シリーズの紹介?そんなもんねぇよ
内容知りたかったら本編へれっつごー!!!
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目次
インスタグラマーの私、なぜか芸能人に好かれた件について
12月半ば東京内のとあるカフェで2人の女が撮影をしていた
2人の女が撮影をしていたといってもお互いがお互いを取り合うのではなく片方の女がさっきからずっともう片方の女を撮影している
さっきから撮られ続けている女はそのカフェの新作を片手にポーズを変えたり表情を変えたりしている
「いい感じに盛れてる?」
「バッチリ!」
「おけ、ありがと」
そう言って撮影してた女からスマホを受け取る
「クリスマス限定の新作飲みにきた!」
という文と共にさっき撮った写真を投稿する
その後しばらくファンからのリプを確認する
「今日もビジュ強」
「その新作美味しいですよね!」
「え待ってここ昨日行った!今日行けばよかった…」
などとそれぞれが自由に反応する中DMが送られてきた
(なんだなんだ…もしかして知り合いにこのアカウントがバレたか、?)
アカウントはプライベートと仕事用で分けており基本このアカウントにDMをしてくる人はいない
基本というかこのアカウントにDMが送られてきたのは今日が初だ
別にやましいことをしているわけではないのでアカウントを教えてもいいのだが言いふらすことでもないので周りにはほとんど活動のことは言ってない
私はあくまでも大学生兼インスタグラマーっていうだけであって別に有名になりたいわけでなくどちらかというと毎日静かに穏便に過ごしたいタイプだ
でも最近は人気が出てきてインスタのフォロワーはとうに8万人を突破している
基本顔は一部隠して投稿しているのでバレないと思ったがフォロワーが8万人いれば知り合いの1人や2人に活動がバレると言われても納得できないことはない
(結局は誰が送ってきたんだ、?)
少し緊張しながらDMを見る
送り主のアイコンを見てみると知り合いではなさそうだ
(とりあえずよかった…)
と安心したが知り合いのサブ垢という可能性もなくはないので一応プロフィールを確認する
|瀧 瑠衣斗《たき るいと》
そう書いてあった
(待て待て待て、見間違いの可能性もあるだろ)
そう思ってもう一度名前を確認する
|瀧 瑠衣斗《たき るいと》
やっぱりそう書いてあった
(いやでも同姓同名の可能性…!)
そう思って名前の下の自己紹介欄を見る
23歳
birthday→2.7
「おいおい…嘘だろ…?」
「さっきからスマホガン見してどしたーん?ってえ!?」
「ちょ、由良うるさい」
「いやうるさいも何も梨紅羽が芸能人のインスタ見てるなんて珍しいじゃん!しかも今人気のイケメン俳優の!」
「見てるっていうかこの人からDM来た」
「えすご!有名人じゃん笑」
「ぜんぜん有名人じゃないしそもそも偽垢かもじゃん?」
「よく見てみ?公式マークついてる」
そう言われてもう一度食い入るように画面を見る
(マジじゃん…ちゃんと公式マークついてる)
「でも間違えてDM送ったのかもよ?」
「それはないんじゃない?」
由良がそう言いプロフィールの下の方を指差す
一言 俺のrikuhaが今日も可愛い
「ooh…マジかなんで私なんかを可愛いとか言ってんだよ、バカかこいつ」
「実際梨紅羽ビジュつよつよきゃわたんじゃん!あと芸能人にバカはやばい笑」
(何笑ってるんだよ!私如きが可愛いわけないだろ!お前の方が可愛いわ)
と内心ツッコんだ
こんなこと言ってるがほんとに由良は可愛い
そのせいか大学内ではすごいモテてる
週3のペースで告白され、月に2回は芸能界にスカウトされる
そんなような子だ
だが当の本人はそういうことに興味はないらしく代わりに写真に興味があるようだ
だからこうして由良の撮影に付き合ってるうちに私もインスタグラマーになったのだけど…
(だから自分のビジュに自信があってインスタグラマーやってるわけじゃないんだけどな)
そう思っていたが物好きもいるらしい
世の中広いもんだな
「で結局なんて送られてきたの?」
「…そういえばちゃんと内容見てなかったな…」
知り合いがどうかだけ知りたくて急いでプロフィール画面に飛んだから全然見てなかった
もう一度DMを見る
そこには読む気も失せる長文が書かれていた
「初DM失礼します!
俺rikuhaさんの大ファンで!マジでリアコしてます!
最近毎日投稿してくれて本当にありがとうございます!
おかげで今日も頑張ろうって思う気になれます
髪型とかファッションセンスが毎回の神ってるし表情とかセンスの塊すぎて…
よく参考にさせてもらってます!
今までこうやってずっとDM送りたいって思ってたけどなかなか勇気出なくて…
今ちょうどここの近くいるのでもし良かったら会えないかなって思ってDMしました!
