気まぐれ短編集です。
話によって年齢等の設定が変わります。
誤字・脱字多いと思います。
リクエスト等、あれば是非コメント頂きたいです(書けるかどうか分からないです)。
小説には初めて挑戦するので至らぬ点ばかりだと思いますが、温かい目でご覧頂ければと思います
続きを読む
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
雨の日
雨の日、たいてい頭が痛む中也さん。同棲してる太宰さんが看病してる
ってイメージです。
口調などよく分からないので、現在の双黒です。
太宰side
---
今日は雨。起きるのさえ憂鬱になる、そんな朝。
しかし、少し嬉しい日でもあるのだった…。
---
「太宰…ッ、痛った…」
「おはよ、中也。今日雨だけど、大丈夫?」
「ん…」←顔歪めて辛そう。
「聞くまでもないか…
待ってて、薬持ってくる。」
いつもの薬とペットボトルの水を持っていくと、中也はやっと体を起こしていた。
「自分で飲める?」
「…ペットボトル、開けてくれ…」
「了解。」
どうにか薬を飲み、取り敢えず横になる中也。
いつにもまして弱々しいのに顔はほんのり赤くて、ずっとそっぽを向いている。その背中に言ってみた。
「どした?ずっとそっち向いて。」
もっと赤くなった中也、
「…手前ェがあんまりこっち見るから…」
とだけ言うと布団を被ってしまった。
雨が止んだら、いっぱい可愛がってやる…。
---
今日は雨。|相棒《恋人》にとっては憂鬱かもしれないけど、少し待ち遠しい幸せな日…。
月が…
学校帰りの双黒です。
二人は同級生です。
付き合ってるかどうかは微妙な所なので、お好みでお読み下さい。
中也side.
今日は用事が長引いてしまって、学校を出た頃にはすっかり日が暮れていた。少し肌寒く、人肌が恋しくなる。こんな時に限って太宰がいない…
---
「んっ、くしゅっ!寒…」
「お、中也!どうしたの〜?風邪〜?」
「太宰!これは風邪じゃねェ。つか、何でこんな時間にここに居んだよ!」
「中也を待ってた。そしたら君、気付かず行っちゃうんだもん。」
「…あっそ…。////」
確実に赤くなった俺と、にやけてこちらを見下ろす太宰。ふと、その視線が上を向いた。俺もつられて見上げると、見事な月が美しく輝いている。
「《《月が綺麗ですね》》」
この言葉の意味、|太宰《あいつ》は分かるだろうか…
「…月、綺麗だな…」
言ってから気付いた。慌てて太宰の方を向くと、ちょうど目が合う。
「こんな日には、死んでもいいな…」
顔が真っ赤に染まるのがはっきり分かる。
それからしばらく、まともに顔を上げられない。
家まであと少しの所で、太宰が口を開いた。
「ね、ねえ、中也。その…さっきの…////」
「っ!////な、何だよ…」
「ねえ、あれは本当なのかい?」
真っ赤な顔で見つめられた。
「…本心で悪いかよ…////」
「っ!////…悪、く、ないよ。むしろ、嬉しい…」
珍しく素直な太宰。これまでで一番可愛かった。
---
闇夜の中、一筋の光は人を素直にさせる。
次は俺がとことん|揶揄《からか》ってやる…
恋も秋も深まる日。
昨日投稿出来なくてすみませんでした🙇♀
今日もう一つ投稿します!
双黒、学生です!
この距離は付き合ってると言うのでしょうか…
ご意見いただけると幸いです。
中也side.
今朝は冷え込んだ。ドアを開けるだけで思わず震える程に。こんな日に限って掃除当番だなんて…
---
中間休み、水道の前を通りかかると太宰がいた。
「あ、中也!とおっ!」
「ちょ、おい、太宰…!」
「あ…」
「何やってんだよ!制服びしょ濡れじゃねえか!」
「ごめんごめん、まさかここまでとは思わなくて。」
「これ、乾くのか…?」
「じゃ、ブレザーだけでも脱いどけば?」
「確かに…」
と、脱いではみたものの…
「へっくし!寒い…」
悪寒がする。やっぱ着てたほうが良かったのだろうか…
バサッ…
「中也、さっきはごめんね?」
言葉と共に抱きついてきた太宰。先程までの悪寒はどこへやら、今は太宰の温もりに包まれて暑いくらいだった。
「太宰……でも、暖かい…」
---
※ここから少し太宰side.
