長くも短くもない,「フツウ」の少女4人の物語。
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目次
common time#1
ごろんとソファに寝ころぶ。はあっとため息をつく。
明日のクラス替えで頭がいっぱいな,勉強もスポーツも何もかも普通な私の名前は|如月真希《きさらぎまき》。名前だけ素敵でもしょーがない。
今年はよかった。何しろ,綾瀬そらねちゃんっていう成績優秀な子が友達だったから。
何でそんな子と私みたいな子が???って思うかもしれないけど,理由は単純。席がとなりだったから。
そらねちゃんは性格も良かったんだ。だから私は引き立て役にならずにすんだ。クラスの子もそらねちゃんと仲良くなりたいって思ってたから,自然と他の友達もできたし。
けど…今度はわからない。心配で心配で仕方ない。4分の1の確率にかけるしかないっ!
でもでも,別れちゃったら…私みたいな地味〜な子と,仲良くしてくれる子がいるハズ,ないっっっ!
こんにちは♪
新しい,「コモンタイムシリーズ」始まりましたっ!
ちなみに,主人公コロコロ変わります。
これからも読んでいただけるとうれしいです!よろしくお願いします(*´∀`)♪
追伸:今更ですが名前間違えて更新しました。←遅すぎるすみません
common time#2
クラス発表の紙を前に,私はぼーぜんと立ち尽くす。
1組12番,如月真希。3組2番,綾瀬そらね。何度パチクリしても同じ。
重〜い足取りで5年1組へ行く。これから1年間,どうなるのおお…。
がらがらとドアを開ける。友達が,誰ひとりいないっっっ!教室が,私にとっての暗さを増していく。
けれど私はまだ,知らなかっただけ。この瞬間,私はまばゆい光の中に飛び込んだってことを。
こんにちは♪
今回はまだ,真希の物語です。
最後の一言,気になりませんか?(←気にならなかったらすみません…)
次回は他のメンバーも登場(予定)ですっ!
ぜひ,読んでみてください(*^^*)
common time#3
メガネ越しに見る視界は,にきやかだった。思わず,顔をふせる。
私が入り込む余地なんてないみたいに,あたたかさの詰まった空間。
今,宿泊学習のグループ決めをしている。生徒が自由にグループメンバーを決めることができるシステム。でも,そのにぎやかの中に,私が呼ばれることはなかった。
「ええっと…じゃあ,如月さん,水樹さん,桐葉さん,九重さんが同じグループね」
先生に呼ばれ,私の体はびくりと動く。ゆっくりと顔を上げると,私を見つめる少女3人がいた。どこにでもいそうな,地味な子たち。
毎年,こうだ。「寄せ集め」のグループが,私の居場所。
地味で,平凡で,どこにでもいそうなありきたりな少女。それが私•桐葉すず。
自己紹介なんて,したくないのに。話すのが苦手なところがバレる。
「こんにちは。桐葉すずです。よろしくお願いします。」
台本でも読んだみたいなあいさつが口から出てくる。話し上手な人なら,ここで気の利いたことを二言三言しゃべれるんだろう。
「如月真希です。よろしくね」
ぼそぼそいう声が聞き取りにくい。
「こんにちは|水樹琥珀《みずきこはく》と言いますよろしくね」
棒読み。
「こっ…|九重深月《ここのえみづき》です。よろしく…」
口下手そうだなぁ。
はあ。つまんない宿泊学習になりそう。
こんにちは。
お手紙2通(も!)もらいました!ありがとうございます。
これからもよろしくお願いします‼︎