編集者:とろしゃけ
マジで他の出さなくてごめん。
違うの、これは多分長続きするし、他のも一応書いてるから!
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目次
第1裁判 裏側
『賭けをする裁判官』
昔、そんな名前で呼ばれていた。
名前は「裏故」(りこ)。
必ず賭けに勝ち、
裁判した者は必ずと言ってもいいほど真実を暴かれる。
いずれにせよ裏故に出会うと終わりだ。
反則も疑われたが、その中で1名の難聴者がその裁判を通り抜けた。
通り抜けた、というか、気に入られた。裏故に。
遺書(ゆいか)。
2人揃って名前の漢字が奇抜だった。
遺書は今弁護士をしている。
でも、加害者側には付かない。
裏故に付くのだ。
普通、裁判官には弁護士は付けない。
裁判員もそれをおかしく思っている。
…まずは遺書と裏故の出会いから言おうか。
私?……さあ?誰だろうね?
裏故「裁判の時間だ。」
賭けをする裁判官、裏故がガベルを叩く。
今回の容疑者は落ち着いている様子の学生だった。
かけられた容疑は「大量殺人」
裏故「何故殺した?」
簡単な問題を問いかける。
遺書「…殺してない」
裏故「じゃあ何故ここに居る?」
遺書「……知らない」
裏故「ふ〜ん…」
裏故がニヤッと牙を出して笑う。
遺書「…ッ!」
遺書が少し怯える。
裏故「面白い。では何故…」
裏故「身体中に血が付いている?」
遺書「…さあ?」
裏故「話にならない。…死刑が良いか?」
遺書「終身刑。」
裏故「……へー…?」
裏故が珍しく目を見開き驚く。
裏故「殺してないのにどうして?」
遺書「私はそれほどの生き様。」
裏故「何を犯した?」
遺書「私は生きる意味が無い。」
裏故「……何があった?」
遺書「親を見た事がない。」
裏故「見た事がない…ねえ…」
裏故「紛らわしい言い方やめてくれる?」
遺書「…ッは…?なんで…」
裏故に睨まれて少し怯む。
裏故「あなたは親を見た事がないんじゃなくて、見ないようにした。」
遺書「…どうしてそう思った」
裏故「皆。17年前の事件を覚えているか。」
遺書「事件…」
───────17年前。
とある一家の子供が放火をした。
産まれたての2歳。
なぜそんな子が放火をしたか?
父のタバコの火が消えていなかったせいだ。
子供がそのタバコを落として、紙に引火させてしまった。
15分後、家が全焼。
母と父は死亡。
その家は事故物件だった。
生き残りの遺書に幽霊が憑いてしまった。
何週間も、そのニュースだけでテレビが埋まる。
今でも伝説の事件として存在している。
裏故「その生き残り子供、後から聞いたけど
『親を見た事を無くしたかった』って。故意だったんだってさ。」
遺書「…で?」
裏故「これを言っても分からない?」
遺書「分からないなあ?」
裏故「あんたがここに連れてこられた理由、それは」
一気に空気が張り詰める。
遺書がどうなるか。どうしてここに連れてこられたのか。
裏故「助けて欲しいから。」
遺書「…ッ」
裏故「図星だ。」
裏故「まあ正確には罪を償いたかったんでしょ。」
遺書が焦る。全て図星だったからだ。
裏故「あなたじゃない本当の犯人が他にいたのに、せっかくだからって自分からそう思われる行動をしたんでしょ。」
遺書「…さすが、賭けをする裁判官。」
裏故「今更後悔して命で償っても、結局意味は無いよ。」
遺書「何が言いたいの。」
裏故「今からでもやり直せるから。」
遺書「は…?自分の親を殺しといてなんでやり直せると?」
裏故「あなたの殺しは正当防衛。」
遺書「な訳ないって!!」
手が震えている。気付かれたくなかった真実に触れているから。
裏故「あなたは全身血まみれ。でもそれは」
遺書「やめろ!!」
裏故「親からつけられた傷を隠すため。」
遺書「な、ん…で…全部わかんの…」
遺書が諦めたように崩れ落ちる。
裏故「さーね?」
裏故「ところでさ、」
遺書「…?」
裏故「私の弁護士にならない?」
ちょ、安心してくれ。明日は他の出すから。