暖かいと言ってふにゃっと笑った中也。その顔を見た途端、顔が真っ赤になった事が分かった。
---
※中也side.に戻ります
思わず零れた一言に気付いた時には、太宰の顔は真っ赤に染まった後だった。少しむっとしながらこちらを見つめる太宰。恐らく俺の顔も同じ、なんだろうな…
---
寒さが加速していく今、恋心も少しずつ加速中…。
届きそうで、届かない…
最近投稿遅くなってしまってごめんなさい🙇♀
一日一話を継続していきたいのですが、どうしても諸事情ありまして、いつ投稿するか分かりません。こんな文章なのに読んでくださるなんて、それだけで感謝しきれないのですが、もし続きが読みたいと思って下さったら気長にお待ち下さい🙇
太宰side.
つい最近、中也と二人で出掛けた時の事。
この時、私は我に返ったのだと思う。
---
結構歩いて、ベンチで一休みしていると、中也がいつの間にか私にもたれかかって寝ていた。その寝顔がほんのり赤く、あんまり幸せそうに微笑んでいて、思わずその髪に触れる。
本当は|接吻《キス》したかったけれど、そこまでする勇気がない。
ここまで考えた所で、ふと気付いた。
「…何で私、中也に…?」
中也とは犬猿の仲だったはず。少なくとも私はそう思っていた。だから学校でも煽りまくってたし、それで中也がキレるなんて日常茶飯事だったはずなのに、今はただこの時間が幸せなことしか分からない。
その時、中也が起きた。寝ぼけ眼で状況を理解すると、慌てて私から離れてしまった。
その横顔が赤く染まっていたと分かった時、思わず私は目を背けてしまった。
私も耳まで真っ赤になっていたからだ。
まあ、中也は恐らく気付かないだろうけど…。
---
中也side.
今日、太宰と出掛けた。何故かは分からないが、絶好のチャンスだと思った。
俺は、太宰が好きだからだ。
ただ彼奴はいつも揶揄ってくるし、俺のことは気にも留めてないんだろうな。
だから、散々言うのを渋ってきた。
が、二人きりなら…?二人きりなら、周りに揶揄う奴もいないし、本音が聞けそうな気がして。
そう意気込んで行ったのに、気付いた時には彼奴にもたれて寝てしまっていた。
彼奴の体温、呼吸音、心拍や匂い…全てが愛おしくて、心地よくて…
目が覚めた時、彼奴が俺の髪に触れていた。優しくて、温かくて、このまま身を委ねていたかった。
「何で私、中也に…?」
ふと、太宰の声が聞こえた。続きが気になる。中也に、何だって言うんだ…
これ以上は耐えられなくて、身を起こす。
ふと太宰の顔を見た瞬間、顔が火照ったのが分かった。
この顔を晒してしまったら、絶対揶揄われる。
慌てて顔を背け、太宰から離れる。
その時はまだ、気付かなかった。
その時、太宰も真っ赤になっていた事を…
お揃いの魔除け。
関係が二転三転してますが、これは現在の双黒。
少し大人な甘い時間、どうそご堪能くださいませ。
中也side.
今日は珍しく、太宰から遅くなると連絡があった。
俺のほうが先に帰ったし、今日は彼奴の好きな物作ってやろうかな?
---
散々考えた結果の蟹グラタンが完成する頃、彼奴が帰ってきた。
「ただいま、中也。」
「お、来た。お帰り、丁度飯できたぞ〜」
「ナイスタイミング!今日はなあに?」
「蟹グラタン。」
「やった、中也のグラタンだ!」
「そんなにグラタン好きだったか?」
「中也のグラタンはあったまるからね〜」
「へぇ…それなら手洗ってこい、すぐ食うぞ!」
---
「ねえ、中也。渡すものがある。」
グラタンを食べ終え、彼奴は言った。
「何だ?」
脱いでいなかった外套から取り出したのは、小さな箱だった。
「中也、これ、着けてくれない?」
「!それって…」
「指輪。ペアリングだよ。」
「それってつまり…」
「うん。中也。一生を私と添い遂げてくれる?」
「っ!いいのか…?」
「じゃなかったら言ってないよ。」
「、よろしく、お願いします…」
「!ふふ、中也、顔上げて。」
「んっ…」
今までで、一番甘いキスだった。
「やっぱ、可愛い。可愛いよ、中也。」
「…それ、着けてくれないのかよ。」
「じゃあ、左手。」
細い綺麗な指が、そっと指輪を着けてくれた。
「次は中也、着けて。」
「ああ、勿論…」
綺麗な手をそっと取り、薬指に指輪を通す。
「これで、お揃いだね。」
「だな。」
俺の手を取り、愛おしそうに指輪を眺める眼差しは、どんな宝石より美しかった。
ポッキーの日。
お久しぶりの投稿です!
