私、奏者ボカロファンと、私を尊敬して下さっている(自主企画にも参加してくれた)花雨様のコラボ作品です。
〜私の世界線のキャラ、「魔狼の宴」のメンバーが、いきなり開いた異空間の口に呑み込まれ、辿り着いたのは花雨様のキャラがいる世界線!?さらに時空は歪み、今度は2人の世界線のキャラが有名な都市伝説「カラダ探し」に巻き込まれて···???果たして2人の世界線のキャラ達は無事にカラダを探し集め、それぞれの世界線に帰れるのか···。
時空を越えた物語が今、幕を開ける。〜
※ホラーでグロ注意です。
※ホラー、グロ要素にキャラ崩壊をブチ込む事が稀にあります。
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目次
キャラ紹介〜奏者のキャラ(魔狼の宴)〜
名前:クレン
性別:女
年齢:16
能力:魔狼の遠吠え
能力説明:詳細がわからない位とんでもない。「めっちゃ強い」という事しかわかってない。
(ゲーム内での)生死:死
名前:奏者ボカロファン
性別:女
年齢:16
能力:|音色《サウンド》
能力説明:音を操れる賑やかな魔術。使うと必ず音色が響く。本人曰く、「たまーにお祭りみたいになる」らしい。
(ゲーム内での)生死:???
名前:ライ
性別:男
年齢:16
能力:|賭け事《ギャンブル》
能力説明:相手と賭けをする。攻撃魔術として使う事も出来る。
(ゲーム内での)生死:???
名前:狐
性別:女
年齢:20
能力:|編集《エディター》
能力説明:物や人物の出現、消去、様々な物の特性変更、ステータスの可視化などができる。ただ、ステータス可視化以外は自分より低ランク限定。
(ゲーム内での)生死:死
名前:ダイス
性別:男
年齢:18
能力:六変化
能力説明:六種類の姿に変身できる。しかし、ダイスが能力を身に付けたのは最近。あまり使い方がわからず、慣れていない為、サイコロを振って、出た目の姿になっている。
(ゲーム内での)生死:???
名前:ナル
性別:女
年齢:14
能力:暗転皆無
能力説明:能力発動中に物を触ると、それを「無」と化す事ができる。ただし、危険なので、本人もあまり使いたがらない。
(ゲーム内での)生死:???
名前:ルシファー
性別:男
年齢:18
能力:月夜の悪魔
能力説明:魔法陣を描き、様々な|階級《ランク》の悪魔を呼び出す。よく晴れた日の満月には魔力が最大になる。
(ゲーム内での)生死:???
名前:ガルーダ
性別:男
年齢:10
能力:|火炎終幕《ファイヤーフィナーレ》
能力説明:自分が使える火炎系魔術を限界突破させて使う、ほぼ命がけの能力。威力は凄まじいらしい。
(ゲーム内での)生死:???
キャラ紹介〜花雨のキャラ(八色星団)〜
謎の項目がありますが無視してくれ()
名前:|花咲零桜《はなさきれお》
性別:男
年齢:15
能力:花を操る
奏者の呟き:狼という点でクレンがビックリしそう。ショタ可愛い(は?)。
(ゲーム内での)生死:???
名前:|一青黎夜《ひととれいや》
性別:男
年齢:15
能力:超能力(テレキネシスや瞬間移動など)
奏者の呟き:いいですか皆様。零桜君と黎夜君はBLではありません。__それでもおもしr((((殴__
(ゲーム内での)生死:???
名前:|美澄黄詠璃《みすみきより》
性別:女
年齢:15
能力:雷を操る
奏者の呟き:グロもビックリもいけるって、私みたいですね。あ、私「チビ」って言われたら怒るか()
(ゲーム内での)生死:???
名前:|如月蒼羅《きさらぎそら》
性別:男
年齢:15
能力:治癒(怪我だけ。病気は無理)
奏者の呟き:バレンタインにチョコ大量に貰えるとか羨ましい(私はトッモと交換しただけ)。···チョコ食べたくなってきた(???)。
(ゲーム内での)生死:???
名前:|草薙翡翠《くさなぎひすい》
性別:女
年齢:13
能力:動植物と話せる
奏者の呟き:虫も掴めるのね···。クレンや奏者が蜘蛛にビビったら助けてもらおうかな()
(ゲーム内での)生死:死
名前:|炎御赤斗《ほのみせきと》
性別:男
年齢:13
能力:炎を操る
奏者の呟き:ガルーダと仲良くなれそう。2人揃ってファイヤーバーン(???)
