「主人公は今日も今日とて馬鹿にする」シリーズです!
メンタル最強、転生する気なし系の主人公が出てきます!
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目次
主人公は今日も今日とて馬鹿にする
よろしくお願いします。
私の名前はミキ。中学生2年生女子だ。
そして私はみんなと違うところがある。
「ミキちゃあん、一発殴らせて? イライラしてるからさぁ…?」
「っ…」
同級生による、いじめ。
……いやぁ、自分でもどうしてこうなっちゃったなか、わからんよ、もう。
「あ」
同級生の拳が飛んでくる。
(やばっ)
すかっ。
ギリギリでかわす。
「えっ?」
(いやぁ、避けるの得意なもんで)
小学生時代のドッジボールで鍛えられた賜物である。
(さっすが私。)
「っ、頭おかしいんじゃない!?」
(やべ、顔に出てたか…すんません)
なんで拳…痛いのを回避しただけなのに、引かれるのか……悲しい。
(あと、頭おかしいのはそっち)
ぷんすこと間抜けな様子で去っていくいじめっ子の後ろ姿を見つめながら、
乗り切った〜… と安堵するミキであった。
…ん?
私の反応がおかしい?いじめを受けているはずなのに、ギャグみたい?
はいその言葉待ってましたー。
だって私の趣味は心の中で誰かを馬鹿にすることだもーん。
え?キモい?性格悪い?
気にしないよーん。
私はいじめと日々戦っている健全な生徒だし。
諦めて「来世に託すわ。転生!」なんてしないし。
ちょっとでも試合を面白くしたいでしょ?楽しいし。
さっ。明日から本格的に馬鹿にしていくか。
みんな、見守っててね。
主人公は今日も今日とて馬鹿にする。
コメディです。多分。
主人公のミキちゃんはメンタル強すぎる系女子です。
主人公は今日も今日とて馬鹿にするーテスト編ー
第二話、テスト編です。
中学生を苦しめる存在……
それはテスト…そう。定期テスト…
神は残酷だった…ついにミキ達に中間テストがやってきたのだ…
(なーんて、偉い人っぽく言ってみたけど)
ミキは勉強がかなりできる天才型なので、重要視はしているが、そこまで苦ではない。
(うっし、まぁサクッとやっちゃいますか)
「それではテストを始めてください。」
合図があってからすぐにミキはペンを手に取る。ちなみに今回の教科は
科学である。
しかもミキの十八番教科なので、サクサク進む。
(よし。)
コト…とペンを置き、見直しに入る。
そして…回答用紙をス……と机の端に移動させた。先生にバレないように、こっそりと。
(ここの学校、カンニング対策ゆるいんだよな)
ある意味クソな学校であるが、今のミキにとっては好機である。
……そう。カンニングだ。
(私がカンニングをするんじゃなくて…)
カンニングを「してもらう」のだ。
テスト体形のミキのとなりはちょうどあのいじめっ子。
あ、ちなみにいじめっ子の名前はユキナね。
……それで、カンニングさせてあげるってわけ。
答えは、もちろん何一つ合ってない。
ユキナは科学が苦手〜とか言ってたので丁度よかった。
( じゃんじゃんうつしてくれよ)
人の自滅は面白いので、早くみたいものである。
(あー、楽しみ。)
最後に高速で回答を書き直し、テストは終わった。
えげつない事するねって思った?
いや、カンニングしてきたのはあっちだしぃ?
もう、テストの点数が楽しみ過ぎて寝れないかも〜!
主人公えぐいですねえ
主人公は今日も今日とて馬鹿にするー登校編ー
第3話です。
テストが終わった日の夜…
(あー、寝れん…)
私、性格悪いんで人の不幸が楽しみで寝られないんですよねぇ…てへぺろっ
結局、イタズラを仕掛けたのは科学のテストだけだったが、一教科の点数を落としてしまうと
大ダメージだろう。
(我ながら良い案だったな…)
えぐすぎるなんて、誰にも言わせない。 先に手を出したのはあっちだし。
あくまで私はそれに応じてやり返しているだけである。
え?それでもやり過ぎ?
