文豪ストレイドッグスが大好きな高校生の少女達。
しかし修学旅行の日、バスが大事故に巻き込まれ、少女達は死んでしまう。
そして転生した先は、文豪ストレイドッグスの世界だった⁉︎
前世での妄想がそのまま異能となって、少女達に与えられた。
少女達の不思議な物語が始まる。
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目次
episode0
--- 東京、文学高等学園。 ---
--- 国語科を専門とした高校である。 ---
--- そこに『文豪ストレイドッグス』が大好きな12人の高校生がいた。 ---
--- これは、そんな彼女達の不思議な大冒険である。 ---
ひなた「あー楽しかった!」
結「ひなたの推し様出てきたもんね!」
朝倉ひなたは、文ストオタク仲間であり、親友でもある夜桜結とバス停にいた。
この日は修学旅行前日ということもあって、学校が早く終わったのだった。
そのため、いつもの12人で『アニメイト』に行こうという話になったのだ。
拓海「ひなた〜!結〜!」
氷寄「遅くなってごめんね!」
ひなた「拓海ちゃん!氷寄ちゃん!」
朱音「おーい!」
甘菓「HRが長引いちゃって・・・」
橙希「ひなたーっ!」
黄巳「悪い、生徒会の仕事で」
続々と仲間達がやってくる。
ひなた達12人は、文スト仲間で色々なことを語り合うコミュニティに参加していた。
ひなた「それじゃ、アニメイトへ出発!」
仲間達「おー!」
ひなた達12人は、アニメイトへ走り出した。
episode1
翌日。
ひなた達は修学旅行のバスに乗り込んだ。
修学旅行の行き先は三重県。
江戸川乱歩の出身地であるということもあり、乱歩推しの早乙女響は大興奮していた。
響「楽しみだわ!こっそり乱歩さんのキーホルダー買っちゃお!」
ひなた「私も敦くんのグッズ買おうかな」
ひなた達は修学旅行に、心を弾ませていた。
ガタンッ!
ひなた「え⁉︎」
結「な、何⁉︎」
橙希「今、大きな音が・・・!」
ヒューン!ガッシャーン!
バスはガードレールを突き破り、崖の下へ真っ逆さま!
ひなた「う・・・うぅ」
文スト仲間達は全員、ぴくりとも動かない。
ひなた以外のクラスメイトは、避難したのかいなかった。
ひなた「あ・・・敦、くんっ」
ひなたはこっそり持ってきていた『中島敦』のアクリルスタンドを握り締め、そのまま死んでしまった。
キャラ図鑑No.1
朝倉ひなた→育英雄香
18歳。推しは中島敦。
異能は光エネルギーを操る『英雄・天照』。
異能者の中で唯一蘇生が可能。
episode2
私「う、ううん・・・?」
私・朝倉ひなたが目を覚ますと、そこは東京ではなかった。
私「あの建物、みたことある」
私はその建物を見た瞬間、全てを悟ったんだ。
私「ここ、『文豪ストレイドッグス』のヨコハマ・・・⁉︎」
私、まさかの文ストの世界に転生しちゃった⁉︎
私「とりあえず、私はこの世界では誰なのかを知らなきゃ」
私はポケットに入っていたスマホを取り出し、現在の時間を見る。
どうやら天人五衰戦が終わった後みたいだ。
ふと頭に手をやると、太陽の髪飾りが触れた。
私「これ、もしかして!」
実は、私達12人のコミュニティでは、一度だけ「文ストの世界に転生したら、どんなキャラになる?」という話題で話をしたことがあったんだ。
その時、私は『|育英雄香《いくえいゆうか》』というキャラになりたい、と言った。
その子は太陽の髪飾りをつけた黒髪ボブカットの女の子で、私と似ていた。
異能は光エネルギーを操る『|英雄・天照《ヒーロー・アマテラス》』。
最強と言っても過言ではなかった。
私「私がこの世界にいるなら、結ちゃん達も転生してるかも!」
私は立ち上がって、転生したはずのみんなを探した。
キャラ図鑑No.2
夜桜結→聖美月
19歳。推しは中原中也。
異能は月エネルギーを操る『英雄・月詠』。
中也と同じく背が低い。
episode3
私「あ!いた!」
結「ひなたちゃん!」
私「結ちゃ〜ん!」
私はついに結ちゃんを見つけた。
私「結ちゃん!無事でよかった!」
結「こっちでは|聖美月《ひじりみつき》って名乗ってるよ。ひなたちゃんこそ元気そうだね!」
私「私は|育英雄香《いくえいゆうか》でやってる。他のみんなは?」
美月「もう見つけてるよ。こっちにいる」
結・・・否、美月ちゃんは、私を小さな建物へ連れて行った。
美月「みんなー!ひなたちゃん見つけたよー!」
そこには、コミュニティのみんながいた。
私「みんなはこっちではなんて名乗ってるの?」
|拓海《たくみ》「|海堂葵《かいどうあおい》」
|朱音《あかね》「|火野ほのか《ひのほのか》」
|氷寄《ひより》「|八雲雪音《やくもゆきね》」
|野薔薇《のばら》「|墨江亜闇《すみえあやみ》」
|橙希《とうき》「|土屋真緒《つちやまお》」
|黄巳《おうみ》「|山吹雷空《やまぶきらいあ》」
|響《ひびき》「|奏間音海《そうまおとみ》」
|麻希《まき》「|風見琴羽《かざみことは》」
|一葉《かずは》「|花山美咲《はなやまみさき》」
|甘菓《あまか》「|桃沢かんな《ももざわかんな》」
前にコミュニティで言ってた名前と同じだ。
ということは、年齢もそれぞれコミュニティでの発言と同じになっているかも。
私「ここって空き家?」
美月「そうだよ。ここ、私たちの拠点にしようよ」
雷空「それいいな。どうせ人通りも少ないし」
どうやら、これからの私達の新生活は、とても楽しくなりそうです!
