから声が聞こえてすごいびっくりした。。
後ろを向くと鮮やかなピンク色が目一杯に広がった。ないこ、だ。
「大丈夫やで〜 ナデナデ」
「いふくん?呼んだよね?どーしたのー?」
また、後ろから話しかけられる。
ほとけだ。
「あー忘れてた...ちょい、保護室の監視とカルテまとめておいて欲しい」
「りょーかい!」
おはようございます!こんにちは!こんばんわ!僕です!(?)
なんか、リクエストあったら言ってください!
ここまで見てくれてありがとうございました!
次回もよろしくおねがいします!
頭がおかしいなあとさんからのお話
おはようございます!こんにちは!こんばんわ!僕です(?)
はい、えーーー、、障害について色々調べながら書いてたんですけど、マジで、、僕の解釈が違ったらしく、ちょい設定変えます!((
つまり、この話一回非公開にして書き直します
話の内容はあんまり変えないで行くから、まぁ、、、読んでください。。。
7話
黒さん目線
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保護室に入れられて、5日たった。
外には出してもらえないし、何もすることもないし、誰もいないし、同じ景色で飽きた。
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意識の中
ナレーションなくなります。
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悠佑「いぶき....疲れた....ギュ」
いぶき「うん、頑張たね ギュ‐ ナデナデ」
かづ「悠くんは一杯頑張ってるよぉナデナデ」
悠佑「ッッもぅ...ややッッ....無理...ギュッポロポロ」
いぶき「しんどいねぇ ナデナデ」
かづ「ほらっ先生きたよ? 僕でよっか?」
悠佑「.....ぅうん フルフル ッ俺出る...ポロポロ」
いぶき「辛くなったらすぐ言ってね? ナデナデギュ」
悠佑「ッありがと ギュッ」
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黒さん目線
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「悠佑? 調子どうかな?」
部屋に入ってきたまろ先生と目が合う。
ここに閉じ込められたような怒りと、不安から冷たい視線を送ってしまう。
「.....まろ先生...」
「ん? どうしたん?」
発声してみると、いつもより低いトーンに自分でも驚いた。
「...ッいつここから出してくれるん...」
「ん〜...先生にもわかんないなぁ〜...」
そう、とそっけない返事をし、そのまま上を見てボーっとする。
少しぼーっとしていると、ネガティブな言葉が頭によぎる。
(.....嫌だ。無理。疲れた。終わりたい。消えたい。生きたくない。いなくなりたい。)
「....ッ死にたいッッ ボソッ ポロポロ」
(ッ何やってんねん....声出てるやん...)
生理現象で、嗚咽とともに、涙が流れる。
腕の裾で涙を拭く時、目の端で手を上げるまろ先生が見えた。
「ッッッ?! ....ッッ触らんでッッッッッ!!!!!! バシッ ポロポロ」
小さい頃、大人に手を上げた瞬間に強い痛みが全身に走った記憶が蘇り、手を振り払ってしまった。
「....! ______!___!!!?」
その後は何が起きたか何も覚えていない。
気がつくと、そこはベッドの上だった。
ぼやぁっとしている視界で、辺りを見渡そうと体を起こそうとする。
体が思うように動かないのだ。体を引っ張られるような感覚に、体を見下ろすと、ベッドに備え付けてある拘束具で体を固定されていたのだ。
「...?! なんやこれ...ッ!!ややッ! バダバダ[暴れる]」
拘束具を壊そうと少し力強く引っ張っても暴れても、拘束具が食い込むだけで、運動神経がいいとしても、長い間病院生活でほぼ運動してしていない体に対しては、とても疲れてもっとしんどくなるだけ。
「ハァッハァッ...」
暴れて少し落ち着いてきたのでよく辺りを観察してみることにした。
俺が5日間いた誰もいない保護室。ベッドが置いてあるだけで、本当になにもない部屋。床は赤ちゃんが転んでも痛くないような柔らかくて、角など尖ってるものはなく、部屋の中からは出られない、自傷他傷できない完璧な部屋。おまけに拘束具もしっかりあるし、死角がない監視カメラも常時付いている。
窓が付いているので、外は結構見えるが、鍵もないし、割れそうもない。
拘束具は、両手首足首と、腰、肋骨辺りに白い拘束具で大の字で固定してあり、手脚は少し緩く、ギリギリ首を触れるか触れないかくらいだ。
つまり、この部屋は極端に言えば牢獄のようなところで、本当に怖い場所だ。
一人ベッドから動けない状態で、頭はふわふわするし、拘束されているところは脈打つように、ジンジンと痛む。
おまけに頭痛も出てきたわけだ。
拘束具のせいで、寝返りも打てないし、今までのように部屋の中を移動することもできない。
「........最悪やッッ...ポロポロ」
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意識の中
