｜玲《れい》『さよなら。』 --- さよならはあなたから｜言《い》った。 それなのになんで｜頬《ほほ》を｜濡《ぬ》らして｜泣《な》くの？ ｜愛莉《あいり》『そうやって｜昨日《きのう》のことも｜消《け》しちゃうんだ。もういいよ。｜笑《わら》って？』 ｜玲《れい》『…』（ﾆｺ…） ｜私《わたし》と｜玲《れい》が｜初《はじ》めて｜付《つ》き｜合《あ》ったのは4｜ヶ月前《かげつまえ》だったね。　 ｜君《きみ》は｜最初《さいしょ》は｜優《やさ》しかったよね。 ｜玲《れい》『｜愛莉《あいり》…。ぼ、｜僕《ぼく》と付き合ってください！』 ｜愛莉《あいり》『いいよ。』 でも…｜玲《れい》がどうでもよくなった。だって…｜他《ほか》のアイドルをみて｜喜《よろ》んでいるんだもの。｜私《わたし》だって｜玲《れい》のことは｜好《す》きじゃない。そんなことはどうでもいい。 ｜僕《ぼく》は｜愛莉《あいり》が付き合っても｜嬉《うれ》しくなさそうだった。まぁ、｜僕《ぼく》も｜付《つ》き｜合《あ》えて｜嬉《うれ》しくないし。 ''もういいか。'' この｜現状《げんじょう》に｜慣《な》れてしまったらまた｜悩《なや》めてるのかな。｜私《わたし》は｜不安《ふあん》だった。 ｜私《わたし》は｜悩《なや》んだままでいい。 ｜僕《ぼく》は｜悩《なや》んだままでいいか。 ｜私《わたし》はあの｜人《ひと》への｜愛《あい》を｜語《かた》っても｜雲《くも》の｜上《うえ》へ行ってしまう。 つまり''｜届《とど》かない''のだ ｜遠《とお》くの｜日々《ひび》を語っても｜暗闇《くらやみ》しか｜見《み》えない。 ああ、｜僕《ぼく》・｜私《わたし》には｜明《あか》るい｜未来《みらい》がこないんだな。 ｜笑《わら》い｜合《あ》って｜別《わか》れよう…。 ｜僕《ぼく》は、｜愛莉《あいり》みたいな｜子《こ》は｜好《す》きじゃない。｜適当《てきとう》に｜選《えら》んだだけだし。 ｜私《わたし》は｜玲《れい》の｜事《こと》、｜最初《さいしょ》は｜好《す》きだったけど｜今《いま》は｜嫌《きら》い。だって｜性格《せいかく》が｜腐《くさ》っているもの。 ｜朝焼《あさや》けとまじり｜溜息《ためいき》を｜玲《れい》が｜吐《は》いた…。 ｜私《わたし》はもう｜確信《かくしん》していた｜別《わか》れることを。 もうこの｜感情《かんじょう》をしまいこもう。 もう｜苦《くる》しんでもいい。 ｜私《わたし》は｜悩《なや》むこと｜以外《いがい》｜幸《しあわ》せはないもの…。 ｜飾《かざ》り、｜表面的《ひょうめんてき》な｜恋《こい》はもう｜終《お》わりにしよう。 ｜届《とど》きようもないけど｜最後《さいご》に｜話《はな》そう。 そしてもうここには｜付《つ》き｜合《あ》った｜当初《とうしょ》の｜玲《れい》と｜愛莉《あいり》｜（2人）《ふたり》はもういない。 ｜玲《れい》と｜愛莉《あいり》はいろいろな｜感情《かんじょう》があって、それを｜表《あらわ》す｜感情《かんじょう》はない。 それは｜痛《いた》みだった。 ｜玲《れい》（ドンドン）｜階段《かいだん》を｜降《お》りる｜音《おと》 ｜愛莉《あいり》『…』（トントントン）｜階段《かいだん》を｜降《お》りる｜音《おと》 ｜私《わたし》たちは｜色々《いろいろ》な｜感情《かんじょう》があって、｜玲《れい》・｜愛莉《あいり》はお｜互《たが》いに｜騙《だま》し｜合《あ》って｜生《い》きていたことに｜気《き》がついた。 ｜愛莉《あいり》『｜私《わたし》って｜結局《けっきょく》、｜何《なに》｜一つ《ひと》も｜成長《せいちょう》してないよね。』 ｜玲《れい》『なんで｜僕《ぼく》って｜何《なに》｜一つ《ひと》｜成長《せいちょう》しないんだろ。』 そうだ お｜互《たが》いが｜お互《たが》いのせいでこんな現状が生まれていたんだった。 あれ…？｜愛《あい》を｜歌《うた》っているつもりなのに｜届《とど》かない。 ｜玲《れい》『もう、｜お前《まえ》なんかと一生会わない。』 ｜愛莉《あいり》『｜私《わたし》だってそうだよ。｜別《わか》れよう。』 あれ？｜私《わたし》こんなこと｜言《い》う｜気《き》なかったんだけどな。 ｜僕《ぼく》はなんでそんな｜酷《ひど》いこと｜言《い》ったんだろ…。 もう｜私《わたし》・｜僕《ぼく》は｜君《きみ》とは｜分《わ》かち｜合《あ》えない。 でもこの｜状況《じょうきょう》が｜面白《おもしろ》い…。｜笑《わら》えてくる。 ｜玲《れい》『ははっ。』 ｜愛莉《あいり》『ふふっ。』

｜明治時代《めいじじだい》（？） ｜茉莉《まり》『｜私《わたし》より｜才能《さいのう》があるものは1｜人《り》もいないわ。』 ｜茉莉《まり》はハイカラな｜服《ふく》を｜選《えら》んでいた。 ｜私《わたし》は｜服《ふく》を｜作《つく》る｜職人《しょくにん》だ。｜結構《けっこう》｜有名《ゆうめい》だった。 でも｜私《わたし》は｜縫《ぬ》い｜方《かた》を｜細《こま》かく｜見《み》てない。 だって、｜細《こま》かい｜作業《さぎょう》なんてやりたくないし。 よし、｜今日《きょう》｜作《つく》った｜服《ふく》｜売《う》りに｜行《い》こう。 ｜日《ひ》の｜丸印《まるじるし》の｜付《つ》いた｜二輪車《にりんしゃ》を｜走《はし》らせる。（転がせる） そしてその｜二輪車《にりんしゃ》には｜悪霊《あくれい》が｜取《と》り｜憑《つ》いていたと｜霊媒師《れいばいし》が｜教《おし》えてくれた。 ｜悪霊《あくれい》それを｜取《と》り｜除《のぞ》くために｜行《おこな》われる｜儀式《ぎしき》を ｜行《おこな》った。 そのICBM（ミサイル）の｜粉《こな》がついていたことで、｜悪霊《あくれい》が｜取《と》り｜憑《つ》いて｜来《き》たそうだ。 そしてそのミサイルがまた｜日本《にほん》に｜落《おと》されたらしい。 ｜私《わたし》は｜走《はし》り｜抜《ぬ》ける。｜環状線《かんじょうせん》を。 ｜忙《いそが》しく｜走《はし》る。（東奔西走）だって｜今止《いまとま》ってしまったら｜死《し》んでしまうから。 でも｜心配《しんぱい》はいらない。だって｜戦国時代《せんごくじだい》の｜武将《ぶしょう》より、｜私《わたし》たちより｜強《つよ》いから。 もう｜事《こと》の｜成《な》り｜行《ゆ》きに｜任《まか》せよう。 ｜千本桜《せんぼんざくら》が｜夜《よる》に｜紛《まぎ》れて ｜君《きみ》の｜声《こえ》も｜届《とど》かない。 ここは｜宴《うたげ》という｜牢獄《ろうごく》。 だって｜私《わたし》が｜見下《みくだ》すから。 この｜世界《せかい》は｜永久《えいきゅう》に｜闇《やみ》のままだ。｜私《わたし》のせいで。 ｜嘆《なげ》いても｜唄《うた》は｜届《とど》かない。 ｜青《あお》い｜空《そら》は｜遥《はる》か｜彼方《かなた》にある。｜光線銃《こうせんじゅう》で｜撃《う》ち｜抜《ぬ》いて。