死神、悪魔、天使、神。それらは本当に存在するのだろうか________死を1年間回避する代償に七不思議を解決するという簡易契約を結んだ主人公。行き過ぎ仲間たちのケタ違いホラー&コメディー&恋愛小説開幕!
続きを読む
閲覧設定
名前変換設定
この小説には名前変換が設定されています。以下の単語を変換することができます。空白の場合は変換されません。入力した単語はブラウザに保存され次回から選択できるようになります
1 /
目次
簡易契約の死神ちゃん 第一話:死んだ!?
この学校には、七つの心霊現象…いわゆる七不思議が存在する。ある少女は、今日もまた、一緒に逝く相手を探す。
「ちょ…琉斗、待てって!」
「うるさい!今日こそ遅刻したらやべーんだよ!購買でメロンパンが食えなくなる!」
そう叫んだのは俺、白金琉斗。学校で有名な遅刻常習犯だ。
なんとか校門をくぐり抜けたが、ホッとしたのもつかの間。
昇降口の前には面倒臭い風紀医院の奴らが立っている。
「うわっ最悪だ。どうする琉斗?」
そう聞いたのは親友の青山スバル。勉強が得意な優等生だ。
コイツが遅刻してるのは俺のせい。待ち合わせしてたけど俺が寝坊して、気づいた頃にはこの時間だ。でもその間スバルはずっと待っていてくれた。そういうとこがいい。
「うーん、腹が痛いって誤魔化して入るか?」
「一理あるか?やってみよう。」
てくてく
風紀「身だしなみを確認するから、止まって」
琉「俺、今腹痛がやばいんだよ。頼む!行かしてくれ!」
風紀「はぁ…嘘でしょう。どうせ。ほら止まりなさい。」
ヤベェ!どうしよ!必死にスバルを見たその時、
ス「お願い、風紀ちゃん。行かせて。」
こっこれは!スバルのイケメン誘惑顔!学校屈指のイケメンとされるスバルは、
女子からの人気がえげつない。だからその結果、ほら。
風紀「ま、まぁスバル君が言うなら…」
と、道を開ける。スバルが👍サインをしてきた。ちょっとイラつくけど今はそれどころじゃない。担任に『次遅刻したらお前の好きなメロンパン買わせないぞ』と恐怖の発言をくらったからだ。
「よし、行くぞ!」
気を取り直して階段を駆け上がる。
すると、前の方に小柄な体が見えた。あれは…
「あっ花枝!」
その女子は振り返り、「あっスバル君!りゅーちゃん!」と言った。
「ってめ、その言い方止めろって。男子なのに恥ずいわ!」
俺はいつも思ってることを言うが、彼女はへらへらと笑う。気楽だよなぁ、コイツ。
「てか、いそがんと私らみんな遅刻だよー。急ご!」
8時18分…ホームルームは20分から。ヤバい。
「よし、全力ダッシュだ!」
だが…
「あっ!?」
琉斗の足がもつれた。
(あれ?なんだこれ。世界が逆さに…)
ガン、ゴン
鈍い音がした。
スバルと花枝は恐る恐る目を開ける。
「…!?」「りゅー…ちゃん?え?」
そこには血まみれの琉斗の姿があった。
最後に恐怖に持って行きました!さーて、次にメイン人物死神ちゃんが登場します!お楽しみに⭐️
簡易契約の死神ちゃん 第二話:死神ちゃん
?「_、______あ、来たな」ふわりと窓から飛び降りる。少女は仕事に向かう。ある男児が見えた。
今回はめっちゃ長いです!全部よんでね⭐️
「琉斗!おい、琉斗!」「りゅーちゃん、しっかり!」
さっきからそう叫ぶのは、(前)青山スバル、(後)桃縄花枝。
琉斗というのは、俺、白金琉斗。学校でも有名な遅刻常習犯だ。
てゆーかこいつら、何でさっきから叫んでんだ?
聞こうとした時、体に激痛が走った。
「っっ!?ウウウッっっっ」声にならないうめき声が出てくる。
必死の思いで視線を上げると…血?赤黒くて鉄臭い液体が見える。これってまさか…
(俺…死んでんの?)