(ゲーム内での)生死:死
名前:|幻中胡橙音《まもなかことね》
性別:女
年齢:14
能力:岩を操る
奏者の呟き:武術出来ると不審者投げ飛ばしそうですね。__赤い人まで投げ飛ばしそう()__
(ゲーム内での)生死:???
名前:|月居藍生《つきよりあいき》
性別:男
年齢:14
能力:見たものを完璧に覚える
奏者の呟き:円周率覚えられるのすごい。なんで中学校入るとπなんだろ(関係無し)。
(ゲーム内での)生死:???
ルール
その1
真夜中の学校で行うこと
その2
カラダを全て見つけるまで校内から出してはいけない
その3
選ばれた者は、頭、両腕、両足、体の6つを探さなければならない
その4
「`赤い人`」から逃げながら探す事
その5
`赤い人`に捕まるとゲームオーバーとなる。復活は出来ない
その6
`赤い人`に捕まった場合、その者は__される
その7
`赤い人`は倒す事が出来ない
その8
全ての参加者が`赤い人`に捕まり__された場合は、元の世界線に`二度と帰れない`
その9
1人でもゲームをクリアした場合、捕まった者も復活し、元の世界線に帰る事が出来る
プロローグ
世界線は混合する
―?視点―
???「かぁ···ご···め···かぁ···ご···め···♪」
何処かから歌声が聞こえてくる。
私はこの声を―知っている。
私はこの声に、長い事翻弄されてきた。
???「···。《《からくる》》。」
名前を呼ぶと、声の主―からくるは振り向いた。
からくる「なぁに?ボクに、何カ様?」
身体中に包帯を巻いたからくるは、小首を傾げながら聞いてきた。
???「からくる。《《今度は何が目的だ?》》何をしたいんだ?」
からくる「ボクはね、《《アノ人達》》ノ事、ビックリさせテ、怖がラせたィ!!」
無邪気そうに笑って、《《彼ら》》を指差した。
私も前から見ていた、興味深い世界線の民達。
···私の世界線の民と合わせ、一緒に遊ばせてやろうか。
からくる「まァタ"タノシイコト"考えてルんでしョ?」
やれやれ。
私の心の中も、全てお見通しってわけか。
からくる「ボクねボクね、___やりタイ!!ねェネェ、いいでショ?」
そうか。からくるは―。
まぁいいだろう。
私もその様な事は大好きだし、いつか誰かにやらせようと思っていた。
···さて、どの様な物語にしようか。
???「···それなら作者も手伝いますよ。」
???「お前は···。」
異世界歴6293年
とある3人の「時空超越者」により
新たな世界線が作られた。
世界線の混合が起こった。
2つの世界線の民よ。
生き残れ。
2話〜"赤い人"と"カラダ探し"〜
奇数話はこちらから↓
https://tanpen.net/novel/series/e426feba-c910-4d19-bef3-c57a578b9fc0/
―黎夜視点―
夜。
俺達は、突如として異世界から現れた「魔狼の宴」のメンバーと会話を楽しんでいた。
胡橙音「皆さんの住んでいる異世界ってどんな所なの?」
賭博師「俺達の?ん〜···そうだな。"フウライタウン"っていう世界なんだけど、複数の地区に分かれてるよ。」
零桜「例えば?」
奏者「私みたいな音楽好きがいっぱいいる"楽奏町"、魔狼の宴の基地がある闇社会の"黒闇区"、海辺の町"サブマリンシティ"とか。色々あるよ!」
異世界···って、なんか面白そう!
様々な世界に、様々な人が住んでるんだなぁ···。
魔狼「私達がこっちに飛んできたって事は、まーたなんか色々やらされそう。」
《《また》》?
どういう事何だろう。
作者「確かに···。でも、何であの人私達を八色星団の世界線に?」
赤斗「それってどういう?」
赤斗が魔宴のみんなに質問した。
詐欺師「あー···。僕達、たまーに"ある人"に色々振り回されるんだよ。」
ダイスさんが質問に答えるが、何だか誤魔化す様な、そんな言い方だ。
···確か彼は詐欺師···何だよね···__嘘吐くの下手じゃ···。__
その時、時計が夜の11時を告げた。
それとほぼ同時に、何も無かった虚空にノイズが奔った。
欠番「···あれ、あのノイズ何?」
ナルさんが呟き、触れようとする。
次の瞬間、ノイズはいきなり巨大化し、大きな漆黒の異空間に形を変えた。
そしてそれは···。
物凄い吸引力で俺達八色星団と魔狼の宴のメンバーを呑み込んだ。
奏者「ちょっと待ってどういう事!?」
火炎竜「これヤバi」
ALL「うわぁぁぁぁ~!?」
---
―奏者視点―
奏者「あだっ!?」
いきなり変な異空間に(また)呑み込まれたと思ったら、ペッと固い地面に吐き出された。
···この世界線に来た時も思ったけど、もう少し優しくしてくれてもいいと思うんだけど。
服に付いた砂を払い落としながら、立ち上がり辺りを見回す。
―私達は、見慣れない学校の正門前にいた。
大きさからして見ると、多分高校···なのかな?