今日はシンプルかつ急ぎの小説なのでいつもより下手な文章ですが、ぜひ読んでください!
太宰side.
今日はポッキーって言うお菓子の日、らしい。
このお菓子、乱歩さんがよく食べてる…
ナオミちゃんにこのお菓子で恋人とするゲームがあると教えてもらった。
中也に仕掛けてみよっかな…?
---
「戻ったぞ〜」
「おかえり中也!」
「なあ、また何か企んでねぇか?」
「えっ?ああ、中也と遊びたくてね。」
「…////(絶対やばい事考えてるって…)」
「じゃ、始めよっか!」
そう言うと私はポッキーを咥えて、隣で座った中也に向き直った。
どうやら中也も知っていたみたいで、端っこをそっと咥えてくれた。
少しずつ食べ進める中也。真っ赤になって、可愛い…
中也がちらっとこちらを見たので、慌てて私も食べた。気付くとポッキーの残りは半分くらい。
少しずつ、確実に、顔が近づく。
中也が最後の一口を食べて、そのまま触れた唇。
堪能しようとすると、すぐ離れてっちゃった…。
甘かった。
食べたあとまで楽しい。もう一回やりたい…
「ねえ、中也。もう一回やろ?」
「…分かった。」
---
この後、私が買った箱の半分くらい、二人で味わった。
中也のコートのポケットからポッキーの箱が覗いてたのは、私だけの秘密…
---
ちなみに、中也にポッキーゲームを教えたのは樋口ちゃんとエリス嬢。銀ちゃんも知ってて、二人の話に補足を入れてくれたらしいよ。
もう一つの降誕祭
学生時代です!
https://tanpen.net/novel/af49721b-546a-4d36-9732-3f6929518a57/
こちらの話の、中也が思い出そうとしていた學園エピソードです!
是非、どちらもご一読ください。
中也side.
今日は降誕祭前日。終業式があった。
太宰は部活に入っていないから、今日を逃せば次に会えるのは年が明けてから。
降誕祭なんてとっくに終わってしまう。だから、それまでに太宰と…
何で太宰の事ばっか考えてんだ、俺。
---
兎にも角にも、俺は太宰を待っていた。
幸い、今日は部活も無いし、生徒会も無いと敦に聞いた。
お互い一人暮らしだし、帰りが遅くなっても問題はないはず。だから、二人で見たい物がある。
そう言おうと思ってた。
「中也〜?どうしたの、こんな所で。」
「っ太宰!?手前ェ、何時からいたっ?」
「ん〜と、中也が此処に来た頃かな?」
「ずっとじゃねぇか(キレる気力失せた)…
じゃあ、何で今まで話しかけて来なかった?」
「…二人だけがよかったから。」
「…はっ?」
「それに、中也は僕に話があるんじゃないの?」
「…ああ、そうだ。
太宰、今日一緒に行きたい所がある。」
「何処?」
「…まだ言わないでおく。19時に、学校の門集合な。」
「…分かった。行こうと思ったら行く。」
---
約束の2分前。まだ姿が見えねえ。 1分前。あと30秒。あと、10…、5、4、3、2、1。
来なかった。諦めて、一人で向かおうと体の向きを変えた。
「やっほ〜、中也。」
後ろからかかった声に、弾かれるように振り向く。
「置いてかないでよ〜、そっちから誘ったくせに。」
「ほんとに、来た…?」
「中也を揶揄うチャンスだしね。」
「…置いてくぞ。」
安心して少し潤んだ目を隠すため、慌てて背を向けた。
---
「…で、此処?」
「ああ、これが見たくて。」
二人で、ヨコハマでは有名なイルミネーションを見に来た。
「…あっ…、中也、此処って…、」
「何かあったか?」
「否、なんでもない。」
「なあ太宰、此処の噂知ってるか?」
「噂?」
「想い人と訪れ、その想いを相手に打ち明けし時。」
「…魔法にかけられたかのように、イルミネーションの星が降る。
その光に包まれた二人は静寂の中、結ばれる…。」
「知ってたのかよ。」
「聞いたことある程度だけど。」
「なら、話は早いな。
…太宰。好き「待って。」」
「その先は、中也から聞くわけにはいかない…。」
まだ言い切れてないのに、振られた。
「…だよな。ごめん、」
「何か勘違いしてない?」
「え、」
「こういうのは、先に意識した方が言う物でしょ?
