演劇部の話です!
リア友は多分知ってるはずなんだが〜
えー、一話だけ漫画だったので少し小説短くなると思うけどよろしく!!
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目次
「青葉らしく、」
一応紹介しておきます
主人公「紺野青葉」一人称…僕
引っ込み思案、演劇部所属の一年生
主要人物「瑞稀」一人称…私
青葉たちの先輩、3年生、いつもヒロイン
主要人物「シャーロット」一人称…私
高校一年生の演劇部OB、ヒロインみたいだけど地味役…⁉
親友「莉乃」一人称…私
青葉の大親友、青葉のことを一番理解している
ライバル「坂口萌花」一人称…あたし
青葉の強敵、いつの間にか友達に…?
先輩部員「翔」一人称…俺
瑞稀の幼馴染、莉乃の兄でもある
ライバル②「坂口萌音」一人称…私
初めての演劇で同じ係になった2年生、萌花の姉
???「葉月マリン」
有名な作家の先生。実は…??
隣のクラ「山崎陸」
スの人 サッカー部の幽霊部員。学校と家が近い。
つっかれたぁ…w
長い前書きは終わりにして、どーぞ!
(まえがきだけで408文字行くとか私天才じゃね?((殴)
「瑞稀先輩、少しいいですか?」
二人きりの部屋に僕の声が響く。
「どうしたの?」
優しく、やわらかな声は、同性である僕もドキリとする。
「先輩はどうして演劇部に入ったんですかっ?」
僕の質問に先輩は数秒固まったが、答えてくれた。
「女優になりたかったから…、かな。」
照れながらそう答えた先輩は、私にはなれないけど、と呟いた。
瞳には涙が光っているように見えたのは…、僕の見間違いなのだろうか。
あと、もう一つ質問をした。
「先輩…、僕の一人称変に思わないんですか?」
初めてあった日から聞きたかったこと―
「なにが変なの?役作りのとき便利じゃん!」
躊躇することもなく自然な笑顔で先輩は言ってくれた。
ためらっていた自分が恥ずかしくなり、あいさつをして家まで走った。
今まで認めてくれたのは、幼馴染である莉乃だけだった。
別に僕は「性同一性障害」ではない。ただ「僕」という一人称に安心するだけだ。
障害と言ってしまえば終わるのに、違うから認めてもらえない。
女だから「私」とか、男だから「僕」や「俺」だとか誰が決めたのだろう。
男がスカートをはくと笑われるのも、女が土俵に入ってはいけないのも、
僕が認めてもらえないのも、全部誰かが決めたから。
誰かが思い込みをしているから。
僕は机に座り、ノートを開いた。
シャープペンを持ち、文字を書いていく。
今日の物語は――
この時間が一番落ち着く。
「男だから」「女だから」 その言葉であふれる外にはいたくない。
自分を自分で認めたくてはいった演劇部。
翔先輩がいるから女子も集まるけど。
だから、主役どころか舞台にすら立てないかもしれない。
でも、自分が認めてあげなきゃ始まらないから。
認めてもらえる人になるためには自分が認めないと。
いじめられても頑張る自分を認めるなんて自画自賛だけど。
今回の物語の主役は僕自身。そう、「紺野青葉」が主役だ。
不思議なくらい手は止まらず、1ページが5分でかけてしまった。
---
一ヶ月後の学芸会に向けて演劇部は忙しくなっていた。
翔先輩の役、「シャーク」と
瑞稀先輩の役、「アンナ」が恋をする物語
坂口萌花が書いた話は面白くて、全部員から高評価。
「次も書いて!」
あぁ、次こそ書けると思ってたのになぁ。
莉乃と翔先輩のファン4名が大道具係として所属。
僕は萌花の姉である2年生の坂口萌音と共に小道具係になった。
作るというより注文する…、会計係といったところだろうか。
大道具係は莉乃が翔先輩の妹だと知り、キャーキャー騒がしい。
それに対して小道具係は至って静かだった。
「紺野さん、今週中にАー1〜9、Bー2〜8の小物を集めておいてください。」
「あ、はい。」
全く話さない|小道具係《こっち》に対し…。
僕は莉乃たちのグループに目をやった。
「やば〜w そういえばv tuberの〇〇みた〜?」
「あ〜、みたみた。リアクションやばかったw」
「今度生放送らしいよ!」
「まじ⁉絶対見る!いつ⁉」
「確か…」
「うんうん」
(しろが4年生のときのクラスの一部グループの会話を参考にしました by主)
全く途切れない会話、なにも塗られていないダンボール―。
「うっせえわ、莉乃」
翔先輩が莉乃にムカついたらしい。
「お兄は台本覚えれば〜?」
「いや、うるさくて練習にならんし。」
「は?」
「は?」
「しょ、う…!!!!」
「瑞稀…ひぃぃ、すいません!」
瑞稀先輩が翔先輩に怒ってる…
そしてその迫力で翔先輩引いちゃった!
瑞稀先輩の迫力、恐るべし。
「紺野さん、手、止まってるけど。」
図星。
うぅ、坂口萌音、恐るべし。
こうなったらこっちだってやり返してやるんだから!