何となく···本当に何となくだけど、嫌な予感がする。
零桜「いったぁ···。あ、あれ···ここは···?」
堕天使「学校か···?」
他の人も、次々と起き始める。
最後の1人が起きた所で、私はみんなに言った。
奏者「みんな。これ、もしかしてだから、一応無線付けといて。ハイ。」
私がみんなに能力で作った無線を渡す。
これが私の能力"|音色《サウンド》"の便利な所。
私は音を操るだけじゃなく、音を"共有"する事も出来る。
だから今回みたいなもしかする場面でも、意外と役に立つんだよね。
···能力の自慢話してる場合じゃ無いけど···()
魔狼「もしかする···とは···???」
クレンが困惑しながら聞いてくる。
彼女だけじゃ無く、他のみんなも理解出来ていない様だ。
奏者「これ、何となく分かる。···真夜中の学校にいきなり集められるって事は···アレしかないよ。」
一同「アレ···?」
まだ理解していないみたい。
私は少しじらして、わざと低い声で言った。
奏者「···みんな、"`カラダ探し`"って知ってる?人間界の都市伝説。」
宴のみんなはまだ理解していないが、八色星団のみんなは、ハッとした顔で私を見つめた。
···流石現役の人間界の民。
蒼羅「それってアレ···。確か、バラバラにされた少女の身体を集めて棺桶に収めるやつですか?」
黄詠璃「そうそう!で、"`赤い人`"っていうのが追いかけてくるんですよね。」
蒼羅君と黄詠璃ちゃんが私の変わりに説明してくれた。
奏者「2人共大正解。`赤い人`に捕まると、それはそれは恐ろしい方法で惨殺されるそうな···。」
2人の説明に付け加えると、周りの空気が一気に凍り付いた···気がした。
魔狼「···最悪。」
クレンが呟く。
だけど、この運命は変えられない。
私達は校舎の中に入った。
その途端。
`ピーンポーンパーンポーン♪`
アナウンスのチャイムが鳴る。
『`赤い人`が、職員室に、現れました。気を付けて下さい。』
···職員室か···。
まぁ距離はあるから今の内に探そう。
奏者「こっから本番だよ!!みんな分かれてカラダ探しして!!」
一同「わ、分かった!!」
私達はそれぞれ走り出す。
地獄のゲームが今、幕を開けた。
走っている途中、私の左目が《《ある映像》》を捉える。
奏者「···ッ!!!」
それは、とても残酷な未来だった。
変える事の出来ない、悪夢だった。
このゲームで、殆どのメンバーが`赤い人`に殺される。
私も―。
でも、ここで諦めたら意味が無い。
今はまだ、この未来の事を内緒にしておこう。
無駄な足掻きだって、分かってる。
私が見た未来は、どうしたって現実になる。
これは絶対に改変出来ない。
それでも、私はやってみせる。
―全ての"呪い"に打ち勝つ為に。
ピーンポーンパーンポーン♪
次回ノ犠牲者ハ✗✗デス。
変エル事ノ出来ナイ未来ニ向カッテ
無駄ナ足掻キデモシテイテ下サイ♪
4話〜最初の犠牲者と禁断の部屋〜
ピーンポーンパーンポーン♪
赤い人が···ザザッ···
ザーッ···
ブツッ···
気をつけ···ガザッ···
ザザッ···が···死···ザーッ···
ブツッ···
―???視点―
???「からくる···これ、ヤバいな···。」
私は、隣で見ていたからくるに向かって言った。
当の本人は、全く気にせず鑑賞しているが。
···流石に鬼畜モードにし過ぎたかな。
でも、あの人達強いし、私もこういうの大好きだからいっか。
···おや。
そろそろ《《時間》》かな。
---
―魔狼視点―
奏者『翡翠ちゃん!?···まさか···!!』
翡翠の絶叫が響いた直後、ボカロファンの焦った声が聞こえた。
`ピーンポーンパーンポーン♪`
校内アナウンスがなる。
『`赤い人`が、図書室に、現れました。気を付けて下さい。』
図書室!?
