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目次
ある音楽塾では……?
#Prolog
『こんにちは~!saraです!』
『Rutoっす!』
『れ~とだよん!』
『真乃です!』
『Ritoですよ~!』
『『『『『start music!』』』』』
有名ボイストレーニング会社のボイストレーナーの日常覗いてかない?
良い顔してさ~sara過去編
僕がstart musicに入社した訳
昔の僕は音大生だった。
夜は、夜の町を歩きながら夢を探すのが日課だった。
ナンパや勧誘すごかったなぁ……。全部断ったけどさ。
ある日の夜。ちょうどら大学を卒業した僕は夜の町を歩く。
__「ちょ…。やめてと言ってますよね?」__
女の人の困った声が聞こえる。
僕はすぐさまそこへ向かった。
そこへ着くなり僕はこういった。
「Hey。俺の女になんか用?」
今の僕はブルーアッシュのウルフカットの髪に派手な格好をしている。
「なにって、この嬢ちゃんが遊んでくれねえんだもん」
なに言ってるんだと言いそうになったとき、彼女が小声で言った。
__「ここから遠回りをして、私の会社まで連れていってくれませんか?」__
と。
僕は勿論はいと言った。
「俺の女が困ってるだろ?散れよ」
「はぁ?散るもんか」
「なら……。」
--- 「走り去ってやるよっ!」 ---
そうして、彼女の会社に着いた。
---
「ありがとうございます!私ここの会社の真乃と言います!」
彼女は真乃といい、ここの会社のボイストレーナーで、採用担当。
そういうことで、僕は音大生だった。ということを彼女に打ち明けた。
「君さ、内定もらえてるの~?」
「いいえ。」
「じゃあここで働かない?」
「えっ…?良いんですか?業界1のstart musicに、僕が。」
「いいの。君のこと、LIVEで見たことあるし。」
「僕の活動知ってるんか…。」
「なめないで~?私こう見えても23だから~」
「#writer.harmony.の傍ら、|Clock×2《クロッククロック》でボーカルとギターしてるんでしょ?」
全部知ってるじゃん……。通ってたことあるからか…?
「不思議な顔してる~(笑)良い顔してんのに~!」
「ここのLIVEの演奏してくれてたじゃん!」
そうか。そうだった。
年齢が21のとき、こことコラボしていたことがある。
相当有名になったんだろうか……。
当時はそう思っていた。
そして、僕はstart musicのボイストレーナーになった。
---
ボイストレーナーになってから、一年。
僕はLIVEにも出させてもらって。順風満帆な人生だ。なんならいま死んでも良いくらいだ。
新しい妹や仲間にも恵まれ、夜を彷徨っていた僕よりも幸せだ。
そして、これからもこの幸せを切り開いて、新たな幸せを僕は掴んでゆくと決めたのであった。
あの人に憧れて~真乃過去編
私には憧れの人がいた。
その人は年下だけど、すごいバンドに所属している。
その人の名前は
「|Hanu.《はぬ》」さんと言う。
バンドグループ「|Clock×2《クロッククロック》」のキーボード担当だ。
何回もLIVEも行ったし、握手会だって行った。グッズも出来るだけ買った。
そんな私ももう、大学四年。
夢はボイストレーナーだったから、
就職する会社を探さなくてはならない。
---
私が就職活動を始めた頃には、もう難関で知られている大手のstart musicの採用説明会しか枠がなかったんだ……。
ここで出来なければ私は夢を諦めるつもりで挑んだ。
たしか、採用担当はRutoさんだったっけ?
自分の名前、長所、短所。
自分の全てをさらけだす。
合否発表の日が待ち遠しい。
そして、合否発表。
私は合格していた。
そのつぎの日から音楽インストラクターとしてstart musicで働き始めた。
---
気付けば私は23歳。
ある夜に町を歩いていると、派手な男二人にナンパされた。
でも、話を聞いた感じ、私を遊び相手にしようとしている。
「お嬢ちゃぁん…?遊ぼ~よ…!」
「ちょ…。やめてと言ってますよね?」
大声で言う。
そこへ、派手な格好のウルフカットの男性(?)が来る。
「Hey。俺の女になんか用?」
「なにって、この嬢ちゃんが遊んでくれねえんだもん」
一歩も引かない両者。
そんなとき、私は小声で言う
「ここから遠回りをして、私の会社まで連れていってくれませんか?」
と。
彼も小声で「はいっ…!」
と言ってくれた。
「俺の女が困ってるだろ?散れよ」
「はぁ?散るもんか」
「なら……。」
「走り去ってやるよっ!」
そうして、彼と一緒に私の働いている|会社《start music 新宿校》まで走り去る。
---
「ありがとうございます!私ここの会社の真乃と言います!」
私の名前と正体を言う。
そして、彼は|Clock×2《クロッククロック》のSara.だと言う。
気になる疑問を言う。
「君さ、入社内定もらえてるの~?」
「いいえ。」
えっ?マジか…。だから勧誘する。
「じゃあここで働かない?」
「えっ…?良いんですか?業界1のstart musicに、僕が。」
否、君十分すごい所のバンドだよ?とツッコミたくなる。
