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目次
1 冒頭
「はぁ~。迷っちゃった」
私はギルド長の娘──フェリアである。
もちろん、小さいころからSランク冒険者となるために訓練もさせられてきたし、裕福な家庭で生まれ育った。
そのため、無論Sランク冒険者になって、世界中に名をとどろかせるような冒険者であったが――。
今まで生きて帰った者のいない森の中で絶賛迷子中。
魔物もうじゃうじゃおり、まあ食料に困ることはないだろうが、これからのことを考えると、寝床、お風呂、その他諸々……。
「……色々と、面倒なんだよねぇ」
寝床はともかく、風呂がないのは致命的だ。
汗と血と魔物の体液まみれで寝るなんて、私には耐えられない。
「はぁ……。せめて川とか湧き水とか、どこかにないかなぁ」
そんなことをしているうちに雨がパラパラと降ってくる。
「わ、最悪」
急いで木陰に戻ると、後ろから魔物の方向とともに暴風が吹きかかる。
「ふっ」
息を少しはくと、私は魔法人を展開し、魔物の核に狙いを定める。
魔物にあたり、ばたっと大きな音をたてて倒れた。
「はぁ……56匹目。そろそろ疲れてきたよ……。……あれ?」
耳を澄ますと何やら水音のような音が聞こえる。
それの近くに行くと、川があった。
「ふう……。これで安泰だね」
私は額の汗を拭うと、ため息をついた。
(川の上流には何かあるかもしれないな)
私は川に沿って、山を登ることにした。