編集者:B1ack_cat
地球のとある国、東大帝国(ひがしだいていこく)
別銀河に位置する国、彼岸帝国(ひがんていこく)
この2国が領土主張をする惑星で2年間繰り広げられる戦争を書いたものです。
SF好きじゃなかったらあまり面白く無いかも。
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架空戦記「第一次被東戦争」第1話
SF好き、架空戦記好き、NL好きのみどうぞ。
西暦1998年6月21日 日曜日 13:41
東大帝国(南部都市)-琉夏-
「いやぁ、やっぱ地元が一番ですね!琉夏さんニコニコ」
天使のような笑顔を向けてきたのは癒月、俺の同僚であり幼馴染。
「…だな、今日が晴れでよかった。休暇の最終日だしな。」
「ですね」
ここ南部都市は田舎だ、その南部都市の中でも最南端の超田舎だ。
まるで小学生の頃の夏休みの様な、真っ青な空、風で揺れる木…。
軍人であるからこそ、こんな日常がいつまでも続けばいいとか思っちゃうよな。…あぁ、本当に美しい景色だ。
「…?琉夏さん琉夏さん、何か見えません?昼間に流れ星…?」
「……流れ星…?」
嫌な予感、確実に流れ星ではない何か。
其の予感は瞬きの瞬間、ほんの一瞬で確信に変わった。
目映い光を放ち爆散した其れは、…恐らく「核兵器」
而もあのサイズ…都市一つを持っていける規模だぞ!?
「琉夏さん!あれって…まさか…。」
癒月も分かったようだ。
「…………狼狽えてる暇は無いな、癒月…軍都に戻るぞ、車乗れ!」
「は、はいッ!!」
走って車へ戻り、エンジンをかけた。
…着弾した場所は、…恐らく首都。一体どこの国が?
いや、今はいい、早く軍事都市へ戻らないと。
※琉夏(るか)空軍陸戦隊の戦車長。西暦1998年現在25歳。好んで旧型戦車に乗り、確実に分隊全車を無傷で生還させる。癒月と両想い。
西暦1998年6月21日 日曜日 15:01
東大帝国(軍事都市)-琉夏-
軍都周辺に着き、雑に道路脇に車を停め、ドアから飛び出した。
やはりと言ってはなんだが、軍都の中も大混乱だ。
軍港からは航空艦が飛び上がり、首都の方へ。
陸地のゲートからはMBTや装甲車が編隊を成し高速道路へと。
偵察機とその護衛機も離陸して行った。
「癒月中佐、琉夏大尉、休暇中ながら招集に応じていただき誠に感謝します、ところで、首都の状況ですが…」
「来る途中に見た、ヤバそうだな。」
数分ほど状況説明を癒月と共に聞いた。
13:45に彼岸帝国軍からかと思われる核兵器が首都に着弾。
首都はほぼ壊滅、国の長であるカンヒュの官邸や市役所、地下鉄駅からは連絡が来た為恐らく生存者は数名居ると思われる。とのこと。
「第二次攻撃に備え、今すぐゆきつきを発艦させます!等各兵装の準備を!」
「じゃ、俺はBTU-90で行く、幸運を祈るぞ、癒月。」
「はい!!」
このような状況でも正気を保ち、冷静に判断を下している。
兵士の鑑だな。マジで。
「っし、第一分隊各員に次ぐ、今すぐBTU-90へと搭乗しろ、砲弾は対空砲弾を主体に満載まで積め。出し惜しみはするなよ。」
恐らく敵軍は既に地球付近へと迫っている筈、だがこんな早く戦車を持って来れる訳が無い。戦闘機や爆撃機、航空艦で確実に潰しに来る筈だ、それを対空砲弾で叩き落とす。
__負ける訳には行かない、絶対にこの戦い、勝つ。
※癒月(ゆづき) 空軍駆逐艦長。1998現在23歳。
少し特殊な雪月型1番艦「ゆきつき」へと搭乗する。
若いながら的確な指示を下す状況判断能力の鬼。
西暦1998年6月21日 日曜日 15:24
東大帝国(軍事都市)-癒月-
「中佐!全武装完璧に搭載完了しました!」
「ありがとうございますニコッ 私の鑑のクルーは仕事が早いですね…」
んま、切り札であるレーヴァテインは極力積みたくないんだけど。
…死にたくないなぁ、まだ琉夏さんに伝えたい事伝えられてないもん。
今病んじゃったら駄目だなぁ、まだ攻撃始まったばっかなのに。
「癒月中佐、早く艦長席へ!クルー全員揃いました!」
「…ぁ、了解です!敵軍に目にモノ見せてやりましょう…ニコニコ」
そうそう、私は病んでるのなんて合わない、…絶対に死なない。
…ふーーー、よし、行きましょう!