中也、好きです。僕に愛されてくれない?」
「っえ、だざ、」
気付かぬ内に、涙声になっていた。
「中也。ちゃんと聞かせて。
僕に愛されてくれませんか?」
彼奴の瞳は少し潤んで輝いていた。
ここだけが光に包まれたかのように、静寂が二人の間をよぎる。
「こっちこそ、こんな奴を愛してくれるか?」
「中也じゃなかったら愛せないよ。」
今まで見てきた中で一番優しく、嬉しさが隠しきれていない笑顔。
俺の頬を濡らした涙を綺麗な指でそっと拭って、愛おしさを滲ませる。
もどかしくなって、思わず太宰の顔を引き寄せる。そのまま、唇を奪った。
丁度、魔法が解ける時間。時を告げる鐘の音が、遠くで鳴った気がした。
「…ねえ、中也。僕のファーストキス、君にあげちゃった。」
「それは俺もだ。」
「初めてにしてはうまくない?」
「き、キスに上手いも下手もあるか!」
「じゃ、確かめる。」
太宰が少し屈み、今度は彼奴からのキス。
「我ながら恥ずっ…」
…我ながらって何だ?
「中也。僕達は、その、」
「付き合ってる以外の何者だ?」
「だよね。良かった…」
「…っくし!」
「そろそろ帰ろっか。」
「…ああ。」
---
降誕祭の魔法にかけられて、やっと結ばれた赤い糸。
もう決して解けないように、思い出という結び目を重ね合わせている二人の原点。
私の嫁が世界一可愛い。
萌え袖を中也にやらせてみたくなって…
太宰さんを尊死させたかったんです。
キャラ崩壊がいつもより凄まじいです。(太宰さん、オタクになってます)
設定は付き合ってる・同棲中です。
太宰side.
「中也〜?」
「ん、どした?」
「今度の合同任務の作戦、一寸確認したいとこ…
中也!?」
---
中也を探してリビングに来たら、萌え袖してた。 それも、女性が着るようなカーディガン…。
私、死ぬよ?尊すぎて死ぬよ?
というか、よく見たら中也、上目遣いしてる…
「…中也、心中しよ。」
「何でだよ…」
あ〜、これ絶対無自覚だ…
「…やっぱ、気付いてくれないよな…」
「えっ!?」
「!?今、俺何か言ったか…?」
「やっぱり、私のために着てくれたんだねえ。」
「////悪いかよ……」
「嬉しいよ。でも、これを他の人も見てると思うと独り占めしたくなるな?」
「げっ…」
この後、散々独り占めしてあげた。
降られた人達、相合い傘。
雨っていいですよね…
静かな感じなのに、どこか騒がしいのはどうしてなのでしょうか…
関係性は付き合う前で、學園です。
初心で不器用な二人をどうぞご堪能くださいませ…
太宰side.
今日の朝は曇っていた。雨が降りそうな空模様。
もし降っても流石に帰るまでには止むと思った。
---
「嘘でしょ…」
二時限目から降り出した雨。激しくはないものの、止む気配がない。こういう日に限って生徒会もなく、校舎にいられない。
「さて、どうしようかな…」
いくら激しくないとは云え、中々の雨脚。傘はあったほうがいいだろう。
「ん…?待てよ、このまま川に行けば…!」
「やめとけ。ほら、帰んぞ。」
腕をがっしり掴まれ、言われた。声の主は見なくとも分かる。
「中也、どしたの?部活は?」
「この天気だからな。それより手前ェ、傘は?」
「ない。」
「この雨の中、傘無しで帰ろうとしてたのかよ…
分かった。俺の傘、入ってけ。」
「ぇ゙…嫌だよ…」
「俺だって嫌だわ…でも、そこらで入水されるよりはまだましだ。」
「中也、ひどい…。」
「入水されるたびにわざわざ拾うの面倒なんだよ…」
「ま、しょうがない。今日は入ってあげる。」
そう言った時、やっと事の重大さが分かった。
中也と相合い傘…
何ともないはずなのに、急に恥ずかしくなった。
---
中也side.