意識が薄れる______
?「____…ーい。おーい。」
「…」
?「おーーーーーーーーーい!!」
琉「わっっっっっ!なんだよ!」
ガバッと起き上がる。反射的に辺りを見回した。
なんだここ。見たことない。
洗練された家具や、綺麗な花。見たことのない文様のタスペトリーが飾られている。
俺の寝てたベッドも不思議な色をしている。
そして、隣には、知らない女子がいる。その女子は唐突に話し出した。
「よかったぁ。やっと起きたよ。“逝く”人自身の内面意識がなきゃ、仕事の意味ないもん。」
…?逝く?内面意識?なんだそれ。
「あのさ、ここがどこで、お前が誰なのか先に教えてくんない?」
先にそう聞いておく。
「あっ言ってなかったけー?なら、じゃあ自己紹介ねっ」
と返す。コイツ、花枝に似てるな。
「私は死神ちゃん。その名の通り、死神だよ。死んだ人をあの世に連れてくのが仕事。
ここは、三途の川ならぬ三途の家。ここで死んだ人の内面意識…まぁ、精神が戻るまで待機して、その後三途の川に向かうの。」
超スピードで説明された。が、俺の脳が追いついていない。
「え?死神?三途の…って、やっぱり俺、死んでるのか?だけど生きて…は、内面意識?は?」
理解しようとすればするほどこんがらがる。
「ふふっ。簡単に言うと、貴方は死んで、私が迎えに来たって訳。」
「…は!?じゃあ、どうするんだよ!戻れないよな!?」思わず叫ぶ。
「あったりまえじゃん。死んだんだから。」
「マジかヨォ…」
へたっと座り込む。
そんな俺を、彼女が…死神ちゃんがまじまじと見る。そして、思い切ったかのように口を開いた。
「ねぇ、君、幽霊って興味ある?」
「へっ?」
「だーかーらー、興味ある?って聞いてんの。」
幽霊…まぁ、なくもない。「それなりにね。ガチ勢じゃないけど」
「ふーん…」観察するようにもう一度俺を見てから死神ちゃんは、
「君、ここから出たい?」「勿論!」即答。「ならさ」
「七不思議、解いてよ。君の学校の。」
「な…七不思議?なんでそれが…」
「簡易契約だよ。『以後、白金琉斗は、1年間死人認識を遅らせるとし、代償として七不思議を解決する。』これでいい?」
なんだよ、それ。でも…
「生きるため…なら。詳しく聞かせろ」
俺は、簡易契約を結んだ。
琉斗が簡易契約を結んだよー!次は七不思議の説明!次も見てね!
簡易契約の死神ちゃん 第三話:七不思議
幸せなのに、不幸を演じる。不幸なのに、幸せを演じる。人間なら、そんな感情があるかもしれない。幽霊の類いならどうだろうか。周りに合わせ、周りの求める自分になっているのだろうか。少女は、今日も偽りの笑顔の面を貼り付け、逝きる。
琉斗「んで、七不思議って具体的になんなんだ?」
死神「えっそんなのも知らないの?君本当に人間?」
琉斗「失礼なっ。そうじゃなくて、七不思議は何があるんだって聞いてるんだよ!」
さっきからそんな茶番を言いあってるのは俺、白金琉斗。学校の遅刻常習犯だ。
と、死神ちゃん。その名の通り死神だ。
俺が何故今死神と会っているのか。それにはれっきとした理由がある。
俺は、いつも通り遅刻スレスレで登校していた。
親友の青山スバルと桃縄花枝と会い、教室に向かっていた。
ここまでは普通だが、その後大変な事が起こった。
俺は階段を駆け登っている最中、転んで落ちて、死んだんだ。
俺はそのまま意識を失い、気づいたらここに居た。
そうしたら、彼女…死神ちゃんがいたんだ。
彼女の仕事は、死んだ人間をあの世へ連れて逝くこと。
死神ちゃんは死んだ俺を仕事通りあの世へ連れて逝こうとしたんだ。
だけど…彼女はなんと、俺の成仏されるまでの期間を1年間伸ばし、代わりに学校の七不思議を解決するという簡易契約を持ち掛けた!
