無邪気で明るい女の子、雅琵とクールで男っぽい女の子、いや中性的な子、寧凰の物語。
時々更新します。
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目次
雅琵の親友寧凰はとある隠し事をしてました。
雅琵という名前は僕のアカウントの雅琵ではありません。
自分で何を言ってるのかわからんな
「やっば!もうこんな時間か!」
今日もいつも通りの朝が来た。
食パンにマーガリンを塗って焼く。
牛乳をゴクゴクを飲み進め、急いで家を出た。
朝も暑苦しく汗を垂らしながらあの背中を追った。
走りすぎて鳩尾当たりが痛いし息が苦しい。
全ては運動不足のせい。
「ハァ…ハァ…あっ!ねーおー!」
振り返るといつも通りの|寧凰《ねお》がいた。
彼…いや、彼女の名前は|天納寺 寧凰《てんのうじ ねお》。
私たちは女子麗流高等学院という学校に通っている。
寧凰はクラスでは一番人気者で、よく男と間違えられて告白されるぐらいだ。
女子だけの学校だっていうのに。
睫毛が長く、スタイルがいい寧凰は私以外には内緒で女優…いや俳優をしている。
スタッフさんに男性と間違えられて俳優として活動することが多いらしい。
まぁ声もかっこいいし、そりゃ間違えるわな。
「あ、おはよ雅琵。今日もおせーな。」
「だって朝起きられないんだもん!寧凰に起こしてもらいたいぐらい!」
「え、別にいいよ。暇だし。」
こうやっていつも冗談を言われながら登校する。
たまに登校中にすれ違う女子はよく歯を食いしばっている。
私には友達とか学校で話せる人が先生か寧凰しかいないからよくわからないんだけどね。
なんとか走ったおかげで5分前に教室に着くことが出来た。
「雅琵、汗だくいやじゃね?」
「うーん、べちゃべちゃしてるしなー。後で予備のやつ着てくるよ。」
キーンコーンカーンコーン…チャイムが鳴ると読書時間が始まった。
しかしクラスのみんなはまだ喋っていたりスマホを触っていたりとゆるゆるだ。
そんな中斜め前で寧凰は小さな文字がずらりと並ぶ小説を黙々と読んでいた。
さらさらなショートカットが日差しを浴びて天使になったかのようだ。
私は家から持ってきた新しい本をバッグから取り出し、寧凰をたまに見ながら読み始めた。
一話なので短めに終わらしときます。