うーん……褒め言葉として受け取っておきます!
翌朝
(寝れなかった…)
マジで寝られなかった。自分は性格が歪んでることを再認識した。
やっぱ睡眠は大事だ。ちょっとクラクラする。
(早くテスト返してくれ。)
このままだと何日も寝られなくて、テストの結果を知る前に、死ぬ。寝不足で。
「ミキー、朝ごはん!」
「あ、ハーイ」
お母さんに声をかけられて、ドタドタと朝食に席につく。
(朝の和食うんま。)
味噌汁と、米、それからチキンサラダ。
ヘルシーで美味しい。
「………………。ミキ、最近学校大丈夫なの?」
「へっ?」
声の主は、……母だった。なんだか深刻そうな顔である。
(ハッ、いじめか!?)
勉強は問題ないし、心当たりはそれしかない。
「だだだだだだ、大丈夫だよ?」
(やべっ、声裏返った。)
「本当?」
案の定、訝しがる母。
とはいえこのまま突き通すしかない。変な心配はされたくないし、それに…
(いじめっ子のこと心の中で馬鹿にして楽しんでますなんて、言えない!)
こればっかりは、口が裂けても言えない。言ったら100%引かれる。
大丈夫を連発し、母を丸め込み、もう時間だからと家を後にする。
(なんか、罪悪感……)
「自分の娘がいじめっ子を馬鹿にすることで強く生きているなんて…」
と母がヒステリックにならないようにも、細心の注意が必要だ。
「よう、ミキぃ?」
登校中、ユキナに話しかけられた。
(ユキナ…)
ユキナ(いじめっ子)を見ると、もうその顔がテストにしか見えなくなってくる。
しかし、本人はそんなミキの思いを知らずに、いつも通り絡んでくる。
「カバンの中身、見せろ。」
「あー、そんなー。」
(ちょっとはしおらしい演技してやるか)
まんまと私のカバンは取り上げられた。
「中身いくつかもらってやるよ」
(えー、ユキナちゃん、私の私物が欲しいのー? 気になってるの、私のこと…)
心の中でつぶやいてから、今のはかなりキモいということに気づく。
「いやぁっ!?なにこれっ」
「あ、それ虫のフィギュア。リアルで良くない?」
ユキナは私の自慢のフィギュアをみて青ざめていた。
「ぎいいいいいいぃぃぃぃぃやああぁぁぁぁぁあぁあ!?!?!?!?!」
(さよならー。)
ユキナは私のカバンなんてそっちのけで走り去っていった。
もういじめられているのか怪しくなってきている。
(あ、私が強過ぎたせいだわ)
睡眠不足でもメンタル最強っていいね!
ミキちゃんの虫のフィギュア、かなりキモいです。
次回、ついにテスト返却編です!
主人公は今日も今日とて馬鹿にするーテスト返却編ー
第4話。いじめっ子ちゃんの運命は…?
「テスト返しまーす」
(やった!これで寝不足で死なずに済む!)
今日初めて先生たちがせっかちでよかったと思った。
ミキは呑気に「やったぁ」なんて思っているが、反応は人それぞれである。
顔を青ざめる者、絶望にうつむくもの、自身に目を輝かせる者……
まぁ、ミキは完全な後者だが、自分のテストより、他人のテストの結果の方が気になるのである。
(さて…ユキナはっと)
チラリとユキナの顔色をうかがう。
「っ………」
どうしよう、と焦っているのが目に見えてわかった。
(もー、朝はあんなに元気に絡んできたのに、あと、今更焦っても意味ないし)
心の中でこっそり煽る私はやっぱり性格が悪いのだろう。
(さーて、みんなお待ちかね、テストの結果は?)
