・全中後編で終わる小説
・1話で終わる小説
に近い小説が入るシリーズです。
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目次
曲パロ ハルトレイン前編
🍓👑桃と赤の話。両視点書くけど赤のほうが視点多め。
微BL、微ファンタジー(??)含む。
歌詞に近い部分も多くありますが私の想像?妄想?もめちゃくちゃ入ってます。
なぜならば、歌詞に近いものだけだと”私が”嫌だから。(決して他の人のする曲パロを否定はしません。)
キャラ崩壊注意。(あるのか知らないけど)
RSide
雨の降る春のいつの日か。俺は君に出会った。一瞬目があった気がした。桃色の髪色をした君の方は、俺のことなんて目に入っていないのかも知れない。
興味無いかも知れない。それでも、俺は君に惹かれてる事実は変わらなくて。いつも君のことを考えてる。
俺の方に来てくれないかな、なんて、叶うわけのない願いも毎日しちゃって。
「こっちに来て欲しいな」「ねぇ、俺と仲良くしてくれる?」「俺、君のこと大好きだよ」
そんな風に君を振り向かせる|魔法《ことば》を胸の奥で唱えたところで、状況は何も変わっていなかった。そんなことも、君に出会った瞬間からわかっていたんだけどね。
---
SSide
雨が降っていた。傘から覗いた透き通った赤い髪の君。あの春の日、俺はお前に出会った。
お前は俺をどう思ってるのか。そんなこと確かめる方法もなければ聞く度胸もない。目にすら入っていないかも知れない。ただ一瞬目があっただけ。それなのに、俺はどうしようもなくお前に惹かれている。
「俺の方に来てよ」「俺と一緒にいてくれる?」「俺、お前が好きなんだよ」
そんなことをお前に言うところを想像しては胸の奥に秘めて。俺にその言葉をかける|魔法《勇気》をくれないかと願う毎日だった。そんなことしたところで、何も変わりはしないんだけどな。
---
RSide
「ふぁ〜…眠い………」
今日は高校の始業式。
朝の弱い俺はなんとか起きて支度を済ませて今は縁だけ赤色で他は黒色の傘をさしながら学校へ向かう途中。
「はぁ〜初日から雨か〜。」
活気を無くすというかなんというか……。まぁいいか。雨が降ったところで何も変わりゃしない。土砂降りでもなんでもないんだから。
そんな事を考えてるうちに、学校が見えるようになっていた。
「はぁ〜…始業式、面倒くさ-―……っ!」
そう呟いた瞬間人の間を歩く、一人の男子生徒に目が惹きつけられた。
「あ………」
彼は淡い桃色の傘をさしていて、そこから見える美しく透き通るような桜のような桃色髪。
「綺麗………」
思わず呟いてしまった。
その瞬間、その彼がこちらを振り向いた。
やばっ。聞こえてたかな………それだとしたらめちゃくちゃ恥ずかしい…!
そう思ったのも一瞬で、桃色の髪によく似合う透き通った濃いめの青色の瞳に俺の目は釘付けられていた。
「綺麗………」
彼が何かを言った。だが、俺には何を言ったまでかは分からず、少し聞こえた彼の声がとても綺麗でかっこいいことだけがわかった。
そのままボケっとしながら、いや、桃色髪の子のことを考えながら教室で準備を済ませ、始業式の会場、体育館へ向かった。
始業式も終わり、再び教室へ。
「今日からここに転入してきた生徒がいる。入ってこい」
担任がそう言ってから聞こえた声は、
「はい」
「え……?」
俺の聞いたことのある声だった。そう、朝の彼の声だ。俺は一発でわかった。だってあんなにかっこいい声、忘れるわけがないもん。
「転入してきました。桃咲さとみです。」
彼はそう淡々と告げた。先生に指定された席に移動しようと、歩み始めた。
彼はどんどんと俺に近づき、俺の隣の席に座った。
桃咲さとみ、か……素敵な名前だな。彼によく似合う。
「と、隣………?」
俺は小さく呟いた。
桃咲くんは
「宜しく、えっと…」
「あ、赤崎莉犬…」
「宜しく、赤崎。」
ニッと歯を見せて笑う桃崎くん。
「!よ、宜しく」
あぁ、かっこいいなぁ。俺はふと、そう思ってしまった。
同時に顔が火照ったような気がした。
ホームルーム後、家の方向が同じだったから途中まで一緒に帰った。
「じゃあ、また明日な!赤崎!」
「うん!また明日!」
---
俺はその頃知らなかった。
俺と彼が一緒にいられる時間は、少ないということを。
---
「はぁ………かっこよかったなぁ……」
そう自室のベッドで呟く。
桜の似合う彼。桜の花びらのように儚く、それでいて根強そうな。
こんな弱々しい俺とは違う。
ふと窓を見ると、春なのに6月並みに雨が降り続けていた。
「雨も似合ってたな………」
って!俺ずっと桃咲くんのこと考えてるし!