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悠佑「ねぇ、誰か起きとる...?」
いぶき「辛くなっちゃった?」
悠佑「...うん」
いぶき「そっか...こっちおいで [両手を広げる]」
悠佑「ギュッ 誰でもええから変わって欲しいねん... ポロポロ」
いぶき「うん...悠くんが辛いなら変わる以外の選択肢はないね ギュゥ サスサス 大丈夫だよ、ここは悠くんを傷つけるようなクズはいないから。 変わってほしかったらいつでも言ってね ナデナデ」
悠佑「ありがとな...ギュッスリスリ[頬すり]」
いぶき「かづ、表出ておいてくれる? ギュ」
かづ「りょーかいっ!」
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黒さん(かづ [防御人格] )視点
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悠くんから変わって、5分もしないうちに、まろ先生が診察に来た。
どうやら保護室は、24時間ずっと監視されていて、変化があったら先生が取んでくるし、ナースコールもしっかりある。そして、1日に1回以上様子を見に来てくれるから、入っててもそこまで嫌じゃないが、好んで入りたいとも思わないし、いつもいる病室とどっちがいいか、と言われたら、もちろん病室を選ぶ。それに加えて固定されてるなんて論外だ。今すぐにでも外してほしいが、りうらやないこ、先生達を傷つけてしまったり、悠くんの命が危険にさられるなら一生このままでも良いと思う。
そんな事を考えていると、ドアの鍵が開いて誰かが入ってくる音がする。
「おはような、調子はどんな感じや?」
いつもより声のトーンを抑えてくれているのか、いつもより落ち着いている感じがした。
「頭ふわふわするのに、頭がすごく痛い。あと縛られてるとこが痛い。」
「そっか〜 ナデナデ じゃあ、頭痛薬持ってくるな、あともう少し拘束緩めるわ カチャカチャ」
まろ先生の細く長い指で、僕の手足に付いている拘束具を緩める。
「お腹空いてたりする?」
ベッドの横にしゃがんで、目線を合わせながら言う。
「お腹は空いてないけど、喉乾いた。」
「OK、あとで頭痛薬と一緒に飲もうね〜 他になんかやってほしいこととかある?」
「また呼ぶからいい。」
「そっか、じゃあ持ってくるから待っててね〜」
「うん」
鍵をかけて出ていく音が耳に入る。
他の患者が入ってきたりしないようになのと、もしこの拘束具が外れて脱走しないように、鍵をかけているらしい。
---
「ガチャ はいるで〜」
5分くらいして、まろ先生が帰ってくる。
「持ってきたで! ニッ」
マグカップを首の位置まで上げてニコニコしながら、顔を覗かせるまろ先生。
もう片方の手には、錠剤を持っている。
すぐに隣に来て、マグカップを手渡してくれる。
中を覗くと麦茶が入っていて、それを一気に飲む。
「一気飲みはあかんで?」
「ん....ゴクゴク」
一気飲みするとなんかだめらしいが、そんなことは気にせずにごくごくと飲む。
僕の両手で囲えるくらいの大きさなのに、気づくと マグカップの中身はなくなっていてた。
「...w もう全部飲んだん? 一気すなや〜...もっかい持ってくるから待とってな!」
「...うん」
僕が持ってたマグカップをひょいと取って、すぐに部屋を出ていく。
ひらひらと手を振りまた鍵をかけて部屋を出ていくので、閉じ込められたような気がしてちょっとさみしい。
さっきより、待ち時間が少し長かった。
外には中庭があり、そこでは入院着を着ている小学校くらいの子供が遊んでいて、それを木陰に置いてあるベンチに親御さんと看護師さんが座って眺めている。
保護室は、中からは見えるが、外からは見えない曇りガラスなので、ガン見してても目は一切会わないのだ。
ここは閉鎖病棟と言って、勝手に外に出られないから外に出たい場合は、先生に許可をもらわないといけないらしい。
特にないこやりうらがいるような部屋辺りは施錠が固く、中庭にもほぼ出られない。
出られたとしても先生同伴だ。
ぼけーっと、架空を見つめて、耳をすませていると、足音が廊下側から聞こえてきた。
ここは本当に看護師さんも少ないし、保護室は端の辺りにあるから、ほとんど誰もこない。
(まろ先生、来たのかな...。)
そう期待をかけて、ドアの方をジッと見た。
「ガチャ 悠くーん?」
ひょこっと顔を出したのは、まろ先生より低身長で、短い白髪にぴょこっと頭の両端のアホ毛が特徴的な、しょー先生だ。
「悠くん久しぶりやん ! 元気?」
そう言いながら、右手に持ってるマグカップと一緒に薬を渡してくれる。
無言で貰うが、それよりもっと不思議なものを脇に挟んでいる。
「しょー先生....それ何.....?」
恐る恐る聞くと、ニコっとしながら答えてくれる。
「これ? これはなー! らびまるのでっかいぬいぐるみやで !!」
満面の笑みで見せてくるこのぬいぐるみはしょー先生が大好きな『らぶりぃらびっと』というアニメのキャラクターらしい。
「...それをどうするん...?」
だいたい予想はついているが一応聞いてみる。思い込みはよくない。
「これをなー! 悠くんに貸したるわ !!」
「...。」
絶対にそう来ると思ったが.....