そして俺は情け無い事に簡易契約を結んでしまった。
まぁ幽霊は嫌いじゃないし、ペナルティーはそこまでなさそうだ。
「ちょっと、琉斗くんったら聞いてる?」
「あぁ、ゴメン。脳内読者に解説してた。」
「なにそれ…」
…なんで幽霊とこんなに会話が続くのか、意味はまだ分からない。
「んま、それでさ。君の通っている市立單篇(たんぺん)高校、まぁ、略してタンコウには、七不思議があるの。」
「あー、なんかそれは知ってる。スバルが言ってた。」
「その七不思議が、その1:トイレの唯子さん、その2:歩くガイコツ模型、その3:徘徊する幽霊警備員、その4:鳴り響く轟音大太鼓、その5:人を呪う黒い本 なの。」
「ふむふむ。で、6と7は?」
「それがね…」彼女は言葉を区切った。
「まだ、分かってない。」
内緒話でもするかのように、言った。
っっって、はぁ!?
「分からないって…それじゃ七不思議じゃなくて五不思議じゃんか!」
つい食ってかかる。
「あーあー、違う違うぅ。6と7はまだ分かんないのー。あっもしかして君、私が言い出しっぺで七不思議って言ったとでも?鈍感ーっ。能無し〜」
「シンプルに悪口言うなや!普通に傷つく!」
「えー、こんなんでww?」
ったく、なんなんだよ💢だけどなんかガチギレ出来ないんだよな…何でだ?
「そういえば、お前スバルと花枝にあって無いんだっけ?」
「?誰それ。私が連れて逝った名前には無いなぁ。」
「そりゃそうだろ。生きてるんだから。スバルは俺の親友。フルネームは青山スバルで、何でもできる秀才だ。欠点は自分を取り巻く女達を犬だと思ってる事。
で、花枝は俺の腐れ縁だ。お前みたいな性格してるよ。苗字は桃縄。でもな…苗字や生い立ちが書き換えられてるって噂があるんだ。まぁ、そんな訳無いはずだけどな!
…本当にどうしたんだ死神ちゃん。大丈夫か?」
さっきからずっと上の空だ。
「…?あ…れ?なんだ…っけ」
「おい。大丈夫か?おい。」
「…あっっ!ごめんごめん。ちょっと…ね。」
「そうか(ちょっとなのか?)。」
「あー、そういうことで、現実に戻るよっ」
「え?急に!?」
「だって君、遅刻寸前何でしょ?なのに時間取ってちゃあさ。」
「あっっっっ…」
「さああああっ、行くよ!」
「わああああああ!」
意識が途切れる中、死神ちゃんが何かを思い出したのように上着を探る。
「これこれ。これが無いとね。」
内ポケットから何かを取り出し、琉斗の手首に貼り付けた。
そしてまた、意識が途切れた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
〜現実世界〜
「どうしよ…スバルくん」
「どうにもこうにもならないよ…」
ビクピクッ
「…?あっ!」花枝が声を上げる。
「スバルくん!りゅーちゃんが!」
「え…?あっ!!」
「うーん、、、ハッここは…現実世界…学校か?」
琉斗が起き出した。不思議なことに、血は止まっている。
それに右腕には…三途の家で見た不思議な文様の包帯が巻かれている。なんだこりゃ。
「りゅ…りゅ…」2人とも目に涙を溜め、
「琉斗おおおお!」「りゅーちゃああああん!」同時に叫び、琉斗に抱き付いた。
抱き付かれた勢いでお尻を廊下に強打し、ゴツと嫌な音が鳴る。