勢いで誘ったはいいものの、真逆本当にする事になるとは思わなかった。
何とも思わない相手のはずなのに、さっきから暑くて仕方ない。
---
太宰side.
喋れない…。普段、学校では中也を弄りまくって遊べるのに、二人きりだと何もできない。
中也がこっちを向いている。今の顔を見せるわけにはいかないけど、中也の表情が気になる。
一瞬だけ…
逸らしてしまったけれど、その一瞬で良かった。
僕は、中也に恋をしている。
---
中也side.
何も喋れねぇ…。普段は|太宰《あっち》から話しかけてくるから、今更俺からなんて無理だ…。
近くで見上げた横顔は綺麗で、少し赤かった。
その顔がふとこちらを向いて、すぐ逸らした瞬間。一瞬で分かった。俺は、太宰が好きだ。
---
雨に降られた二人の、雨に洗われて見えた想い。
晴れ渡って虹が出るまで、もう少し。
學園最悪にして最強な二人。
「學園最悪」には
最悪な仲かつ最悪の問題児、という意味を込めてます。
与謝野先生、国木田先生、織田先生出てきます。
…文スト學園、まもなく開始致します。
では、行ってらっしゃいませ…
最近、「双黒」と呼ばれる二人の問題児がいる。
---
太宰治。度重なる自殺未遂により出来た傷跡を隠すため(自称)首と腕に包帯を巻いている二年生。
中原中也。素行は良いが、太宰が絡むと馬鹿力を使い校舎を破壊しかねない程喧嘩をする。
太宰と同学年、同クラス。
普段は顔を合わせれば喧嘩が始まる程の仲だが、協力すると學園最強にして最悪なコンビと化す。
---
中也side.
「お前等!廊下は走るな〜!」
「ゲッ、国木田…先生…」
「国木田君だって走ってるじゃないか!」
「なっ…
お前等の足が早く、追いつけないからだ!
あと太宰、国木田「先生」と呼べ!」
「国木田君は国木田君だも〜ん!」
「おい、それくらいにしておけ!
……跳ぶぞ!」
「国木田君、じゃあね〜!」
「待てぇ!」「此処は保健室前だよ!静かに!」
「与謝野先生…すみません…」
「大変だねェ、国木田先生も…」
…逃げ切った、な。
「流石中也!あの狭い廊下でよく跳ぶなんて事出来るよね…あ、中也はちっちゃいんだっけ!」
「五月蝿ェ…それより、続きだ!」
「分かってる。それより、中也が本気になると校舎が更地になるから異能禁止ね。」
「どうせ無効化されるんだ、良いぜ…」
「言ったね?」
「そっちこそ、俺に勝てるとでも?」
「中也の攻撃の速度と間合いは把握済みだよ。」
「じゃあ、本気で行かせてもらうぜっ!」
「二人共、そこまでにしておけ。」
「織田作!どうして此処に…?」
「声が聞こえたからな。」
「そんなに声、響いてました…?」
「嗚呼。お陰で此処がすぐ分かった。」
「…ねえ織田作。この件は…」
「…今回だけだぞ。」
「いいんすか!?」
「お前達が壊した場所の弁償代、学生には高すぎるからな。」
「織田作、神様…?」
「今回だけだからな。この機会に反省しろ、とまでは言わないが、程々にしとけよ…」
|織田先生《この人》、いい人だ…!
太宰のポンツクも、少しは見習った方がいいな。
「ほら、授業中だったんだろ?早く戻らないと次の授業に響くぞ。
ちなみに、お前達のクラスの次の授業は国語だ。」
「織田作の授業なら、受けるか…」
「俺達はすぐ戻ります。ありがとうございました。」
「…|太宰《こいつ》は変人気質だと思うが、これからも仲良くしてやってくれ。」
「…はい。
ほら太宰、行くぞ〜。」
…どんだけ生徒思いなんだよ…
---
後日。
「織田先生。俺が一生太宰の隣にいることになりましたから、彼奴は心配しないでください。
何かあったら、俺が何でもして彼奴を守ります。」
「…そうか。」(良い友達が出来たんだな…)
「…中也、告白した時は一生なんて言ってなかったのに。」
双黒っていうより織田作のいい人エピソードです。
学校にいて欲しいな。
…手前ェ、矢っ張り知ってただろ。
バレンタインってなんか悲しくならん?
って友達に言われましたが、むしろ楽しいの何故でしょう。
彼氏も好きな人もいないのにな〜。
ちなみに皆さんは、バレンタインチョコ何個あげました・もらいましたか?