まぁ、何もないよりかはいいか。
「ここにらびまる置いとくなぁ〜 ほらっ!薬飲んでや!」
さっき渡してくれた錠剤を口に放り込み、お茶を含んでごくっと飲む。
目の端で、僕の隣に笑顔でぬいぐるみを置く、しょー先生が見える。
薬を飲み終わりじっと見ていると、しょー先生がフッと笑う。
「...w 僕の顔ばっかり見てないで早く寝ぇーや w」
所々ツボりながら、注意される。
「はぁーい」
そのまま2分もしないで、眠りについた。
おはようございます!こんにちは!こんばんわ! 僕です!(?)
最近投稿できてないんです。。。ごめんじゃん(((
ネタはなんとなくあるんです(なんとなくです)!! ないのは時間と僕の頭です!!
書き溜めもしてないんですよ?!
今日から学校始まるんですよねーー。。。。(泣)
=浮上ほぼできなくなります!!
まぁ、1ヶ月に1回くらい? 書いてきますけど。。。。
今日は4000文字くらい(四捨五入)かいたので!!許してください!!
ネタをくれ。。
今回は長いし、また読み返すの面倒((なのでほぼ見返してません!!
誤字脱字やイントネーションおかしかったりしたら『バカだなぁーこいつw』って嘲笑って流してください! みんなの頭なら僕の言いたいこと変換してくれるはず!!(((
テストでも見返しなんてしてないんで、まぁ大丈夫でs(((((殴
長くなりましたが、ここまで読んでくれてありがとうございました!! 次回もよろしく!((
8話
青さん目線
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いつもより軽い足取りで保護室に向かう
しばらく、拘束したままだったが最近は暴れなくなってきたので悠佑の拘束具を外しに行くのだ
まぁ、もう少し保護室に入っててもらうが...
「あれ? まろちゃん! なんか、機嫌めちゃ良いけどなんかあったん?」
ちょうど廊下の角を曲がった時に、正面から初兎がいた。
「悠佑の拘束具を外す許可が降りたから取りに行くんや!」
「おぉ〜 じゃあ早く行ってやり〜っ!」
また後で、と言い白衣を翻して早足で悠佑のもとに向かう。
---
ガチャ、と言う音を立てて鍵とドアを開ける。
「悠佑? 調子どう?」
この部屋にはいる時はいつもこの声をかける。
そうすると窓の方を見ていた悠佑はこちらに顔を向けて顰める。
「...最悪です。」
眉間にシワがとても寄っている。
そんなに俺が嫌なの?!
「あららっ (汗) どこが痛いとかある?」
「...こんなところに閉じ込められて、心が痛いです。」
「うん! 大丈夫そうだね!」
完璧に遊んでいる。
「で〜も! そんなにシワ寄せたら不細工になるで〜?」
そう言いながら人差し指を悠佑の眉間にトン、と当てる。
そうするとすぐに顰めっ面をやめてくれる。
なんていい子なんだッ!
「で? もう健康診断は午前に終わったやろ? まろ先生は何しにきたんや」
むすぅっとしていてとても嫌そうな顔だ。
「先生そんな顔するような子に育てた覚えはないで? 先生悲しいなぁ〜」
「なんの要件ですか!」
この会話に飽きたのだろうか、少しキレ気味で話をもとに戻される。
「今日は! なんと!」
「はよ言え。」
溜めていたらズバッと正論をぶち込まれる。
「え〜、こういうの、溜めたいじゃん〜」
視線ではよ言えと言わんばかりに睨んでくる。
その視線が冷たくて悲しい。
「はぁ〜... しょうがないなぁ〜...」
「今日はねー、悠佑の拘束具を外す許可が出たから、外しにきたんよ!」
「え? ほんま?!」
急に目つきがキラキラとし始めた。
「ほんまほんま」
悠佑の腕や腰、足などに付いている拘束具に手をかける。
悠佑は、大人しくされるがままにしている。
静かな部屋のカチャカチャと拘束具を外す音だけが聞こえる。
「はい! 取れた! もう少し落ち着いたらここから出れるからな!」
「ぅん。」
少しシュンとする悠佑にタレている耳が見える。
「じゃあ、またなにかあったら呼んでな!」
そう言って白衣を翻して部屋を出ていった。
おはようございます!こんにちは!こんばんわ! 僕です!(?)
今回なんかマジで短いです。
ごめんなさ〜い!!
なんか〜〜〜、、、スランプみたいな感じ(
難しぃよぉ。。。
できるだけ投稿してくんで見てください
ありがとうございました!! 次回もお愉しみに!!!