「はぁ〜……かっこよすぎるんだもん……」
そんなことをひとり呟いて、ベッドに潜りなおす。
そのうち、俺は眠っていた。
---
SSide
ある高校に行くことになったことが決まって、その日は晴れではなく、雨だった。
桜が雨に打たれて揺れている。そんななか、俺はとある人に目を奪われていた。
黒の傘をさした男子生徒。透き通るような赤い髪をしていて、可愛らしい顔立ちと、でもかっこよさもある、そんな彼に。
そして、そんな彼と目があった。その瞬間、
「綺麗……」
そう彼が言葉をこぼしたような気がした。
俺は恥ずかしくて、目線をそらした。
アイツと同じクラスだといいな。そんな事考えながら、俺は職員室へと向かった。
---
朝の子と同じクラスだった。正直「え!?」と叫びかけた。
彼の名前は赤崎莉犬と言うらしい。名前まで可愛い。
俺は一日中彼のことを考えていた。
でも、俺がいくら彼とずっと一緒にいたくても、それが不可能だということは俺は知っていた。
すぐに”あそこ”に帰らなければいけないからだ。
俺は明日から彼とたくさん話せることを楽しみにしながら、ずっと一緒にいることはできないという現実を抱えた状況に悲しさを抱きながら眠りについた。
--- ―いいか、さとみ。お前の|期限《人生》はハルが終わるまでだ。まぁ、6月までくらいだ。― ---
「っ!」
俺は飛び起きた。
なんだ………夢か……。
あの言葉は、俺がこの世界に来る前に父が放った言葉だ。
俺がアイツと一緒にいられない理由。
莉犬に……いつ話そう……。
---
RSide
今日も桃咲くんの隣で学習。最高か?
そう思いながら彼をちらと見やる。
でも、桃咲くんの顔は、すごく悲しそうだった。
なんでだろう……
「ねぇ桃咲くん。」
俺は昼食の時間、机に突っ伏していた桃咲くんに声をかけた。
「ん?」
「今日元気ない?」
「そんなことないけど……?」
「でも顔が、元気なさそう……」
「あー……まぁ、悪夢見てさ。」
苦笑いしながらそう言う桃咲くん。絶対嘘じゃん……。でも、そういうわけにもいかないから、
「そっか……なにかあったらいつでも相談してね?」
そう言った。他に掛ける言葉が見つからない……。
「そうするわ。じゃあ、相談ではないけど一個いい?」
「いいよ?」
何だろう?でも相談ではないってことはそこまで深刻ではないんだよね。良かった。
「あのさ、俺のこと、名字じゃなくて名前で呼んで欲しい。」
ちょっと上目遣いっぽいというか、ていうか机に突っ伏した状態から言われたからもはや上目遣いされてるんだよ。
「〜〜〜っ!」
何だこの可愛い生物はッッ!!!
「じゃ、じゃあさとちゃんって呼ぶね!」
「!さとちゃん………可愛いあだ名。ネーミングセンスも可愛い〜」
「さとちゃんっ!!」
「へへっ……俺も、莉犬って呼んでいいか?」
「もちろん!」
桃咲く……、さとちゃんからはもう癒やしパワーが出てる。
そんな優しくて可愛くてかっこいい君と、ずっと一緒にいたいなと、そう思った。
話の一区切りがついたから次の授業の準備をしてから、ちらっとさとちゃんを見やると、やっぱり少し、元気がないような、悲しそうな、寂しそうな顔をしていた。
---
あれから1週間が経った。
俺とさとちゃんはすっかり仲が深まって、今日は家に来ている。泊まらせてもらうのだ。
さとちゃんは「両親今日仕事でいないからさ〜」と言って招いてくれた。
唐突だけど、俺はさとちゃんが好き。何だと思う。一緒にいるとドキドキするし、でも一緒にいたいと強く思う。きっとこれが、『恋』なんだろうな。
「ねぇさとちゃん!」
二人だけの時間。綺麗なな星が見えるベランダ。
俺は隣りにいるさとちゃんに声を掛ける。
「ん?何だ?」
「あの星、すっごく輝いてるね!……さとちゃんみたい………」
恥ずかしそうにしてくれるかな?そう思って言ってみた。というか本音なんだけどね。
「えっ?」
困惑して、そして恥ずかしそうな顔をしている彼。やっぱり可愛い。
「莉犬……」
「ん?」
「やっぱり可愛い、って言っただろ……///」
「え"、声に出てた?」
「しっかりと……」
そういうさとちゃんは、顔を赤らめていた。可愛い。
「いいじゃん!だって可愛いんだもん!」
「莉犬のほうが可愛いしな!」
「えっ///」
いつのまにか可愛い連呼になっていた俺たち。
「この星、俺じゃなくて莉犬だよ。莉犬みたいにキラキラしてる。」
「!えへへ!じゃあ、二人の星だね!」
「そうだな!」
二人でそのひときわ輝く星に、手を重ねた。
---
俺は、いつまで彼と一緒にいられるのかな。
ずっと一緒にいられたらいいのに。
俺は彼がずっとしている悲しそうな顔を笑顔にしたいなと思う。
彼が何処へ行っても、彼が認めてくれる限り、彼についていこうかな。
さとちゃん。好きだよ。気付いてね?
前編 終
うぇーーいめっちゃ長くなりましたね。読んでくださった方、スクロールお疲れ様でした!まぁ前編なんで後編もあるんですがね(笑)また頑張ってスクロールしてください。
ハルトレイン好きすぎ人間なんですよ。誰かわかってください。あと桃くんと赤くんのあの声!マッチングし過ぎなんだよ!最高かよ〜〜!!!!ってことですはい。
stpr 🩷×❤ 愛してるゲーム
R18じゃないよ
地雷の方回れ右っ!
設定
さとりーぬ大人。付き合ってる。
莉Side
俺はさとみくんと付き合っている。そして今日はさとみくんが俺の家に遊びに来ている!
だから俺は今日、愛してるゲームをやろうと思う!別に前k他方への罰ゲームとかは考えてないけどねっ!
