ある時突然、謎の空間に来てしまった朝顔中学の7人の少女たち。
彼女たちは命がけのゲームに参加させられてしまう。
生きて帰れるのは一人だけ。
今、恐怖のゲームが始まる!!
現在死亡者(随時追加)
山竹みさ
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目次
生き残れるのは一人だけ~キャラクター紹介~
キャラクター紹介
|西沢川 江梨子《にしざわがわ えりこ》
物静かな学級委員。
普段から人を避けている。
柚希が唯一の友達。
|石崖 ルル《いしがけ るる》
ギャルのようなメイクをしているが、真面目。
クラスの中で女子グループを作って活動している。
仲間思いで優しい。
|長野 梨沙子《ながの りさこ》
ルルの幼馴染。
図書委員でおとなしい。
|山竹 みさ《やまだけ みさ》
ルルのグループの仲間の一人。
音楽が得意。
|三藤 柚希《みとう ゆずき》
江梨子と友達。
活動的なタイプでいろんな人と仲良くしている。
|立画 春《たてが はる》
ルルのグループの一人。
彼氏がいる。
|神堂 津由《しんどう つゆ》
転校生でおとなしい。
生き残れるのは一人だけ~始まりの日~
主に西沢川江梨子目線で書いていきます。
……?
ここはどこ……。
私が体を起こすと、周りは見たことのない場所だった。
そして……。
「柚希?」
そこには私の唯一の友達の柚希や、クラスメイトの女子たちが数人いた。
しばらくすると、みんなも気が付いたようでそれぞれ顔を見合わせていた。
「ねえ、江梨子。ここってどこなの?」
急に声をかけられた私はビックリし、思わずビクッと肩を揺らしてしまった。
声をかけてきたのは柚希だった。
「あはは。江梨子ビビりすぎ」
声をあげて笑う柚希を軽くにらむと柚希は笑うのをやめ、私に小声で話してきた。
「江梨子って、ここがどこだかわかる?」
私は小さくため息をつき言葉を返す。
「知っていると思う?」
「思う」
柚希はバカなようだ。
まあ、そんなこと友達になった頃から知っているけど。
私がふと周りを見渡すと、ほかのみんなが私たち二人の事をジッと見ていた。
そして、石崖ルルさんが山竹みささんに小声で話しかけていた。
「ヤバいじゃん。ここどこなのか西沢川さんもわかんないんだってさ」
「そうだようね……。本当にここってどこなんだろう……。怖いよ」
みんながザワザワし始めたとき、急にキーンという音が聞こえた。
そしてそれと同時にあたりが真っ暗になった。
みんな耳をふさいで怖がっている。
しばらくして音が止まると恐る恐る顔を上げた。
部屋の壁にモニターが出ていた。
石崖さんがモニターに近づくと突然モニターが明るくなった。
山竹さんが怯えて「ヒィッ」と小さく叫んで震える。
隣に座る柚希もガタガタ震えて私にしがみついている。
すると明るいモニターに人が映った。
30代ぐらいの男性だ。
真っ黒な仮面をかぶっていて顔はよく見えない。
「おはよう。君たち」
「あなたは誰?」
真っ先に石崖さんが聞く。
男性はフッと笑うと話し始めた。
「私はその部屋の主だ。君たちには命をかけて戦ってもらう」
みんながそれぞれ顔を見合わせている。
その顔は真っ青で怖がっている様子が伝わってくる。
男性はそんな私たちにも構わずに話し続ける。
「ルールは簡単。一人だけが現世に帰れる。その他は死ぬ」
あまりにも急に死ぬと言われて私も動揺する。
他のみんなはもう耐えられないというように泣き出している。
そして、画面は暗くなった。
この先私たちはどうなってしまうのか……。
こうして私たちの生き残りをかけた戦いが始まる。
生き残れるのは一人だけ~椅子取りゲームその1~
『第一回戦を始めます』
スピーカーから音が聞こえてきた。
『種目名は「椅子取りゲーム」です』
椅子取りゲーム……。
小さいころによくやったわ。
『ルール説明です。椅子を中心に一つ置いた後、音楽が流れるのでそれに合わせて椅子の周りを歩いてください。音楽が止まったら椅子に座ってください。座った人から抜けていき、最後まで残ってしまった人が負けです』
じゃあ、最後じゃなければいいのね。
なら大丈夫だと思うけど。
『一回戦を始めます。皆さん椅子の周りに円を描くように立ってください』
私たちはその言葉を聞くと椅子の周りに立った。
『よぉい、スタート!』
音楽が流れ始め、私たちは歩き出した。
一番先頭を柚希にして、石崖さん、長野さん、山竹さん、立画さん、私、神堂さんの順番だ。
前を歩くみんなの顔を見ると緊張しているようで顔がこわばっている。
ちらっと後ろの神堂さんを見ると無表情だった。
少し驚いた。
こんなデスゲームの時に無表情でいられる?