≪「雪月型1番艦「ゆきつき」、発艦します!!」≫
核燃料エンジンの甲高い轟音…始まっちゃったんだな。
そう思いつつ、S.U.C戦闘補助システムを起動する。
私の空間把握能力を更に高める為に付けた装置、ちょっと心拍数が高くなるのがデメリットだけど…そんなので泣き言言ってられないね。
「前方、1番主砲テレポーター弾発射用意!…撃てーっ!」
127mmを発射した数秒後、とてつもない轟音と共に空間に穴が開く。
これがテレポーター、弾頭に入力した座標へと繋がるその裂け目に艦隊は突入する。
………異空間を突破した先には、見るに堪えない惨状が広がっていた。
元々あった川蒸発し、ビルは倒れ、全てが吹き飛んでいた。
「…これが、…核兵器…とんでもないね…」
するとレーダーが早速反応を示した、敵軍艦隊だ。
かなり早い登場に少し狼狽えつつも、迎撃の準備をする。
「405mmミサイル発射管開け!」
艦全体に警報音が鳴り響く。
「……三式対艦誘導弾 カトラス、4斉射、撃てーっ!!」
そう言葉を発するとミサイルが4発、我先にと敵艦へと飛翔してゆく。
3発、敵艦に命中した。無限の燃料を求め皆が核燃料を積んでる所為で激しく爆発し、近くの艦をも巻き込んで墜ちてゆく。
__敵も人間だと思うと、どうも煮え切らないものがあるね。
※東大帝国 A-0(現実世界)で言うところのモンゴルに位置する国。
技術力は現実よりも数倍進歩しており、宇宙旅行等が盛ん。
西暦1998年6月21日 日曜日 18:53
東大帝国(軍事都市)-琉夏-
_生存者、全員保護完了。
…ぃゃ、全員とは限らないが、少なくとも数十名、保護出来た。
≪「癒月達、航空支援ありがとうな、比較的楽だったよ。」≫
≪「いえいえ!私の力なんて微々たるものですよっニコニコ」≫
謙遜しやがって、ほーんと可愛い奴だ。
…、それよりだ、何故今核兵器を?
いや、見当はついている。ジェーヴィス星αの件だろう。
だが本土に撃つ必要性は何処だ?此方の逆上を狙って、あくまでも
『こちらは被害者です』って体を貫くつもりか?
ぃゃ、核兵器撃ってる時点でそっちが確実に悪いだろ。
それか誘い出しか…?ジェーヴィス星で確実に勝てる算段でもあるのか?…考えているだけで頭が痛くなってきた。
「なーんか今のところ命令来ませんね…ちゃんと反撃しますよね?」
「首都が潰されたんだ、そりゃ混乱するだろ。」
「それはそうですけど〜…あまりにも遅すぎるというか…」
「ま、俺達はただの駒に過ぎない、…上の判断を待つしかないだろう」
そう会話を交わしつつ、俺達は隊舎で休息を取る。
※彼岸帝国 A-30においてロシアや北朝鮮、中国の立ち位置。
かなり攻撃的でATNからも問題視されている。
西暦1998年6月22日 月曜日 6:11
東大帝国(軍事都市)-琉夏-
放送で目が覚めた。昨日あんな事があった割には綺麗な朝日。
≪「__する……繰り返す、上からの攻撃許可が下った、これより空軍は全勢力を持ってアストロフ星雲ジェーヴィス星αへと進軍する。」≫
放送を聴きつつ靴紐を結び直す。余談だが、彼岸帝国のカンヒュは個人的に俺達の国へ恨みがあるそうだ。
やってられないな、そんな私情で攻撃されちゃ。
「…さて、行くか。」
あれからは特に攻撃の姿勢は見えなかったな。予想より先遣隊の戦力は薄かったようだ、おかげでゆっくり休息を取れた。
だがこれからは恐らく不眠不休の戦闘だろうな…。
色々考え事をしながら歩いてたら、戦車の格納庫へと着いた。
BTUを輸送艦に乗せなければ俺は何も出来ないからな。
「ぁ、大尉!お待ちしておりました、BTU-90、整備完了です!」
「…ok、ありがとう、それじゃあ輸送艦の準備を待とう。」
なんて言ってたらその言葉を待ってたかのようなタイミングで輸送艦からの無線が入った。
≪「準備完了です!第一分隊の皆様、戦車を積載してください!」≫
≪「Verstanden、数分待て。」≫
一分経過、俺の分隊の車輛が全て艦に積まれた。
一度駆逐艦ゆきつきへと移動する、雪月の願いにより俺はタンカーではなくゆきつきで移動する事になっている。
だが艦橋に癒月の姿が無かった。
「おい、ゆきつき、癒月は何処行った?」
《現在、艦長は弾薬搬送に同行しています。何かご要件でも?》
艦の統制AIがそう告げる、普通にクソ焦った。
