編集者:A129
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目次
第一話 全ての始まり
俺はイラン、16歳だ。
今は鬼畜RPGゲームの主人公になってしまった。
このパソコンゲームは10歳の頃からやっているが、とにかく先が見えない。
このゲームの名前はデーモンズファイナル〜導きの灯を照らして〜
ファイナルというのは、このゲームはシリーズ作品で、このシリーズはこれで完結するだからだ。
今までのデーモンズは、これよりも簡単で数を重ねるごとに難しくなっていったらしい。
しかも、まだ誰もクリアしていない。
その証拠に、クリアしたら強制的にこのゲーム内にあるランキングに載るはずだし、クリア出来るのなら今の時代瞬く間に知れ渡るだろう。
デーモンズファイナルは発売から20年経っているし、このゲームを知らない人は日本にはほぼいないと言われているぐらい有名で歴史のある作品だ。
これだけ難しい理由は主に3つ。
まず1つ目は、操作方法だ。
ほとんど全てのキーに操作が組み込まれている為、暗記するのも難しい。
2つ目は、敵だ。
敵の攻撃パターンや、能力が多すぎる。
ほぼ死にゲーだ。
3つ目は、選択肢の量だ。
動くのが自由なオープンワールドなだけに、選択肢が多い。
俺はこれらの要素のせいで、現実にいた時にしたこのゲーム内でのレベルがまだ58だ。
あ、そう言えば転生した経緯を教えてなかったな。
俺は放課後にこのゲームをプレイしようとした。
そしたら「イラン」と書いてあるセーブデータの上に、「新しい勇者」と書かれているセーブデータを発見した。
興味半分、不安半分でそのセーブデータをクリックしてみた。
そしたら俺は意識を失い、明白と暗黒の狭間で目覚めた。
明白と暗黒の狭間は、このデーモンズの主人公の最初に誕生する場所だ。
本来であれば、明白にも暗黒にも行かず、30秒程留まっていればいつしか光に包まれ、勇者として都市に行くという展開だ。
この場面がチュートリアルの最初の部分に当たる。
だが今は、明白の方に本来の主人公の姿、暗黒の方に俺の姿がある。
とりあえずあからさまに怪しい暗黒の方に行かずに、明白の主人公の方に行こう。
行っても何も起こらない。
俺 「おーい。」
呼びかけても何も反応がない。
触ってみたらどうだろう。
腕は触った。
そしたら光に包まれ、謎の白い部屋にワープした。
その部屋には、正面にモニターが設置してあるだけで何もない。
その時、モニターにテキストが並び始めた。
---
あなたはデーモンズファイナル〜導きの灯を照らして〜に主人公として転生しました。
だって主人公の方を選びましたよね?
これからは、主人公に転生したあなたがこのゲームの完全クリアを目指してください。
実際にゲームを現実でするのとは違い、あなたが動いてプレイするのでより簡単になると思います。
ではそろそろストーリーと同じ新米勇者としてこの世界に誕生します。
あ、現実世界での時間は経っていませんよ。
それではいってらっしゃい!
---
読み終えた。
いってらっしゃいじゃねえよ、と内心思ったがそんなこと気にしてる暇はないな。
そして今になる。
あの明白と暗黒の狭間は、選択だったようだ。
デーモンズの世界の主人公になるか、現実に戻って今まで通り過ごすのかの。
俺は、主人公の方に触れてしまった為にこの世界に転生してしまったのだ。
俺は反省する間もなく、18歳の勇者となり意識が戻った。
名前はゲームに設定してあった「イラン」そのままらしい。
チュートリアルがもうすぐ始まるだろう。
こうなったのなら是が非でも帰らないといけない。
卒業証書を見ている場面から始まった。
---
イラン様
あなたが勇者学校戦士部の剣士で卒業したことをここに記す。
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こう書いてある。
そういえば思い出してきた。
家に帰って卒業証書を置いて、武器を持って出たら。
この後すぐゴブリンと戦うんだ。
武器は確か、設定では父がくれた黄色に神々しく輝く剣と表記されているはずだ。
これを背中にかけて、まずは最初の森に行く。
そしたら案の定道にゴブリンがいた。
ゴブリン 「俺はここら辺でお前みたいな新米剣士を狩っている。」
俺 「これは俺の勝ちイベだ失礼するぞ。」
ゴブリン 「何言ってんだコイツ? 始めての魔物に困惑してるのか?」
剣を構えると。
ゴブリンは見た目には合わないスピードでこちらに向かってきた。
勝ちイベだから余裕だと思うが、もうもはやゲームではない気を抜いたら負ける。
ゴブリンは金棒を振りかぶったが、金棒の重さとゴブリン自身のスピードで体制を崩す、今の内に俺は腹に剣を振りかぶった。
ゴブリンはそのまま消滅した。
【レベル2到達!】そう音声が流れた。
言い忘れていたが、デーモンズシリーズでは、基本的に魔物は死ぬことを消滅と表す。
消滅していない時は絶命していない。
やっぱり勝ちイベなだけあって簡単だな。
ゲームとして戦ったら操作に慣れるまで時間がかかる、その点だけで言ったらこっちの方が簡単だろう。
だがこっちの場合疲労も溜まる。
俺は剣を背中に掛け直し、それと同時に思う。
この状態で全クリ?
それは無理じゃないか?
ゲームとは違い、怪我もするし、血も出る。
もちろんアイテムで回復することもあるだろうが、ゲームとは段違いに難しい。
ゲームですらおそらく序盤の序盤の序盤の序盤の序盤の中盤の序盤の終盤ぐらいだろう。
絶対不可能だが、その不可能を超えるのが俺だ!
そう心に決めて一歩踏み出す。
弱音を吐きそうになったら、この言葉を思い出そうと決めた。
《第二話に続く》