ここ、向かい側にある2年生の教室···だよね。
マズいから一旦離れ···
『ガタガタッ···バタンッ···』
離れようとした瞬間、無線から雑音が聞こえてきた。
胡橙音『ひ···翡翠!?大丈夫!?』
胡橙音が翡翠の名前を呼ぶが、応答は無い。
代わりに、うめき声や、何かが折れた様な、嫌な音が鳴っている。
隠れて目の前にある図書室の方を見ていると、本棚の間を誰かが通った気がした。
あれってもしかして···。
魔狼「__今ね、図書室の前の教室にいるんだけど、どうすりゃいい。__」
堕天使『それ···ヤバくないか?』
ルシファーが驚き心配するが、返事したら見つかりそうで怖い。
でも、ここにいても見つかりそう。
···逃げるしかないかぁ···。
めちゃくちゃに怖いけど、こっそり、でも急いで逃げ出した。
図書室の方をチラリと見る。
魔狼「うわぁ血飛沫。」
欠番『は?』
藍生『ゑ。』
私の呟きを聞いた2人の変な声が聞こえた。
···ナル普通に話せる様になったらなんかオモロイな。
···てか、あんな毒舌だったっけ。
`ピーンポーンパーンポーン♪`
黎夜『次のアナウンス早···。』
再び放送がかかる。
『`赤い人`が、第2体育館に、現れました。気を付けて下さい。』
第2体育館···。
ここからまだ距離はあるな···。
奏者『私図書室行きます!』
ボカロファンが宣言する。
火炎竜『気を付けてね!!』
ガルーダが心配した途端···。
奏者『どわぎゃあぁぁぁ!?』
無線と···近くの中央階段から、叫び声が響いた。
それと同時にガタガタと、激しい音が鳴る。
···え···?死···
奏者「痛いぃぃ···。ってクレン!助ける気持ちは無いの!?」
ボカロファンはうめきながら、這う様にしてこっちに上がってきた。
···え?何してんの···?
奏者「もう!`赤い人`の血のせいで足滑らせて階段から落ちた!!足首捻った!!もう!!傷害罪で訴えるよ!?」
なんだ、その程度か。
死んでなくてよかった。
賭博師『···この馬鹿···。』
詐欺師『うん、ライちょっとそれ言い過ぎ。』
堕天使『···ていうか、`赤い人`を傷害罪で訴えられるのか···?』
欠番『まず法律通用しないでしょ。』
···八色星団のみんなは一生懸命カラダ探ししてるっていうのに、私達魔宴は茶番劇ばかり···。
ホント余裕なメンバーだな。
魔狼「さっき図書室の前通ったけど、血の匂いがした。···気を付けて。」
奏者「分かってるよ。じゃ、任せたよ。」
ボカロファンと別れ、私は1階へと向かった。
---
―奏者視点―
クレンと別れ、図書室に向かう。
中に入ると、クレンが言った通り、血の匂いが濃くなった。
ここで···翡翠ちゃんが···。
うぇぇ···こんなんじゃいくらグロ耐性ついてても精神参っちゃうよ。
奏者「なんでこんな事しなきゃ···。」
ビシャッ···
え?今何か踏んで···。
足元を見ると、そこには血溜まりが広がっていた。
まさか。
角を曲がると、翡翠ちゃんが倒れていた。
奏者「嘘···。」
彼女は、胴を両断された挙げ句、腕や足を、螺旋状に引き千切られていた。
そしてその横に
―"カラダ"があった―。
---
―蒼羅視点―
(危険な)1階でカラダを探していると、奏者さんから無線がきた。
奏者『図書室でカラダを見つけた。それと、···。』
一呼吸置いて続ける。
奏者『翡翠の死体も···あった···。』
黄詠璃『そんな···ッ!!』
`赤い人`の···最初の犠牲者が···。
奏者『こんな事を言うのもアレだけど···。今は残酷な位、冷静に行動した方がいいんだと思う。』
奏者さんの言いたい事が分かった気がした。
奏者『···今言っておく。このゲームで、殆どのメンバーが`赤い人`に殺される。そして、私も最後まで生き残れない。···これは、変えられない未来なんだ。』
彼女が次に告げた事は、酷く衝撃的だった。
殆どが生き残れない?
奏者さんも殺される?
