此処は、居場所をなくした怪異と呼ばれる者共の集う場所。
其処では怪異が住み着いているようで…
続きを読む
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
参加型 怪異神社
此処は、怪異と呼ばれる者共の神社。
そんな神社には、ある幽霊が住み着いていた…
「…よく寝た」>
私はそう言いながら、朝の日差しを浴びながら起き上がった。
そして、神主さんの仏壇の方に向かった。
「おはよ」>
そう言っても、返事はない。1人なんだから、当たり前か。
今日も、参拝客が来る。準備をしなければ。掃き掃除をしていると、しゃがれた声が聞こえた。
<「アリさん?朝から掃除なんてご苦労だね」
近所の幸子さんだ。癌で死んだあと、よく来てくれるようになった。今では、私の名アリを呼んでくれるのは、幸子さんぐらいしかいない。
「いえいえ。」>
<「神主さんも、立派な人だったものね」
「帰ってきてくれればいいですよね」>
幸子さんは、参拝を終えて帰って行った。幸子さんが帰って、私1人きりになった神社は、やけに暗く見えた。
主人公 アリ
■■■■■■■死んだ霊。猫の擬人化で、尻尾は二股。黒髪でショートカット、後ろ髪は長めでひとつ結び。黒と赤の着物に、メイドエプロンが付いている。赤と黒の太い縄で、たすきをしている。縄の先端には鈴がある。怒ったことはないらしい。
怪異神社の参拝客OR同居人を募集します。
コピペ用
名前
年齢
性別
種族
容姿
性格
sampleVOICES
その他設定
死因
死因バレるかバレないか
死因バレるのはいつ?
同居になるか参拝客か
怪異神社 第2話線香
幸子さんが帰り、私は掃き掃除を再開した。
毎日やってることもあり、ゴミはあまりない。
暇なのだ。
<「お嬢ちゃん、1人なのかい?」
女の人の声が聞こえた。
「誰です?」>
もし危ない怪異なのであれば、この神社は私が守らなければならない。
私は、植物の支柱をやり替わりに持ち、声の方に向けた。
<「怪しい者じゃあないんだよ。そんなに警戒しないでおくれ」
女の声は、猫撫で声で言った。
「何の御用で?」>
私は警戒を解かず、声の方に歩んでいった。
<「ちょいと参拝しに来ただけさ」
「参拝?分かりました。どうぞ」>
賽銭箱の方に行くと、花魁のような女がいた。…でも、此奴は死んでる。とっくの昔に。
<「ここの神主さんには世話になったんだよ。借金まみれの私を助けてくれてさ」
「へぇ。」>
神主さんの話を出され、警戒が解けた私は、支柱を置いた。
<「神主さんはもういないのかい?」
「…はい」>
<「残念だねぇ。1人でも頑張りなさいね」
その女は、参拝した後、帰って行った。砦をくぐり抜けると、女の姿はなかった。
怪異神社 第3話 獣耳の少年
さっきの女が帰り、庭の手入れをしていると、子供の気配がした。
「どなたですか?」>
<「遊びに来たの。」
草むらから、キツネのような、猫のような耳を生やした少年が出てきた。可愛らしいその少年は、狩衣を着ていて、平安時代を思わせるのだった。
その可愛らしさに、少しだけ口元が緩む。
「お参りに来たのですか?」>
私はかがんで、少年と目線を合わせながら言った。
<「ううん。いつの間にか居たの。」
少年は首をふりながら言った。
…となると、迷い込んで来た霊か。
「お家は分かりますか?」>
私達の家は、住み着いているところ、もしくは…乗り移っているモノ。
<「分かんない」
こんなとき、神主さんならどうするだろうか。
「お名前は?」>
<「夜叉ロア!」
少年は、明るい声で答えた。
「夜叉ロアさんですね。お家が見つかるように、神様に祈ってみますか?」>
<「うん!」
無邪気な少年…夜叉ロアは社の方へ駆けていった。可愛いなと見つめていると、
