趣味で書いたもの他、自主企画のコンテストや作品募集に参加したものもあります。
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目次
池の中の星柄いるか
作品名:池の中の星柄いるか
ジャンル(任意):恋愛もの…?
ざざーん…ざざーん…
水が風に揺れる。
私は風に頬を撫でられ目を覚ました。
両手を上に思いっきり上げて込み上げてくる欠伸をそのまま解放する。
その後近くの砂がいっぱいいる場所で大きな水たまりの向こうを眺めていると、傷だらけでぐったりしていて、背中に星のような柄があるいるかが流れ着いてきた。
「ねぇねぇ、あなた、どうしたの?あの大きな池からきたの?」
返事はない。苛々しながらもう一度もう一度「ねぇ!」と強く話しかけると、小さないるかは小さな目を小さく開けた。
「おとうさんおかあさんにおいてかれちゃった…どうしよう…」
そのまま小さないるかは泣き出してしまった。まだ生傷を直してくれたお礼にまれてすぐ、親とはぐれてしまった不安は相当なものだろう。私だって一人で大きな池のそばに渡ってきたけど、たまにおかあさんの子守唄を思い出して悲しくなる。
私は一瞬焦ったけど、すぐに近くの草むらに入ってすぐに目当ての草を見つけると、また急いでいるかの場所に戻ってその草を血が出ている場所に押し当てた。
「これはね、ちどめくさって大きい人達は呼んでて、傷に押し当てるとすぐ血が止まるんだよ。」
いるかはすこしだけ涙を減らして、こちらに涙に濡れた目を向けると、水の音よりも小さい声でこちらに話しかけてきた。
「そう…なの?あなたはものしりだね。」
「そうなのよ!草むらにある草は全部知ってるし、おっきい池の中にいる生き物だってお友達なのよ!」
ちょっとだけいばって答えると、いるかはそうなの!と涙をすっかり忘れて目をきらきらさせて答えると、傷を治してくれたお礼に、僕も一つ君が知らないこと教えてあげる!といい、池の方に向き直った。
正直私は、この小さいいるかが私以上のことを知っているはずがないと思っていた。だって、こんなに小さいんだもの!
「君が池って呼んでるものは海っていって、君が想像してるよりもっと大きいんだ!」
「えぇーっ、本当?」
「本当さ!君が知らないような生き物もたくさんいるんだ!」
私は信じられなかった。そして、いつもは眺めるだけの池改め海に興味が湧いてきた。
さらに海について質問しようとすると、遠くからいるかと似たような声が聞こえてきた。
「__おおーい、どこにいるんだー__」
それと同時に、小さないるかの目が輝いた。
「おとうさんの声だ!おとうさーん!!」
いるかはもうこちらに脇目も振らず声が聞こえた方へ泳いでいく。
「…ね、ねぇ!」
私は思い切って声をかけた。この機会を逃したらもうこのイルカとは会えない気がしたから。
いるかは急ブレーキをかけて止まると、こちらを振り返った。その目は最初に会ったときと同じいるかとは思えない輝きを取り戻している。
「どうしたの?」
「…また、会えるかな?」
声はさっきのいるかと同じぐらい小さくて波の音に掻き消されてしまうほどだった。
いるかは少し考えると、思いも寄らない提案を持ち出した。
「君も僕達と一緒に来ればいいじゃないか!」
―だって君は、燕なんだから!
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数年後、人間の新聞にいるかと旅をする燕が特集された。
燕はいるかととても仲が良く、特に一匹の背中に星柄があるいるかと仲が良く、くちばしと口を触れ合わせたりしていたようだ。
タイトルは、「燕といるかの恋」だったそうだ。
「【作品】海杯王」へ参加したものです