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目次
君へ #1
ヨルシカ曲パロ ブルーロック
ただ君に晴れ✕花に亡霊✕糸師冴
__好きだった人へ__
冴くんへ
8月6日
君がスペインに行った時。
君は、私の手が届かないほどの遠い存在になった。
私は、その背中に追いつけないまま大人になった。
8月7日
もう忘れちゃったかな。 __アイス__
木陰に座って、凛くんと3人で氷菓を食べたこと。
もう二度とこない、あの夏。
夏が暮れても、覚えていたいなぁ。
8月8日
そんな願いも叶わなかった。
この手紙ね、毎日ちょっとずつ書いてるんだ。
あの夏のこと、先に忘れちゃったのは私だったんだ。
8月9日
冴くん。 __本当は忘れてほしくない__
もう、想い出とか全部、忘れていいよ。
忘れたら、辛くないから。
前を向いて、歩けるはずだから。
8月10日
ねぇ冴くん。
「夜」って、忘却の象徴でもあるみたいだよ。
「影」は、人生の象徴でもあるんだって。
それなら、今の私は「影に夜が咲いた」ってことだね。
8月11日
冴くん。
今ね、私、あんまり覚えてないの。
覚えてるのは、冴くんって名前の大事な人がいること。
それと、忘れたくないことを、忘れてしまったってこと。
8月12日
今日、調子がいいんだ。
少しだけ思い出した。
それにね、思うことがあるんだ。
今日、私はいなくなる。
当たってたかどうかは、明日わかるね。
冴くん。
私のこと、忘れてね。
ただ君に晴れ。
__つきゆき なつね__
あなたの幼馴染であり、彼女の月雪 夏音より
君へ #2
ヨルシカ曲パロ ブルーロック
ただ君に晴れ✕花に亡霊✕糸師冴
シミだらけで、震えた字の手紙を読み終わった時。
その手紙は、シミが1つ、2つと増えていった。
3つ上の幼馴染であり、彼女の夏音。
アイツは、去年から入院していた。
「忘愛症候群」、それとステージ4の癌らしい。
俺は「忘愛症候群」について、何も知らない。
夏音は、去年あたりから、俺を拒絶し始めた。
それから、しばらく会っていなかった。
さっき。
危篤の連絡が入った。
着いた時、夏音はもう、息をしていなかった。
そのあと。
俺は、夏音がずっと持っていた、とかいう手紙を読んだ。
「なぁ夏音。忘れてなんか、ねぇから・・。戻って、来いよ・・。」
「夏音がいない、未来なんて、晴れてねぇんだよ・・。」
何を言っても、夏音が戻って来ることはなかった。
※忘愛症候群は実在しません。詳細はピクシブ百科事典などで調べてください。
君へ その後
あれから1年ぐらい経った。
今日は8月14日。
お盆だ。
カタン。
誰もいない場所から物音がする。
何も書いていなかったはずのメモ帳。
今日の部分に、文字が書いてあった。
【夏音】
その2文字だけ。
「夏音・・?いるのか・・?」
「肯定なら2回。否定なら1回。音を鳴らしてくれ。」
カタン。
アイツにはそういう所がある。
「いるんだな?笑」
コンコン。
夏音は帰ってきた。
君へ
終わり