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目次
鉄と蒸気と枕木と #1
主人公 霧桑五十鈴 車長 性格は温厚だが、笑顔で怒るタイプ。圧が強い。誰よりも仲間意識が強く、仲良くなったら頼もしいが、そこまで近寄るのが大変。
幼馴染 大山雪乃 操縦士 声が低く優しい。頭が良くて学校では優等生ぶってる。クラスでは男子より女子に人気。
幼馴染 山内榛名 整備士 絵に描いたようなJK。長めの髪を右側で一つに括ってある。雪乃の一目惚れ組1号。誰にでも優しい。
同級生 篠原悠 物資管理員 いつも愛想が良くニコニコしている。いざという時は目をウルウルさせながらお願いしてくる。
神戸女学園教員 青山颯真 蒸走部顧問 優しくて落ち着いてるタイプのイケメン。女子生徒からの告白も後を絶たないとか....................※神戸女学園は開校1年目です。
1
居間にあるテレビが1999年の蒸気走世界大会北米杯を再放送している。「部活何入ろ。」言っても開校一年目だからそんなに種類はないのだが。「蒸走部は?」空いた窓から誰かの声がする。庭から声がするので雪乃か榛名の二択なのだが、このKJ特有の明るい声は榛名だろう。「なんでそこにいっつも居んのかな。今日4回目だよ?」「入っても怒られないし~」いつもと同じことを言い合いながら私も庭に出る。今年の4月は異例の寒さで、桜は開花しているのに息が白くなっていて変な感覚に陥る。そんなことを心の中で思いながら、榛名と他愛もない話をしていると、玄関の方から雪乃が歩いてきた。「ブッシュドノエル食べない?」そう言いながら右手に持っているケーキの箱を見せてくる。「じゃあ中入ろうか。」何故か榛名がそう言う。家に上げると母さんの機嫌がよくなる。全ていつも通り。「機関車だ!」榛名がはしゃぐ。そう、これも................いつも通り。
2
初登校の日。入学式なんてほとんどほかの人と関わらないので実質これがクラスの人との初対面になるわけだ。緊張はしていない。誰にも話しかけられないのは知ってるし慣れている。もっとも、話しかけんなオーラ醸し出してんのは私だ。「なぁ。」このクラスには変な奴に話しかけようとするもっと変な奴がいるみたいだ。「私は篠原悠。貴方は?」「霧桑五十鈴。よろしく。」取り敢えず自己紹介はしておこう。変な奴は好きだ。私が言うのもなんだが、榛名も雪乃も中々変な奴だ。「五十鈴はさ、部活どこ入んの?私蒸走部作りたいんだけど部員3人いるんだ。」「私じゃなきゃ駄目なの?」。篠原がすごくキラキラした目でこちらを見てくる。「そんな目で見られたら断れないじゃん...........あと二人道ずれにしてくる。」それを聞いて篠原が笑顔で教室を出ていく。かわいい。
ファンレターでの質問!
匿名さん「好きなアニメは?」
A.リコリスリコイル、ぼっち・ざ・ろっく、甲鉄城のカバネリあたりですかね。
質問ありがとうございました!ペンネームをつけて送ってくださればそれをつけてお返ししようと思います。
鉄と蒸気と枕木と #2
続き。
3
放課後。雪乃と校内を探索していた。校内は外観以上に広大だった。それだけで頭が痛くなりそうな位なのに、構造が複雑で図書室が第5くらいまであった。「そういえば五十鈴が言ってた蒸走部作りたいって話、榛名とその辺に生えてたイケメン先生に話したら快諾してくれた。」行動力とコミュ力がすさまじい。あとイケメン先生生えてたって何?「顧問の先生は?」「その生えてた先生。」そっちを取るんだ。”イケメン”ではなく”生えてた”の方。衝撃的なワードセンス、ちょっと好き。雪乃が言うにその先生は青山先生と言うらしい。部室は校舎の2階端で使う機関車はドイツの国鉄01型。過去全ての大会規制をかいくぐった優秀な子だ。部室はもう出来上がってるらしい。流石開校1年目で全校生徒1300人に達したマンモス校だ。この人数は一体どこから調達したのだろうか。
4
いま私は一人で部室の前にいる。なぜ一人かって?他のみんな塾だから。周りで塾行ってないの私だけだし。しかし青山先生は何をしているのだろうか。この時間は開いているはずなのに。「五十鈴?」名前を呼ばれ、横を見た時の私は一体何を思ったのだろうか。そこにいたのは、数3前までお隣さんだった人だった。「颯真君?先生なってたの?名字変わってるし。」3年前に急に引っ越して、連絡も後から取れないようになって、名字がいつの間にか青山になって。「去年結婚したんだよ。携帯も壊れちゃって番号変えたから何も報告できなくて。」正直私は心配だった。両親共に同業者で、出張も多かったからずっと両親の代わりに世話をしてくれていた。そんな人と連絡取れなくなったら怖いだろ。「元気そうでよかった。」そう言う彼の優しい所も全く変わらなかった。
俺はリコリスになりたかった!!!!!!!!!
嘘です。戸籍位ください。