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目次
結婚式の夜に駆ける男
「ハァハァハァハァ……。」
とある家の前に、息を切らした男……。
白ワイシャツの正装姿の彼は呼び鈴を鳴らす。
ピンポ~ン
「はぁ~い!」
彼女は#優架#。結婚式前日の女だ…。
「…!|無雅《むが》!久しぶり!」
呼び鈴を鳴らした彼は#優架#の高校と大学の同級生、|緋縅《ひおどし》 |無雅《むが》だ…。
「いきなりどうしたの?こんな大雨の中…。びしょ濡れじゃん!中入りなよ!」
すると動き出したかと思えば、
バッ
#優架#をバッグハグしていた。
「俺だけの女になって…?」
ここから物語は十年前に遡る―
---
|縁夢《えんむ》#優架#/夢主&主人公
無雅の高校と大学の同級生。
結婚を控えている。
高校の時に無雅と付き合っていた。
|緋縅《ひおどし》|無雅《むが》/??
主人公と高校、大学の同級生。
主人公の結婚式に呼ばれたが、前日になぜか、主人公宅に来る。
高校のとき、主人公と付き合っていた。
十年前、私と無雅
十年前。
side 夢主(優架)
私、#優架#と無雅は高校の同級生だった。
県立 |白牡丹《はくぼたん》高校
で出会った私たち。
そこで付き合った。
---
2年生の3月。
突然、人の居ない屋上に呼び出された。
「よぉ…。良く来たな。お前だから来ないと思った。」
「用件はないの?だったら私帰る!」
壁に押し寄せられる。
ドンッ
壁ドンだ。
「俺はお前が好きだ。付き合ってくれ!」
と。
「……。はいっ!」
といって、三年付き合った。
---
結婚式の前日から七年前、
「俺と結婚してくれ」
とプロポーズされた。
でも……。
「ごめんなさい。私、貴方とは結婚できない。だって、貴方、愛想がないもの」
と。
振った。
彼はその瞬間、切ない顔をして、
「やっぱり、ないよな…。ごめんな…。もう好きにしてくれ」
と、去っていった。
---
side 無雅
---
俺と#優架#は白牡丹高校で出会った
俺は彼女に一目惚れ。速攻、人気のない屋上に呼び出した。
ギィ
ドアが開く音。
#優架#が屋上に入ってきた。
「よぉ…。良く来たな。お前だから来ないと思った。」
無愛想なことをいってしまった…。
「用件はないの?だったら私帰る。」
と。彼女は言った。
#優架#を壁へと寄せる。
ドンッ
壁ドンをしてしまう。
「俺はお前が好きだ。付き合ってくれ!」
と告白した。
その返事は―
「……。はいっ…!」
そして、付き合えた。
---
今から七年前。
「俺と結婚してくれ」
と、プロポーズした。
でも………。でもっ……。#優架#はっ…。
「ごめんなさい。私、貴方とは、結婚できない。だって、貴方、愛想がないもの。」
と。振られたのだ…。
すると俺の口がこう言った。
「やっぱり、ないよな…。ごめんな…。もう好きにしてくれ」
と言い、その場から去ってしまった。
その時、俺は泣きそうだった。
心に切ない悲しみが押し寄せた。
#優架#をいつか迎えにいくと誓った。
---
#優架#の結婚式の招待状が届いたのは、
1ヶ月前。
#優架#と知らない、快人と言う男の結婚式だ。
俺は結婚式には顔を出すと決めたが、今の気持ちは快人とやらへの嫉妬と、祝いの気持ちでぐちゃぐちゃになっていた。
そこで俺は計画を立てた。
快人という男から#優架#を引き離すための計画だ。
その計画とは、結婚式の前日の夜に#優架#の家へ押し掛け、俺の方が良い男ということを証明することだ。
ちゃんと失敗したときのために、誠意が伝わるように、白ワイシャツに、黒いズボンで行くことにした。
これで上手く行くと思った。