「ねぇねぇさとみく〜ん」
俺の愛しの恋人に声を掛ける。
「ん〜?」
「愛してるゲームやろう〜」
「いいよ〜」
「まずは俺から!」
「照れたら……照れたほうが受けであとでヤろうな」
「罰ゲーム重っ!?wwじゃあいくよ!」
まずは普通に、
「さとちゃん、愛してる!」
「そんなんじゃ照れねぇよ」
「知ってる笑」
「莉犬、愛してるよ」
「わぁさとちゃん可愛い。でもこれでも普通のだからまだ大丈夫!」
「まだ?w」
「あwもう〜、はい!次!いくよ!さとちゃん、」
俺は急に近づいて上目遣いで耳元にささやき声で
「愛してる♪」
「おぉ……まぁまぁまぁまぁ」
「いま照れかけたでしょ!」
「んなわけね〜だろw莉犬。」
ドンッ←壁ドン
「わぁっ!」
「愛してる」耳元ささやき声イケボ
「くっ、まだ俺は耐えていてるっ!照れてはない!次は俺!」
ドンッ←床ドン
「さとみくん、愛してる」
超顔近くで胸板触りながら!これでどうだ!!
「ふっ!まだまだだな莉犬は。」
「んぇ?」
ドンッ←床ドン
「っ」
やば顔近っ…!
「莉犬……愛してるよ。ずっと愛してる。」
次第に耳元で囁くように言うさとみくん。ついでに頬まで撫でてきた。
「〜〜〜ッ…まだ照れてないっ…!」
「いや、アウトだろwwww」
「まだいける!!!!」
「来い!!」
「ねぇさとちゃん、おれさとちゃんのこと嫌いって言ったらどうする?」
「え?あれ?」
「バーカww愛してるよ!」
とびきり笑顔で言ってやった。
「っ…あっぶねぇ…、惚れ直させられるかと思った。」
「えぇ〜wまだ照れないかぁ〜w」
「莉〜犬、世界で一番愛してるよ」
そういいながら、俺の手を取って、チュッ
さとみくんが急にキスしてきた。しかも地味に恥ずかしい手に!手の甲に!
「〜〜〜〜っ!///もう!///」
「はい照れた〜w」
「キスとか聞いてないもん!!!!」
「はいということで罰ゲーム執行〜〜」
「うああああああ腰砕ける〜〜〜〜〜てか罰ゲーム考えてなかったのにーー!さとみくんが言っちゃったよ〜〜」
「砕けるってwwそこまでやんねぇよwwww」
えぇいこいつが照れないのも癪に触るし!てか照れ顔見たいから!やっちゃえ!
「さとみくん、」
「ん?」
「俺も世界で一番愛してるよ!」
唇にそっと、チュッ
「っ!///莉犬っ///はぁ〜〜〜……もう可愛い///」
「えへへ///」
「さ、強制執行いたします〜」
「痛くさせないでよ?」
「え、無理だろw」
「頑張って☆」
「語尾に星ついとるーーーー」
その後俺の腰は無事砕けましたとさ☆
短っwまいっか。
ハルトレイン 中編
中編です。スクロール頑張ってくださいm(_ _)m
莉Side
さとちゃんの家にお泊りして、星を眺め、これまで以上に彼への愛を改めて抱いた俺。
これからもきっとずっと、一緒に……
そう思っていた。
---
お泊りから数日後―――
友だちとちょっとお買い物した後、一人カフェに寄っていた俺。
かなりの雨量だ。
「雲から見て通り雨かな…でも結構降りそう…雨宿りするかぁ‥」
そう思ったとき、人影が目に写った。
そう。その人影はいつでも綺麗で素敵で、雨に振られてる姿もきれいな、
「さとちゃん…?」
たまたま窓際の席に座っていたため、窓から目を凝らしてよく見る。いや、よく見なくてもわかる。
あれはさとちゃんだ。
雨雲から覗いた晴れ間が、彼を照らす。
俺はほぼ衝動的に走り出した。
こう走り出してはもう後戻りはできない。俺はさとちゃんをめがけてひたすら走った。
意外と距離があったみたいで、俺は息切れしながらずっと走った。
街中に咲いた桜並木が雨に打たれて揺れ、桜が少しづつ散っていく。
そんな様子にピッタリと重なったさとちゃんは、やっぱりとても綺麗だった。
「さとちゃん!!はぁ…はっ……さとっ、ちゃん…!!」
走りながらさとちゃんに向かって必死に叫んだ。
バッと振り返った彼は、泣いていた。
「さとちゃん…!!はぁはぁ……っ!」
「り、莉犬…?はっ…」
そして彼は思い出したかのように後ろを向いて涙を拭う。
「どうした?莉犬…?」
「あ、えっと…いや、そのさとちゃんが見えて…走ってきちゃった…」
「え……ぷっふはは」
突然彼は笑い出した。
「ちょ、笑わなくていいじゃん!!」
「だってっ…俺がいたから走ってきたって……くっ、ははは」
「笑いすぎ!…てか、どうして泣いてたの…?」
「え?あ、それは……後少しかぁって…」
「後少し?確かにテストには後少しだけど」
「ちげーわ!」
笑いながらそういう彼は、とてもかわいくて愛おしかった。
好きだ。彼が好きだ。どうしようもなく好きだ。
そんな気持ちがどんどん大きくなっていって、鼓動が速くなっていく。
「お前と一緒にいられるのが、後少しなんだ………」
俺の方を向いた彼は悲しそうな顔をしていた。
「どういう…こと………?」
さSide
「お前と一緒にいられるのが、後少しなんだ………」
あぁ言ってしまった。
「どういう…こと………?」
彼は困惑していた。当たり前だ。だって唐突に言ったんだもの。
「俺、実はさ、春が終わる前にここからいなくならなくちゃいけないんだ。」
「さとちゃん…それってどういうこと…!?ちゃんと説明してよ…俺、気持ちが追いついてないよ…」
「ごめんな。言ってなくて。」
「さとちゃんって、どこから来たの……?」
「俺は―――」
全て話した。俺がどこから来て、どうして春が終わる前にここからいなくならなくちゃいけないのかということ。
元々は、”こっちの世界”にただ来ただけなんだ。
別に莉犬に出会うなんて、こんな可愛くて愛おしい人に出会うなんて思ってなかったから。
俺の住んでる"ハルの世界"と違う世界に、来てみただけなんだ。