魔狼『···未来眼か。』
クレンさんが呟いた。
奏者『···そう。私、たまに、勝手に未来見えるんだ。変えられない未来が。』
奏者さんが寂しそうに言う。
未来が見えるのは便利かも知れないけど、ここまで残酷な未来も勝手に見えてしまうのは不便だな、た思った。
作者『···あのさ、少し気になったけど···。』
重々しい空気の中、狐さんが口を開いた。
作者『この放送ってさ、誰が放送してんの?』
確かに···。
`赤い人`を知らせる放送がかかってるから、放送室の中に誰かいるかも知れない。
赤斗『でも誰が行く···?』
作者『私が行く。』
奏者『はぁ!?あ···危ないよ!?』
奏者さんが驚き、大きな声を出した。
作者『私まだそんな役に立ってないし。気を付けるから。』
奏者『分かった···本当、注意してね。···《《咲夜》》。』
奏者さんは、狐さんの《《人間の頃の名前》》を呼んだ。
---
―作者視点―
私が放送室に行くと言ったのはいいものの、何処に何があるのかまだ理解していない。
大抵は2階辺りにあると思うけど。
そう思って2階に続く階段を上ると。
その先に"放送中"のランプが光る部屋があった。
···意外とすぐに見つかった···。
一応無線で連絡しておこう。
作者「あ、もしもし!放送室あったよ!」
賭博師『早ッ。』
ライが驚く。
そりゃそうだよね、あの会話してから1分も経ってないし()
放送室は2階の1番端に位置していて、見るからに不気味だった。
···`赤い人`が今来たら逃げれなさそう。
恐る恐るドアノブに手をかけて、開けた。
その瞬間。
`ピーンポーンパーンポーン♪`
『`赤い人`が―`花杜咲夜さんの背後に現れました。振り返って、確認して下さい。`』
一同「「―!?」」
嘘、なんで···なんで私の人間の時の名前知って···
バタンッ
放送室のドアが音を立てて閉まる。
一瞬だけ、本当に一瞬だけ中が見えた。
どういう事?
中に···翡翠さんみたいな人、いなかった?
何これ···?
ヒタ···ヒタ···
背後から足音が聞こえた。
作者「···ッ!!」
まさか···。
???「ねぇ。狐のおねーちゃん。」
呼ばれて、反射的に振り返った。
そこには、真っ赤に染まった長袖のワンピースを着て、人形を持った少女がいた。
`赤い人`「`みーつけた♪`」
これが···`赤い人`···。
に···逃げなきゃ···ッ!
考えるより先に、私は走り出していた。
後ろから`赤い人`が追ってくるのが分かる。
奏者『狐さん!!早く!!』
ボカロファンの叫びが響く。
作者「痛っ···!!」
`赤い人`に足を掴まれ、その場に倒れる。
嫌だ。まだ死にたくない。
その時、私の目の前に誰かが現れた。
顔を上げて見ると、そこにいたのは、ボロボロの服を身に纏い、全身包帯だらけの、子供だった。
マルーン色のボサボサの髪で、黒い口とダークターコイズの左目が、不気味なくらい光っている。
???「ねェ、狐ノおネーちャん。」
作者「な···何···。」
???「そんナにほーそーしつニ入りタいんだったラ、ボクを呼びナよ♪」
何この子···。
何を言っているのか、さっぱり分からなかった。
作者「かはっ···!?」
`赤い人`が、私の身体に爪を食い込ませ、そのまま引き裂いた。
傷口から大量の血が流れる。
私が`赤い人`に襲われている間、その子は笑っていた。
???「アハ···ハハハッ♪やっパり、面白ィや!」
`赤い人`が私の喉を掻き切って、意識が無くなる直前に見たのは、
後に____と名乗る、狂気の支配者の無邪気な笑顔だった―。
---
―???視点―
???「からくる···はぁ。マジでやるとは思わんぜ···。」
薄暗い部屋で、私は呟いた。
今ので2人目。
これから嫌と言う程沢山の者が消えるだろう。
???「そろそろ次なので、行きますね。」
私達に協力しているソイツは一言だけ言い、部屋から出た。
???「あ···あの···このゲームは一体···。」
さっきまで黙っていた緑色の少女が口を開く。
???「そうだねぇ···。どこまで話したっけ。あぁそうだ。あそこまで話したんだった。さてさて。物語の続きを語ろうか。―《《翡翠ちゃん》》♪」
私がニヤリと笑うと、
彼女―《《翡翠》》は、一瞬不安そうな顔をして、「よろしくお願いします。」とだけ言った。
`ピーンポーンパーンポーン♪`
それとほぼ同時に《《アイツ》》が放送を流す。
中々、面白い物語だった。
???「`赤い人`が、___に、現れました。気を付けて下さい。」
さぁ、魔狼の宴に八色星団。
ここからが本番だ。
―誰が生き残るのかな♪
6話〜次々と〜
長いね
グロいね
気をつけてね
ねるねるねるね
(??????????)