「いいの。君のこと、LIVEで見たことあるし。」
「僕の活動知ってるんか…。」
そりゃ知っている。何故なら、推しのバンドのメンバーでボーカルだからね。
「なめないで~?私こう見えても23だから~」
「#writer.harmony.の傍ら、Clock×2クロッククロックでボーカルとギターしてるんでしょ?」
も~すごいなと思いつつ語ってしまうのは、私の悪い癖だ。でも、彼は不思議な顔をしていた。まるで、ここで働いていいのか?と言いたそうだ。
「不思議な顔してる~(笑)良い顔してんのに~!」
またもや、キョトンと不思議な顔をする彼。
「ここのLIVEの演奏してくれてたじゃん!」
これも事実。前のstart Fesで演奏してくれていた。彼はボーカルだが、トランペットや、ギターが出来るから招待したんだ。
今や私も採用担当。こんな招待、何てことはない。
「本当にいいんですか?僕が…。推薦で。家族に驚かれちゃう…。推薦なんて滅多にないし。」
彼は言う。
「いいのっ!もう大学卒業したでしょ?ならいいの!丁度募集してたから」
「…!はいっ!よろしくお願いします!」
そうして、彼はここで働くことになった。
---
私は今、LIVEに出ているほど有名だ。個人活動も出来るようになったし|Clock×2《クロッククロック》のLIVEや|light up!《らいとあっぷ!》のLIVEにもゲスト招待されるほどだ。
それぞれのグループのメンバーと仲良くするなど、これ程夢みたことはあるだろうか。
夢と現実の区別をしなければな、と思いつつ、今の幸せを逃さないと誓う。
俺の行く道は…?~れ~と過去編
俺は、芸術の家系に生まれた
だけどっ…。俺は…、
音楽の道に進みたかった。
だって、俺は絵は下手くそ、造形美も一族の中でなかったからだ。
唯一、音楽の才能だけは一族の中でも一番だ。
---
あるとき、親にこう言われた。
「芸術の道に行かないのなら、ここを出てってくれ。」
と。
その時俺は22。
大学卒業間近。2月だった。
でも、俺は藝術大学にいたから、音楽のサークルや大手音楽の推薦ももらえていた…。
そして、俺はこう言った。
「さようなら。」
と。
---
久しぶりに|家の外《まち》へと出た俺。
さて。金はある。家を買おう。
そして、推薦入社が決まっている会社へと行こう。
あそこなら、俺を匿ってくれる。
そう信じて足を進める
---
ウィーン
自動ドアを開き、中へと入る。
「こんにちは!光屋憂です。君は―」
「|神楽 零都《かぐら れいと》。れ~とだよ…。」
「れ~とくんね!はい。じゃあまずは研修からね~?」
「はいっ!」
ここから、俺の仕事は始まった
---
俺は本家を捨てた。神楽とかもううんざり。
でも兄とは連絡を取っている。
LINE |凉都《りょうと》(兄貴)
凉都「お前仕事の調子はど?」
『そんなにしんぱいすることかぁ?兄貴』
凉都「キツくはない?兄貴こそ仕事は順調!」
『キツくねぇよ。憂さん優しいし、』
凉都「母さんが零都の心配してたよ?父さんはもう口出してないし」
『あっそ…。』
凉都「一回は帰ってこいだとよ」
---
「憂さん。俺一回|本家《神楽》に帰ってみます、」
すると憂さんはびっくりしていた。
「えっ!?大丈夫なのっ?憂さん、心配!」
「大丈夫ですから。」
「そっか…。なんかあったら連絡!帰ってきなよ!」
「はいっ!」
---
カツカツカツカツ
父さんと母さんの部屋の前へと着いたっ。
「失礼します。」
「よくきたな」
「いらっしゃい!疲れてないっ?ゆっくりしていきなさいね?」
「母さん。大丈夫だから。」
「父さん…。俺、一年前に急に家飛び出してごめん。」
「…!」
父さんその時、いっつも厳つい顔なのに、
びっくりしてた。
「俺も悪かったんだ。謝る。」
「……。私も悪かった。キツく言って、他と比べて…。これからはいわないと約束する。家に戻ってきてくれんか?」
「…。でもさ、俺、就職したから、たまにしか来れないけど、戻るよ。」
「ありがとう!あ”りがどう”!」
泣いていた。怖い顔を崩して。
珍しい。その親を抱き締めてやった。
ありがとう…!父さん。
俺、|父さん《あんた》と対等な関係になれた気がする。
俺の中の黒い糸がほどけるように、
父さんと|仲直り《関係修復》できた気がした。
---
「憂~!」
「れ~と!!!迎えに来ちゃった★」
「おいっ!連絡しろよ!」
「君が…。光屋家の憂君…?」
「はいっ!神楽の旦那様」
えっ…?どういう関係?
「そういえばお前には言ってなかったな。
神楽家と光屋家は古くから同盟があってな。交流関係にあったんだ。」
「…?はぁあああああああ!?」
意味わからんて……。
「父さん!?そういうのは子供の時に言ってよ!」
「すまんすまん」
「まぁてことで、れ~とと帰りますね」
「ご苦労。ではまたな」
---
「憂~!なんで言わなかったの…!?」
「いやぁ…。神楽の旦那が言うなというから…。」
「…。あっそ…。早く帰ろうぜ!」
「おう!」
そうして歩いて、埼玉校まで帰った。
---
俺は今、昔より幸せだ。LIVEにもたくさん出て、個人活動もグループ活動もたくさん、頑張っている。
これからもこの幸せを逃さない。
絶対に