編集者:キングクリエイト
今回書いたコピー使いのロスト·イヤー予定では
第一期100話 第二期130話 第三期140話を予定しています!!
ちょっと長いけどよろしくお願いします
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目次
コピー使いのロスト·イヤー DAYS1 なにがなんだか
激しい頭痛とともに、日真(ひま)ソウヤは目を覚ました。
「……っ」
視界が歪む。額から流れ落ちる赤い液体が、容赦なく目に入り込んできた。血だ。冷たい雨が、容赦なくソウヤの体を打ち付ける。
衣服はボロボロに破れ、体中が鈍い痛みを訴えていた。(ここは……どこだ?)
立ち上がろうとするが、足に力が入らない。壁に背を預け、必死に息を整える。しかし、最大の恐怖は肉体の傷ではなかった。
(俺は……誰だ?)自分の名前が思い出せない。今までどこで、誰と、何をしていたのか。過去の記憶が、すっぽりと抜け落ちていた。
頭の中には、ただ真っ白な空白だけが広がっている。
「――見つけたぞ、ナンバー0(ゼロ)」
静かな、しかし冷酷な声が路地裏に響いた。
ソウヤが顔を上げると、激しい雨の向こうから、黒いコートをまとった男が歩いてくるのが見えた。
男の目は凍りついたように冷たく、その手には異様な形状のナイフが握られている。
「記憶処理は成功したようだな。だが、命令だ。お前はここで処分する」
「……誰、だ……。俺を、知っているのか……?」
ソウヤの掠れた声に、男は答えない。
ただ一歩、踏み出した。
その瞬間、男の姿が視界から消えた。(速い――!?)常人の動きではない。
男は雨粒を置き去りにするほどの圧倒的な速度で、ソウヤの目の前に肉薄していた。
鋭いナイフの刃先が、ソウヤの喉元へ向かって真っ直ぐに突き出される。
死の恐怖。その極限の状態で、ソウヤの脳細胞が爆発的に覚醒した。
『対象の個体情報を確認――異能【身体加速】。これより複製(コピー)を開始します』
頭の中に、機械的な声が響いた。ソウヤの瞳が、怪しく銀色に輝く。キィィィン――!金属が激しくぶつかり合う音が響いた。男の目が、驚愕に大きく見開かれる。
「な……にっ!?」ソウヤは、男と全く同じ速度、全く同じ軌道で自らの腕を振り上げ、男のナイフを素手で弾き飛ばしていた。
いや、素手ではない。ソウヤの皮膚は、いつの間にか男のナイフの硬度をも模倣し、鋼鉄のように変化していた。
「お前、なぜその力を……! まだ能力の使い方が残っているのか!?」男が焦り、バックステップで距離を取ろうとする。しかし、遅い。「……体の動かし方は、覚えているみたいだ」
ソウヤは静かにつぶやいた。記憶はない。しかし、戦い方だけは、魂が記憶していた。ソウヤの姿がかき消える。男が持っていた
【身体加速】の異能を、完全に自分のものとして使いこなしていた。男の背後に回り込んだソウヤは、手刀を一閃させる。ドカッ!!衝撃音が響き、男の体が崩れ落ちた。
気絶した男を見下ろし、ソウヤは自分の両手を見つめる。(俺のこの力は、一体……)
「ソウヤ――っ!!」その時、路地裏の奥から複数の足音が近づいてきた。現れたのは、息を切らせた数人の男女だった。彼らはソウヤの姿を見るなり、一斉に表情を明るくする。
「よかった、無事だったのね!」
「ずっと捜したんだぞ! さあ、組織の追手が来る前に早く逃げるぞ!」彼らは親しげに、そして必死にソウヤの手を引こうとする。しかし、ソウヤはその手を静かに拒絶し、冷たい視線を向けた。
「……お前たちは、誰だ?」その一言に、駆けつけた仲間たちの時が止まった。雨の音だけが、静まり返った路地に響き渡る。
Continue·····