外界より来たるモノ

編集者:心汰くん
神、宇宙、この世の真理。 それと対峙するちっぽけな人間。 このシリーズは一話読み切りの短編作品で構成されます。
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目次

    【短編読み切り】華やぐわたしは棺の底

    【作者のあとがき】 コズミックホラー、H・P・ラヴクラフトが提唱したホラーのジャンルであり、 メインとなるコンセプトは不可知性、無力感、狂気。 例えば、人間は未だ宇宙の端に到達、観測ができていない。 それを怖いとは思わないだろうか。宇宙に何が潜んでいるのか、 我々人類はまだ何も知らない。無力感に襲われないだろうか。 そう、それこそがコズミックホラーを構成する恐怖の正体だ。 今回私は、コズミックホラーを執筆するのは初めてである。 元々私が得意としているジャンルは二次創作やコメディ。 ホラーなどとは対極。ならなぜ、淡本中学校などの作品群や、 コズミックホラーに手を出すのか。 救いようのないものが好きだからだ。 私は、そういうものに対して魅力や美しさを感じる。 今作の医者である語り手、”わたし”には殆どの感情移入が不可能だった。 それがこの作品に若干のつまらなさ、物足りなさを生んだ原因だ。 なら、私は誰に感情移入したのか?無論、”おおいなるかみ”の方だ。 ”わたし”に独占欲を抱き、花で飾り立て、最終的に自身の住処に持って帰る。 誤解されそうなラストだが、別に”おおいなるかみ”は”わたし”に いやらしいことをするつもりではない。 ただ、部屋に飾っておくだけだ。 椅子に座らせ、向かい合って”わたし”のことを眺めてみる。 花冠を作って、被らせてみる。例えるなら、着せ替え人形だ。 傷口が膿んで虫が湧くのを見てみたり、皮膚が腐ってどろどろになり、 崩れ落ちるのを観察してみたり。 人間の知性ではおよそ何をしたいのかが分からない、”不可知性”。 すべてが”おおいなるかみ”の思うままの展開だった、”無力感”。 ”わたし”に対する理由もない独占欲、”狂気”。 この時点で、コズミックホラーは完成しているのです。