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目次
プロローグ
NOVELCAKE から来ました。
ここで出すのは初めてですがよろしくお願いします。
静かで他愛もない日々が、今の僕にとても似合ってると思う。
ゆっくりと過ぎていく時間にゆっくりと観覧車のように回っていく。
佐野真里、インキャでクラスの端っこという世界に住んでいます。
中学2年…始まって友達は相変わらずいない…いや、訂正しよう、インキャではあるが友達はいると思う。
『いる』っとは確定しきれないが…
よく、自分は相手を友達だと信じていたら、相手は対してそう思っていなかったりする。
やっぱり、友達がいなのかもしれない…まあそんなこと考えたって答えが出るわけでもないし、友達が増えるわけでもない。
答えのないことを考えたって時間の無駄だ。
「はあ、、、帰りたい」まだ、朝始まって玄関を出て100歩もしないうちの空を見上げて、眩しすぎる太陽に目が細くなりながら僕は気だるそうに言った。
「今日はまだ始まったばっかだぞ」また眩しい太陽を見上げながら…今日も独り言が多い。
新学年が始まって1週間がたっている。新学年とはいえだ、クラス替えがあろうと僕にはあまり関係ない。
なんだって、クラスが離れて寂しいって思える友達がいなからね。
だめだ、無性にイライラしてくる。友達とか恋人とか考えると結局最後は自分をいじめるだけだ。
「ちっ」下駄箱にある靴を見つめて舌打ちが出る。
(落ち着け…落ち着け…いつだって冷静だ)
今日の給食のことを考えよう…そうしよう。こういう時こそ給食だ。まだ授業すら始まっていなけどね。
どうだろう、今日の給食は…自分の教室の掲示板に飾ってある給食表を見てみる。
「カレーの気分だから、カレーがいいな」
ちょっとだけ気分が上がってきた。
「え〜と、今日の給食は…」
人差し指を動かしながら順番に見ていく。
「は?」
どうやら僕は、1日を乗り切れないだろう。なんだって今日はハヤシライスだからね。
最初にしては短いですが、許してください…。
これからも頑張ります。
前の席の女の子
春はとても天気がいい。今日は雲ひとつないまさに快晴と言える日だ。
僕は、窓の奥に見える空を眺めながら、今日のハヤシライスを食べていた。
まあ、ハヤシライスも悪くないと思った。さすがカレーの弟分になるだけある。
「ご馳走様です。」
食べ終わったら感謝の心を忘れずに、一人ボソッと空になった食器を見つめた。
思ったより速く食べ終わってしまったようだ。うん、だいぶ早く終わった。まだみんな食べているから一人で食器を片付けるのは少しはずかしい。
給食時間は10分、僕はものの3分で食べてしまった。これじゃ僕が爆食みたいに思われる…どうでもいいか。
(今日のハヤシライス、にんじん多かったな…)一人配膳を片付けながらぼーっと考えていた。
別ににんじんが嫌いなわけではない。むしろ、にんじんはカレーやハヤシにとっての、重要な引き立て役なんだから。野菜なら一番じゃがいもが好きだ。
じゃがいもは、ポテトやサラダにもなるからいいんだよね。でも、嫌いなのはしいたけだ。
食感があんまり好きじゃないから食べたくない。
なかなかみんな食べ終わらないから、席に戻って外でも見つめていようか迷ったけど、本を読むことにした。
最近は、よくミステリー系を読んだりするんだけど、今日は恋愛系の小説を間違えて持ってきてしまっていた。窓の外を眺めるしかないようだ。