<「あうっ!」
少年は石につまずき、転んでしまった。豪快に顔から転けたな。
「大丈夫ですか?」>
見つめてるだけではダメだと思った私は、慌てて駆け寄った。
<「だい…じょうぶ」
明らかに泣くの堪えてる…。可愛いなやっぱり。
傷は…膝に擦り傷だけか。
「ちょっと痛いかもしれませんが、我慢してくださいね」>
消毒をする。ロアは結構痛がってる…。可愛い。
手当が終わると、ロアはたちまち元気になった。
気づけば、もう夕方。ロアをどうするか…。
「家が見つかるまで、泊まっていきますか?」>
<「いいの?」
「ええ。もちろんですよ」>
<「やったー!!」
こうして、ロアと私の生活が始まった
怪異神社 第4話 誰かと居る暖かさ
ついさっき、ロアと同居することとなった。
霊などは、汚れもないので、風呂とか飯は必要ない。ただ睡眠だけが必要なのだ。
ロアは、興味深そうに神社を探索している。仏壇の前を通りがかると、
<「この人、死んじゃったの?」
そう、少し悲しげに聞いた。
「えぇ。数週間前に」>
<「そっか。寂しい?」
「…少し。でも、今はロアさんがいるから、寂しくないですよ」>
なんとか取り繕うために、いつもの笑顔を顔に貼り付けた。
<「じゃあ、よかった!」
ロアは、眩しいほどの笑顔を見せてくれた。
<「そういえば、お姉さんのお名前は?」
「アリです。」>
<「アリっていうの?素敵なお名前だね!」
「ふふっ。ありがとうございます」>
名前を覚えてくれたのが、嬉しくて仕方がなかった。私の名前を呼んでくれる人が、2人に増えたから。
「さぁ、もう寝ましょうか」>
<「え〜。もうちょっと話そうよ〜!」
「ふふっ。いいですよ」>
ロアと布団を敷いて、布団の中に入る。いつもより、布団が心地よい。
<「アリはなんで、ここにいるの?」
「なんででしょうね。最初の記憶はここで、神主さんに拾われたことですから」>
神主さんの顔が頭に思い浮かんだ。優しい、優しい神主さんの顔だ。
「あなたは?」>
<「僕?…僕は…、台風ってあるでしょ?」
「はい。」>
<「その台風でね、僕は…死んじゃった」
「…話してくれてありがとうございます。よく話してくれましたね。」>
辛かっただろうに、素直に話してくれて、ロアが
<「…入院してたらね、お友達はだれも来てくれなくなって、なんか諦めちゃったの。」
「…そうでしたか。悲しかったですね。」>
<「寂しかったけど、もう寂しくないの!」
「よかった。これからも、寂しくないように一緒にいましょうね」>
<「うん!」
そう返事したロアの声は、会った時よりも明るく聞こえた。
怪異神社 第5話 花魁と参拝
涼しい風が吹く夜のことだ。ロアが寝静まったころ、1人の女が砦をくぐって来た。月光に照らされた女は、堂々と社の方に歩いていた。
夜の掃除をしていた私は、その女に話しかけた。
「いらっしゃい。こんな夜分に参拝ですか?」>
<「そうさ。お嬢ちゃん、こんな夜中に掃除なんて、偉いねぇ」
「いえいえ。」>
女は、以前に来た花魁の霊だ(第2話参照)。
<「今夜は涼しいねぇ」
「夏なのに、珍しいですね」>
<「花街も、高い鉄の建物に変わっちまったけど、❛えあこん❜もあるし、便利になったもんだよ」
「最近の文明はすごいですよね」>
花魁と私は、そんな世間話をしていた。
<「お嬢ちゃん、そういえば名前は?」
「アリです。貴方は?」>
<「私は咲花さ。」
花魁は名を告げた後、帰って行った。
気づけば、月は沈みかけ、太陽が昇ってきていた。
砦を潜る前に、咲花は振り返り手を振った。そんな咲花は、太陽に照らされ、前よりも力強く見えた
怪異神社 番外編ファンレター
神社の前に、洋式の封筒が2通…。さて、中身は?