”ハルの世界”はその名の通り、ずっと見た目が春の世界だ。よくがいのないくらいの素敵な雨がふる、そんな世界。そこから来たのだ。
だから、ただただ、この世界にいる期間がこっちの世界の春が終わるまでで、ただそれだけだったんだ。
今じゃそんな縛り、どうしても解きたいよ。だって、莉犬と一緒にいたいから。
でも、それはだめだから……。
”こっちの世界”と”ハルの世界”は特別な汽車で行き来することができて、俺は一度だけと思ってきたんだ。
俺はそのことを全部話した。
「じゃあ、俺もその世界に行けるってこと…?さとちゃんのいる世界に。」
「……うん…」
「そっか……じゃあ一度行ってみたいなぁ…」
莉犬は空を見上げそう言った。
気がつけば通り雨はやんでいた。
「雨、やんだね。さとちゃん」
「そうだな」
「この空から汽車は来るのかな?」
「そうだよ」
「そっか」
そんな話をしていたら、近くにある結婚式場から鐘の音が聞こえてきた。
「あ…誰かが、幸せになったのかな?」
「そうかもな」
そんな言葉を交わし、俺たちは帰った。
---
莉Side
帰宅後、自室のベッドに寝転がる。
「嘘じゃなさそうだし、別に信じてるけど…やっぱり、寂しいよ……」
あんな唐突に分かれるって言われたら……無理だよ……。
どうしたらいいかな…春が終わる前に、「好き」って伝えなくちゃだよね……。
わかってるけど、無理そうだな…。
このまま、俺の淡い恋は終わるのかな?それもやっぱり寂しいかな。
ふと、あの時鳴った鐘の音を思い出した。
「あの鐘の音を、俺たちも鳴らせるかな?」
俺はそう呟いた。
うぇいなんか終わり方変かも
曲パロ ハルトレイン 後編
ラスサビ〜
桃赤地雷注意
ハルトレイン神曲だよね
莉Side
さとみくんが『春が終わるまでに帰らないといけない』って言われてから二日後。
今日は学校で、今は教室。いつもよりさとちゃんと一緒にいる時間、増やせるかな……。
早く……告白しなくちゃなぁ……じゃないとさとちゃんが”あっち”へ行ってしまう。
「おはよう莉犬」
「わぁ!?さとちゃん!おはよう!」
「おはようだけでびっくりするとかおもろ」
「ちょ、考え事してて!急だったからびっくりしただけだもん」
「可愛い〜あ。」
最後に「あ」といった彼は口元に手を当てている。やっべぇって顔してる。
「〜〜!さとちゃんも可愛いもん…」
恥じらってるのと、クラスメイトに聞かれたくないので声が小さくなる。
「っ!りっ…!おま…!」
「あはは!何その反応?」
俺は笑いながら言う。
はぁ〜……可愛い。
「ねぇさとちゃーん」
「んー?」
「ハルの世界ってあるじゃん。」
「あぁ。」
「どうやったらいけるの?」
純粋な質問だった。別に、本当に行く気は、まだない。けど、少し気になった。
「んーと、汽車があって、それで行くんだけど、一回に二人までなんだよね〜」
「二人…」
「そ。俺は一人できたけどな」
「そっか!じゃあ、俺も行けるのか」
「うーん…お勧めはしない。」
「?なるほど?」
「まあ、莉犬に教えることでもないけどな」
そこで先生が入ってきて、会話がと切れる。
お勧めはしないって言ってるけど、行けないこともないんだよね。だったら、彼が帰るとき…
いや、やっぱ迷惑かな?
---
さSide
俺がハルの世界に帰るとき、莉犬はどうするのかな?
あんなこと聞いてくるってことは、一緒に行こうとか考えてたり…?
それだったらすごい嬉しい。けど、一緒に行かすことはできねぇ。
「はぁ、なんでだよ。」
俺は授業なんてろくに聞かず、小さくそんなことを呟いた。
もう4月後半。そろそろ帰るか…帰るしかないんだよな。
その日の授業が終わると、先生に2日後急遽転校すると伝えた。勿論嘘だけど。
莉犬ともっと一緒にいたいけど。無理だから。
それに、俺の想いを伝えても、きっと彼は困るし、嫌いになるかも知れない。
それでも、一回は伝えたいな。
---
翌日
「今までありがとう」
クラスメイトが送別会をしようと言い、最後のホームルームで今やっているのだ。
「こちらこそ、短い間ありがとな」
「転校しても元気でな!」
「うん」
莉犬の方にふと目をやるとなにか言いたげで、悲しそうな顔をしていた。
莉犬……まだ、一緒にいたいよ。
少し涙がこぼれそうになって、俺は止める。
「皆、ありがとな」
とは言ってもそこまで色んな人とは喋っていないのだけど。
悲しい気持ちを少しでも紛らわすために、俺はそう言った。
次の日、俺は出発の準備をした。
最後、遠目から学校を眺め、莉犬と過ごした日々を思い出した。
ペアになって何かをするときも、休み時間も、昼食の時間も、ずっと莉犬と過ごして。楽しかったなぁ。ちょっと前にお泊りもしたし。なんか、俺、この短期間すっげぇ充実してたんだなぁ。
だから寂しいのかな。莉犬と離れるのが。もう同じ楽しさを分かち合えないのが。
やっぱり、俺、莉犬が好きなんだなぁ。そう思っても、どうにもなんねぇけどさ。
「さて、行くか……」
俺は人気のない丘から来たので、また同じところから帰る。
俺は歩き出した。
学校に来る奴らの逆を歩く俺。さぁ、もうお別れだ。
15分くらい歩くと、その丘につく。
俺は切符代わりの桜の花びらを持つ。
普通の桜の花びらじゃない。ハルの世界の、列車を呼ぶための花びらだ。
桜は淡い桃色の光を放つ。俺は花びらからそっと手を離す。花びらは風に乗ってふわりと飛んでいく。
少し待った後、汽笛が聞こえてきた。
---
莉Side
学校を遠くから眺める人影が見えた。
「さとちゃん……?」
あのきれいな顔立ち、あまり良く見えないけど、かすかに見える淡い美しい桃色の髪。
桃色の神の人影は、足早に学校から離れていった。
あの方向は……丘?
