リクエストをシリーズ化してみました。
ストーリーなどはその時その時の即興で決めていきたいと思います。
シリーズ化した理由は、なんか長期連載漫画にありそうなタイトルだなと思ったからです。
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目次
願いの叶う、あの場所へ。
リクエスト小説のプロローグです。
「お父さん。お母さん。,,,行ってくる。」
あぁ。
もう行くのか。
「お前の夢を、叶えてこい。」
そう返事するのに、しばし時間がかかった。
「あぁ。」
息子が旅立ってしまうというのに。
そこまでの思いが募らないのは何のせいだろうか。
いつかどうせ帰ってくる。
そう願う自分がいる。
離れていくのが怖い。
そりゃそうか。大事な宝物だもんな。
友達も、両親も、趣味も、金も。
そして彼女も
何もかも無い俺の。たった一人の息子。
「今まで,,,ありがとう。」
「,,,元気でな。」
行ってしまった。
思えば
あいつの「夢」というのは何だったのだろう。
小さい頃から、夢や願いという言葉をよく口にしていた。
物欲すら感じられない
まるで真空のようなこんな俺と共にしよう
があいつの希望,,,熱意は消えなかった。
リビングへ戻りコーヒーを入れる。
あいつがいないティータイムはいつもよりほろ苦かった。
,,,。
今になって少し悲しくなってきた。
,,,,,。
大丈夫。あいつならきっとやれる。
そう言い聞かせる。
あいつはできるやつだ。
あいつのいない夜を迎えるのは初めてかもしれない。
寒く、冷たい。
もちろん一人ではない。
ただ、こいしい。
あいつを知っているのは、俺だけだから。
気を紛らわすため、ココアシガレットを一つつまむ。
いつか俺もあいつのような日がくるだろうか。
この狭い世界から抜け出す、旅立ちの日が。
そうだといいな。
なぁ。
こんな俺でも行けるかな。
【 願いの叶うあの場所へ 】
主人公とは“別の視点”でしたね。
一話目から伏線のような、匂わせをしました。
下手くそなのですぐ分かると思います。
road 〜1〜
一応第2話です。
あ、前ページプロローグでしたね。
一話目です。
僕は道を歩いている
歩いて、歩いて、歩いている
行き先はない
ただ、僕の感性と、少しの知能でこの道に立った
目的地は見えていないが
焦ることはない
もう何日も経ったが
急ぐ必要はない
これは旅だ。
そう自分に言い聞かせ、足を動かす。
僕が住んでいる街は小さく、周りに村などは見えない。
早々「街」という肩書きも|危《あや》ぶまれている僕の故郷は、
僕が結構な距離を置いたからか、元々ひっそりと孤立しているのも相まって余計小さく見える。
静かに別れを告げても返事をくれるのは家内くらいだろう。
顔を前に戻し、再び歩き出す。
後ろの街の気配すら感知できない程に道を行けば、やがて町が見えてくる。らしい。
小耳にはさんだだけだが、その町は人が住んでいないという。
廃村というやつだ。
廃村の歴はまだ浅いため、商店でいう「売れ残り」のようなものが乱雑しているかもしれない。
「そこを寄って何かもらっていこう。」
わざわざ頭で決意したことを口から出す。初めての旅、初めての“一人”。
緊張する。今は歩くだけで精一杯だ。
「,,,進まないと。」
進まないと何も始まらない。
何もできない。
寒く、冷たいこの狭い世界から抜け出すことも。
大丈夫。僕はきっとやれる。
行こう!
【願いの叶うあの場所へ】