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目次
第ゼロ話 五つ子の紹介
五つ子の紹介しまーーす!
長女 |梨之宮茉音《りのみや まいん》 女
五つ子一の不良。高二/AB型
ゲーム実況者
カリスマ性があり、問題ばかり起こしていても、いつも人が寄ってくる人気者。
「ビジュ」目 茶色でつり目 髪の毛 薄いピンクでインナーが茶色(染めてる) 前髪は眉毛らへんで後ろは腰ぐらいの超ロング 身長 174 テニス部 ゲーム実況での名前 篠茉綝
長男 |梨之宮花衣羅《りのみや かいら》 男
優等生でいい子を演じてる。高二/B型
モデル兼アイドル。
優等生だけど、本当は勉強なんかしたくない。学校は芸能科。学校でも大人気
「ビジュ」目 茶色のたれ目 髪の毛 薄い茶色 前髪はセンター分け後ろは耳くらいまで 身長173
無所属 モデルでの名前 ♯Kaira
次女|梨之宮江水《りのみやえる》女
歌い手
the 可愛い系女子。メイクが大好き。高二/A型
歌い手グループ0%の最年少メンバー。
「ビジュ」目 茶色 丸っこい 髪の毛 黒色で水色のメッシュ ハーフアップの横が三つ編みになってるやつ。 身長166 吹部 歌い手の名前 水凪
次男|梨之宮翠婪《りのみやすいらん》 男
歌い手
チャラい。いつも夜まで遊んで帰ってくる。でも、実は遊んでる訳じゃなくて…?高二/A型
歌い手グループ♯Ramune.のリーダー。
「ビジュ」目 茶色 つり目がち 髪の毛 地毛(茶色)に黄色を少し入れている ポニテの横が三つ編みになってる 身長 182 野球部 歌い手名前 麗婪
末っ子?|梨之宮心奈《りのみやここな》 女?
ティッ◯トッカー
ダンスが好きでティッ◯トッカーをしている。勉強は好き高二/B型
アンチなんかきにしない!がモットー。
「ビジュ」目 茶色 たれ目 髪の毛 黒色 ハーフツイン 身長168 ダンス部 名前 ここくん?¿ちゃん
です!!
ややこしいからとりま紹介したw
なんで五つ子なのに血液型違うの?って思わないでぇぇぇ!
五つ子注意報♯1
[行ってきます]
いつもの様に、お母さんの写真に挨拶をする。
すると、私の姉、|茉音《まいん》が、腰までの長い髪を揺らしながら「行くか〜!」と言って背伸びした。
すると、今度は兄、|花衣羅《かいら》が「あ、今日撮影あるから遅くなる」と言い、また今度は弟、|翠婪《すいらん》が「俺今日配信あるから奏多さんの家行くから」と言い、又々今度は妹(弟?)が「今日友達と遊」と言った。
いつもバラバラな私達なんだけど、実は五つ子。
しかも、全員歌い手やモデルとかをしてるんだ。
長女、茉音はゲーム実況者、長男、花衣羅はモデル兼アイドル、そして私次女、|江水《える》、歌い手、次男、翠婪は歌い手兼絵師、三女(三男)、心奈はティックトッカー。
だから、あんまりみんなで集まれることが少ないんだよね。
まあ、朝こうやって話せてるだけでありがたいんだけどね。
人間は、いつ死ぬか分からないんだし。
それに、私達が歌い手とか始めたのにも理由があるんだけど。
その話は又いつか。
「江水!何ぼーっとしてんの!」
翠婪に、呼ばれてしまった。
私は、梨之宮江水、16歳。なんてことない歌い手高校生だ。
てかさ、歌い手ってだけでなんてことなくは無くない?