「って!落ちた時より痛いわ…。」
だがそんな琉斗にはお構いなしに、2人はワアワア泣き叫んでいる。
「おいおいお前ら。生き返ったんだからいいだろ。」
すると2人は泣くのをピタと辞め、
「生き返った?」「ってことは、死んだのを自覚してたの?」詰め寄られて琉斗は、
「ま、まぁな…」と、言葉を濁す。まさか死神の事を言う訳にはいかない。
それなのに…
「まぁな、じゃ、無いよ。ちゃんと説明しなさい。」
頭上から声が聞こえた。最近聞いた気がする。まさか…
「死神ちゃん!?」
「あったりー♪耳はいいのね。」
死神ちゃんはふわと降りてきて、琉斗にそう言った。
死神ちゃんの声はスバルにも花枝にも聞こえたらしく、目を丸くしている。
「り…琉斗?その子は一体…」
そうだ。説明しないと分からないよな。何しろ普通の中学生女児(に見える)が天井から声をかけてきたんだから。
「あぁ、コイツは…」
「私は死神ちゃん!死神の仕事をしてるの。琉斗くんをあの世に連れて逝こうとしたけど七不思議解決のために1年間逝かせるのを辞める簡易契約を結んだんだ⭐️」
「おい!」
そんな説明で分かるかあ!常識な人間が!それなのにコイツらは…
「そう言うことか。」「なるほどお。よろしくね!」
と、2人とも納得している。
…いやマジで、頭大丈夫か…?おかしくなってんじゃないのか?だって普通こんなことを言われたら、こんがらがるよな、俺みたいに。
「琉斗くんは自分が普通って思ってるみたいだけど、結構異常だよー」
頭の中で思った事に答えるな!全く、調子狂う。
なのに何故ガチギレ出来ないのだろう…。
「まぁまぁりゅーちゃん。良い子そうだしいいじゃん。」
「そうだよ琉斗。協力してあげれば?」
「お前らなあ!」
「アッッハハハハハ!」
「笑うな死神ちゃんー!」
賑やかに笑い叫ぶ俺達を、遅刻を告げるチャイムが包んだ。
長いww七不思議、6と7は何なのでしょうか?
あ、そうだ。前書きにでる少女の話。誰だか、わかりますよね?
ファンレターで教えて下さい!感想でも結構です!エサになります!
結局遅刻しましたねー、琉斗達。
さて、次はさっそく七不思議に取り掛かって行きます!最初はトイレの唯子さん⭐️
お楽しみに!
簡易契約の死神ちゃん 第四話:七不思議その一 トイレの唯子さん【上】
この世界は、大嫌いな事には目を逸らす人間と、あえて目を向ける人間がいる。
少女は、辛いことがあると目を逸らし、逃げる。大丈夫、と、言い聞かせながら。
後ろから影が追ってきていることにも知らず。
死「よし、琉斗くん。さっそく、向かうよっ!」
琉「その頭が羨ましいわ…」
ス「頑張れ琉斗」花「いてらー!」
そう会話したのは、俺、白金琉斗と、親友の青山スバル。腐れ縁の桃縄花枝と、死神ちゃん。コイツだけ訳分かんないかもしれないけど、その名の通り死神だ。
俺がこんなこときなったのは、訳がある。
読者の皆さんが1話から読んでいるなら分かる通り、俺は、階段から落ちて死んだ。
そして、三途の家で死神ちゃんと会ったんだ。
本来なら俺はあの世に逝く予定だったんだけど、なんと死神ちゃんは期間を1年間伸ばし代わりに七不思議を解決するようにと簡易契約を持ち掛けた!
