ボーカロイドのキャラたちの日常です!
めっためたに二次創作でございます。
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目次
重音テトの誕生日!!! #1
※キャラ設定捏造アリ
急ぎで書き上げたため誤字脱字、不自然なまでに急な展開などあるかもしれません。
明日は、赤髪の縦ロールが特徴的な少女__重音|照都《テト》の誕生日。そして、エイプリルフールでもある。
「この敏腕エイプリルフーラーこと、|未來《みく》ちゃんの本領発揮だね!」
天鵞絨色の髪の少女__初音未來がツインテールを揺らしながら、調子のいい発言をする。
それに合わせ、金髪の双子__鏡音|鈴《りん》・|錬《れん》が「「お〜っ!!」」と声を揃えた。
「でも未來姉、今回は何をするつもりなの?」
錬が無邪気に問い、
「去年は盛大にやって、鳴子姉と海斗兄に怒られちゃったしね〜」
と鈴が苦笑いをする。
「でもっ! 今年の四月一日は|鳴子《めいこ》姉も|海斗《かいと》兄も仕事で家にいないでしょ? だから、思いっきり祝っちゃおーう!」
未來が拳を突き上げると、鏡音姉弟も同じ動作をする。
賑やかな雰囲気を遮ったのは、桃色のロングヘアが特徴的な女性__巡音|流歌《るか》だった。
「__あの、私はなぜここに……??」
「そりゃあもちろん、照都の誕生日を祝ってもらうためだよ!」
未來が元気良く即答する。
「ついでに、嘘も吐いてもらおっかな」「あ、いいねそれ〜」
錬の発言に鈴が賛成し、流歌は「え、えぇ〜……」と狼狽えた。
「まぁまぁ。嘘はともかく、今年はどんな風に祝ってあげようか?」
未來が仕切ると、鏡音姉弟は勢い良く手を挙げた。
「「はいはいはいはい!!」」
「うん、じゃあー鈴さん!」
「はいっ! 照都ちゃんを玄関で待ち伏せして、パイをどっかーんってするのはどうでしょう!」
「なるほど、いい案ですね」
未來は大袈裟に頷いてみせた。流歌は「照都ちゃんが怒りそう……」と憂いだが、三人は気に留めなかった。
「次っ、錬さん!」
「はーい! 照都の部屋に忍び込んで、入ってきた瞬間に『わっ!』てするのはどう?」
「いいですねぇ、面白い反応をしそう!」
二、三回頷いた後、「じゃあ最後、流歌姉!」と振った。
突然だったので「え、えぇっ?」と困惑していたものの、
「う、うーん……みんなでお金を出しあって、ケーキとプレゼントを買う……とか?」
まず未來が「あー、それいい!」と手を打って、「僕らも少しなら出せしねー」と錬が鈴を見やり、鈴はこくこくと頷いた。
「じゃあ、決定ー!」
未來が明るく言い、鈴が悪戯っぽい笑みを浮かべた。
「ついでに、誕生日を忘れてたって嘘を吐こうよ〜」
「いいねぇ! 照都姉、きっとびっくりするよ」
にしし、と互いに見つめニヤつく二人。楽しそうなみんなを見て流歌も乗り気になったらしく、
「うーん……面白そうですし、私も参加しましょうかね」
と言った。言い方こそ控えめなものの、案外わくわくしていそうな顔だ。
「いやった〜! よぉし、じゃあ早速プレゼントとケーキを買いに行こう!」
「「お〜!!」」「お、おーっ……」
「流歌姉、声が小さいぞ〜。もう一回、おーっ!!」
「「「お〜っ!!!」」」
思ったより長くなったので分けようと思います!
重音テトの誕生日!!! #2
いよいよ当日。未來たち四人は、玄関の傍で照都を待ち伏せていた。
待ちくたびれたところで、鍵を開ける音がした。
「ただいま〜__」
「「「「誕生日おめでとう!!!!」」」」
未來がクラッカーを二個同時に鳴らし、鈴と錬が突っ込んで抱きつく。
「……ってなんだ、未來に鈴と錬じゃ、って流歌さんも?」
意外そうに目を丸くした照都に、流歌は「えへへ、はい」と照れ笑いを浮かべる。
「それよりもっ__流歌姉!」
未來がくるっと振り向き、流歌に呼びかける。流歌は手に持っていた箱を渡した。
「これ__わたしたちからの誕生日プレゼントです。お気に召したらいいんですけど……」
「へぇ……って、『|CHIMERA《きめら》』のパソコンじゃん! しかも最新の……」
「そうっ! 照都、熱心にこれのサイト見てたでしょ? だからほしいんじゃないかと思って!」
箱を抱えている照都に、未來は得意げにウインクを飛ばす。
「僕らでお金を出しあって買ったんだよー!」「流歌姉の提案でね!」
続けて言う鏡音姉弟に、流歌も微笑む。
「お気に召すも何も、気に入らないわけないじゃん。……ありがと、みんな」
控えめに、けれどしっかりとお礼を告げた照都に、四人は湧き上がる。
しかし、楽しいムードを、照都の低い声がぶち破った。
「で・も!! ねぇ、未來ぅ??」
睨まれ、未來は「……ひぇっ?」と声を漏らす。
__なんか……圧が凄い!!!
と、その場の全員が慄いた。
「さっきさ、『熱心にこれのサイトを見てた』って言ったけど……なんでうちがいつも調べてたってこと知ってんのさ……??」
「へ? それはー、その……はっ」
怒っている原因が分かった未來は、青ざめる。
「つまり、うちのスマホの画面を覗き見したってことだよねぇ? ねぇー、未來??」
「い、いやぁ、そのー………………ご、ごめんなさぁいっ!!」
勢い良く謝ったものの、照都に睨まれ未來は居竦まる。
「ほんとにごめんってぇ、でも気になったんだもん〜! それに、高くて手が出せなかったパソコンをもらえてラッキーじゃん! もう絶対しないから許してください〜っ!」
未來の主張に、照都はうっと詰まる。
「……まぁ、今回は許してあげるよ」
「や、やったぁ__」
「ただし!!」
喜びかけた未來を、照都が制す。
「次に盗み見たりなんてしたら……ただじゃ済まないからね??」
「…………っき、気をつけマス……」
半歩後ずさった未來に、鈴が提案する。
「ねぇ、ケーキ食べようよ! もうリビングに出しちゃったし、腐ったら嫌じゃん!」
「よしっ、じゃあリビングに行こう!」
錬と鈴が手を掴みあい、駆けていく。
「ちょっと、走ったら危ないですよ〜っ」
そう言いながら、自分も走って流歌が追いかける。
三人を見てわざとらしく溜め息を吐いた照都に、未來は苦笑いを向けた。
「それじゃあ、ボクたちも行こっか」
「……そうだね」
すでに賑やかなリビングへ、二人は向かった。
これで終わりです、テトちゃんの誕生日祝いの小説は!
でも、どうせだしシリーズ化しようかと思ってます。
登場させるキャラもどんどん増やそうと今設定を固め中です。
番外編から始まるシリーズって前代未聞ですが、まぁ全部の話が番外編みたいになる予定なのでいいでしょう(?)