快晴だったはずのそ空には少し雲が出ていて、真ん中に飛行機雲が出ていた。
(あれは、なんの飛行機だろう)ぼんやりと、考えていると続々と食べ終えてきていた。
何人か残っているやつもいるけど、そのまま放置でご馳走様と手を合わせた。
『キーンコーンカーンコーン』給食のチャイムが同時に鳴った。
チャイムと同時にクラスが騒がしくなってくる。僕はこの45分ある昼休みをどうやって、有意義な時間にするかを、廊下を歩きながら考えていた。
「よお〜!まっりん!」ドタドタと助走をとって僕にバックハグをしてきたのは、友達の田中正人。
ほらね、友達はいないわけではない。正人はクラスが隣だから、話す機会が少ない。でも、家で遊びに来ることが多く、よくゲームをして盛り上がっている。
「いきなり飛びついて、なんだよ。」
「相変わらず冷たいね、まりちゃん」
まりちゃんやまっりんとか、ふざけた呼び方をしてくる。でも、嫌ではないから止めていない。
見ての通りこいつは、僕と違ってムードメーカー的な存在で学年でも人気がある。
「はあ、近いから離れてくれ」
正人は、「はいはい、まりちゃん」とキャッチした言葉のボールを返してくる。やっぱり、気に触るからやめてもらおうかな。
「僕は、図書室行ってくるから」
何かいい本がないか探すために、図書室に行こうと思う。最近は図書室に並んでいる本の質が良くなっている。今までは、図鑑や辞典が多くてさえないから行っていなかったけど、よく行っている。
「はいよ〜、まり放課後遊ぼう〜」
「うん、いいよ」
勢いにのって返事をしてしまったが、どうせ家ですることないからいいだろ。
僕は、横にある図書室のドアを開けて、正人が階段を降りていくのを見送ってから中に入った。
「!?」とっさに体が後ろに引いてしまった。
各学年がそれぞれのグループで席を占領してにぎわっていた。いや、図書室でにぎわうなよ本読めよ。なるべく人を避けながら本を探す。
「どれ読もうかな」自分の背より高い本棚を背伸びして見てめて考えた。
別にめっちゃ身長が低いわけでもない。167そこそこに高いし、結構普通で平均的だと思う。ただ本棚が、高いから背伸びしている。
「これにしよ」
「あ、あった。」
ミステリー系の本があったから、手に取ってみた。同時に隣の誰かが、僕と同じタイミングで本を見つけたようだ。一体だれなんだろう。
なるべく首を動かさないように、目だけで隣を見た。
「「!?」」
バッチリと目があった。相手も、こっちを見ていたとは思っていなかった。しかも女子だ…気まずい。
異性と話す能力は備わっていないから、早く本借りてここを出よう。
「あ、えっと…すいません」一応一言言ってから、その場を離れようとした。
「待って、あの、まり?くん」
彼女は、僕より背が低く少し背伸びしながら、上目遣いで見てきた。何度も言うが異性との耐性がない。だからこの距離は居心地が悪い。
「あ、あの…離れてもらってもいいですか?」自分がまりだとは言わずに、言葉を返した。
「…!!す、すみません」
それにしても綺麗な顔してると思う。黒髪のボブというよりロングに近い髪型だ。
「それでは…」
とりあえず図書室を出た。
「あ…」
何か、聞こえた気がしたけど全く気づかないまま、屋上に続く階段で本を読む。図書室よりも人が来ないから一番落ち着く。
昼休みのチャイムが鳴ると同時に、教室に戻った。席に座ると前の子が後ろを見てきて声を上げた。
「「あ!」」
図書室にいた彼女は、どうやら同じクラスの僕の目の前に座っていた。
お友達…?