―???視点―
???「やれやれ···。ニンゲンという生き物は、実に面白いね。」
私が呟くと、狼の―いや、《《クレン》》と《《狐》》が呆れた顔をした。
赤斗「···なんで···なんでそんな事言えるんですか···。」
隣に座っていた赤斗が私を見つめて言う。
???「嗚呼···君達にまだ話してなかったね。だが···。」
私は一呼吸置いて続ける。
???「少々"用事"があるのでね。それらを終わらせてからにしようか。」
赤斗「用事って···。」
赤斗が問いかけるが、私はそれに答えず、無言で立ち上がった。
その時丁度"ソイツ"がやって来た。
???「···回収···ですか。」
···成る程、全てお見通し、ってワケか。
???「もし···バレたらどうするんですか。」
???「その時はその時。口封じでもすればいいだろう?」
私が笑うと、"ソイツ"は呆れた様な顔をした。
???「嗚呼···そうだ。1つ言っておこう。」
???「···何でしょうか。」
"ソイツ"は訝しげに見つめてくる。
???「···あまり私を深掘りするなよ?知らない事も―時には必要なのだから。」
"ソイツ"が息を呑んだのが背中から伝わってきたが、私は振り返らずに部屋を出た。
―さて。
誰から始めようか。
---
―賭博師視点―
賭博師「クレン!!クレン!!おいッ!!!···嘘だろ···?なぁ···。嘘だって···嘘だって言ってくれよ!···なぁ···。」
何度も、何度も呼び掛けるが、クレンからの反応は全く無い。
―今は残酷な位、冷静に行動した方がいいんだと思う。
ボカロファンが言っていた言葉を思い出す。
分かってる。分かってるけど···っ!!
堕天使『これは···マズいな。』
ルシファーが呟く。
次の瞬間、再び放送が鳴った。
`ピーンポーンパーンポーン`
『`赤い人`が、美術室に、現れました。気を付けてください。』
美術室···。
俺は3階にいるからまだ大丈夫か。
奏者『私1―H!カラダ持ってる!賭ける!1体にもってく!』
ボカロファンが単語で話し出した。
欠番『···幼児退行した?』
······。
辛辣。
突っ込むのも疲れてきた。
---
―奏者視点―
ナルに幼児退行って言われた···(´・ω・`)
それより、気のせいか、みんなの口数が減っている気がする。
それも無理無いか。
とりあえず1体に行こう。
1体に着くと、案の定そこには棺桶があった。
そこにカラダを置く。
すると、驚く程ピッタリはまる。
奏者「みんな!1つ入れたよ!」
私が知らせると、『よくやった』とか、『でかした』とか、称賛の声が次々に聞こえてきた。
よかった···死ぬ前に貢献出来て。
しかしこの喜びは
直ぐに壊れる事になる。
---
―欠番視点―
無線越しから、嬉しそうな声が聞こえる。
残るカラダは5つ。
まだまだ数はあるけれど、ボカロファンが1つおさめてくれたのは、大きな進歩だ。
もうこれ以上犠牲者を増やしたく無いし、私も頑張って探そう。
そう考えながら歩いていると、図書室で何かが動いた。
欠番「···ねぇ、図書室に誰か···いる?」
訪ねてみるが、全員「図書室にはいない」と答えた。
胡橙音『それ···`赤い人`じゃないですか?』
胡橙音ちゃんが聞いてくるが、赤い人にしては背が大きい気がする。
欠番「赤い人より大きい。私···見てみる。」
すると、ノータイムでボカロファンから注意の声が飛ぶ。
奏者『ゑ!?気を付けて!?』
···やっぱり幼児退行してるなぁ···。
図書室に入ると、一気に空気が重くなった。
立っているのがやっと、という様な状況だ。
少しでも気を緩めたら圧で死んでしまいそうな感じだった。
異様な空気は、奥の···丁度、翡翠ちゃんが赤い人に殺された辺りから漂ってくる。
恐怖より好奇心が勝り、空気の正体を探るべく、少しずつ近づいていった。
本棚の陰から、こっそりと覗いてみた。
欠番「···え···?」
―そこにいたのは、翡翠ちゃんの死体の前でしゃがみ込み、何かをしている···
水縹色の長髪を1本に結わえた、黒尽くめの女性だった。
気配は···《《あの人》》に似てる···でも、あの人はこんなニンゲンっぽい見た目じゃ無い···。
変身してる?それとも、気配が似た別の人?