<「ねぇ、アリ!こんなに落ち葉あった!」
木の葉が色付く頃、私とロアは庭を掃き掃除していた。この落ち葉で、焼き芋でもしようかな。そんなことを考えていると、ロアが聞いた。
<「このお手紙は誰の?」
ロアの手には、綺麗な封筒が2つ。
「誰のでしょうか?宛名は…」>
封筒の裏を見てみると、端の方に、【夜叉ロア様、アリ様へ】と両方書いてあった。
「私たち宛ですね。幸子さんからですか?」>
とりあえず、内容を拝借して見ることに。
【すごく続きが気になります、文の書き方が綺麗…】
「こ、これって…」>
**!?ファンレター!?**
「私達宛に来たんですか!?え?!下手くそ作者なのに!?」>
<「待って待って!こんな小説見つけてくれてほんっとうに感謝しかないよ!」
こんな小説を見つけてくれた方には感謝しかないです本当に
「2通目も開いてみます??」>
<「うんうん!」
【タイトルからに感じられるように怪異なんてめっちゃワクワクしちゃいます!
主人公のアリが幽霊なんて最初驚きましたけど自己紹介であってますかね?ひとつ結びのところで想像したら可愛すぎて放心状態でした!
しかも参加型という…私もいつか参加してみたいです!
これからも応援するので頑張ってください!】
「私可愛いですか!?ありがとうございます!!」>
<「ぜひ参加しちゃって!!」
ファンレターありがとうございます!これからも、できればじゃんじゃん送ってほしいです!書く時のやる気の燃料になります!本当にありがとうございます!
ファンレター来て、感動してしまった…
怪異神社 第6話いざ町へ
ファンレター紹介、3通ずつやろうかなあ…。
ピ●シブとかで漫画化してくれる人いないかなぁ。(ピ●シブできない)
ファンレターを読み終わり、落ち葉集めを終えると、神社の前を通りすがった若者が、何やら流行りの店の話をしていた。
<「ねぇ、アリ〜!僕、町に行きたい!」
「町ですか?…いいですね!行きましょうか」>
急だが、ロアに言われた頼みは断れない。タヌキさんにもらった葉で、変化をかけ、人間に化けてみた。といっても、耳と尾を消すだけだが…。
ロアは大喜び。そこらへんのキッズ達の服装に変えておいた。私はTシャツにジーパンだけだけどね〜。
私とロアは、手を繋いで砦を潜る。神社は、私が砦から出た瞬間に破られない結界が貼られるから大丈夫だ。 ロアは、とても無邪気にはしゃいでいる。
砦から出ると、うろ覚えで、角を曲がって、まっすぐ歩いて…。何年ぶりだろうか。外に出たのは。嬉しく思いながらも、やっと町へ着いたのだった。
さっそくデパートに行ってみることにした。ゲームセンターという場所で、ロアは大はしゃぎ。お金は、怪異は無限に湧き出す能力を持っているので関係ないが、節約することが本能にあるらしいので、無駄遣いはしない。
すると、
**たっちゃん!早く来なさい!**
**誰か助けて!**
そんな声が遠くで聞こえた。
「ロアさん、行きましょうか。」>
<「どうしたの?」
ちまちま走っている暇はない。戸惑うロアを背負い、私は声の方に走った。すると、中年女性が、5歳くらいの男の子の手を引っ張っていた。
なるほど、誘拐か。
「ロアさん、少し目を瞑っていてくださいね。いいよっていうまで、開けてはダメですよ」>
<「わかった!」
子供がピンチだ。しょうがない、1つ発動するしかないな。
「…ナイトメアストーク」>
ナイトメアストーク…そう、悪夢がつきまとう。
発動した相手の、手を引っ張る女性は、眠る度に悪夢を見る。そして、挙句の果てには、起きていても悪夢の幻を見ることになる。
その女性は、私が呪文を呟いた瞬間に、恐怖の表情を浮かべ、力が抜けたのか、男の子から手が外れた。
「こっちにいらっしゃい。ロア、目を開けていいですよ」>
私は男の子を女性から離した。ロアは目を開けると、いつもの無邪気な顔を見せた。この笑顔、守らなければ。
男の子を迷子センターへ連れて行き、私達は若者の集うカフェでお茶を。
ハッピーエンドで終わってよかった。
次の日の朝、新聞配達の怪異が新聞を持ってきてくれた。
【人間界にて、誘拐犯が緊急搬送された。男の子を誘拐しようとしていた誘拐犯が逃亡し、帰り道に事故にあった。植物状態になっている。誘拐犯には、妖術がかかっており、苦痛と恐怖の表情を浮かべながら、寝たきりになっているそうだ。】
「昨日の方、植物状態になられたんですね…。」>
<「なんのこと?」
「知らぬが仏ですよ」>
<「分かった!」
無邪気なロアに言えない絶対。久しぶりの妖術でしたから…
`生き地獄を生きていって、最後には自分から絶つ。そんなのを見たかったのですけど…ね?`
残念残念
最後怖くしたかったーಠωಠ
読んでくれてる方ありがとうございます!