俺は簡易契約を結んだが、判明している不思議は五つ。
本当に七不思議なのだろうか…。
「琉斗くん、行くぞよ。」
「ああ、うん。どこのトイレなんだ?」
今回解決する七不思議はその一、トイレの唯子さん。花子さんじゃないんだって。
どうやら放課後の6時になったら、女の子の泣き叫ぶ声が聞こえるらしいが…
ベタなんだよな。あるあるすぎる。
「…琉斗くん?今、あるあるだとか思ったよね?」
「っっっっ!?さ、さぁなぁ?」
「誤魔化そうとしても無駄だよ。嘘下手だね。」
「ったく!いいから発生場所教えろ。」
「はーいはい。唯子さんが出るってのは、ここの北校舎の多目的トイレ。
にしても古いね。ホコリ臭い。君の校舎は綺麗だったのに、何よこの落差は。」
「人の校舎に勝手に文句を…」
「君所有のモノじゃないじゃん。」
「そこじゃねーし!」話が進まない…はぁあ。
「まぁまぁ。まだ5時半だし、しばらく待ってよーよ。」
「そうだな。」
2人で廊下に腰を下ろす。
「そういえば死神ちゃんって、死神だよな?なのになんでそんな服着てんの?」
「そんな服って!?え、ダサい?」
「いや、そういう訳じゃないんだけど、可愛すぎて。いやほら普通黒いローブ羽織ってるイメージあるじゃん。死神って。」
「えー、イメージに囚われちゃダメだよ?」
死神ちゃんはそう言うが、なんかズレてる気がする。
何しろ、紫のシルクハットに紫のグラデーションの真っ白いワンピースを着ているんだから。
「あっでもね、戦闘時には変わるんだよ!」
「せ、戦闘っ?」
「あれ?言ってないっけ。l
「言ってない言ってない。なにそれ。戦いとかあるの?」
聞いたこともない。
「そっかー。えっと、あんまり厄介だったり、向こうから襲ってきたら戦うんだ。」
「えっ!俺そう言うのわからねぇのに…」
なにしろここまで何も言われてきていないんだ。戦力が無い同然だろ、これ。
「…琉斗くんまさか戦力が無いとでもお思いで?なんのために私が居ると?」
「いやいやいや!ってか、心の中で思った事に勝手に答えるの辞めろっ」
「そ。まぁ、戦いの時は陰で見てなよ。最初はだけど。」
「分かった。」
「あ、後。」死神ちゃんは俺の右腕に着いた不思議な紋様の包帯を指さした。
「これ。君はこれを使って戦ってね。詳しい使い方は後で説明するから。」
「あっこれ、戻る途中に貼ってたやつだよな?」
「うん。取り敢えず観察しといて。防水性だからお風呂にそのままでも大丈夫だよ!」
「母さんにバレたらどうする?」
「普通の人間には見えないようにしてあるから。」
「おー、頼もしい!」
なんやかんや話していると、急に多目的トイレの扉がギシッと鳴った。
「おっ…来たかな?」
身構える。
ギィ…ギィィ…ギギギギギ…
ガコッ
多目的トイレの扉が、開いた。
その中には、女の子が向こうを向いて立っている。
花子さんだったら赤い吊りスカートでおかっぱ頭イメージあるけど…
この女の子は青い吊りスカートにミディアムヘアだ。
「お…ゃ……ね…ん…」
ブツブツと何かを呟いている。
俺らより小柄なのに、謎の威圧感がある。
女の子は急に呟きを辞め、此方を向いた。そして、
「あああああああああああああああああああっ」
と、洗脳されそうな声で叫んだ。なんだこれ。変な感じだ。
「おねえちゃん、うばったの、おまえらかああああああああ」
ガサガサの声で叫ぶ。
お姉ちゃん!?なんのことだ!?
「琉斗くん、落ち着いてっ。この子が唯子さんだよ。多分あの見た目からして、花子さんの妹ちゃんなんじゃないかな。」
「ああ…たしかに。そういえば、この近くの女子トイレで花子さんの噂あったけど数年前に無くなったって言われてたな。だから、奪った…って。」
俺は心を落ち着かせ、唯子さんに歩み寄った。
「唯子さん。お姉さんはもう死んだんだ。君も、あっちへ逝かなきゃいけないんだよ」
精一杯の優しい声で言ったつもりだったけど、唯子さんは更に怒りを募らせた。
「しんだの、おまえらの、せい。ころす、ぜったいに。かたき、うつ。」
唯子さんは唸るように言い、威圧感を倍増させた。
(息が…つまるっ…)
酸欠になりかけた状態で、必死に死神ちゃんの所へ戻る。
「馬鹿っ。下手こかないでよ!もう…」
「ご、ごめん…」
「全く。ほら、彼女怒ってるよ。」
死神ちゃんの言う通り、唯子さんは髪の毛を触手の様にうねらせ、周囲の物を巻き込み髪を伸ばしている。
「なんだあれ…」
「あれは幽霊たちの攻撃法“帯式髪”。髪のある幽霊が主に使う攻撃法だよ。」
「ゆるさない、ぜったいにいいいいいいい」
周囲の物を巻き込み、唯子さんの髪は長くなる。
「もう、面倒臭くなっちゃったなぁ。…琉斗くん、今から戦闘体制に入るから離れて」
「あ、うん…」
死神ちゃんはそう言った。今までに聞いたことのない声の真剣さに、ちょっとビビる。
「フィーナ。ヴィーカス。」
死神ちゃんがそういうと、どこからか真っ黒いカラスのような鳥が飛んできた。
カラスに何か呟くと、死神ちゃんの体はたちまち二羽の黒い羽に包まれた。
…そして、数十秒後、死神ちゃんは今までとは違う服と表情で現れた。
死神らしい真っ黒なローブに、大きい鎌。
唯子さんに負けないほどの、威圧感を放っている。
空気がビリビリ震える中、死神ちゃんは一言。
「パーティーの始まりだよ」
長い!ここまでよんでくれてサンキュー!