早く行かなきゃ。早くさとちゃんを追いかけなきゃ。
そう思った俺は、たまたま道中で会ったクラスメイトに、
「ごめん!俺今日欠席するって言っといて!」
そう言って、駆け出していた。きっとクラスメイトは困惑しただろうな。
でも、そう。今日さとちゃんはいなくなる。この世界から。ハルの世界というところに帰ってしまうのだ。それをわかっている俺は、そして、さとちゃんのことがどうしようもなく好きな俺には、ある考えが頭をよぎった。
単なる俺のわがままだ。さとちゃんが嫌なら良い。でも、もしいいよって言ってくれるのなら。
俺は無我夢中で走った。さとちゃんを追って。途中で信号に引っかかった。
「早く…早く…!さとちゃん………!」
信号が青になった瞬間俺はまた全力で走った。
段々さとちゃんが見えてきた。
よし。これなら丘に着くまでにはちゃんと追いつきそうだ………!
彼は丘の真ん中で、桜の花びらを持っていた。彼が手を花びらから手を話してから少し後、汽笛が聞こえてきた。疲れていた俺は今は歩いていて、ちょっとさとちゃんから距離があった。
そんなとき、雲ひとつない真っ青な空から、列車が来た。汽笛を鳴らし、車輪を動かす音を鳴らしながら。すると、天気雨が降ってきた。
「じゃあな。もう二度と会えない、莉犬。」
そう呟いた声が聞こえてきた。もう、二度と会えない?俺はそんなの、嫌だよ!
俺は走り出した。
「さとちゃん!!」
「っ!」
さとちゃんは俺の声を聞いて振り向いた。その顔はとても驚いていた。当たり前だ。普通今は学校にいる時間。俺はサボってるも同然のことしてるんだから。
「莉犬……なんで……」
「……く。」
「え?」
「俺も、一緒に行く!」
俺の口からはそんな言葉が飛び出ていた。
「一緒に行くって………」
「ハルの世界に!俺も!」
「馬鹿……!お前は駄目だ…!」
「どうして……?理由を言ってくれなきゃ、絶対行くって言うから!」
「こっちの世界の人がハルの世界に一回行ったら、もう二度と帰れないから…それはきっと莉犬の家族も、友達も……」
家族?友達?違う。俺は……
「家族よりも、友達よりも……!俺はさとちゃんが良い!!」
「っ!」
「それに、こういうときのために、家族に向けて手紙も書いてた。俺は、さとちゃんを選ぶって。」
「莉犬………本当に、いいのか…?」
「いい。俺はずっと、さとちゃんと一緒にいたい。だって俺は…!」
こんなこと言ったら、キミは俺を嫌いになるかも知れない、でも、それでも伝えたい。
俺は勢いで思いを言葉に乗せた。
「俺は!さとちゃんが好きだから!」
「莉犬……!でも…やっぱり、無理だ」
「俺は良いの。さとちゃんと同じ場所にいられたらそれで良いんだ。それとも、さとちゃんは俺がいるのは嫌?」
「!」
さとちゃんは、少しためらった顔をしたけれど、その後、俺をまっすぐ見つめて
「俺も莉犬が好きだ。莉犬とずっと一緒にいたい…!離れるのなんて…絶対嫌だ!」
彼の頬には、大きな雫が流れていた。
「ねぇ、俺もさとちゃんと一緒に行ってい良い?…!」
彼は無言で、俺を抱き寄せた。それと同時に、俺たちは列車の中に入っていた。
「さとちゃん…!」
「後悔しても知らないぞ」
「うん…後悔なんて絶対しない。」
「ん。莉犬、好き」
「俺も――…!!」
チュ
俺はさとちゃんに頬にキスされた。
「さとちゃん…!」
「ヘヘッ…莉犬が可愛くてさ」
「さとちゃんもかわいい!」
「そうかな?」
「うん!」
「莉犬、これからはずっと、一緒だな。」
「そうだね」
さとちゃんと一緒に……過ごせるんだ。もう、寂しくないんだ。そこまで友だちが多くないていうか少なかった俺には、本当に大切で、大好きで、幸せにしたい人。そんな彼が、一緒にいてくれるんだ。
「なぁ、莉犬。」
「ん?」
「改めて、俺と付き合ってください」
「…!こちらこそ、お願いします!!!」
列車が動き出した。その時、近くの結婚式場から、鐘の音が聞こえてきた。
まるで、俺たちを祝福してくれているかのように。きっと、この金が、俺たちの始まりの音だ。
好きだって気持ちが大きくなって、こんなことまでできるほど好きになっちゃったんだもん。
窓から見える天気雨と、太陽で照らされた街が、とてもきれいに見えた。そして、それを眺めているさとちゃんがもっと、きれいに見えた。
「好きだよ。」
俺は小さく呟いた。
---
大切な人は捨てきれないし、好きなことに変わりない。
それでも、自分の中でその人についていくか、捨てるかの選択は必要。
愛で溢れた世界に、もっともっと、幸せの雨が振り続けますように。
全然更新しなくてすいません(誰か見てくれてるのかわからないけど。)
見てくださった方は、スクロールお疲れ様でした…!毎回長くてすいません。
これでハルトレインは終わりです!
