おばあちゃんが超厳しい家庭に生まれた主人公の話
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目次
命令 #1
「足は閉じなさいっ!」
「背筋は伸ばすっ!」
「うん…」
「『うん』じゃなくて『はい』でしょ!?」
「はい」
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私はいなくていいんじゃないか。そう思うことが増えた。
私の名前は岡田 奈々。小学6年生。
お嬢様学校に入学した。
おばあちゃんが厳しくなったのは、学校に入学してから。
「お嬢様学校に入学したならもっとシャキッとしなさい。」
とか、
「テーブルマナーはしっかり守りなさい。」
「ルール以上の仕草をしなさい。」
などなど…
4年生の時まではしっかり聞いてたけど、5年生の途中からは『なんでそんなにも言うの?』という思いが強くなった。
実際に言ってみた事はあるけど…。
「全部、奈々のことを思って言ってるの。」
と言われてしまった。
でも、おばあちゃんが言ってくるだけまだいい。
おばあちゃんしか言わないってことは、お母さんは反対してるってこと。
だからいつもお母さんは味方だった。
お父さんは、一年前に事故死。
今は、私、おばあちゃん、お母さんの3人暮らし。
お嬢様学校に入ったら、周りの子はみんな、マナーが守れているから、自分の孫も完璧にさせなきゃと思っている。
でも、私の学校はそんなにも完璧な子なんていない。私だけだ。
そんなことをおばあちゃんに言っても信じてくれない。私は、もうおばあちゃんに口答えするのはやめようと思った。
命令 #2
「奈々、いい加減にしなさい。」
「なんでおばあちゃんはそんなことしか言ってこないの?」
「あなたが苦労しないために言ってるんだから、口答えするのはやめなさい。」
「そんなことしか言ってこないおばあちゃんなんていらない。」
そう言って私は部屋に閉じこもった。
おばあちゃんなんて大っ嫌い。
---
「お母さん、おはよう」
「奈々、おはよう。」
「あれ、おばあちゃんは?」
朝起きたらいつもいるはずのおばあちゃんがいない。
「今日は出かけるから早めに準備するって言ってたわよ。」
「そっか。」
久々のお母さんと私の2人だけの食事。
それがとても嬉しかった。
いつまでも、お母さんだけといたいな、そう思ってしまう私は悪い子?
---
それでも私は、今の学校に入学して良かったことが2つある。
1つ目は校則が緩いこと。
例えば、
・小学校でもシャーペンを持ってきていい。
・スマホの持ち込みOK。授業中以外なら使っても良い。
・茶色なら髪の毛染めてもいい。ヘアチョークなら何色でもOK。
・制服で登校しても、ジャージで登校しても、私服で登校してもいい。
特にこの4つは他の学校ではあり得ない校則かな?
2つ目は、友達。
この学校に、推しのことを語り合える子がいたの!
私の推しは、山崎 優梨ちゃん。愛称はゆりりん。ファンネームはゆりりんず。
中学一年生でありながら、YouTuber、TikTokerなど、SNSで超人気のインフルエンサー。
しかも勉強ができて、偏差値65くらいの学校に通ってるって噂があるくらい賢い子。
私にとって、尊敬の対象でしかないの。
私がゆりりんを知ったのは、ゆりりんが小学5年生の時、友達におすすめされて見たの!
すごく可愛くて、その瞬間、私の推しになった。
ゆりりんは、何回かイベントを開催してて会うことができる機会はあったけど…
おばあちゃんがあれだし、会えなかった。
今年もイベントがあるみたいで、絶対にその友達と行くって決めたの!
その友達の名前は、鈴木 愛ちゃん。
なんで愛ちゃんがゆりりんずだって分かったかっていうと…
筆箱に、ゆりりんが出したグッズが入ってたの!
それで思い切って話しかけたら、ゆりりんのことを知った時期もほとんど同じで、すぐに友達になった。
だから、家にいる時より、学校にいる時の方が楽しいの!
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朝、いつも通り学校に登校した。
そしたら、愛ちゃんが校門の前に立ってたんだ。
「愛ちゃん、おはよう!」
「奈々ちゃん、おはよう!」
「なんで今日、校門の前に立ってたの?」
「今日、電車に乗り遅れて一本遅くきたらちょうど向こうから奈々ちゃんが歩いてきたから待ってたの!」
「え、ありがとう!」
なんて話しながら教室に着いた。
教室に着いて、カバンを片付け終わったらまた、愛ちゃんと喋っていた。
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〜1時間目〜
「これから国語の授業を始めます。教科書は、p.68。今日は、ここのページについて・・・」
ガラガラッ
先生が話している時に教室の扉が開いたのは初めてだった。