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目次
ダンゴムシとの出会い
あれは暑い夏の日の事だった。
丁度その日は体育祭が行われていた。
2年生の学年リレー中だった。
体育座りで湧き出てくる汗を拭いながら地面をみていた。
近くにあった木の棒で棒人間を描いていた。
早く終わらないかな。と思いながら。
今年は去年より暑かった。こんなに汗はかいていなかった、はず。
薄目で太陽を睨みつけた。
「さーくらっ!」
家が近所の花実に背中を押されて競技が終わったことに気がついた。
花実は2年生の女の子。頭は悪いが、運動神経はいい。体は硬いけど。小学生の頃から仲が良い。
「お疲れー!今日ほんと暑いねー」
私は汗を拭いながら花実を見た。
「わ、さくら汗すごいよ!汗ふきシート使う?」
花実はポッケから汗ふきシートを出して、1枚私にくれた。
「ありがとう!」
私は汗ふきシートで顔を拭った。
ミントの香りが鼻についてスースーするけれど、とてもひんやりして気分が良くなった。
更に別の面で首を拭くととても冷たくてさっきの憂鬱な気分はどこかへいってしまったようだった。
「あ、そろそろ戻るねー!」
花実は自分の学年の元へ帰っていった。
そして私は見上げていた顔を下ろし、再び地面を見た。
そこにはダンゴムシがいた。
夏にダンゴムシなんて出るんだ、と思いながら木の棒で軽くつついてみるとダンゴムシが丸くなった。
私のクラスは全ての種目で最下位をとった。
---
家に帰ると母が台所からお弁当出してー!と声をかけてきた。
玄関からそのまま台所へ行き、空のお弁当を出した。
「美味しかった?」
「うん」
「何が一番美味しかった?」
「卵焼き」
この会話はお弁当の日、必ずといっていいほどする。
冷凍食品、というと怒るので卵焼きと言っている。
私は台所を後にして風呂場へ向かった。
そこからいつも通り過ごして疲れからかいつもより早く眠りについた。
私は夢を見た
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真っ白で何もない空間を少し歩くと私と同じ大きさのダンゴムシがいた。
今日つついたダンゴムシだろうか。
ダンゴムシは甲高い声で私に話しかけてきた。
「さくらちゃん。僕が探していた女の子にぴったりだよ。」
私はくびをかしげた。
「どういうこと?なんの話?」
「僕はね、僕の家族を倒してくれる人を探しているんだ。」
「え?」
「僕、家族嫌いだから。倒してほしい。」
「無理だよ。てか力なら男子にお願いしなよ。なんで女子なの?」
「僕の世界はダンゴムシと女の子しかはいれないから。」
「は?」
「とにかくよろしく。あ、一応道具とか魔法少女の服?とか送っておいたから。」
「え?使い方とか分かんないよ、え、てかどうやって送るの?魔法ってなに?」
「もう君は夢から覚めるみたいだから。詳しくは紙見て。また会おう。仲間と一緒に必ず倒してね。」
全く意味が分からない。どうしろというのか。
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目が覚めた。
時計の短い針は5をさしていた。
ベットからおりて制服に着替えようとしたとき、机の上に何かがあることに気がついた。
薄目だった目を全力で開いてそれが何かを確認した。
段ボールだった。
何か頼んだっけ、と思いながらそれを開封した。
中から出てきたのは着物のような、巫女さんの服のようなものだった。
広げてみると、なんだか初めて見た形状をしていた。
上半身は着物のような感じで、袖はとても長い。
帯には円の中に桜が描かれていて、後ろからセミの羽みたいな形の無地の布?が飛び出ている。
短めのプリーツスカートもついていた。
何のコスプレなのか。こんなの頼んだ覚えはない。
説明書などの紙がないかと段ボールを見ると封筒があった。