にしても、艦長って立場なのに部下に寄り添うその姿と美貌…惚れない訳無いよな、…ま、癒月は俺のものだけど。
「ぃぃゃ、何でもない」
癒月が居るらしい艦の弾薬庫へと行く、ミサイル等が直置きされてる事が普通にあるから怖いんだよな、あそこ。
「ぁ、琉夏さ〜ん!どーしたんですか?ニコニコ」
「お前が居なかったからAIに訊いて、此処だって言うから来た。」
俺を見つけた途端笑顔で駆け寄って来た、かわいい。
汗だくになりながらも127mm砲弾を抱えて、砲に装填している癒月。
健気だなとつくづく思う。俺より2歳も下だが、確実に俺より頑張っているな…。
「そうなんですか〜!会いたいなら携帯で呼んでくださいよ〜」
「ぃゃ、……忙しかったら申し訳無いから…。」
「いいですよ!いつでも呼んでください♪」
……惚れる。天使かよ。
「あの〜、お二人さん、惚気してても良いですが早く武装を…」
「ぁ、ですね//、それじゃ琉夏さ〜ん!また!」
「おぅ、…!」
※雪月型1番艦ゆきつき 帝国軍で大々的に運用されているメジャーな駆逐艦。11番まで建造がされている。
1番艦はN-666レーヴァテインという対艦誘導弾を唯一搭載出来る。
西暦1998年6月22日 月曜日 7:30
東大帝国(軍事都市)-琉夏-
攻撃準備が整った。これから順次、ジェーヴィス星へと移動する。
「今回の大規模攻撃、国としては絶対に見逃せない大罪だ。
これより我が第六艦隊を含め、第一を主軸に第二、第三、第四、第五、第七艦隊を統合し連合艦隊を結成する。其の為全体の指揮権は第一艦隊/連合艦隊の旗艦“ズェーラフ・シュペーア“とその艦長、飯崎晴人が持つことになる、異論は無いな?」
「「「Verstanden, überlegen!!!」」」
了解、上官 その声が宙に響く。士気が高いのは良いことだ。
各自が自分の艦へと駆ける。俺もゆきつきへと走る。
ゆきつきの後部、核燃料エンジンからガスタービンよりも心地の良い轟音が鳴り響く。
ゆきつきに着いた。
「ぁ、琉夏さ〜ん!お待ちしてました!」
艦橋に登ると、必ず笑顔で迎えてくれる。
「ぉ…、癒月、どうだ?何か異常は無いか?」
「はい!…ただ…S-1/MN-666レーヴァテイン……本当に必要ですかね…?…詳細は知りませんが、かなりの高火力らしいじゃないですか」
「…さぁな、使うかどうかはお前次第だ。」
…上から聞いたところによると、非人道兵器として訴えられてもても可笑しくない代物らしい、使いたくない、積みたくない気持ちも十二分に分かる。
「ゆきつき以外の統制AIは全てこれを積むのを拒否しました、…これが恐ろしいものだからの筈です、何故ゆきつきは搭載許可したのか…訊いても教えてくれないんです」
何度聞いても可笑しな話だ。
ゆきつきにも何か考えがあるのだろうが、…。
「……ま、使った上で良い方向に進もうが悪い方向に進もうが、レーヴァテインを使う時はお前が生きる為に仕方なく、だろう?そこまで深刻に考える必要は無い。軍法会議に掛けられたりはしないさ。」
「、そうです…かね…!」
≪放送、放送、全艦順次離岸準備、繰り返す、全艦順次離岸準備。≫
「ぁ、それでは琉夏さん!下部艦橋は頼みますね!」
「了解…、!」
そう言葉を交わし、下部艦橋まで梯子を降りてゆく。
…S-1/MN-666レーヴァテイン、癒月は戦場に赴く度、この兵器の必要性を問いている。あいつの優しさから来るのだろう…。
ゆきつきの統制AIはレーヴァテイン以外の612mm誘導弾を積む事を拒否しているらしい。何故レーヴァテインに拘るのか…。
ま、それを考えても本人以外は解らないから無駄だな。
なんて思考を巡らせている内に下部艦橋に着いた。
3番速射砲を旋回させ異常が無いか調べる。
戦車では大きい127mm…艦砲としては小さい方なんだよな。
他の下部艦橋のクルーと挨拶を交わしながら点検を続けていると、艦隊放送が入った。
≪全艦、離岸準備完了次第各自離岸せよ。繰り返す、全艦(ry≫
…と。直後艦内線の放送も入った。
≪……との事ですので!雪月型1番艦ゆきつき、発艦します!!≫
真面目なのかせっかちなのか………。
何はともあれ、我等東大帝国軍の反撃の狼煙が上がった。
これからは休む暇も無く戦い続ける事になるだろう。
_国を守る為の捨て駒として。
お疲れ様でした。楽しめた?