五つ子注意報!♯2
「ふぅ」
見慣れた校舎を見上げて溜息を吐く。
私が通っている高は、|光之丘学園《こうのおかがくえん》。五つ子全員、通っている高校が違うんだ。
「えるち!!」
とんっと肩を押しながら誰かに話しかけられ、振り返るとそこには、ポニテで背の高い私の親友・|望月音祢夏《もちづき ねねか》が立っていた。
「ねね〜!」
不意にねねが「きょーも江水は可愛いなぁ」と言って髪の毛をくしゃくしゃにしてきた。
私は、「ちょっ!ぐちゃぐちゃになっちゃうでしょ!!」と口を尖らせ、窓を鏡にして髪の毛を整え直した。
---
「ーーーであり、ーーーはーーーーとなる。」
現在、国語の音読の時間。
ジーーーーーーーーー
そして、男子からの視線が痛い。
授業中くらい授業に集中しろや💢💢💢
「次。67ページ2行目から。梨之宮さん、お願いします。」
・・・まさかの当てられる悲劇…
「はい」
でも、仕方ない。ガタッと音を立てて椅子から立ち上がる。
それでもまだ男子からの視線がやまない。
「〜〜や、ーーーは、と言う。」
一通りいい終わり、席に座り直した。
うわぁぁぁこんなんじゃ、気を抜きたくても抜けないよ…
五つ子注意報!♯3
「これでホームルームを終わります。今日は部活はありません。」
うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!やっと終わったよ。。。。
こんなんだったらモデルになって花衣羅と芸能科行けばよかったぁ…
なんて今思っても遅い後悔を頭に浮かべ運動場へ出た。
ふと自分が帰る方向を見ると、いかにも高級そうな車が止まっていた。
---
なんだろうと思いながらもすっと通り抜けようとした。
その瞬間、車の窓から優しそうな30歳くらいのおじさんに、
「梨之宮 江水さん、だよね?」
と声をかけられた。
「はぁ」
思わずため息混じりの声がでた。
区切りが変なとこになっちゃうんで超超超短めで終わります。
ばいある〜
五つ子注意報!♯4
「何を、言っているんですか?」
このうさんくさ…ンンッおじさが言うには、おじさんは私たちの母・梨之宮 詩乃の双子の弟、私達から見る叔父さんらしい。
それで、姉が遺した子は自分が育てなければとかなんとか変な決心をしてしまったらしい。
そういう訳で、うちに住まないか、と。
勿論そんな気はさらさら無い。
きっと皆も反対するだろう。
でも、この人は異様に私達と顔が似ている。
だとしても、関係ない。
「私達は…」
「江水、何やってんの?」
自分の力で生きていける、そう言おうとしたとき、聞き慣れた声がして振り返った。
「茉音ちゃん!!」
「まいん…」
はっとしてまたおじさんの方を振り返った瞬間
「茉音、梨之宮茉音さんかい!?」
と男が叫んでいた。
本当に、この男はなんなんだ?
「はぁ??」
無駄に大きく鋭いため息が、空気を切り裂いた。
「あんたさぁ、何なの?」
こつこつと靴を鳴らして茉音ちゃんはあの男に近づいてゆく。
こつ、こつ、
校門の前まで来た時、校庭から
「キャー!」
と、イケメンが現れた時の様な歓声が起こった。
五つ子注意報!♯5
なんだなんだと思いながら校庭を覗くと、さっきまで近くにいたはずの茉音ちゃんが女の子達の手によって校庭へずるずる引き込まれていっている。
「ええええええ茉音ちゃーん!?」
「ぁぁぁぁぁぁぁ江水ぅぅ!助けてぇぇぇ」
---
茉音ちゃんはでっっかくなった生徒の輪の中でもみくちゃにされながらサインとかを求められていた。(なぜ??)
「すみません、すみません」
と言いながら人の輪を必死に通り抜けて茉音ちゃんのところへ辿り着いた。
茉音ちゃんは私の顔を見つけるなり
「江水ー!」
と助けを求めてくる。
この次の言葉でもっと事態が悪化してしまった。
茉音ちゃんが私に手を伸ばして
「我が妹よ〜!助けてくれぇ〜!」
と言ってしまったからだ。
なぜかは分からないがこの学校で有名人の茉音ちゃんが私の事を「妹」と言った。
それだけで大惨事。
あちこちで「えっ妹!?江水ちゃんが!?」とか、
「え、美人姉妹じゃん。羨まし」
とぼやく声が聞こえる。
私は気まずくなって、
「茉音ちゃん!行くよ!」
と叫んで全力で家に向かって走り出した。
五つ子注意報!♯6
「はあっはあっつ、疲れたぁ〜!」
私は家の玄関で荒く息をつく。
「江水、ありがとね。」
「う、うん、、」
私はこんなにも疲れているというのに茉音ちゃんは疲れた様子一切なし…恐るべし体力魔、そしてヤンキー
「でも、なんで茉音ちゃんがうちの学校で人気なの?」
「分かんねーな。なんで江水の学校はこんな不良が人気なんだ?」
「それこそ知らないよ…」
あ、実は茉音ちゃんは最強不良×問題児なんだ。
不良っていうのはまあ…否定しないけど…問題児ではないと思うかなぁ。
だって、お母さんの形見のピアスつけてパーカー着てるだけなんだよ?