まずは自分のをササっと流し見る。
5教科全部返ってきたので、総合得点を計算する。
(まー、こんなもんか)
そこそこ良かった自分のテストを置いて、今度はユキナのことを観察し始める。
目だけ動かして、怪しまれないように、注意してテストの点数盗み見る。
(まあ、盗み見なくて良かったかもしれない)
イタズラした科学に至っては、10点を切っていた。
0点じゃないのは、さすがにおかしいと思って回答をいくつか書き直したからか。
(いちゃもんでもつけてくれないかなー)
そうミキが願った瞬間。
「っちょっとアンタ、テスト見せなさい!」
「あっ、」
(ユキナのこころに、通じた…?!)
残念ながらまぐれである。
それよりテストだ。ミキのテストは取り上げられ、ユキナに勝手に見られている。
(まー、私にとっては何の問題もないんですけど。私ってば頭が良いからー)
5教科全て、ユキナは流し見る。
ミキはユキナなんかに負けてはいないという自信があるし、科学はもう天と地の差だろう。
(わざと科学を1番下に入れたんだなぁ…)
だから最後の最後で表情が一変するザマを見ることができる。
あれ、読者さん引いてる…?
ひどいなー、私のこと、大好きでしょ?
さっ、肝心なユキナの結果は……
「っ、こんなのありえない!!」
(それがありえるんですよ、天才の私にかかれば、ね。)
彼女は科学のテストを見終えた瞬間、キレ始めた。
「だって、わたしはっ…」
(言いたくても言えないんでしょー?「アンタのをカンニングしたはずなのに」なんて。)
「もういい。放課後公園に来なさい。」
(なにっ、デート、告白イベント?)
そんなわけあるはずがないが、たくさんユキナをおちょくりたいので、わざとありもしないことを
呟く。
…と、いうわけで、次回はユキナとの放課後編である。
時々ミキちゃん読者に話しかけますね。うちのミキがどうもすみません…((
主人公は今日も今日とて馬鹿にするー放課後編ー
今回は第5話、放課後編です。
応援ありがとうございます、励みになります。
(ついたー…。)
放課後、ユキナと待ち合わせの予定の公園にミキは来ていた。
きっと彼女はテストの件でお怒りだろうから、本当はここにくるべきではない。
だけどその危険を軽く凌駕する理由が、ミキにはある。
(からかいたい!馬鹿にしたい!)
毎度お馴染みのユキナいじりである。頭ぶっ壊れてるのはわかっているが、もう諦めた。
(あっ、来た。)
「ねえ、なんであたしがアンタを呼び出したか、わかる?」
(テストの件ですよね)
ユキナからの質問にはあっさりと答えられるが、ここでちょっといたずら心を入れてみた。
「う、うーんと……この前ユキナのノート破っちゃった事とか?」
(嘘だけど。)
あえてかなり的外れな事を言ってみる。
「ハア!?」
途端に怒り出し、「お前わからないのか!?」という若干の呆れの眼差しでこちらをみてくる。
(すみませんね、てか無茶苦茶怒るやん)
「テストの事よ!アタシのこと騙してたんでしょ!」
(その通り。)
正しいのだが、やっぱりここでしらばっくれてみる。
「テスト?騙した?何の事かさっぱり……」
「は?ふざけんな!なんで気づかないの!?」
(それは気づかないふりをしてるからですね。あと声大きいと通報されますよ。)
「……もういい。」
ユキナはフッと俯く。
(あらまスイッチ入っちゃいました?そっちが悪いのに。いくらでも来い?避けるから。)
「どうぞ好きなだけ殴ってください。」
わざと健気風に言った。その言葉が合図だった。
ッカカカカアアアアアァァン!(ゴング)
「ふんっ!!!」
まずはユキナの足が飛んでくる。さっと後ろに後退し、かわす。
(空振りって、恥ずかしいよね。)
自分も何かをからぶった時恥ずかしかった。
「ハッ!」
ユキナは負けず嫌いなので、立て続けに攻撃してくる。次は右パンチだ。
「ほっ。」
顔を横にずらして回避する。
「なんでいつもアタシの攻撃が当たらないの!?いつもいつもいつもっ!
