雪の降る道を歩く4人。手を懐に突っ込んで寒さを紛らわす。吐く息白く染まってて目の前に霧が立ち込める。用事は無いが暇でも無い。只々続く道を歩き続ける。
続きを読む
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
白
四天王の名前の呼び方を名字に揃えているので銀さんだけ違和感があるだろうと思いますけど気にしないでください。
「フッ」
高杉が笑った。白息がモワッと吹き出す。
「何笑ってる」
「俺たちどこに向かってんだ?」
高杉が下ばかり見ていた顔を上げ前を見る。彼以外が顔を見合わせるも誰も分からない。
「まぁ、あれだな。とにかく歩くしか無いわけだ。」
坂田が皆に変わって答えた。そう。彼らは意図せず生まれたのだ。
--- 《《人々の感情により。》》 ---
---
上記に示している通り分かる人は分かるが彼らは呪霊として生まれたのだ。
とある小さな墓地にこの4人の墓があった。横には彼らを紹介する立て看板。《《世界を救った英雄》》と。そしてそこの近辺ではよく幽霊を見かけると言う噂が出て近所の者達の目は自然と4人に向いた。そこから彼らが今の世界を見るために幽霊の姿として出てきていると言う噂も広まった。感謝する者もいればただ単に幽霊が嫌いで恐怖する者や嘘だと言って信じない者など。しかし世間一般的には幽霊=怖いと言うイメージが浸透しているため皆この4人を少なからずとも怖いと感じただろう。その溢れ出した負の感情により彼らは呪霊として静かに生まれてしまったのだ。だが彼らも自身が人間じゃなくなったと知る由もない。
だから変わり果てた日本を兎にも角にも路を歩き続けていたのだ。
---
すると前から誰かの人影が現れた。霞む雪景色の中彼らの目に見えたのは背が高く、髪型のシルエットがまるで小箒みたいな影がよりはっきりと見えるようになってきた。
「なんやぁ、箒かのぉ?」
一番背の高い坂本が一番に反応する。
「あぁ、、、箒だな」
二番目に背の高い坂田が反応する。
「いや、流石に箒はないだろ、、、。」
三番目に背の高い桂が反応する
「あ?お、確かに」
最後に一番小さい高杉が反応する。
「反応遅ぇなチビ」
坂田がわざとらしく高杉を煽った。
「うるせぇ、、、」
さらに坂田が追い打ちをかける。
「実写じゃぁー|更に《さぁっらにぃ》ちっさくなってねぇ。」
そう。高杉のアニメ時の身長は170cmなのだが実写だと163cmと更に小さくなっている。
「あ"ぁっ?」
高杉がキレ始めた。前にある人影はより近寄ってくる。坂本と桂は警戒をしているが高杉はそんな場合では無い。坂田も乗る気だ。
すると、突然前の人影が喋り始めた。
「特級が4体も、、、何かあったのか、、、?」
「何かが来る」
その場にいた4人、同時にこの言葉を発した。さっきまでキレてた高杉も冷静を取り戻している。皆腰にある各々の“刀”をいつでも抜けるように構える。
「しかも人のカタチで話もできそうだ、、、」
だんだん声は近づいて来る。
「声、金時だ。」
近づいて来る声に聞き覚えがあるのか坂田がそう言った。
「いや、金時って誰?」
遂に近づく人影が見えるようになった。白い髪に謎の黒い目隠し。それのせいで髪が逆立ち箒のように見える。背は190cm以上の高身長。薄ら紫色の黒っぽい服を着ている。一見不審者のように見える。
「お巡りさぁーん、ここに不審者がいます〜!」
「わぁーーー怖ぁーーい!」
「あぁ、怖い怖い」
「ひぇーーーっ」
4人共反応をする。
「はぁ?いやそれはこっちのセリフだからな」
近づいてきていた人が反論する。
「お前ら何なんだ。」