私はどちらも0です。虚し。
めっちゃ遅くなってすみません!
中也side.
「今日は休みなんだよな?」
「うん、私はね。中也もなるべく早く帰ってきてよ。」
「言われなくてもそうするに決まってんだろ?」
「…!うん、そうだね!
あ、中也、一寸待ってて。」
「…?」
「よっ、と…よし、あったあった。
はい中也、これあげる。」
「|真珠麿《マシュマロ》?」
「前に食べて美味しくて、中也の分も買っておいたんだけど…」
「忘れてたんだな…なんで今渡すんだよ。」
「思い出したから。」
…そうか、そういう奴だもんな。
「…まあ、サンキュ。じゃ、行ってくる。」
「行ってらっしゃ〜い。」
もらった真珠麿は、太宰のイチオシなだけあってものすごく美味かった。
---
「…にしてもなんで?」
いくら忘れてたとはいえ、あそこまで不自然に渡すか?
…彼奴のことだからなにか策があるはず。
「あ、中也さん!あの、落としましたよ!」
「えっ?」
「ハンカチ…。これ、中也さんのですよね?」
「あ、ああ。すまねぇ、ありがとな。」
「…なにかありましたか?」
「…え?」
「あ、あの…
なんか、今日の中也さん変ですよ。ずっと上の空ですし…なにか、お悩みでも?」
「あ〜…」
樋口なら分かってくれるか…?
「じゃあ、樋口に相談して良いか?」
「えっ!?私でいいんですか?」
「何を話しているのかえ?」
「あ、姐さん。姐さんも聞いていただけませんか?」
「私で良いなら何でも聞くぞ。
…で、何があった?太宰と喧嘩でもしたのか?」
「…今朝、太宰が急に真珠麿をくれたんです。別にそれだけならどうってことないんですけど、何か不自然な気がして。」
「…真珠麿、って言いました?」
「今日真珠麿は…否、太宰が知らないはず…」
「ああ。…真珠麿が何かあんのか?」
「中也、心して聞いてくれ。
勿論、太宰が知っているとは限らないが…
菓子の贈り物には意味があってな。真珠麿の意味は「嫌い」じゃ。あまり知られてはいないが…」
「えっ…?」
「あっ、お相手の方が知っているとは限りませんし、有名な話でもないですから…!」
「………。」
太宰が、これを知らないはずがない。彼奴はそういう事に詳しいし、俺が知らない事ばかり知っている。特に記念日については知らないことはないと言い張れるくらい、膨大な知識量だ。
「そうか…。
姐さん、樋口、ありがとうございました。」
「…ちなみに、「好き」を意味する菓子は何だと思う?」
「…|朱古力《チョコレート》じゃないんですか?」
「朱古力は「貴方と同じ気持ち」でしたよね。」
「そうじゃ。「好き」を意味する菓子は…
飴じゃ。」
「飴?」
「口の中に長く残ってるから、だそうですよ。」
「へぇ…」
「中也、これは私の見解でしかないが…
贈る菓子の意味、太宰は知らないと思うぞ?」
「…だと、良いんですが…。」
---
「帰ったぞ〜。」
「中也、お帰り〜!はい、これ!」
「……?これは…缶?」
「開けてみて〜?」
「っ!これ…!」
「今日、バレンタインでしょ?
出かけた時に見つけたから、中也に。」
太宰から渡された缶に入っていたのは…、
溢れんばかりの飴だった。
「…手前ェ、知ってたのかよ。」
「っえ?…何を?」
「贈り物の意味。」
「…何それ?」
「はっ?」
「えっ、意味なんてあるの?」
「ある。…ほんとに知らねえのかよ?」
「初耳だよ。
…中也が、それを知ってたなんて。」
「………。手前ェ、矢っ張り知ってただろ。」
「だから、それ買って来たんだよ?
考えてみてよ。バレンタインの日は朱古力を贈るのが一般的なのに、私は中也に飴を買って来た。」
「なっ…」
「朝、中也が出る前に渡そうと思って昨日たまたま買ったのがあの真珠麿。
その後、調べ物をしてたら真珠麿を贈る意味が嫌いって言うらしいって知ったから、慌ててそれを買って来た。ごめんね、中也。贈る菓子の意味なんて知らなくて…。」
「…ふっ、はは…!っ、うっ…」
気付けば、笑いながら涙が零れていた。
「…ごめんって…」
「あ、否、これは安心したから、」
「…中也、おいで?」
「…俺、嫌われたのかと…」
「そんな訳…。私は、もう中也しか愛せない。否、中也以外の人を愛したくない。」
「っ良かった…!」
また涙が頬を伝うのが、今度ははっきり分かる。
「…中也、暖か…」
「手前ェは相変わらず冷たいな。
いい感じに冷たくて、気持ちいい…。」
太宰に抱きしめられたまま、その服に顔を埋めた。
「…中也、顔上げて?」
「…?
