苦手分野の曲パロに挑戦するシリーズです!
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目次
くらべられっ子
あぁ
くらべられっ子 くらべられっ子
「梨沙、テスト何点?」
「95点!」
「あらすごいじゃない!頑張ったね」
「うん!次は100点目指す」
「頑張れ」
梨沙とお母さんの会話が聞こえる。
私は花音。
梨沙は私の双子の妹だ。
「…はぁ。花音は?」
ぎくっとする。
「え、えっと…80点」
「はぁ。なんで点低いのよ。勉強しなさい」
「…梨沙と5点しか違わないじゃん」
「わがままね。今から勉強してきなさい!」
お母さんの舌打ちが響いた。
胸の奥が、じん、と痛む。
最近、夜眠れない。
体が重い。
笑い方も忘れちゃったみたいだ。
こんな時、梨沙より点が高くても低くても同じでも怒られる。
くらべられる。
とっくに知ってるよ。
|あの子《梨沙》より劣ってるのは言われなくても解ってるよ。
「花音は頭が悪いわね」
「梨沙、すごいじゃない!」
「花音は勉強してなさい」
「梨沙、ご褒美にアイス買おうか!」
「花音は…」
「梨沙は…」
だから比べないで いや比べんな!
__「私をほっといて。」__
「は?なんて言ったの。早く勉強してきなさい!」
背中を押されて、思わず転びそうになる。
|左側が痛いから《息が苦しいから》 困るのよ
何となく差を感じて
生きてたけど背伸びしていた
「学校行かなきゃ…勉強、しなきゃ、…じゃないと…また、くらべ、られる!」
A「これどうやって解くの…?」
B「イライラしてきた…」
C「できないよ…」
D「あーあ、また間違えちゃった」
E「私の存在って意味あるのかな?w」
F「はぁ…もう疲れた」
G「勉強しなきゃ…比べられる…」
どの選択肢を選んでも
「失敗ばっかしちゃってる。」
気付いたら指が震えてた。
ノートの文字が読めない。
呼吸が浅い。
また|怪我しちゃった《泣いちゃった》
「うぅっ…」
「何で泣いてるの。勉強しなさい!」
「…」
「痛いの痛いの飛んでけ。」
_「花音、頭悪いわね。勉強してきなさい!」
_「梨沙、また100点じゃない!頑張ったわね」
思っても意味無いこと頭によぎって
下して いつの間にか泣きだして
「うぅっ…何で比べるの?」
怒られることにも泣くことにも、もう疲れた。
何をしても軽くならない。
心の中が、だんだん空っぽになっていく。
トドメ刺せたらどれだけ楽だろう
「捨てられたいな。」
くらべられっ子 くらべられっ子
とっくに知ってるよ
「お前の妹、めっちゃ頭良いんやろ?」
「…え、めっちゃってわけでもな…」
「そのことを自慢しまくってるらしいぜ。キモ」
「…!」
__「そんなの嘘なのに。」__
大切なモノ馬鹿にされてしまう運命なんだって
だから諦めたよ もう諦めた
「私をほっといて。」
『勉強しなさい』
『頭悪いわね』
『キモい』
『馬鹿』
_夢、だった。
だけど夢に出てくるの 可笑しいよね
ちょっとだけ 少しだけど
"ありのままで"向き合っていた
V「失敗しちゃった…」
W「何だか痛い」
&「もうやだ」
X「苦しい」
Y「私無理してたのかな」
Z「比べられたくない…」
どのチームに属してみても
「失敗ばっか目立ってる。」
「馬鹿ね」
「…」
「勉強しな」
「…」
「返事しろ」
「…!」
あれ?__「悪化しちゃった。」__
胸の奥が冷えていく。
感情が動かない。
ただ、疲れた。
「暗いの暗いの怖いな。」
思ったら身体一つでさえ動かなくて
「え…なに、これ…」
「動かないよ…」
「何で…」
「勉強、しないとっ…」
蓋して 好きなことも霞むから
_「私、こういうのが好きなんだ!」
_「そんなのより、勉強しなさい!」
となりの彼女 旗を上げていた
「眩しすぎるわ。」
くらべられっ子 くらべられっ子
それでも生きてるよ
「…」
「どうしたの花音?」
「梨沙…」
「?」
「なんでも…ない」
お母さんの小さな舌打ちが胸に刺さって、世界の音がすっと遠のいた。
自分の呼吸だけがやけに響いてた。
シュッ…ポタポタ
「…!何やってんの!?何で腕切ってんの!?」
自分でも、よくわからなかった。
身体が勝手に動いたみたいだった。
スタスタ…バタン
「あ…行っちゃった」
大した結果も出せないのに図々しく生きてるよ
だから息を吐いて 口を塞いだ
「私をほっといて…!」
そしたら瞳閉じるの 終わりだね
平行線から交わって
「花音…ごめんね」
「は?」
「…」
ほら全部外側に置いてってみよう
「無理だよ!」
(梨沙は悪くないのに…何で私は…)
あぁ
くらべられっ子 くらべられっ子
とっくに知ってるよ
「あは、」
「どしたの花音!?」
「梨沙、私、死んでくるね!」
「え!?待ってっ_」
声が枯れてた。
明日のことなんて考えられなかった。
ただ全てが重くて、苦しかった。
最後の日まで報われそうにないことも解ってるよ
「だから構わないで!話しかけんな!」
「花音…!?」
「私をほっといて!」
「…!」
最初から知りたかったなぁ 嫌いになっちゃった
くらべられっ子 くらべられっ子
私に言ってるよ
周りが何にも見えなくなって勝手に決めつけてるよ
だから思い出して もう忘れんな
「本当は大好きだって。」
息を止めていた君を 抱きしめて
「花音…!」
「えっ?梨沙?」
「大好きだよ。」
「…!」
二人は手を繋いで_
初めての曲パロなのでちょっと下手かもです…!許して!!