???「ナル···。」
欠番「···っ!!」
困惑していると、私の気配に気付いた女性が、聞き覚えのあるハスキーボイスで名前を呼んだ。
逃げなきゃ···!
???「`見たね¿`」
次の瞬間、私は足を掴まれて持ち上げられていた。
その女性は、屋上のフェンスの上に立ち、怯える私を笑顔で見つめていた。
月明かりに照らされ、顔の1部が見える。
女性は、血を垂らした様な、悍ましい深紅の瞳をしていて、不気味に、鈍く輝いていた。
欠番「嫌···っ···やめて···っ離して···!」
どんなに声を上げても、言う事を聞いてくれない。
???「`ねぇ···ナル。今ここで、僕が君の足を離したらどうなるか···分かる?`」
···!!
今離したら···。
頭から、地面に落ち···
???「`じゃ、バイバイ♪`」
---
―火炎竜視点―
無線から聞こえてきた、何者かの悍ましい声、ナルが怯える声···。
その場に居合わせているわけでは無いのに、恐怖で押し潰されそうだ。
足離す···って
パァ····ン
いきなり、何かが破裂した様な、嫌な音がすぐ横で鳴り、窓が紅く染まった。
火炎竜「嘘···」
嫌な予感がして、窓を開け下を覗く。
目に入ってきたのは、頭部が砕け、脳と目が飛び出している···
火炎竜「うわァァァァァッッ!!!!ナルッ!?ナルッ!!!」
側に駆け寄るが、もう既に彼女は息絶えていて、頭から噴き出した血液が地面を汚していた。
あのハスキーボイス···見知らぬ声···。
これは、絶対赤い人じゃ無い。
赤い人だったら、その場で八つ裂きにしているはず···。
奏者『···まさか···。』
ボカロファンは、何かに気付いた様だった。
しかしその直後だった。
ダイスの絶叫が響いたのは。
---
―???視点―
危ない危ない♪
ナルに`僕`の事がバレるとこだったや。
ま、`バレたら直ぐに殺せば問題無し!`
やっぱり`僕`って天才だ!頭いい!
さってと···次の回収場所は···。
詐欺師「おっ···お前っ···!」
震えたダイスの声が後ろから聞こえる。
振り向くと、ダイスがガクガクと震えて立っていた。
そりゃしょうがない。
`僕`の威圧感に充てられた人は、誰でも動けなくなるし。
`1人殺してるし。`
ダイスは急いで逃げようとするが、そうはさせない。
直ぐ様捕まえ、逃げられない様に、壁に手を打ち付けておいた。
詐欺師「ぐぁぁ···っ···。」
苦痛に顔を歪めている。
何だか、`凄く面白かった。`
あは···。
どうしちゃったんだろ、`僕`♪
それより···。
???「あのさぁ~`僕`今お腹空いてるんだよね〜♪」
独り言を呟くと、彼の表情が強張った。
???「`僕の食料になってくれる¿`」
それを言うや否や、`僕`は彼に喰らいついて―。
---
―蒼羅視点―
ヤバい。
ヤバいヤバいヤバい。
何なんだ、あれは···!
スピードが速すぎる。
ダイスさんが何者かに殺される所を、モロに見てしまった。
あの女性···見た目は人間だけど、動き、行い···明らかに人間じゃ無い。
しかも、ダイスさんの事食べ···
???「`僕を見たのだぁ~れだ♪`」
愉快で堪らない、といった声で、僕の事を探し出した。
今ここで逃げないと、絶対に殺される。
赤い人の様な殺され方では無い気がする。
段々と足音が近付いてきた。
息を殺し、やり過ごす。
···。
どうやら、見つからなかった様だ。
足音は消え去り、辺りには誰一人としていなかった。
静かに、足音と反対の方向に向かって進む。
この先に、ダイスさんの···。
そう思って身構えたが、
―あったのは血痕だけで。
???「`ダイスはもう"処理"したからいないよ?`」
ただならぬ威圧感と、さっきから"`絶望`"を与えてくるハスキーボイス。
恐る恐る振り返ると、血で染まった手を舐めながら、笑顔でこちらを見つめるあの人がいた。
???「ん〜···。久々に人外食べたけど〜。やっぱり物足りない気もするんだよね〜♪」
そう呟きながら、ゆっくりと向かってくる。
???「まァ···察してくれた?えっと···蒼羅くん、だっけ。ねっ♪」
―`君みたいなニンゲンが食べたいんだっ♪`
逃げようとしたけど、そう、思った頃には既に押し倒されていて
そのままお腹を掻っ捌かれていた。
蒼羅「ぁ···うぁぁぁぁぁッッ!!!!」
裂かれた部分が、燃える様に熱くなる。
???「そんなに騒がなくてもいいのに〜♪」
この人···本当に正気じゃ無い。
心が狂気一色に染まってるっ···!