5話投稿したらすぐファンレター来たの嬉しかったです!ありがとうございます!
怪異神社 番外編ファンレター
ある夜にて。ロアは寝静まった頃のことだ。月に照らされた女が砦をくぐってくる。
<「アリ、ファンレターが来ていたよ」
「ファンレターですか!?」>
<「アンタは本当にファンレター好きなんだね」
「応援されるのって楽しいですから。」>
<「さっそく読み上げようじゃあないか」
【普通に好きです!自分は「怪異」って単語に無意味に反応しちゃうのですが、これは想像以上というか……。自分はこの作品が大好きなので、頑張ってください!
※お世辞じゃないよ!本当だよ!】
「好き!?ありがとうございます!!こんな小説を!!」>
<「まぁ、実際今作者は、祖母の家のマッサージチェアで書いてるものね」
【面白い!語彙力がないので、取り敢えず、すっごくおもしろいです!これからも頑張ってください!なるべく毎日みます!】
毎日投稿頑張ります!(By作者)
「なるべく毎日見てくれるんですか!?感動で涙が…!!」>
<「ファンレターくれる方々はみんな親切だねぇ。」
ここでお知らせ!
ファンレターを投稿したときのメッセージに&応援して頂いた時のメッセージに、ランダムで、幸子さん、咲花、アリ、ロア、作者が出てきます!アリとロアがレアです!
怪異神社 番外編 反応集
番外編ばかり投稿しているのはわけがありまして…ネタ切れなのです!
「好き」って言ったら?右の吹き出しは貴方
---
アリの場合
「好きです!」>
<「ありがとうございます!末永く一緒にいましょう!」
---
ロアの場合
「好き!」>
<「うれしいな!…でも、僕には好きな人いるんだよね」
その好きな人とは…?今後の展開をお楽しみに!
---
咲花の場合
「好きです!」>
<「お客かい?え?恋愛的に?考えさせてもらうよ。」
---
「大嫌い」と言ったら?
---
アリの場合
「大嫌い」>
<「そうか…、ならばもう殺すまでだ。…って違う!違うんです!私が悪いですよね?そうですよね?」
---
ロアの場合
「大嫌い」>
<「最初から君を好きとは言ってないんだけど」
---
咲花の場合
「大嫌い」>
<「まだ返事は出してないのだけれど、気が変わった。サヨナラ」
---
どうだった?
怪異神社 第7話ロアの恋文
この小説、誰かに紹介してもオッケイですよ!!
ある朝のことだ。まだ日が昇っていない頃、珍しく私は眠りから覚めた。横にいたはずのロアは居らず、居間にいるようだった。
「ロアさん?」>
居間の戸を開け、ロアを探す。
机でロアは何か夢中になって手紙を書いている。
誰宛だろうか。生前のお友達かな?
「ロアさん、こんなに早くから何してるのですか?」>
<「な、なんでもない!!」
ロアは、書いてた手紙をくしゃくしゃにして、後に隠していった。バレたくないことかな?
<「本当になんでもないから!じゃあね!」
ロアは、顔を赤くして、物置の方に駆けていった。ロアのいた場所には、くしゃくしゃになったものがたくさんある。全部手紙だ。…危ない怪異へだったらいけないし…ロアを信頼してないわけじゃない!!ちょっと見たくなったというか…、もう我慢したくない!
ついに私は手紙を見てしまった…。
【𛀃𛃴さんへ
いつも素敵ですね。たまに、男の人と対応していることに、ヤキモチを妬いてしまうこともあります。僕はまだ小さいけど、死んでもう数百年経ちます!年上です!だから、大きくなれるはずなんです。大きくなったら、貴方を貰っていいですか?絶対貰いますから!