キャラ図鑑No.3
清水拓海→海堂葵
20歳。推しは太宰治。
異能は水エネルギーを操る『英雄・青龍』。
異能者の中で唯一水中戦が可能。
episode4
私達が転生して数日後。
私達は空き家を正式に譲り受けて改装。
そしてコミュニティにいた12人で、『便利屋猫の目亭』を結成。
少しずつではあるけど、依頼が入ってくるようになった。
とんでもないことが起きたのは、それから数日後だった。
私たちはいつものように依頼をもらい、その場所へ向かっていた。
私「電話ではここに来いって言われたよね」
美月「多分合ってる。そろそろ来るはずよ」
念の為、今日は猫の目亭全員で来ている。
何が起きるんだろう・・・?
ガッシャーン!
?「かかったな、猫の目亭!」
不意に大きな音がして、上から声が聞こえてきた。
見ると、コンテナの上に探偵社とポートマフィアがいた!
私「私達をここに呼び出して、戦いを挑むなんてね。何が目的?」
敦「貴方達猫の目亭は、あちこちで犯罪を犯していると聞いています」
芥川「探偵社とポートマフィア合同で、貴様らを捕まえにきた」
犯罪?いやいやいや、どこからそんな話出てきた?
美月「どうしよう、私達何か誤解されてるみたいよ・・・?」
かんな「何者かが私達を陥れようとしてるのかも」
太宰「何をぼそぼそと喋っているんだい」
中也「お前ら全員、とっ捕まえてやんよ!」
葵「雄香、どうするの」
私「戦力を分散させて、それぞれ個人で戦おう。私は新双黒を相手する」
ほのか「なるほど。それなら勝てるね」
雷空「よっしゃ、それじゃ作戦開始だ!」
私は大声で「せーのっ!」と叫んだ。それを合図に、みんながバラバラに駆け出していく。
私も少し遅れる形で走り出した。
新双黒の「待てーっ!」という声が後ろから聞こえた。
キャラ図鑑No.4
紅羽朱音→火野ほのか
17歳。谷崎潤一郎推し。
異能は炎エネルギーを操る『英雄・朱雀』。
猫の目亭では範囲攻撃特化型。
episode5
とりあえず、新双黒をおびき寄せることには成功したね。
問題は、ここからどう戦うか・・・。
敦くんは近距離タイプの異能、芥川は遠距離タイプの異能。
敦くんから離れても、芥川の羅生門が届く。
ちゃんと頭を使って戦わないと、勝てないね。
私「そっちが戦う気なら、こっちも容赦しないよ」
私は太陽の髪飾りを取り、コインのように弾く。
髪飾りは太陽が刻印された聖剣に早変わり!
私は愛用の|光の剣《シャイニングソード》で、芥川に切り掛かる。
芥川の方が厄介だから、そっちを先にやっちゃおう!
芥川は予想通り、羅生門を使ってきた。
私は羅生門を全て斬り裂き、しつこく追いかけてくる羅生門は、追尾性を利用して絡めてやった。
芥川「なっ!?羅生門が、絡まった!?」
芥川は羅生門を解くのに悪戦苦闘。今のうちに!
敦「月下獣!」
私「|発光壁《シャインヴェール》!」
やっぱり敦くんは、異能で向かってくる。|発光壁《シャインヴェール》で防いで、思いっきり押し返す!
敦「うわっ!?」
私「|英雄・天照《ヒーロー・アマテラス》を舐めてもらっちゃ困るね!」
その時、後ろから本来の敵の気配がした。
よりにもよって今来る?
私は新双黒を置いて、“敵”のところへ向かった。
キャラ図鑑No.5
白澤氷寄→八雲雪音
20歳。梶井基次郎推し。
異能は雪エネルギーを操る『英雄・白虎』。
敵の動きを止められるサポート型。
episode6
美月視点
ど、どうしよう?
私の相手は、最強の旧双黒。
中也くんはなんとかなるかもしれない。でも、異能解除の太宰さんは手のつけようがない・・・。
どうやって戦えばいいんだろう?
中也「来ねぇのか?じゃこっちから!」
やばい!来る!とりあえず、避けるしかない!
私「えいっ!」
私は次々放たれる銃弾を避けながら、どうするか考えた。
私(あ!)
そうだ、異能解除が効かない異能が、一つだけあった!
私「|月の弓《ムーンアロー》!」
私は月の髪飾りを取って跳ね上げる。髪飾りはたちまち弓矢に変形。
これなら、異能解除関係なく攻撃できる!私は矢を一発放った。
矢は太宰さんのコートを貫通して後ろのコンテナに刺さり、太宰さんは動けない。あとは中也くんだ!
私「|月の盾《ムーンバリア》!」
丸い盾がそこに現れる。私は矢をその盾に向けて放つ。
矢は盾を押しながら中也くんに向かっていく。
その時。
私の携帯が鳴る。相手は雄香ちゃんだ。
慌てて盾と矢を消して、電話に出た。
私「もしもし」
雄香「美月ちゃん、奴が現れたよ。丁度いい機会だし、探偵社達に戦ってるとこ見せてやらない?」
私「そうだね。誤解が解けるかも」
雄香「とりあえず私のとこに来て。旧双黒連れてきてくれて構わない」
私「わかった!」
私は雄香ちゃんのところへ向かった。
キャラ図鑑No.6
小黒野薔薇→墨江亜闇
16歳。立原道造推し。
異能は闇エネルギーを操る『英雄・玄武』。
即死攻撃が多いため、死神と呼ばれる。