「坂口先輩、30秒で出てくる紫のカバンのカタログ、どこですか?」
「うっ…」
よし、ギャフンといったぞ…。
(なんか青葉性格変わってないか? by主)
「あの…」
---
え、誰…。
ドアを開けてはいってきたのは、金髪の外国人だった。
「あ!シャーロットさん!久しぶり!」
「ご無沙汰してまーす」
先輩たちがあいさつをする。
「シャーロットさん、一年生いるから、自己紹介…」
日本語話せるのかと思いつつ、その時をまった。
「えっと…」
少女アニメのヒロインみたいな声だった。
「高校一年生のシャーロットといいます。私立の|秋桜《コスモス》学院です。アメリカから来た留学生です。祖母が日本人なので日本語話せます。この間までこの部活でした。たまにきますね。」
思ってたより、カタブツな日本語じゃなかった。
ふわふわの髪の毛、明るい笑顔、くりくりでキラキラのオリーブ色の瞳。
細くて華奢な手足に、整った鼻、バラ色の唇―。
3歳ぐらいのときに憧れていた、プリンセスみたいだ。
絵本とかをみて、こんな人になりたいと思っていた頃が懐かしい。
「綺麗」だった。
「今日は創立記念日で休みなのでここに来ました。」
(創立記念日…、あってるよね?てかコスモス学院ってネーミングセンス悪くね? by主)
帰りたい…。
完璧な女子を見てしまうと自分が惨めに思えてきて。
さっき萌音をギャフンと言わせてやろうだの思っていた自分の心はどこにいったんだろうか。
「瑞稀先輩。」
「どした?」
「・・・。」
シャーロットさんの前じゃ話せないこと。
「ちょっとあっち行こうか?」
作った道具の保管場所―先輩たちの思い出が詰まってる場所
そこに瑞稀先輩は連れて行ってくれた。
「で、どうしたの?」
「シャーロットさんが《《こわい》》」
---
瑞稀先輩に嫌われる。
なんで言っちゃったんだろう。
「そっか。」
「え」
え、怒らないの。
優しい瑞稀先輩、人の悪口を言ったら怒るような、正義の味方みたいな先輩。
「あのさ」
とうとう、怒るだろう。
こんな先輩の先輩に悪口を言っておいて。
「この小道具とか大道具とか、全部シャーロットさんが作ったんだ。」
「プリンセスの役とか、何回やったんですか?」
つい、先輩が言ったことを無視して聞いてしまった。
「一度も。いっつも舞台裏の係だったよ。」
「えっ⁉」
あの人、プリンセスじゃん。ヒロインじゃん。
じゃあ、僕の書いている物語は何なんだろう。
プリンセスでもヒロインでもなれなかった主役の座を、
モブキャラみたいなひとが奪っている。
面白くも、楽しくもない、一人の人間の話。
人生は物語って言うけど、名前の通りの本だ。
「シャーロットさん、全然目立ちたがりじゃなくてね。主役になればって支持しても『私はいいよ』しか言わなくてさ〜。」
なんで?なんでなの?
僕がなりたかったけど、なれなかった主役の座。
美貌を持っていてもやらないなんて、
宝の持ち腐れじゃん。
なんでよ、なんでよ。
その美貌を僕にください。
そうすれば僕だって、人気者になれるんだよ。
前から夢見てた主役にだって、なれるんだからっ…。
---
僕はネットの中ならなんにだってなれる。
『葉月マリン』は人気者。
じゃあ、『紺野青葉』は?