この小説の作者アタシの事不遇しすぎでしょうが!!」
(メタい…てかユキナもこの作品のメタ要素知ってたんだ、意外。)
「…………………っ、いいわ、次こそメタメタにしてやるから。
……精神的に。」
不穏な言葉を呟き、ユキナは目の前から消えた。
(精神的に?いや、私メンタルダイヤモンドだから、意味ない気が…でも新しい新感覚のいじりが
できるようになるかも?ちょっと楽しみ。)
若干投稿頻度上がるかもしれないです。
後、リクエスト箱始めました。よければどうぞ。
主人公は今日も今日とて馬鹿にするー家庭科編ー
第6話。今回からは精神的ダメージが加速していきます。
朝、学校に来たら、机の上に牛乳パックが積まれていた。
(いやこれ漫画でよくみるやつー。)
有名ないじめのパターンそのIを今、この瞬間経験しているという事に、少し感動を覚える。
次に目についたのは、黒板に書かれた文字。
(これもよくあるやつー。)
黒板に書き殴られた、雑な私への悪口。
ずいぶんと大胆に出たな、と思う。先生にバレたらどうするんだろうか。
(ってか、ここまで来たら上履き隠しとかやってくれよ。)
キリが悪くて気持ち悪い。
(むーん、…いつもと違うなぁ。)
その予感は的中し、事件は起こる。
「それではみなさん、今日は1人1つ、ハンバーグを作ってください!」
「「「「おおーーーっ!」」」
家庭科の調理実習の幕開けに、何人かの生徒が声を上げた。
さて、今回のお題はハンバーグ。
1人1つ、個人で作る。1人で全て作るので、料理が苦手な人にとっては辛そうだ。
(さっ、つくるぞ)
ハンバーグはミキの好物だし、今回は個人戦でユキナをいじるチャンスも無さそうなので、
真面目にやらせてもらおうと思う。
(牛乳入れて、こねて、こねて……あっ、パン粉ない。ソースもないや)
あと一歩、焼く直前に、いくつかのものがないことに気がついた。
急いでビニール手袋を外して、先生にどこにあるか聞きに行く。
「えっ、パン粉ないんですか?」
「先生今からとってきますね。」
家庭科の先生はパン粉を取りにどこかへ行ってしまった。
(仕方ない。その間にソースの準備を…)
ソースも自分で作ることになっているので、何をどれくらい入れれば良いのか、
注意して準備する。
(よし、最高のソースができた。)
少し味見して満足すると、ハンバーグを焼こうとフライパンの元に戻る。
パチパチぱちっ。
ハンバーグが焼け始めると、いよいよ楽しみになってきた。
残念ながら鼻が詰まっていて、そのおいしい匂いはわからない。
「焼けたっ!」
皿にハンバーグをのせ、ソースをかけると、ウッキウキでハンバーグを口に運ぶ。
(あー、おいし………くないっ!?!?!?)
流石のミキでも仰天するほどの不味さだった。
甘いのか酸っぱいのか辛いのか渋いのか苦いのかわからない、気持ち悪い味。
「げほっ!」
当然ながら吐き出してしまう。
それでも鼻にツーンときて、目に涙がたまる。
ばっと周りをみると、ユキナと、その取り巻き達がこちらをみてニヤニヤと笑っていた。
その手には、皿。
ミキがソース作りに使った、ガラス製の皿だった。
(まさか!?)
パリイイイイン。
皿が割れる音がした。
ハンバーグたべたいです。
次回、ミキのえげつない反撃、開始です。
主人公は今日も今日とて馬鹿にする
番外編です、すみません。
……といっても、キャラクターの紹介なんですけどね。
【ミキ】
本作の主人公。中学2年生。
得意科目は科学。勉強においてはかなりの天才型。
好きな食べ物はハンバーグ。ナツメグ多目だとなお良い。
趣味はもちろんユキナいじり。
【ユキナ】
本作のいじめっ子。中学2年生。
得意科目は英語。勉強はそこそこだが、先生達からは好かれている。
好きな食べ物はマリトッツォ。甘党。
趣味はいじめをすること
【めがねの民】
本作の作者。?歳。
趣味は読書。
なんかくだらない