もし良かったら返信お願いします!お忙しい中すみません」
「もしかしてけっこーヤバいやつ、?」
「かもね」
(なんか熱量凄いし、本人に対しリアコっていうのもヤバいし大体今から会うって…芸能人だからこれ週刊誌とかに撮られたらやべーだろ…それに私よりお前の方が忙しいよ多分())
「でもせっかくなら会っちゃったら?こんな誰もが羨むイケメン俳優と会えることって滅多にないよ!しかも誘ってきたの向こうだし!」
「えー…」
(私はリアコされるぐらい活動ガチってるわけでもないしなんなら本当はファンを作る気すらなかったんだけど…)
「…行ってみようかな」
「お!いいじゃん!!早速返信しちゃえー!!!」
(こうやってイベントでもないのに自分のファンに会うのは不平等だし、良いことではないとおもう。ないと思うけど…)
(折角こうやって勇気出してDMしてくれたんだから少しくらいはいいじゃん?それに近くにいるみたいだし…)
そう思ってDMを返信する
「初DMありがとうございます
私この後とくに予定はないので会いましょう
あとツレがいるんですけど大丈夫ですか?
時間と集合場所はそちらに合わせます」
するとすぐ既読が付き
「わぁーありがとうございます!
全然何人でも連れてきてください!
集合は2時にハチ公前とかでいいですか?」
と送られてきた
「大丈夫です」
そうとだけ返信しDMを閉じる
少しそっけない気もするが他に送ることもないので別にいいだろう
「よし、行くぞ」
「え、?あぁ私も?」
「当たり前でしょ?」
「えぇー…」
由良は困惑したような顔をした
「何かこの後予定あるんだっけ?」
「全然そんな事ないけど…まぁいいやなんでもない!それより何で行く気になったの??やっぱイケメンだから?」
「そう言う訳じゃないし!!別にこの後予定ないしいいかなって」
「ふーん?」
(そうだ、決してイケメンだから、俳優だから会うわけではない決して)
そう思いながら私達はハチ公前に向かった
めちゃ頑張ったから拡散とファンレターよろ!
インスタグラマーの私、なぜか芸能人に好かれた件について
1時52分
5分前行動の3分前(つまり8分前行動)
何それっていうツッコミはさておき私達は集合のハチ公の近くまで来た
(ほえぇーめっちゃ人いるやん…いくら芸能人だからって見つけられるかこれ)
「これ見つけられなくね?」
やっぱり由良もそう思ったらしい
「まだ52分だから来てない可能性あるくない?」
「来てたとしても来てなかったとしてもこれ探すのは無理ゲーだろ」
(私は特別芸能人に詳しいってわけではなく、むしろ全く分からない方だからな…瑠衣斗って人を知ってるのもたまたまだし…確かに見つけるのは無理ゲーだ)
そう思いつつハチ公に近づく
すると…
「あの人じゃね?」
由良が言った
周りにバレないようにするためか大きめのマスクをし帽子を深く被っている
それでも他よりも高くスタイルの良い体格とマスクと帽子の間から覗く色素の薄い綺麗な目はいかにも芸能活動してますみたいなオーラがダダ漏れしてる
(てか今52分だよな…私達より早く来るって相当暇なんだろうな(()
---
「初DM失礼します!
俺rikuhaさんの大ファンで!マジでリアコしてます!
最近毎日投稿してくれて本当にありがとうございます!
おかげで今日も頑張ろうって思う気になれます
髪型とかファッションセンスが毎回の神ってるし表情とかセンスの塊すぎて…
よく参考にさせてもらってます!
今までこうやってずっとDM送りたいって思ってたけどなかなか勇気出なくて…
今ちょうどここの近くいるのでもし良かったら会えないかなって思ってDMしました!
