編集者:hutazuki
フタズキに関するものもあるが、大体が主の好き勝手な小説です。
それでも良ければ見てみてください。
続きを読む
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
おばけ
すこし、グロいかも
「突然だけど、僕、おばけになっちゃった。」
まあ、急にそんなこと言われても「は?」って思うんだろうけど、僕もまだ実感わいてないだ~…
何でそうなったって?うーんとね、僕ある「用事」で路地裏通っていたんだけど、その時に急に、
後ろから誰かに刺されたんだ。いや~びっくりしたよ~…そんで、すぐに力が抜けて倒れちゃって~
体が熱くなって~ヒュー…ヒュー…っていう息しかできなくなってきてね!そんな状態の僕の近くに
刺してきた人がしゃがんできてこういったんだ、
「生きたいか?」
って、笑えて来るよねー!!だってさ、刺してきた側がそんなこと言ってるんだよ?でさ?僕この後予定
あるから「うん。」っていったんだ。そしたらね、その人が
「分かった、まあ、いつも通りの生活には戻れんがな」
って言って僕の心臓にザックっとさして、真っ暗になったんだ。
そんで今に至るってわけさ。その人はもうどっか行っちゃった。
僕はね、お化けにはなったんだけど「そっち」の世界にも干渉できるし、しゃべれるし、見た目も
大体同じだし、他の人にも見える!死んだけどほぼ生きてるんだよね~あの人の言うとおりだね。
もう用事は終えたし予定もない。つまり暇!というわけで君に話しかけているのさ。
ん?質問したいことがある?しょーがないなー、お化けの僕が答えてあげよう!一つ目!
「用事」ってなに?
んーとね、まあ仕事っていうかバイトなんだけどもね。世間でいう、闇バイトっていうやつだね!
もーそんな怖い顔しないでよ~。生きるためにお金は必要でしょ?仕事内容は単純。
死体を洗って、部位ごとに分けて、分けたのをまた洗うのさ。そこはいつも人手不足だし、
報酬もほかのところに比べてお高いし、よく行ってるんだ。じゃあ次!
なんでお化けって気づいた?
あー言ってなかったねー、僕目覚める前に水みたいなひんやりした液体みたいなところに浮いて、
ゆらゆらしてた感じだったんだ。死と生の間みたいな?そこで脳内でなんか聞こえるなー
って思ってちょっと気を付けて聞いてみたんだ。そしたらね、
死亡死亡死亡死亡死亡死亡死亡死亡…
って聞こえてきて、そのことが分かった瞬間、たくさんの手?みたいなやつに下のほうに引っ張られ
たんだ。でも、対抗することもできなくてさー、そのまま沈んで、目覚めたんだぁ
そんで、僕、立ってる状態で目覚めて、下の方見たら僕の死体があって、
「あー僕本当に死んだんだな」
って思って、初めてお化けってのを認識したんだ。
…でさ、僕、君の質問に答えたよね?じゃあ、僕の質問にも答えてくれるかな?まず、君なんで…
自分の背中に刃物を向けてるの?
気づかないとでも思った?そんな怖い顔しないでよ。あと、
僕が、「あの人」、「その人」、「刺した人」っていうたびに表情がほんの少しこわばるのは何で?
僕の予想は当たっているのかなぁ。じゃあ、最後の質問。
君は、「刺した人」で「その人」で「あの人」だね?
「さあ…どうだろうな」
ただの「僕」の一人語りだあね。
奇形植物
いきものです。
やあ、不特定多数のみなさん。
「皆さんは、奇形植物というのを知っているかい?
奇形と聞いて、動物の奇形を思い浮かべた人は多いのではないだろうか。
確かに、そちらのほうが、耳にすることが多いだろう。
一つ目のサメ、頭が異常なほど大きい赤ん坊、二つの顔を持つ亀…たくさんある。
奇形というのは、動物だけに限ったものではない。先ほども書いた、植物もだ。
それは、帯化(たいか)という。特に、エンドウ、イチゴ、ジャガイモなどの、農作物で多くみられる。
多肉植物や、花弁がついた花にも見られる。
植物で帯化が確認されたのは、約800種に及ぶ。
その見た目は、「不快」と、捉えてしまう人が多数いるかもしれない。
だが、生き物というのは、美しくもありグロテスクな一面があるものだ。
でもみな生きているのだ。だから、「生き」物なのだよ。
どれだけ醜いだろうが、捨てられようが生き物は生き物だ。
面白いだろう?