7月4日に大地震が来るらしい!怖〜。
ファンレターください!喜ぶから!
次は戦闘⭐️お楽しみに!
簡易契約の死神ちゃん 第五話:七不思議その一 トイレの唯子さん【下】
掴めないものを求め続ける。無いものねだりをし続ける。
なんとかなる。きっとそうだ。
そうでも思わないと破裂して全て無くなりそうだったから____
「パーティーの始まりだよ」
死神ちゃんはそう言った。
俺は白金琉斗。自己紹介は省いておく。
今、緊迫とした空気がこの場を流れている。
死神ちゃんと言うのは、死神の仕事をしている少女のことだ。
(詳しい事は前の話を読んでくれ)
今戦っているのは、七不思議1番トイレの唯子さん。
姉の花子さんが成仏されたのは俺らのせいって勘違いしてて…
だけど、死神ちゃんがそれに立ちはだかっている。
いつもはノリの軽くて、ちょっとイラッとくる女子だけど、今は違う。
それほど死神という仕事に執念を抱いているんだろう。
「…おまえ、たたかえる?なら、つぶす。」
「強気な事言うのね。身体は子供なのに。あまり力使いすぎちゃダメよ」
「おまえ…」
ビュン
伸びた唯子さんの髪の毛が、太い束になって死神ちゃんに当たろうとする。
その太さは太ももくらいで、バットみたいだ。
死神ちゃんはそれを簡単に避けて、持っている大鎌を振る。
少ししか振っていないのに、空気が揺れた。
「君の戦闘能力はそれくらいなのかぁ。…さぁーて、次は私の番だね。
痛くて泣いても知らないからね?」
次の瞬間、死神ちゃんが消えた。
いや、正確には見えなくなった、だ。
撒こうとしているんだろう。時々ホコリが舞うが、何処にいるか正確には分からない。
「ちょこまかと…つまらないなああ」
唯子さんがそう言う。
そして俺の方に向き直った。
「おまえも、たたかえる?」
「俺か?…いや、無理だ」
「そっか。なら、ゆうせんじゅんいはこっちだ」
おい、待てよ。これってもしかして…
「おまえさきにころすね」
マジかよ…!
どうすれば良い。俺はまだ死神ちゃんの様な戦闘技術はない。
なら出来ることはただ一つ。
逃げるしか…!