私でさえ緊張してるのに……。
そう考えていると音楽が止まった。
はっとした私は急いで走ったが間に合わなかった。
椅子に座ったのは、長野さんだった。
『長野梨沙子クリア』
とスピーカーから声がすると、長野さんはすっと立ち上がり部屋の隅へと動いた。
また、私たちは椅子の周りに並び、音楽が流れ始めると歩き出した。
私は今度こそ座れるようにと椅子から目を離さず、音楽を聴いていた。
シーンとした部屋には呼吸音と音楽だけがひびく。
しばらくすると音楽が止まった。
その途端私は走った。
椅子に滑り込むように座った。
私が座ったのだ。
『西沢川江梨子クリア』
私は死なずに済んだ。
そう思うと倒れそうになったが、踏ん張って立ち上がり部屋の隅へと動いた。
柚希を見ると青ざめて震えている。
残りのメンバーは柚希よりも足が速いから追いつけないと思っているんだろう。
そして椅子が正しい位置に直されるとまた音楽が流れ始めた。
普通に音楽を聴いていると楽しいだろうけど、こんなデスゲームの中ではちっとも楽しくない。
柚希はとぼとぼ歩いているから時々後ろを歩く石崖さんがつまずきそうになっている。
それでも柚希はスピードを速めない。
プツッ。
音楽が止まった。
柚希はパッと顔を上げて顔をして走った。
結局座ったのは立画さんだった。
柚希は絶望した顔で立ち尽くしていた。
でも、私の不安そうな顔を見ると何かを決意したようで輪に戻っていった。
思った以上に長くなりそうなので続きは次回にします。
生き残れれるのは一人だけ~椅子取りゲームその2~
音楽が流れた。
こんどはテンポが速い。
いつもよりも速いスピードでみんなが歩いている。
そのとき山竹がふらついた。
そして、倒れた。
音楽が止まり、みんなが山竹を覗き込んでいる。
私も立ち上がり、山竹のもとへと走った。
神堂が山竹の手を握り、脈をはかる。
そしてその手を戻すと、スピーカーに向かって叫んだ。
「体が熱いわ!保冷剤とか水をちょうだい!」
しかしスピーカーから聞こえた言葉は予想を反したものだった。
『山竹みさゲーム妨害のため、射殺します』
その声を聞いた石崖が大きな声で反論する。
「みさはわざと倒れたんじゃないのよ!殺さないで!」
私もその声に合わせて叫ぶ。
「そうです!山竹さんは何も悪くない!殺してはいけません!」
するとウィーンと機械が動く音がした。
はっとして上を見上げると、銃が天井辺りから出ていて、銃口の先には山竹が倒れている。
私が銃の向きを変えようと飛びあがった。
しかし……。
パンッ!
大きな音が響き渡る。
山竹の体から赤い液体、血が流れ出ている。
神堂が山竹の脈をはかる。
そして、首を**横に**振った。
「嫌あっ!」
石崖が崩れ落ちるように座りこみ、泣き出す。
みんなも泣いたり恐怖でひきつった顔をしている。
きっと私もとんでもない顔をしてるんだろう。
しばらくそんな状況が続いた後、またスピーカーから声がした。
『山竹みさ射殺完了。皆さんは山竹みさを部屋の隅に動かしてください』
その声で私が頭を神堂が足をもって部屋の隅へを動かした。
そして、毛布を掛けて戻った。
『死者が出たため、第一ゲームを終了します。次は第二ゲームです』
またか……。
もう嫌だよ……。
山竹みさが死んでしまいました。
次のゲームは何をして、誰が死ぬのでしょうか。
それは、次のお話で……。
生き残れるのは一人だけ~チーム対抗ゲーム「隠れ鬼」その1~
『次はチーム対抗の隠れ鬼です』
そう、スピーカーから声がすると、私は強い頭痛がした。
思わず目をつぶると今度は浮遊感を感じ、次に目を開けたときには高層ビルが立ち並ぶ街の一角に私たちは立っていた。
「へ?」
隣に立つ柚希がおかしな声を出した。
柚希の目線を追うと、私たちの目の前に見知らぬ髪の長い女性が立っていることに気づいた。
女性は、全員が自分に気づいたことを確認すると、喋りだした。
「私は、ゲームマスター。マスターと呼んでちょうだい」
そこまで言って、私たちの様子を見てきた。
当然、急に自己紹介をされても何もわからないため、誰も何も話さない。
マスターは、ため息をつくとまた話し始めた。