ロアより 】
最初の宛名が解読不明…。漢字かな?くずし文字は読めないんだよな。ロア、恋文知ってたなんてなぁ、物知りだよ。好きな人誰だろ?応援してあげたいな。
とてとてと、物置から足音が聞こえた。私は慌てて手紙を元通りにした。
<「アリ!!アリの名前って漢字でどう書くの!?」
ロアは焦っているのか、息切れしながら聞いた。結婚するときの、貰っていいですか?って聞くときの許可書作ってるのかな?それとも結婚式の招待状かな?
「愛梨ですよ。」>
<「分かった!」
ロアはまた物置の方に駆けていった。微笑ましく思いながら、掃除を始めた。
怪異神社 第8話 黒い邪魔者
右側の吹き出しに、ロアとアリの言葉いれます!
口調で見分けてください!
恋文の見つかった朝。太陽が眩しい光を散らしながら昇ってきた。砦に鴉が止まった。すると、黒髪の美男子が砦をくぐって来た。参拝客だろうか。
「いらっしゃい。参拝ですか?」>
<「参拝?まあそうだな。」
その美男子はそう言うも、なかなか社の方へ行かない。
「お社はあちらですよ?」>
<「分からないのかい?君と行きたいんだよ。」
「は、はい。」>
何なんだ此奴…じゃないこの方。とりあえず、2人並んで行くことに…。社の方から視線を感じた。ロアの視線だ。ロアからの視線が痛い…。
早くこの時間を終わらせたくて、足早に歩いた。
<「君は美しいね」
「あー、ありがとうございます。」>
棒読みだがバレない。馬鹿なのか此奴は。そうこうしているうちに、社に着いた。参拝をしたあと、
<「君は僕にぴったりだ」
「そーですかねー?」>
<「こんな神社から抜け出さない?」
「嫌でーす。」>
困っていると、ロアがやって来た。ほっぺを膨らませている。可愛い!!!
「こらっ!アリを困らせるな阿呆!」>
<「なんだとこのガキ!」
「落ち着きませんか!?」>
ロアと美男子は数十分言い争った。
<「今日のところは勘弁してやるよ。また来るからな!」
美男子は逃げ帰って行った。私は安堵のため息を着いた。
※ここから、左側にロアのセリフが来ます。
「ロアさん、ありがとうございますね」>
<「え、あ、ど、どういたしまして!」
ロア、顔が赤いな。照れてるのかな?
怪異神社 第9話 ロアの変化
緑の葉が色付く今日このごろ、庭の隅で妖術の鍛錬をしている少年、ロアがいた。
「ロアさん、暑いですし、そろそろ終わりにしませんか?」>
<「まだまだ!僕は変化できるようになりたいんだもん!」
「変化なら、私がかけてあげられますよ?」>
<「自分でやりたいもん!」
頑なに休もうとしない。ロアは変化の術を自分にかけたいのだろうか。
「じゃあ、何かあったら私を呼んでくださいね。すぐ来ますから」>
とりあえず、そっとしておくことにした。
ロアの鍛錬の間、お茶を淹れる準備をしておきましょうか。鍛錬が終わったら喉が渇いているはずですし。
〜ロアSide〜
<「ふっ!えいっ!」
僕は一生懸命に術を出そうと、力を込めて手を突き出した。変化して、大人の姿になるんだ!
そして、𛀃𛃴をお嫁さんにするんだ!
そう決心しながら、僕は力を込め続けた。ずっとやっててもダメだ。少しずつやらないと。
生えていた葉っぱを、綺麗な宝石にしようと、僕は葉っぱの方へ力を込めた。
<「宝石になれ、えいっ!」
僕がどんなに力を込めても、葉っぱは風に揺れるだけ。宝石にしたら、𛀃𛃴にあげようと思ったのに。
この前来た奴(第8話参照)になんて邪魔されないように、𛀃𛃴を取られないようにしなきゃ。
僕はそんなことを思いながら、鍛錬を続けていた。
そんな僕を、夕日が照らしていた。
ロアの好きな人の考察お待ちしています!
怪異神社 第10話 記念も兼ねて
本編が10話もできました!