その人は、相変わらず笑顔でこちらを見つめていたが、視線をゆっくり下に落とした。
そして、裂いた部分に手を突っ込み、内臓をぐちゃぐちゃに掻き回し始めた。
蒼羅「嫌···だ···っ!!やめて···っ!!」
???「アハ···やっぱりこうでないとな〜♪最高だよ、ありがとう♪」
あまりの痛さに意識が飛びそうになる。
その人は、何かを引き摺り出して、そのまま啜りだした。
???「ニンゲンの方が美味しい···。」
笑顔でこちらを見つめる女性。
僕の顔の方に血塗れの手を伸ばし、目を抉って口の中に放り込む。
黎夜「うわァァァァァっ!?」
たまたま通りかかった黎夜が悲鳴を上げて走り去っていった。
それを見た女性は、ニヤリと笑い、恐ろしさも感じる声で呟く。
???「`逃さないよ♪`」
その状態で僕の方を向き、丁度心臓がある辺りに手を伸ばす。
段々視界がボヤケて···
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―???視点―
次の放送をしようと椅子に座る。
その途端、背後からただならぬ威圧感を感じた。
弱い人だと、死んでしまう様な威圧感を。
ゆっくり振り返ると、返り血を大量に浴び、真っ赤に染まった手を舐めながら立っている"その人"がいた。
???「お風呂···入った方がいいかも知れないです。」
提案してみるが、「まだいい」と言われてしまう。
???「それより、蒼羅くん···だっけ。さっきのコは。やっぱり、能力持ちのニンゲンは最高だね♪」
さっきまで、大人しかったのに。
今までの面影は微塵も無く、完全に「狂」一色で染まっている。
これが、__の力···。
少し、甘く見ていたかも知れない。
下手をすれば、彼女の牙が此方にも向きそうだった。
???「嗚呼···そうだ。先程`僕`を見た黎夜くん···?は、もう少し泳がせとくよ。」
???「何故···。」
姿をバラされてしまえば、不利になるのに···
???「そんなの、`"逃げ切れた"って希望をチラつかせて、一気に絶望に叩き堕とす···そんな表情が大好物だからに決まってんじゃん♪`」
その言葉に、どれだけの狂気があったのだろう。
身体が強張り、動けなくなった。
彼女は、そんな事に目もくれず、「そろそろ行ってくるね〜♪」とだけ言って部屋から出ていった。
部屋から出ていった後も、彼女の狂気と威圧感に充てられて、暫く動く事が出来なかった。
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???「少々やり過ぎな気もしますね···。仲が良いとはいえ、最悪の場合`おしおき`が必要です。」
からくる「ぼクが手伝っテあゲようカ?」
???「能力皆無、瞬間回復をどうやって狂わせるのですか?」
からくる「ぼクの特異体質忘レタ?それガあレバ、狂ワせルのモ簡単!」
???「···!!そうですか···。でも、何故···。」
からくる「ぼクは、`奏龍ノ"狂気"かラ作られタ存在だカラ`。」
「狂」から生まれた存在、堕天霊からくる―。
その狂気は全てを狂わせ、奏龍でさえも一目置く程。
《《異界ランクα》》の奏龍でさえも。
たかが異界ランクβαの者が。
からくるの機嫌を取らないと、奏龍の手には負えない程の「狂」が生まれる。
堕天霊からくる
特異体質―|狂《クル》
―触れた相手の全てを狂わせる体質。
奏龍の特異体質―無を跳ね返す。
からくるに触られれば、あの奏龍でさえも《《ただのニンゲンと同じ体質》》に変化してしまう。
···ねェ、奏龍♪《《殺ス側》》ジゃナく、《《殺サれル側》》にナる気持チ···
`味わッてみなイ¿`
嗚呼、でモ···
奏龍ハ、永遠ニ死なナいんだっタネ。
ジャあ···
`永遠の苦しミを味わっテ貰ウね♪`
どんだけ視点あんねん
どんだけグロいねん
どんだけ人死ぬねん
そつぎょうきねん(??????????)
__てか、魔の手が奏龍(私)にも伸びて···気のせいか。__