「皆さんは困惑しているでしょう。頭痛がしたと思えば、高層ビルが立ち並ぶこの街にいたのですから」
こくこくとみんながうなずく。
「では、ここの|世界《ワールド》のことをお話ししましょう。ここは私が作った|空想世界《パラレルワールド》です。ここでは、チーム対抗の隠れ鬼をしていただきます。ではルール説明を……」
「ちょっとまちな」
マスターがルール説明をしようとした時、石崖の言葉でさえぎられた。
石崖の事を見ると、石崖は厳しい目つきでマスターを睨み、話し出した。
「あんた、勝手に話し進めてかないでくれる?こっちは聞きたいことがあるんだよ」
マスターは少し驚いた顔をすると不機嫌そうな表情になり
「何でしょうか」
と言った。
「私たちはなぜここに呼ばれたのか、なぜこのメンバーだったのか、本当にみさは……」
「説明いたしません」
石崖がたたみかけるように話していたが、マスターにさえぎられてしまった。
「は?何でしょうかって言ったってことは説明してもいいんじゃないの?」
そう言う石崖に私たちはうなずく。
マスターはその言葉にも微動だにしていない。
「話しても良い事か聞いていただけです。__変な事聞こうならば殺しますよ__」
石崖には聞こえなかったみたいで、何か言おうとした。
しかし私が小声でこれ以上聞かないように、へたしたら殺されるかもしれないことを話すと固まった。
マスターはにこりと私に笑いかけ「ありがとう」と言った。
そして、また話しだした。
「ルール説明です」
続きは次回。
ついでに聞きますが、私小説書くの上手くなりましたか?
おしえてちょうだい♡((キモ
生き残れるのは一人だけ~チーム対抗ゲーム「隠れ鬼」その2~
「第二ゲームは隠れ鬼」
隠れ鬼……。
小さい頃はやったけど、最近はやってないな。
「ルールは簡単。30分間この街の中に隠れ、鬼から逃げてください」
「もう少し詳しく教えてください」
神堂さんがそう言うとマスターは詳しいルールを教えてくれた。
「鬼の走る速さは、あなたたちの足の速さの平均に設定してあります。そのためよっぽどのことがない限り捕まらないと思います」
よっぽどのことがない限り捕まらない……。
捕まらないならこの隠れ鬼をする意味がない気がするけど。
グダグダ考えてても無駄だから聞こうかしら。
「捕まらないんじゃ意味なくないかしら?」
私は不思議に思ったことを率直に尋ねた。
「そのとおり。なので5分ごとに鬼を一体ずつ増やしていきます。そうすれば終了5分前には6体になります」
6体になるなんて……。
隠れる場所は慎重に選ばないと、ヤバいのかもね。
「そして、チーム対抗という事でチームを決めていただきます」
そうか、チーム対抗隠れ鬼だからチームを作らなければいけないのか。
「では2人一組のチームをつくってください。つくれたら座ってください」
その声を聞くとみんなは仲の良いもの同士で組み始めた。
私は隣の柚希にチームを組もうと目を向ける。
柚希は私が見ていたことに気づくと、こくんとうなずいた。
私たちは手を握り合い座った。
間もなく他もチームを組み終えた。
それぞれのチームを見ると予想していた通りだった。
私は柚希と組み、石崖さんと立画さん、長野さんと神堂さんというようになった。
マスターは座った順に番号を振っていった。
私たちは1番で石崖チームが2番、長野チームが3番だ。
マスターは全チームに番号を振り終えると、また話し出した。
「このゲーム中は今のチームで動いてもらいます。チームの仲間とどこに隠れるかを相談し、隠れてください。この際相談する時間と隠れる時間を合わせて5分とります」
5分あればいいところも見つけられそうね。
でも柚希の足の遅さと体力が持つかが心配だな。
「5分経てば今いるこの場所から鬼が出現しあなたたちを探し始めます。そして次から出る鬼たちもここから出現します」
「なるべく遠くに行った方がいいんだね」
さっきの言葉を聞いていたボソッと柚希がつぶやいた。
「これで説明は終わりです。さあ!皆さん隠れてください!」
マスターが両手を上げ叫んだ。
私と柚希は立ち上がり、他の2チームとは違う方向に走り出した。
次回から隠れ鬼本番です。