夕日の光が眩しくなる頃、社にロアが帰って来た。ロアは怪異だから汗をかいたり汚れることはないけれど、ヘトヘトだった。
なので、冷たい麦茶を出してあけだ。ロアは、それを飲みながら言った。
<「変化の術にコツってある?」
「コツ…ですか。よりリアルに変化後の姿をイメージすることですね!」>
<「分かった!」
よほど、変化ができるようになりたいんだろうな。
その後、ロアと色々な会話をして寝た。
〜ロアSide〜
夜、深夜1時くらい、やっとアリが寝た。こっそり鍛錬しようと、僕は庭に出た。
庭の奥の方に行き、変化後の姿をイメージし始めた。夜の空気は冷たくて、僕を邪魔するように吹き抜ける。でも、僕は気にせずにイメージを続ける。
<「僕よ、大人になれ!」
何の変化もない。そして、激しい雨が降ってきた。悔しかった。雨が降っても、続けるしかない。
ふと、地面を見ると、水たまりができていた。その水面には美少年ではなく、美男子が映っている。ロアは試しに、腕を動かしてみた。すると、水面の美男子も同じ動きを同時にする。
<「僕、大人になれた!!」
つい僕は、はしゃいでしまった。真の大人になるなめには、冷静にならなければ。雨も止み、僕は変化に励んだ。
最後に、アリにあげようと思って、葉を綺麗な赤い宝石に変えた。
もうすぐ日の出だ。太陽が顔を出し始めている。
僕は社の方に駆けて行った。ちょうどアリが庭の掃除を始めている。
<「アリー!!!これあげる!」
アリに向かって、宝石になった葉が乗っている手を差し出した。
アリはこっちに気づくと、微笑んで
「まあ、綺麗な葉っぱですね。」>
と言った。僕は、まさかと思って自分の手のひらを見た。そこに乗っていたのは、オレンジと黄色の、しわしわな葉っぱだった。
しわしわな葉っぱでも、アリは綺麗と心から微笑んでくれた。でも、そんなアリとは対照的に絶望の底にいた。
差し出している手は、小さい子供の手に戻っている。こんなんじゃ𛀃𛃴に好きになってもらえない!
<「で、でしょ?頑張って探した…から」
さっきのアリの言葉に声を振り絞って答える。今、自分の顔はどうなっているだろうか。ぎこちない笑顔になっているだろう。
アリの瞳に映った、ぎこちない笑みには見覚えがあった。
怪異神社 第11話 嘘笑
今回はロアSideです。
アリの瞳に映っていたぎこちない笑みが、頭から離れない。 僕は、ぎこちない笑みをここ最近ずっと見ている気がする。
𛀃𛃴に会ってからずっと。参拝客が来てもそんな笑みを見ている気がする。
ぎこちない笑みをしてるのは、僕じゃない。
昼、そんなことを考えながら変化の鍛錬をしていた。夜はできていなのに、なんでできなくなったんだろう。
「そろそろ休憩しませんか?」>
アリの声で、ふっと我に帰った。
<「うん。」
アリは、僕に冷たい麦茶を出してくれた。
社の中の居間に、さっきの葉っぱが飾ってあるのが見えた。少しだけ、力が抜けた気がした。
「鍛錬もほどほどにしてくださいよ?」>
<「分かってるよ!」
僕は、アリに心配されて少し嬉しかった。だから、元気よく返事をした。
ネタ尽きました。なんか怪異神社のキャラクターにさせてみたいこととかないですか??