だが、俺は死神ちゃんのように運動神経は良くない。
あっという間に差を詰められてしまう。
「あっ…!」
段差につまづき、転ぶ。
その隙に、唯子さんの髪束に押し付けられた。
「うぐっ」
唯子さんは静かに言う。
「ほんとうはおねえちゃんうばったの、おまえらなんだろ。ほんとうのことちゃんといえ」
静かな圧を感じる言葉だ。
「本当に知らない。俺らはそんな力持っていない」
必死に言葉を絞り出す。考えていることはこの状況から抜け出すことのみだ。
「ほんとう、に?うそだったらただじゃおかないけど」
「嘘じゃない。本当に知らない」
「ちがかったらあのおんな、いっしょにころすよ」
あ…死神ちゃん。アイツ、どこにいったんだ。
無事か?それすらも分からない。
俺が目を逸らした隙に…いやまさか。だってアイツはもう死んでる身なんだぞ。
そんなことあるわけ…
「おい」
冷たい声が聞こえた。
「なんでこたえない?もしかしてやっぱりおまえらなの?ねぇ、んでこたえてくれない?ねぇねぇねぇねぇ」
それはどんどん狂った声に化して行く。
「ねぇ、なんでなの?おしえてよねえええええええ」
うっっ…聞いてると変な気分になる、この声。
ひやり、と、首筋に冷たい感触がした。
そっと振り返ると、そこにはあの髪束が鋭い刃物状にして
俺の首筋に触れていた。
このままだと何が起こるかは分かっている。
___唯子さんに、殺される。
何とか出来ないのか。なんとか。死神ちゃんがいなくても。
そう考えている間にも、髪束に力が加わっていく。
そして、
「じゃあね、さよなら」
唯子さんのこの声が聞こえた。
死ぬ。もう分かっていた。生きれる気がしなかったからだ。
でも…死ぬ時って、こんなにあっけないのか?
一瞬なんだろうけど…長い後悔になるはず。
だけどそんな不安もすぐ消えた。
俺は死ぬはずだったんだ。元々。
それが早くなったってだけだ。
俺が覚悟したその時…
「あんたねぇ、馬鹿なんじゃないの!?」
誰かにグイッと胸ぐらを掴まれ、天井に引っ張られた。この声は…
「し、死神ちゃん!」
「そうだよっ。生きてる?」
「ああ…死神ちゃんは?」
「私は精神が生きてる。大丈夫だよ。てか、今はこんな場合じゃない。
少しコイツは厄介な幽霊だ。よくここまで持てたね。死んでるとおもった。」
「そ、それはある意味酷くないか!?」
「アッハハハ、元気そうでよかった。」
いつもの会話、いつもの声。こんなに安心するものなのか。
死神ちゃんはすぐに戦闘モードに入り、再び大鎌を構えた。
「さっきまで、酷くやってくれたね。礼を言うよ唯子さん。」
「…いきてたんだ」
「まぁ、最初っから死んでんだよねぇ、こちとら。
…ねぇ、お姉ちゃんの花子さんの事なんだけどさ。あの子、成仏されたみたい。
あっちにいったんだって。あんたは行かないんだ。そうやって過去の犯人探しばっかりして。本当にお姉ちゃんの事好きなら、あっちに行きゃあいいのに。」
「ちょっと、死神ちゃん、それは…」
「いいのいいの。これは戦略よ。彼女はこれで怒りをあらわにする。」
「なんで…なんでおまえがしったかぶりをするんだよ」
「感情的になった唯子さんは攻撃の精度が格段と下がる…って訳よ」
「へぇ…」
よく考えるんだな。
「ゆるすかあああああああ」
「もうう、うるっさいわねぇ。近所迷惑よ。」
「しねっ!おまえなんかっ」
さっきより大量の髪束を作り、当てようとする。
死神ちゃんは踊るかの様にそれを避け、全て大鎌で切り捨てる。
「ねー、無理してない?」
「っ。んなわけないでしょ」
「そっか。」
死神ちゃんは大鎌を振り上げた。
それを、唯子さんの髪束が押しのける。
「あっ」
死神ちゃんが大鎌を落とした。その隙に、一気にたたみかける。
「むくいうけろおおおお」
___だが。
死神ちゃんはそれを素手で止めた。
「!?」「なっ…」
俺と唯子さんは同時に目をも開いた。
「そんな…すででとめたらかんつうするはずなのに」
「ばかだねー。髪を太く伸ばしすぎてその力の精度が落ちてるんだよ。