僕の目の前にいる子は、『間宮美奈』この人はクラスで4番目くらいに人気な子なんだそうだ。
人に点数つけるのはあまり好きじゃないけど、10人いて4人は二度見するくらいに綺麗な顔をしている。
きれい…というよりかわいいに近いのだろうか。僕はあまり興味はない。でもまさか、自分の目の前の席だとは知らなかった。
顔をはっきり見たのは初めてだったし、女子とは関わらないから。
女はあまり好きじゃない。無駄にライバル視してくる時あるし、裏とか表とかで性格が変わるめんどくさい生き物だからあまり関わりたくない。
「はあ…ラスト6時間目次は、社会か。」
社会は嫌だな…なんせ先生がザビエルなんだよね。髪の毛の真ん中がしっかりないから、クラスではザビエルって呼ばれている。
「あの、まり君」
「あ、はい、なんでしょうか?」
後ろを振り返って美奈さんが話しかけにきた。髪がサラサラすぎて振りえると綺麗になびいている。それと同時に香水なのかシャンプーなのか知らないけど、甘いフローラルな匂いがしてくる。
図書室で、話を切って勝手に出ていったから怒っているのかな…
「いやあ、申し訳ないさっきは勝手に消えて」
「あ、うんん全然大丈夫」
「…」
「…」
なんで、黙るんだよ…何か話かけろよ僕のバカ。
女の子ってどんな感じの会話をするのだろうか…よくわからない。とりあえず、どうやったらこの状態を切り抜けるか考えないと。
「美奈さん?」
「あ、はい」
「だ、いじょうぶ、ですか?」
「え?」
「いや、途中で静かになったから」
「ああ、すいません。考え事してて」
いや、目の前に話してる人無視して、考え事しないで。せめて一言の言おう。
とりあえず、もう適当に切り上げ‥
「お友達になりませんか?」
「んえ?」
いきなりすぎて、間抜けな声が出た。お友達?なぜこのタイミングでそれを言うかはわからん。
『キンコンカンコーン』ここでチャイムが鳴った。授業が始まってしまう。
「あ、また後で」美奈は微笑みながら、前を向いた。
ぼっち…
さっきから、チラチラ首を動かしてこっちをみてくる美奈さんのせいで、なかなか授業に集中できない。
なんだ、僕何かしたかな?顔に何かついてるかな。
ほんとに集中できないから言った方がいいよな。
「美奈さん、あの、落ち着いて前見てもらってもいいですか?」
「!?、、は、はい」
体がビクッってなっているのがよくわかる。一体何を考えているだろうか…
とりあえず注意はしたから今は授業に集ちゅ…
すると前の席の美奈さんの体は上下にコクンコクンと揺れはじめた。
絶対に寝るやつだとわかるが、どのタイミングで眠気が来るのだろうか。まあでも、6時間目だからしょうがない…ではない!起こさないと…
「美奈さん、起きて」
少し背中を揺らしてみるがなかなか起きない。あれ、背中って痴漢とかなんのかな…いや、そんなことより起こそう。
10分くらい頑張ってみたものの、全く起きる気配がしなかったので結局放置した。
なぜ起きないのだ…よくこの状況で寝ることができるよな。てか先生気づけよ。
「はあ…疲れるな…」
窓の向こう側にあったはずの綺麗な飛行機雲はもう消えていた。
ボーっと外を見ながら色々答えのない、問題を自分に問いかけるのが癖なんだよな。(このまま、何もできずに後悔したままゆっくり時間が過ぎていくのかな。)
「おい、真里ちゃんとノート取書いてんのか!」
「は、はい!」
(はああ、帰りたい、、、)
僕は授業中に寝ている、美奈さんのことを忘れてノートを書き進めていた。
前の席に座って、顔を伏せながら髪の毛がくしゃくしゃになった美奈さんが、
「あ、私寝てた!?」
顔を赤くしながら押さえて目覚めると同時にを流れるチャイム。
『キーンコーンカーンコーン』
「ああ、やっと帰れる〜」曲がりに曲がった背中を思いっきり背伸びして、大きなあくびを出した。そういえば、正人と遊ぶ約束があったな。
「ねえ、まり、くん」
あ、授業中に寝てた美奈さんって反射的に言おうとしたのはおいといて。
「ああ、さっきの友達になる話?」
「うん」
「別に、いいですけどなんで僕ですか?」
僕なんかより、面白いやつ、優しいやつとかたくさんいるんだ。
「まりくん、いつも1人じゃん?」
「うっ、」
僕のどこかにその言葉は、刺さったんだ。図星なのがよくわかる。いや、一人では…な、いはずだ…そう思いたい。
人との関わりが少ないだけで、友達がいないわけじゃないだよ…。
いや、そう言ったところで結局言い訳にしかならない。僕はよく言い訳して逃げているようなきがする。
「あと、部活やめたでしょ?」
「いや、それは…」
僕は、中1の時は部活に入ってた。
「お〜い、まっり〜帰るぞお〜!」正人が呼びに来た。ほんといいタイミングだ。それでこそ僕の友達だよ…腐れ縁だけど。
「うん!待って、じゃあ、美奈さんまた」
「うん、バイバイ。あとみなって呼んで」
「あ、はい」
そう言って廊下にいる正人のとこまで走った。