怪異神社 番外編 祭り
日の沈んだ今日、砦に謎の張り紙が貼られていた。
「はぁ、勝手に貼り紙は禁止と言っているのに…。」>
私はその貼り紙を剥がし、手に取る。
【贄怪祭り!】
「今年も生贄が…?物騒な祭りですね。」>
<「え!?お祭り!!??」
祭りという言葉に反応して、ロアがこちらに駆けてきた。偶然にも、今日が開催日だ。
「行きたいですか?」>
<「うん!うん!」
ロアは元気よく頷く。しょうがない、行くとしようか。
私とロアは、砦をくぐり、街へ向かった。怪異町なので、人間に化ける必要はない。
街には、屋台が並んでいて、キラキラと大きな星のように輝いていた。
ロアは大はしゃぎで、目をキラキラ輝やかせている。
「何か欲しいものはありましたか?」>
<「…ねだっても、いいの?」
「いいんですよ、遠慮なくどうぞ」>
そう言うと、ロアは私の手を引いて、お目当ての屋台の前まで連れて行ってくれた。
「とるこあいす…?人間界からの品ですか。」>
私はその屋台の店員に銭を払い、ロアははしゃいでいる。
すぐに貰えるもの…と思いきや、中々くれない。交されてる。ロアはトルコアイスが初めてなので涙目だ。私に助けを求めるように、見つめてきた。
「取れないなら、取ってあげましょう」>
私はひょいとトルコアイスを取り、ロアに渡した。
店員はあっけらかんとしていたが、私とロアは屋台からまた歩いていった。
ロアは涙目だったのがすっかり笑顔になった。ロアが心から笑えたときだけ、私も心の底から笑えた気がした。
「花火、見に行きますか?」>
<「花火?」
「爆音を鳴らしながら、お空に少しだけ咲く花のことです。」>
<「見てみたい!」
私とロアは、花火会場へ向かった。
でも、背の高い怪異でいっぱいで、前が中々見えない。ピンク色の花火が打ち上げられたとき、
すると、後から誰かに、ひょいと持ち上げられた。またあの時の黒い美男子かと思い、恐る恐る振り向くと、白い髪に白い獣耳の美男子がいた。
「え?」>
<「ねぇ、アリ!僕、大人になれたよ!!」
その美男子は、低い声だが子供のようなしゃべり方で言った。
「まさか、ロアさん?」>
<「うん!」
ロアに持ち上げられて、姫様抱っこされてるので、ロアへの感謝よりも恥ずかしさが勝った。
「ちょっ、重いですよね?降ろしていいですよ〜!」>
<「羽毛みたいに軽いけど?それに、せっかく大人になれたから堪能しなきゃ!」
乙女心を分かるようになってほしいものだ。…ってかロアには好きな人がいるし、初めて?のお姫様抱っこは私じゃダメでしょ…。
照れる私を、花火の光が包みこんだ。
花火が終わり、神社へ帰る時も、ロアは降ろしてくれない。そのまま帰ろうとしている。街征く人が、こちらに目を向ける。ロアの美を褒めたたえる声と、私への嫉妬の視線。なんか痛かった。
神社まであと少しというところで、日が昇り始めた。日が昇ると、ロアは私を降ろしてくれた。
その途端、ロアはいつもの姿へ戻ったのだ。
<「鍛錬したら、夜だけ大人になれるようになったの!実際、死んだ年数とかで行くと、僕の方が年上だもん!」
「頑張ったんですね。お疲れでしょうし、次は私が運びましょうね」>
私はロアにお姫様抱っこ返しをした。
<「やめてよ〜!恥ずかしいってば!」
ロアは顔を赤くして照れている。
「せっかくですし…ね?」>
ファンレターありがとうございます!!
コラボした!!
Asami126さんとコラボしました!!
私のユーザーページのリレー小説でコラボしました!
Asami126さんの小説も読んで見てください!めっちゃ面白いですから!
みなさん、リレー小説見てみてね!
怪異神社 第12話 宣伝と秋の始まり
ロアSide
ある三日月の夜、ロアはいつもの鍛錬場所にいた。
なぜ夜しか変化できないのかを考えながら、変化の鍛錬をしていた。
いつものように、自分に変化をかける。
問題なくできる。昨日のお祭りも、問題なくできたのだ。
でも、夜にアリと会うには…。そうか!起こせばいいんだ!
「ロアさん、どこですかー?」>
社の中から、僕を探す声が聞こえる。
<「ここだよ!!」
僕は風を切ってアリの方に走った。
僕がアリの目の前に来ると、アリは驚きながら言った。
「まぁ!ロアさん、変化が上手くできていますね!」>
<「でしょ!頑張ったから!」
「でも、夜中に起きていてはダメですよ!」>
<「はーい。」
アリSide
まだ3時だ。まだ寝れそう。疲れたし寝るか。
私とロアはまた布団に入った。
いつも寝る時、私は横向きに寝るので、ロアは私の背中にきゅって抱きついて寝る。
小さいので抵抗はないが、今のロアは大人です。でも、抱きついて寝ます。
私の方が小さし弱い(力が)ので、なんか外から見たら誤解されかけます。
<「僕ね、頑張って、いつでも大人でいられるようになるからね!」
ロアは張り切る声で言った。
「応援しています」>
宣伝です!!
私、余命1年の私(Asami126)さんとコラボ致します!!
リレー小説から見れますので、ぜひ見てみてください!