っんぅ、!」
「顔見るだけの、つもりだったんだけど。」
「…。」「中也〜?」
「っあ、悪い。思わず見惚れちまった。」
「…ほんと、心臓に悪いんだから。」
確かな安心感に包まれるこの時間は、他の何より「愛してる」という意味がある。
思い当たった事は…?
ホワイトデーですね!
…遅くなって本当に申し訳ございません!
というわけで!ホワイトデーの双黒になります!
中也side.
今日は珍しく休みを頂いた日。
…ただ、太宰は仕事らしいが。最近の悩みは太宰と休日が揃わない事だな…。
まあ、彼奴も仕事を早く終わすために、今日くらいさぼりは止めてくれるだろう。
---
事の発端は、ふとカレンダーに目をやった時だった。
「げっ…!」
今日ホワイトデーじゃねえか…!完全に忘れてた…。
どうする?今日は時間あるし、作るか?でも、あれって家で作れんのか…?いや、俺が渡したかった物はあんまり店で見ねぇし…
「…案外家でも作れるもんなんだな。」
時間は掛かりそうだが、作り方は想像より簡単そうだった。
なら…折角だし作ろう。
---
「…案外簡単に作れるもんだったんだな。」
俺が渡そうと思っていたのは洋菓子の一種。市販でも手に入るが、ホールケーキとなると洋菓子屋でも見かけないように感じる。
…ホールケーキって包み方難しいんだな。
「あとは…」
これを渡すだけだ。
---
「ただいま〜!」
帰ってきた!…どうする?今か?でも、…「中也〜」
「ただいま!」
「あ、おう。」
「…ただいま!」
「…?」
「んもう!そこはお帰り、でしょ?」
「あ、そうか。」
「え、本気?」
「そうだって言ったら?」
「信じない。絶対、信じないよ。」
「…今、俺が知ってる中で一番幼くなってたな。いっそのこと普段からそれなら、もっと可愛いんだがな。」
「中也は僕の彼女でしょ?可愛いのは中也の方だよ。」
「…おい。なら太宰も俺の彼女って事になるが?」
「え〜、中也は可愛いじゃん。
僕はかっこよくいたいの!」
「…なあ、さっきから一人称変わってないか?」
「えっ?」
「今までは「私」だったろ?
ついさっきまでは「僕」だった。」
「え?うっそだ〜。」
「…何か思い当たる事がある顔してるぞ。」
「…。」
まあ、いいか。久しぶりに此奴の可愛い所が見られた事だし…。
「あ、一寸待ってろ。」
「ん〜?」
「…っと、その、
これ、一ヶ月前の礼だ。」
「…!もう一ヶ月経ってたんだね。
開けていい?」
「…今開けなくてどうすんだよ。」
「ふふっ、その通りだ。
…ん?これは…」
「|朱古力《チョコレート》の|木目菓子《バウムクーヘン》だ。」
「「貴方と同じ気持ち」と「幸せが長く続きますように」だったかな?
んふふ、ありがと。」
「…先月の礼ってだけだ。」
「ほんと、素直じゃないね?」
「うるせぇよ…。」
「ふふっ。じゃあ、一緒に食べてみよっか。」
「…ああ!」
「にしてもこんな物手作りしちゃうなんて、中也はほんと料理上手いよね。」
「まあ、手前ェよりはな。」
---
春の気配が舞い始める頃、貴方へ幾年もの幸せを込めた|贈答品《プレゼント》を…。
素敵帽子君 生誕祭!
今日、4/29。文スト最小幹部殿の誕生日でございます!(忙しすぎて5月なってた…。申し訳ないです)
そういや最後に投稿したのいつだっけ…?
ホワイトデーから1ヶ月半くらい音沙汰なしだ…。
本当にすみませんでした!