じゃあ、トドメだね」
大鎌を振り上げ、唯子さんに刺そうとする。
「っっっっ…!!」
「死神ちゃん!」俺と唯子さんは息をのんだ。
キラン、と、鎌が光る。
唯子さんに鎌が振り下ろされようとしたその時。
「_____なーんちゃって」
死神ちゃんは鎌を下ろした。
元の白いワンピース姿に戻り、唯子さんの前に腰を下す。
「無理しちゃダメだよ唯子さん。お姉ちゃんの為だからって。そんなんじゃ、お姉ちゃんに、逆に迷惑かかるよ。」
一つ一つ言葉を選びながら話す。
「お、ねえちゃん…」
「唯子さんが無駄に力使って傷つくのが、花子さんは1番悲しいと思う。」
そう言って唯子さんを抱きしめた。
「うわあああ…あああんっっわあああああん」
唯子さんは大声で泣き始めた。
「辛かったよね、お姉ちゃん死んじゃって。大丈夫、一緒にいこう。」
言葉が、詰まった。
いつもふざけてるって思ってた死神ちゃんの、真剣な言葉を聞いて。
「さ、いこっか。」
「うん」
唯子さんは泣き止み、死神ちゃんと手を繋いでいる。
「琉斗くん。今日は先に帰ってて。私は唯子さんを黄泉の国に送ってくるから。」
「分かった。…すごいな、死神ちゃん。説得力とか…」
「私の力じゃないよ。これで心を開いてくれる幽霊達のおかげ。
ほらー、早く帰りな?お母さんに怒られるよ」
「お前に言われたかないわっ!」
「いーじゃん心配してんだし」
「死神ちゃんに心配されっと調子狂うんだよ…」
「まーまー。じゃあ、行ってくるわ。明日学校で!」
「おう」
死神ちゃんと俺は、背中を向けて歩き出した。
(えっと、これで一つ終わったから次は二つ目か。
次は今回みたいになりたくないな…。)
そうやってのんきな事を考えている間に。
“あの人”は終わりに近付いていた…
やーっと終わったー!死神ちゃん、真剣面もあればふざけ面もあって、使いやすい!
次はお話…じゃなくて。イラスト集を出しまーす!
ファンレターじゃんじゃん送ってね!バイバーイ⭐️
簡易契約の死神ちゃん 番外編:イラスト集女子編⭐️
女子編…花枝と死神ちゃんの絵を描いたー!ファンレターちょうだいな!
①キョトン顔死神ちゃん
https://d.kuku.lu/3d8317f9b
白髪に紫基調のワンピ…本当に死神かww?
②余裕の表情戦闘モード死神ちゃん
https://d.kuku.lu/26b50aa0b
笑顔コワイコワイ
③スカート摘み姿の花枝
https://d.kuku.lu/4ddfbef0e
お嬢様かっ可愛すぎやろ!春苗って書いてあるのは気にすんな。
④戦闘モードニコ笑み浮かべる死神ちゃん
https://d.kuku.lu/b273b5485
最初の戦闘モードの絵よりマシな笑顔だね…。
⑤謎の食い物を食べ幸せに浸る花枝とそれを笑う死神ちゃん!
https://d.kuku.lu/8d23b0fd9
題名なっが。可愛いなぁー、このコンビ!
描いて欲しいシチュエーションあったら言ってね!男子版は多分気が向いたらやると思うよ。次はちゃんとお話を書いていくね!
〜謝罪〜
「ねー、琉斗くん!」
「どしたん死神ちゃん」
「五番目の七不思議違かった!」
「はっ!?」
「人を呪う黒い本、もう解決してたわ!」
「お前…あのなぁ…」
「で、本当は真夜中に鳴る古時計だったの!」
「全然違うし…それ以外は一緒なんだな?」
「うん。」
「で、6と7がまだ分からないと…」
「気長にやろうぜー、まだ1しか解いてないんだから!」
「ったく…あ、読者様。この通り、七不思議五番目は死神ちゃんの捜査不足(翻訳:作者のミス)により変更となります。すみませんでしたジャンピングドゲザ」
「なにそれだっさー」
「やりたくてやってんじゃねーんだよ!これは作者のミスで…」
「作者って何?誰のこと?」
「あ、やっぱいいや」
「ふーん。あ、みなさま。次も見てくださいね!ファンレターもよろしくです!」
「よろしくな!(あれ?死神ちゃん今、『みなさま』と『ファンレター』って言った…?)