うん、いらない。必要ない。きれいなこの世界に必要ない。
誰かが描いた美しい物語に僕という邪魔者なんていらない。
『だから君は、主役になれるんだ。』
葉月マリンが書いた小説でランキング一位となった「桜咲学園‼」で出てくるセリフ。
小学5年生のときに書いたから、あんまり上手くないけど。
「感動しました!」「生きようと思えました!」「琳の成長した行動に泣けました…」
と沢山の勇気をもらえた。
恩返しのために書き続けた物語は100以上。
その時は学園系にはまってて、演劇部を書いてみようと思って。
いろいろ演劇部について調べてるうちに、「中学は演劇部があるところにしよう!」って。
だから頑張って勉強して、受験して。
「心配だから」って一緒に勉強してくれた莉乃にはほんとに感謝してる。
莉乃がいなかったら、もう挫折してる。
中学受験する時点で、多分だけど。
受かったときはほんとに嬉しかった。
一番喜んでたのは莉乃だったけど。
一緒に勉強してくれて、応援してくれて嬉しかった。
一緒に「青葉が行くなら双葉中学入りたい!」って言ってくれただけで、どんなに救われたか。
莉乃は知らないだろうけど…。
---
理想の僕は、多分こんなんじゃない。
だって、葉月マリンが描く「僕」は天才であることが第一条件。
演劇部では刻一刻と迫る学芸会に向けての準備がスピードアップしていた。
周りでは、カレカノが出来始める時期だ。
特に一目惚れ系の恋はもう終わっていることが多い。
僕のクラスには「カレカノ委員会」というものがいつの間にか出来てた。
クラスでカップルが成立すると、祝ってもらえるのだ。
報告しなくてもバレてるっていうのが委員会の怖いところ。
自称委員長は、「岡崎凛音」恋バナが大好きな夢見る少女。
でも、このクラスで最悪なのが、「男子34名女子35名」なところだ。
だから、カップルが成立してもひとり余る。
その一人は、僕になる気がするような気がする。
凛音や委員会のメンバーの目標は、「みんながカップルになること」らしいけど、
一人余るってことを告げたら、
「ほんとだ!嘘!じゃあ私いいやw」
と言っていたけど、凛音はシンプルに可愛いのでもう彼氏がいるのだ。
莉乃だって、同じクラスだけど、可愛いのだ。
「クラス内じゃなくてもいいから全員カップル成立を目指そう!」
になった目標だったけど、僕は気がついてしまったのだ。
「学年は全部で3クラス。1組は男子35名女子35名 2組は男子34名女子34名 3組は男子34名女子35名」だってことを―。
それをまた凛音に僕は言ったんだが、
「いやいやいやいや!そこで競争したり奪い合ったりするのが青春だよ!」
といって、委員会をぶっ壊すことはなかった。
彼氏なんていらないんだ。
認めてくれる優しい友達がもうちょっと欲しいだけ。
男でも女でもいいし、同じように悩んでるひとでもいい。
打ち明けることのできる相手がほしいのだ。
---
学芸会の日、人と絡むのがあまり好きではない陸は休んだ。
別に、いじめられてるわけじゃないけど。
結構学校から家が近い上に、窓から学校が見える陸の家。
2階の窓から見下ろす校庭では、今演劇部がショーをしていた。
確か、5回公演があったはず。
なんとなくプログラムを覚えている陸は、校庭の右奥を見た。
さっきから、あそこに一人ブラブラしている人がいるのだ。
(なにしてるんだろ)
なんとなく追いかけてたけど、演劇部の書記―、確か水川桜先輩…。
に呼ばれて舞台の方に行き、礼をしていた。
多分本番に役がないメンバーなのだろう。
そんな演劇部員を眺めていると、少しだけ空いた窓から「ごめんなさいっ!」という声が聞こえた。
さっきの演劇部員だ。
あのブラブラしていた、ひとつ結びで比較的地味な女子。
「偉いなぁ」
そんな声が僕の口から飛び出ていた。
あんなに暇でも、学校に行っている。
―確か。
確かこの人は…、紺野青葉…。
一人称が「僕」でめっちゃくちゃいじめられてる人だ。
「かまってほしいんじゃないの?」「可愛いとでも思ってんの?」
酷い言葉を日々受けているあの子だ。
1年3組の。
隣のクラスなのに、気が付かなかった。
演劇部なのか―。
その日から僕は青葉を目で追うようになった。
---
家でノートに書いた文字をパソコンに書き写していくこの作業。
ちょっと本物みたいで好き。
最初からパソコンに書けばいいのかもしれないけど、なんとなく好きだ。
5年生のときに撮った莉乃との写真を手に取る。
笑っている莉乃と、うつむいている僕。
つまらない写真だけど、宝物だ。
僕は莉乃が笑ってくれていればいいのだ。
いっつも必死に努力して、誰かとの差を広げたくないと意地を張ってる莉乃。
そんな莉乃が大好きだったから、素の自分を見せることが出来た。
この顔は、誰かに勝ったか、テストで100点だったときの顔。
凝った肩を回しながら、続きを打っていく。
最後に、「保存」っと…。
ホーム画面に戻って、記載されているか確認した。
一応毎週金曜21:00更新と言ってあるので、すぐに閲覧数が伸びた。
記載されてから5分でコメント数100を超えた。いいねも200超え、リアクションも50くらい来ている。
閲覧数約4000。我ながらにしてだいぶ人気っぽい。
グッドマークの反対のマーク(なんていうかファンレターで教えてくれ by主)
2。
誰が押したのかは、もうわかっている。
莉乃だ。
莉乃も一応このサイトを使っている。
競争心ってやつだから許してるけど。
もう1人、誰…?
---
また更新された。
(青葉、ほんと頑張ってるなぁ。)
私は日記機能しか使えないくらい小説を書くのが下手なので、
とりあえずいつものマークを押した。
(あれ?)
表示された数は、2。
なんで?1人1回だから1なはずなのに。
今まで私以外みんなグッドボタンだったよ?
こんなんなら押さなきゃよかった。
1回のまま押さなければ。
絶対青葉が困ってる、迷ってる、悩んでる。
1回なら私だって思ってもらえるのに。
誰よ、押したの。
『葉月マリン』がどのくらい有名か絶対知らない人だ。
「紺野青葉」が出てきたり、名前の漢字は伏せられてるけど、「りのちゃん」が出てきたりしてるからだ。
誰なの―。
5506文字だって〜w
頑張りましたw
バッドマーク?みたいなの教えて!