やー一話で完結とかどうやってやれば良いんだよ………。
独りぼっちの少女の500文字の物語
https://tanpen.net/relay/1a8bc061-f777-4105-aec0-ad923b5b509a/read/
の4番目の作品の中の500文字の小説を500文字で書いてみようってやつ。
まぁ、色々500文字の小説の内容のあとに文章は追加するので600文字くらい。
あくまでこの小説の中の小説が500文字だということです。
※登場人物に名前はありません
「何も、ないな。」
楽しくないわ。
ポツリ少女は呟いた。
そこに少女の母が来て、
「私はもうここから離れるわ。だからこれをあげるわね。」
「小説?」
彼女がもらったのは多すぎる小説だった。
「そうよ。それで寂しさを忘れなさい。」
「そうしてみるわ。」
少女は冷たく返し、母が出ていくのを見守った。
そして、一冊の小説を開き、瞬く間にその世界へと沈み込んだ。
「小説って、素晴らしいわ…!」
読み終えた少女は誰もいない家の中でそう口にした。やけにその声は響いた。
「私も、書いてみようかしら…」
紙とペンを用意し、想像を膨らませ、誰も入れないような世界へと没頭した。
「どうせなら、とびきり面白いのにしましょう!」
彼女はそれから毎日、2日に一回はご飯を食べずに小説を書き続けた。
誰にも読まれることはなく、誰もこの小説家を知らない。
でもたしかに少女は、誰が読んでも面白いと思うような、そんな小説を書き続けた。
毎日、飽きることもなく。誰にも知られることはないのにただそれだけに魅了されて、書き続けた。
少女は最期まで小説を書いていた。冷えた少女の手には、ペンが握られていた。
小説は素晴らしい。
ちゃんと500文字です。『素晴らしい』のところちゃんと500です。調整ミスらなくてよかった。
読んでくださった方、ありがとうございます!
リレー小説の方と少し繋がってるのでよかったら見てください…
あと「アタシ」って言ってる子はリレーの方の500文字の小説の中の登場人物です。
私ややこしいのが好きなんです。(((
おかえり。
こういうのって投稿したくなるんですよ。どこにも吐き場所がないから。同じ気持ちの人と共有したいから。
ふたりとも、待ってました。本当にありがとう。
戻ってきてくれてありがとうございます。お二人には正直にこれが言いたい。
動画は見れてない。でも私の使ってるネットではトレンドに入っていたし、私のフォローしてるすとりすはみんな同じ話をしていた。だから知りました。
本当に嬉しかったです。
ジェルちがまだ完全回復ではないのに、頑張ろうって一緒に楽しもうって復帰してくださって本当に嬉しかったです。すとぷりアンチからしたらとんだ綺麗事に聞こえるんだろうけれど、そうやってりすなーさんのことを考えてくださって、面白いものを提供してくださるジェルちに、おかえりって伝えたいです。
なーくん、この私の声は届かないだろうけど、戻ってきてくださり、本当にありがとうございます。
正直私はあなたを許してはいません。ふと目に写ったコメントでも、『応援してくれてるリスナーさんだけしか見て無くて、都合の良いコメントしか見てない』などといった批判の声があるのも知っていて、正直かなり共感してしまっている私もいます。確かにそうなのかもしれません。でも、それでも私はあなたを応援し続けます。今の私をつくってくれた恩人として。昔の私を救ってくれた恩人として。
ジェルちに関してはやはり嬉しい、おかえり、これからも無理せず頑張ってねと、そう伝えたい一方です。ですがなーくんはやっぱり、素直には喜べないのも事実です。
なーくんを応援する人は盲目りすなーと呼ばれ、個人の『好き』を否定されました。それの原因はなーくんにあるので、なんとも言えません。それでも、もどってきたのなら、終わってしまった過去を変えられないので、その今ある信頼と、今までの努力が水の泡にしないように、もっともっと努力して、皆さんに認めてもらえるように頑張って欲しいと思います。
世間は厳しいです。でもみんなそれは同じです。誰かの悪口を言ってるやつはいるし、それがネットでもネットでなくても、そんなに変わりません。
アンチがいるのは当然です。昔からいるのですから。ならその人達も少しだけでも見返せるように頑張ってほしいなと思います。
裏方と表で大変だと思います。それでも私を救ってくれたことに変わりはなく、沢山の人が6人のすとぷりを待っていたのにも変わりはないので、なーくんには自分のことも、そしてもっと周りのことも考えてたくさん動いてくれたら嬉しいです。
小学生の時、メンタルが完全に追いやられたときにあなたたち6人のすとぷりを見つけて、家族に気持ち悪がられながら、同じ気持ちを持った人に出会えないまま、ずっと好きって言い続けていました。
そして、何度も救われました。ほんとうにありがとう。これはななジェル二人じゃなくて6人に伝えたいです。
この声はきっと届かないし、そもそも6人は短カフェすら知らないだろうし知っていたとしても見てるわけがないはずです。それでもここで、吐き出させてください。
