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目次
人外サンを愛したい
君、俺と会ったことある?
20xx年。
人外という生物が現れた。
人間の形をしているが、異能を持っていたり、何かに変化したりと人間ではない何かだった。
いわば、ゾンビのようなものだ。
20yy年。
私は彼と付き合った。
彼は、かの有名な人外らしい。
「人外だけどさ、君を愛してるからいいよね!」
「うん、そうだね。」
私は彼を愛していて、人外だと知っても嫌いじゃなかった。
「国のものですが。」
「と、突然誰ですか…。」
「…。ちょっと俺が出るね。」
「えっちょっと!」
「人外確保。今すぐ地下牢へ運べ。」
「なんで…!!彼が何かしたんですか!!なんか悪いことしたんですか!!」
「…。」
「無視しないで!!彼は悪くないのに!!人外ってだけで?!!おかしい!!」
最後捕まった君の辛そうな笑みが、痛かった。
20zz年
人外を、人間にする薬が開発された。
それによって彼も人外から人間へとなった。
「ねえ!久しぶり!」
嬉しくて、泣くのを堪えながら彼に会いに行った。
「えっと、誰だっけ。」
『副作用として、長い間愛した者のことしが覚えられていない。』
そっか。私となんて、一年ポッキリだもんね。
もう一回やり直す気力なんて、湧かない。
ニセモノサン、マタネ
ニセモノサン、ソレハキミダッタ。
ニセモノサン、マタネ
20xx年。
ある女性科学者がクローン技術を生み出した。
街にはクローンが溢れかえり、それが日常となった。
だが、自殺・行方不明者が多発した。
死にたけりゃ偽物を置けばいい。
独りになりたけりゃ偽物を置けばいい。
20yy年。
クローンが殺人を犯した。そのきっかけとなったアーティストは逮捕され、遺体やら行方不明者の場所を吐かせた。
だが、一人の少女の行方だけは頑なに話さなかった。
結局話さないまま諦めて、いや死んだと断定したのか死刑が決定した。
そう、世間には伝わっていたのだ。
「この出来事からもう24年ですか。随分経ちますねえ。そろそろ、吐いたらどうですか?」
ある男警官が諭すように呟いた。
「オレハニセモノワカラナイ。」
犯人であるアーティストは自分は偽物であると主張している。
「そんな嘘に我々ずっと騙されてきたんです。
逃した人数で言えば、全国合わせて二万人。もう騙されません。」
「ソンナノ、シラナイ。…ニセモノサン、マタネ。」
「は?」ーend