そろそろ身の回りも落ち着いて来たので、ぼちぼち再開します。
事務連絡
pixiv開設しました!
https://www.pixiv.net/users/102482247
これから投稿していくので、気が向いたら覗いてみてください!(最初はプロセカを投稿する予定です)
さて、本編に参りましょうかね。
今回、なかなかカオスになってます。
side:無し
「今日の太宰さん、やけに仕事が速いですね。」
「あ〜、今日は誕生日だからね。」
「えっ?太宰さんの誕生日って確か6月じゃ…」
「太宰が自分の誕生日に仕事なんてすると思う?」
「確かに…「また1年生き延びてしまったよ」みたいな事を言い残して川に入っていきそうですね。」
「彼奴が今日仕事をしっかりやってるのは早く帰るため。何故なら、今日は素敵帽子君の誕生日だからね。」
「素敵帽子君?って一体…?」
「彼奴の元相棒だよ。今は一緒に住んでるんじゃないっけ?」
「そうなんですね!
そういえば、乱歩さんは何処でそんなにたくさんの情報を…?」
「僕は世界1の名探偵だからね!」
「…はあ、彼奴が何時もこうならどれだけ予定を正確に行えるのだろうか…。」
「国木田さん…大丈夫ですか…?」
「優秀すぎるのも困り物だけどねェ。」
「与謝野さん!?いつの間に…」
「中也とのデート…せめて午後からでも…」
「そういえば太宰さん、今日は休みじゃ…?」
「賢治の出張が長引いててな。人手が足りなくなり、不本意だが休みを取っていた太宰に出社命令を出した。」
「でも、普段の太宰さんなら絶対来ませんよね?」
「何でも、嫁に言われたんだってねェ。
「俺の誕生日はいつでも祝える。が、探偵社は今手前ェを必要としてんだよ。それに、仕事気にして楽しみきれないのももったいないだろ?俺は待ってっから、行ってやれ。な?」
本当、太宰なんかにはもったいない嫁だねェ。」
「中也さん…。」
「よし、終わったあああああ!」
「五月蝿い!」
「まあまあ…。」
「おっ、終わってるねェ。よし太宰、これ以上仕事させられる前に帰んな!」
「太宰ならもう帰ったよ〜。
ねえ与謝野さん、駄菓子ってどっかにある?」
「ああ、其れならここの戸棚に…」
---
「ただいま!」
「…はっ?」
「中也〜!御免ね、思ったより長引いて…」
「いや、殆ど待って無えんだけどな…」
「折角の中也の誕生日なんだよ?1秒足りとも無駄にしたくなかったのに…」
「…何か違うな。
なあ、手前…太宰じゃ無ェだろ?」
「えっ?私は太宰治本人だけど?」
「これで確定だな。
手前は俺の知ってる太宰じゃ無ェ。」
「えっ?…なにか、証拠でもあるわけ?」
「太宰は、俺と部屋で二人の時は一人称が「僕」になんだよ。本人も気付いて無いっぽいがな。」
「なっ…!?」
「背後ががら空きだが?」
「ぐっ…!かはっ…」
「残念だが、手前が成り代わろうとしてた奴は手前なんかより余程多才で少し幼い、手前よりずっと魅力的な奴だ。」
「中也!大丈夫!?」
「お、こっちは本物だな。
お帰り、太宰!」
「此奴、何?」
「手前に変装してた屑だ。」
「…どうするの?」
「うちの拷問班に引き渡す。」
「じゃ、そうしよっか!
…ごめんね、中也。」
「…仕事の事か。
俺が行って来いって言ったろ?手前はそれに従った迄、だ。」
「…でも、折角の誕生日を無駄にしちゃって…」
「…何かあったか?そこまで素直なのも珍しい。」
「何もないよ!でも、一生中也だけを愛すって決めた矢先にこんな事があったもんだからねぇ…」
「…一生?」
「あ、言っちゃった。」
「…さては、最初っからこの流れに持ってくつもりだったな?」
「…何でいちいち説明するのさ。」
「何でだろうな?」
「…まあいいか。
ねえ中也、一寸いい?」
「ん…?指輪、じゃ無えのか?」
「まあ、指輪は前に贈っちゃったからね。
腕、出して。」
「…腕輪?」
「ふふ、指輪の次はこれだと思って。
受け取ってくれるよね?」
「受け取らない訳あるか?」
「さっすが中也、シンプルなやつにしたのに。
私が選んだだけあるね。」
「それ、どっちを褒めてんだ?」
「まあまあ〜。」
補足
ブレスレットを贈る意味、ご存知ですか?