救ってくれてありがとう、これからもよろしくお願いします。
そして、リスナーともアンチとも向き合って、『胸を張って好きと言えるグループ』にもっと近づけるようにがんばってください。りすなーである私達も、何度だって『好き』を伝えるから。
こんなことを投稿してる私は気持ち悪がられるかもしれない、盲目って言われるかもしれない。でも、みんながみんななーくんを許してるわけでもなく、もっと責任を感じてほしいと思ってる人はいると少しでも分かってもらえたら嬉しいです。
これからもどうか、私の隣りにいてください。
まだ色々なことの夜明けは見えなくても、私はあなた達を導星にして歩んでいきます。
また「寂しいよ」って思いなんてさせたらまた悲しみますよ。
私のまだまだ先の見えない荒野の道で、どんなに苦しくても|目標《ターゲット》に向かって一緒に歩いてくださると嬉しいです。
夢思考の持ち主ってわけではないですけど、ガチ恋でもなんでもないですけど、あなた達6人は私の王子様です。人士を救ってくれた王子様です。本当にありがとうございます。
ナミダメになっても、周りがマブシクて自分が暗くなってるときもどんなときでも一緒にいてください。私が絶対離れませんから。
また、Strawberry Princeと、りすなーさんと、沢山の人と一緒にたくさん楽しいと苦しいをコメントやその他で共有していきたいと思います。
ふたりとも、
--- おかえり ---
ただ、思ったことを書いただけ。盲目だとか、勝手に言っとけ。私は何があっても推し続けるから
生きてくれてありがとう
https://odaibako.net/gacha/22767?id=3f15a77f04b84fb0bab281ba49f12cb7
のネタです。お借りしました。
二次創作なので本人様とは一切の関係はありません!
もう、全て嫌になった。学校に行くのも家にいるのも。どうせいじめられて、どうせ母さんに殴られる。一体俺はどうして生きているのだろう。こんな地獄、死んでいるも同然な気がする。
あいつ――けちゃには悪いけど、今度こそ。
俺はそう思って、学校の屋上へと足を運んだ。
心地よい風が頬を撫でる。
この感覚ももう終わりか。物思いにふけるほどの思いでも、多分ない。
俺はすぐに屋上のフェンスに登ってあと足を一歩でも出せば落ちれるというところに立つ。
それでも俺の足は、死ぬことを選んだはずなのに震える、動かない。
どうして俺はいつもこうなんだろう。
きっと俺は心のどこかで――――。
足も動かず、結局死ねない俺はまたフェンスを登って内側に戻ってきた。途端に勢いよく扉の開く音がした。こんな放課後の人のいない時間に誰?そう思って振り向くと、そこには唯一無二の友達がいた。
「あっちゃん!!!」
彼は叫びながら全力疾走でこっちまで来て俺を勢い良く抱きしめた。
「け、ちゃ…?」
「あっちゃん‥‥!」
彼は泣いていた。今の俺よりも泣いていた。
俺も、溜めていた涙があふれだす。
「ごめん、…ごめんけちゃ」
「僕も…っ、遅くなっちゃった」
彼はつっかえながらそう言った。
「全然遅くない…まだ俺、死んでない」
「でも…ううんそうだね…まだあっちゃん死んでない」
彼は一拍おいて言った。
「あっちゃん、生きていてくれてありがとう」
「うん」
お互い抱きしめてるからけちゃの表情はわからないが、多分、泣きながら笑っている。
そしてあり得ないぐらいの涙が溢れてきて、二人でわんわん泣いた。久しぶりにこんなに泣いた。
「ねぇあっちゃん」
「何?」
「まだ生きててくれる?僕がついてるからさ」
「…けちゃがいるなら。」
「言ったよ?」
「絶対は無理かな」
「えぇ~!?」
さっきまでが嘘みたいに、笑いあって、俺たちは学校を後にした。
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正直、僕が目を離したらすぐにでもあっちゃんが死んでしまいそうで、めちゃめちゃ不安。
今回も僕がいなかったら本当に死んでいたのかもしれない。
あっちゃんが心を開けるような友達を作ってほしいとも思うけど…僕に全部話してくれたらいいのにな。そしたら僕が受け止めて、支えてあげるのに。何もできないかもしれないけどさ。
なんて、最近は謎の独占欲に駆られてわけわからないや。
でもあっちゃんには生きていてほしいし笑っていてほしいな。
また何かあったら一緒に泣くからね。
ここまで読んでいただきありがとうございました!感謝感激です…!
最近はあっとくんとけちゃくんの不穏な話にはまっているので書きました。
お題ガチャって最高ですね
乙女警察 #1 赤色の警察
https://www.youtube.com/watch?v=6IVlcqaNeHE
の曲パロです。
騎士a本人様とは一切関係ありません!
あくまで私の解釈とストーリー構成なので、歌詞の部分と少し違う部分もあります。ご了承ください。
ハマったばかりで口調など不安定ですが大目に見てください!