勉強だってちゃんとしてるし。学年3位だし。
「あれ…?そういえば、あのおじさんって、どうしたんだろう?」
「あ。忘れてたな。まー、どうせちょっとした悪戯だったんだろ。」
「そう、なのかな?」
「そうだ。忘れよう。」
本当にそうなのかな?
「料理するぞ」
「はーい…」
ピアス×パーカーってやばくね?江水は天然なのかな?w
五つ子注意報!♯多分7
あのー、配信の知識とかないんでそこは許してください…
あと、夜ノ青空は自作なんで下手でも許してください…
途中歌詞ばっかになってごめんなさい…
私はお米を炊く準備をしながら、お味噌汁の具材を切る茉音ちゃんをぼーっと眺めていた。
本当、茉音ちゃんって不良なのに器用でなんでも出来るんだよなぁ。
不良じゃなくて優等生になれりレベルじゃん…
なんて考えながらひたすら手を動かす。
洗い終わったら炊飯器にセットでボタンポチッと!
「江水、お味噌汁やってくんね?うちお好み焼きつくるわ」
「分かった」
えっと今は…5:35か。
「茉音ちゃん、私45分から配信するからこれ終わらせたら行くね」
「解った。」
---
「はろすい〜!!0%、群青色担当!|水凪《すいな》ちゃんだよっ!」
私の動画、配信はお決まりの挨拶から始まる。
「じゃー、今日は|夜ノ青空《よるのあおぞら》って曲を歌うね!!」
0%っていうのは、最近人気の歌い手五人で構成された歌い手グループ。
「みんな知ってる?」そう質問すると、「もちもち!」とか、「こういう系好きそう」って答えが返ってきた。
まあ、いいや。歌おっ!
「じゃあ、いっきまーす!」
数秒間のイントロのあと、歌が始まる。
「何の取り柄もない僕はひたすらいきる毎日です」
そのワンフレーズで、たえま無かったコメントが、一気にやんだ。
「人と比べて安心して そんな僕で」
この歌は、まるであの時からの私の人生を物語っている。
「こんな僕でも愛してくれる人がいれば頑張る訳なんだ」
「ああ、まあまあまあまあまあ、頑張るか」
ここからが、私が一番、私の人生を見てたんじゃないかって思うほど似てて、茉音ちゃんや花衣羅君とか翠蘭とか、ここを疑ってたこともあったなぁ。
「ああ、むりむりむりむり 消えちゃおう」
そんなこと、ある訳ないのに。
「ああ、全部全部全部全部 やめちゃおう」
「まあ人なんてそんなもんさ」
「ああ ああ 毎日毎日生きるのお疲れ様です」
「僕なんかよりずっと偉いよ」
「生きてるだけで充分偉いよ」
「そーやって生きてこう」
「なんとかなるさ」
「きっとなんとかなるさ」
最後のワンフレーズ。
その五秒後、わっとコメントが湧いた。
歌い手になって三年目の今になっても皆の反応がちょっと怖い。
下手って思われたらどうしようとか、そんな事をぐるぐるぐるぐる考えちゃうんだ。
ファンを信じれてないとかそういうことじゃなくて、ただただ怖い。
あ、ライブ中だったんだ。でも、
「みんなー!どうだったー?」というと
「今日もいいね!」とか「水凪ちゃんの声、ほんと好き」
って答えてくれる時はとっても幸せで嬉しいんだ。
私のあの、真っ黒な人生を覆してくれたんだ。