生きていればどんなものだって「生き物」に入るんだから。
人間もマグロも鹿も熊もバラも死にかけでもどんな見た目でも。」
なんて、僕にとっちゃあ微塵も関係ないけど。
そうして僕は、「植物」とだけ書かれた薄い本を閉じ埃っぽい本棚に戻す。
「まったくコレクター癖、直してほしかったものだよ」
父の散らかった部屋を見ながら何度も思ったことだ。
「ん?」
僕は、たくさんの本の下敷きになっているものを取り出す。
「これは…」
それは、さっきの本の挿絵にあった、「奇形植物」のドライフラワーが入った瓶だった。
「これが、奇形植物ねぇ…」
その瓶をまじまじと見た。
確かに「不快」と感じてしまう容姿だった。
だが、なぜそう感じてしまうかは、分からなかった。
何なら魅力も感じてしまった。
「これが遺伝って奴か…」
初めてそんなことを思った。
あんな父親の遺伝子が自分の体の中に入っていると思うと寒気がする。
奇形植物を父のデスクに置いた。
「片付けしなきゃ」
そう思い、また片づけを始める。
だが、なかなか床が見えてこない。
本が信じられないほど積み上げられており、なかなか作業が進められないのだ。
「うう、少し休憩しよう…」
重い本を持ち、負担をかけてしまった腰をたたきながら歩くと、
ガコッ
本に引っかかって転んでしまった
「…っ、いったぁ…」
どうやら、足をくじいてしまったらしい
「歩けない…」
イライラしながら立とうとしていると、
ドサッ
「いった!もう!今度は何!」
落ちてきたのは本だった
上を見上げると、
大量の本が落ちてきていた。
さっきつまずいた衝撃で高く積みあがった本が落ちてきていたのだった。
「きゃあああああ!」
ドササササァァ…
「…う、ぐ、ぐるじい…」
「だれか…助けてぇ…」
<いやーかわいそうだね>
「!」
「た、たすけて!」
<たすけないよ>
<ていうか助けれない>
<自分は君がさっき持ってた奇形植物さ>
<もう死んでるから君を助けることはできないんだ>
<もうじき君も死ぬんだろうけど>
「も、いぎがっ…」
<埋もれちゃってるねぇ>
<君が死んだら自分と同じ感じになちゃうね>
<君も他人が見れば奇形なんだから>
…そうだ、僕には左手首から先がない
<でもね>
<さっき君が読んでた本のことなんだけどもさ>
<どんな容姿でも生きていればみんな生き物だみたいなこと書いてたじゃん?>
<僕も元は生き物だからわかるんだけど>
<生きていても生き物って認識されないことってあるんだよね>
<今の君がいい例じゃない?>
<今かろうじて生きてるけど、はたから見たら「もうすぐ死ぬ人」っていう感じで生存の可能性をあきらめて、通り過ぎていくでしょう?それって死ぬってことと同じじゃない?>
<僕もこの見た目のせいで、残飯を見るような目で見てきて、後世に残すために写真を撮って、最終的に摘んでポイさ>
<それもこれも死んでることと同じっだと自分は感じてる>
<君はどう思う?ってもう死んでるか>
<ご清聴ありがとうございました。>
<奇形君>
展開がジェットコースター並み。
星アレルギー
『こんな流れ星、また見てみたい…』
そう思ったのは、雨の中病院へ向かう母の車の窓から見えた雨粒だった
私はとあるアレルギーを持っている。
その名は「星アレルギー」
世界でも類を見ない珍しいアレルギーらしい
症状は普通のアレルギーと同じだが、名前の通り「星」が全くもって駄目だ
肉眼で見ることはもちろん、映像で見ることも、写真も、絵も
自分の頭が星と認識してしまうものは全部
これを発症したのは突然の事だった。
その日は数十年に一度といわれる流れ星の大軍が来る日だった
私はその煌く星空を眺めていた
数十分後、急に呼吸困難に陥った
すぐに救急車に乗せられ、病院に行った。そこで診断されたのが
「星アレルギー」だ
8歳の頃だった。
そんなことを話しているうちに病院に着いたようだ。
病院へ向かう階段を下りる。母との会話はない。
診察の名前を呼ばれ、診察室へ向かう。
あの先生は優しい。私の話を真剣に聞いてくれるし、
星に見られる物は全て寄せてくれる。
診察が終わり、さっき降りた階段を昇り、さっきとは逆に流れる雨水を見る。
本当は、この雨水も星と認識してしまい少し蕁麻疹ができている。
だが、そんなことよりももっと悲しいことが山ほどある。
学校にいけないことも、星を見れないことも
学校に行けたらさぞいいことだろう。
もし行ったとしても、行った途端ぶっ倒れるに違いないがな。
いつだって、いつだって、いつだって羨ましい。
こんなモノさえなければ、あの時、美しい空を見なければ
星が、なければ
そんなこと、叶わぬ夢なのは承知の上だ。
これは、私の問題。いつだって、いつだって、いつだって
『憎き星よ、醜き私を変えてくれ。』
そう、思いながら私は――――――
”あの時”撮った星空の写真を車窓に置いた
結構前からNOVELCAKEで小説投稿していている者です。(そちらでは一月といて活動してます。)
そっちの方で投稿した小説をこっちに引っ張ってきました。