あと、できるだけ夢(?)にはならないようにしたのですが厳しかったです‥!(泣)
彼らはヒューマノイドだ。人間を真似た造りモノで、所詮はただの機械に過ぎない。しかしこのヒューマノイドは現在の技術の遥か先を越した普通の会話はもちろんのこと、人のある程度の感情や意図は読み取れるようになっている。まさに人なのだ。だから、世間にはヒューマノイドであることは知られてはいない。知られてもいけない。
その彼らとはこの町にいる不純な奴らを|女性《乙女》から守り、取り締まる警察。人呼んで「乙女警察」。乙女警察の現在の担当は五人。彼らはこれまでに何人もの乙女を救ってきた。
そんな彼らは、今日もまた新しい乙女を救うのである。
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p.m.19:23
ビーっと警告音のようなアラームが鳴る。
「ん?またか…この街は多いな。」
赤色髪のすこし気だるげそうな男性がスマホを手に取りながらつぶやく。
彼はモニターだらけの部屋の椅子から立ち上がり、デスクにおいてある手錠と銃を手に取る。
「さて、行くか。」
彼はそう残し、部屋を後にした。
「えっと?‥‥あの家みたいだな。」
フッと笑って乙女の待つ家のインターホンをそっと押した。
「あ?誰だよ?」
せっかくいいところだったのにと言わんばかりのトーンでそういった男性は用心もなしに家の扉を開けた。
「俺はこういうものです。」
警察手帳を掲げながら少し微笑む彼。その手帳には『騎士警察特捜部隊 ばぁう』と書かれていた。
みるみるうちに男性の顔は焦りに満ちていった。
「っ!これが噂の乙女警察…!くそっ‥なんでこんな奴が…!」
「さぁ、なぜでしょう?さ、ついてきてもらいますよ。何をしたのか、何をしようとしたのかを聞くためにね。」
「チッ…」
ばぁうは不機嫌の男を持っている手錠で拘束し、パトカーの後ろに乗せる。
「俺はもう少し調査していくので、後は頼みますね。」
パトカーを運転する警察に一礼し、彼は現場に戻った。
「大丈夫ですか?」
優しく微笑みながら、怖がらせないように細心の注意を払いながら、ベッドの上に座っている女性に話しかける。
「はい‥大丈夫、です。」
少女はたどたどしくも、こちら側に伝えようとしてくれていた。
「ならよかった。貴方に何があったかもあとで聞かせてくれないかな」
「はい…お力になれるかはわかりませんが。」
「大丈夫。落ち着いて。俺は何があってもあなたの味方ですから。」
「はい。」
「まずは何があったのか聞いていいかな」
「はい。今日の午後—―—」
なんとも彼女は二年前から付き合っていて、一年ほど前から凶暴的になっていたそうだ。
はじめは絶えていたし、そんなことされても幸せそうな彼の顔が見えた時のうれしさは今も昔も変わっていなくて、現在も彼のことが好きなのだという。
「そっか。まだ、好きなんだ。じゃあ、もう少し続けてみようか。それでもだめだったら、俺が守ってやるからな。」
いいな。と言い聞かせ、
「じゃあ、今日は終わりだ。また何か調べることがあったら呼ぶかもしれないので、覚えといてください。それでは。」
彼はそう残し、家を後にした。
少女の意見を尊重し、まだ続けさせることになった。
そのあとも何回か調査を含めた面会なども重ねた。
しかし少女の口ぶりからは、前の様にひどい扱いを受けているようだった。
「助けてください‥‥!」
三週間後、ばぁうのもとにまた通報が入った。
「ま、だろうな。もう、忘れさせねぇと。彼氏も、彼女も。」
すぐに彼女の家に向かい、インターホンを押すばぁう。
「鍵は開けてます…」
震えた少女の声は乙女警察の「乙女を守る」という本能を刺激する。
「失礼します。その子から、離れてもらえませんか?」
少女に危害を加えようとしている男性の腕をがっちり掴み、ばぁうは睨んだ。
「離せっ…!」
「無駄ですよ。」
これ以上話しても意味がないと悟ったばぁうはその男性の手首に手錠を掛けた。
「あれ?あなた、気づきました?」
男性に嘲笑のような目を向けた後、少女の手をスンっと嗅いだ。
「前来た時と香水、変わってますね。いい香りです。」
「香水だぁ?どうでもいいだろ。」
「女性の些細な変化に気づくのは、彼氏なら当然だと思いますけどね。」
「香水ぐらい気づいてたっつーの。」
「へぇ?本当に?」
「ホントだよ。だから彼氏でいていいだろ?」
「こんなに危害を加えようとしていたのにまだ彼氏でいいだろって。」
ばぁうは少し間を開けて低く、怒りと軽蔑を交えた声でいった。
「ふざけんじゃねぇぞ。」
「!」
男性はたじろいだ。そんな彼にばぁうはもう一言放った。
「俺がいるからお前はもう用済みだ。」
「用済みじゃねえよ!俺は彼女を愛してる!」
「愛してる?未練がましいね。まぁ、残念だけど君のもとに彼女は帰ってこないと思うよ?」
「くそっ!」
「諦めな。彼女は俺が帰さねぇから。」
それに、とばぁうは言った。
「彼女はもう、俺の方に気が向いてるんじゃない?」
「なっ…そんなことねぇよな…?」
「‥‥ごめんなさい。私は、もうあなたとは…。」
「冗談じゃない…!覚えてろ乙女警察…」
「手錠されている口でよくそんなことが言えるねぇ。」
グイっと震えている少女の手を引っ張って、
「もうこの子は俺のもんだから。魔性の|警察《ライバル》に、要注意しとけよ。」
その後、元彼氏は少女に二度と会えないように対処された。
ばぁうは少女のメンタル面などのケアを含め、あの男性のことを忘れさせるために何度も訪問していた。少女とはたくさん喋り、楽しい思い出を作ってあげた。彼女が嫌なことを忘れられるように。そのうちにばぁうにはある感情が芽生えてしまっていた。それが、どうしようもなくて、虚しいことは、彼がよくわかっていた。
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To be continue…
ここまで読んでくださった方ありがとうございます!
思ったより長くなりそうなのでこの雑多のシリーズの中で乙女警察全6話で投稿しようかなと思います!
騎士aリスナーの皆さん口調とかおかしなところあればアドバイスください!