もし良かったら返信お願いします!お忙しい中すみません」
(……私よりお前の方が忙しいよ多分())
---
「私の方が忙しかった説あるなこれ…」
「何の話〜?」
「なんでもない、そんな事より早く話しかけよ」
そう言い瑠衣斗らしき男性に近づく
するとこちらが話しかける前に
「こんにちは!!瑠衣斗です!本当に来てくれるなんて…ありがとうございます!」
と言ってきた
「いえいえ、こちらこそいつも応援ありがとうございます」
(いつも応援してくれてるかは知らんが熱量凄いし多分けっこーガチで応援してくれてんだろ(()
「それで今日はどうして呼び出したんですか?」
と由良が言った
(…由良それはお前がいう事じゃない、私が言う事だ普通)
絶対瀧 瑠衣斗ビックリしてるだろって思ったけど
「あぁ実は渡したいものがあって」
と本人は驚く様子もなくスンとしていた
(と言うか渡したいものってなんだろう)
とか思ってるとカバンから小洒落た袋と財布を取り出して来た
その小洒落た紙袋を私に渡し、財布を開け私に福沢諭吉5枚を握らせた
「え!?」
思わず私がそう言うと
「これずっと渡したくて…でもプレゼントどこに送れば言いか書いてなかったから」
紙袋の中身をチラッと確認する
それはこの前インスタに投稿したお気に入りの香水ブランドだった
(そういえば私これ欲しいとか投稿したな…私はそこまで活動を本気にしてなかったからプレゼントとか送る場所書いてなかったけど…書いてなくてもこうやって私の為にプレゼント買ってくれてる人もいるんだな…)
「で、でも初めて会ったばかりだし私あなたにお礼されるようなことしてません!」
そう言ってプレゼントと諭吉さんを返そうとする
「確かに初めて会った。でもrikuhaさんの投稿が毎日の励みになってる。だから受け取ってください!」
こんな物をもらう理由としては浅いかもしれない
でもこんなに真剣に言ってくれてるのに受け取らないのも失礼だろう
「本当にありがとう」
そう言って微笑むと瑠衣斗は嬉しそうに頬を緩ませた
「でもタダで受け取るのも申し訳ないから何か私にして欲しいことある?」
そう言うと瑠衣斗は顔を赤くした
(何考えてるんだコイツ…まさかそっち系!?私も成人してるけど流石にそれはやべーだろ…)
「あの…」
そっち系のはNGで!と言おうとした時
「…ゅして貰えますか?」
「え?」
「握手して貰えませんか?」
(え、マジ?)
横目で由良を見てみると
(コイツマジか)
みたいな顔をしていた
私は瑠衣斗の手を両手で握る
するとさっきより顔を赤くし「きゃー」と女子の様な悲鳴をあげた
(普通逆だろうよ…)
そう内心ツッコんだが顔には出さなかった
「折角なのでツーショもします?」
「…え?」
「あ嫌ならいいんですけど…」
「いや全然!むしろ嬉しいです!!!嬉しすぎて死にそう」
そう言ってまた財布から諭吉さんを取り出した
「ツーショするのにお金は要らないんですけど…」
「そうじゃなくて!これでタダでツーショするとバチが当たりそうなので!!」
(もうすでにお前からプレゼントと5万貰ってる私の方がバチ当たりだろうよ!!)
そう思いもう1人の福沢諭吉さんを受け取るのはやめといた
私は自分のスマホを由良に預け写真を撮ってもらう
横を見ると瑠衣斗はマスクと帽子を外していた
「…バレちゃいません?」
「俺なんか誰にも気付かれないですよ笑それよりrikuhaさんの方がバレちゃいますよ?」
(それはないだろーよ)
そう思ったがいちいちツッコんでるとキリがないので愛想よく笑っておいた
(そういえばコイツガチ恋オタクなんだっけ…)
そんな事思ってたらツーショが終わってた
私は由良が撮ってくれた写真をエアドロで瑠衣斗に送る
それだけなのに「やった!rikuhaさんからエアドロされたもう俺死んでもいい」とか言ってた
(死なれたら私が加害者になりそーで非常に困るんだが…)
「それじゃあ今日はわざわざありがとうございました!」
そう言って瑠衣斗はスキップしながら消えていった
「もうちょっと話すのかと思ったけど意外とあっさり、しかも向こうから引き下がったな」
「ね〜良オタじゃーん!」
(良オタか…)
私は今まで活動をそこまで本気にしてなかった。これからも趣味程度で続けるつもりだった。
だけど
(もう少しだけ応援してくれてるみんなの期待に応えられる様な活動しようかな)
そう思った
インスタグラマーの私、なぜか芸能人に好かれた件について
その日の夜また瑠衣斗からDMが来た
「rikuhaさん!今日のプレゼント投稿してくれましたよね!?ありがとうございます」と
(投稿したの1分前なんだけど怖、コイツ私のインスタ監視してんのかよ?)
そんな気持ちとは裏腹に「ありがとうございます〜」と愛想良くしといた
(ガチ恋オタクは繊細だ。だから言動には気をつけないと)
私もとあるアイドルのガチ恋をしていた事があるので分かる
「…」
「と言うかさっきインスタで重大発表の告知してましたよね!?まさか引退ですか!???」
「引退ではないよ」
「てことは結婚…!」
「でもないね」
「いい知らせの方ですか?」
「まぁいい知らせの方なんじゃないかな?」
「えぇーなんだろ…気になります」
「明日の19時まで楽しみにしといてください」
その重大発表というのはYouTubeアカウント開設と最近話題のアプリmeandyouというアプリのアカウント開設の報告だ
meandyouというアプリは写真やストーリー、ライブをしたりする一見インスタの様なアプリだ
でも本来はオプチャや通話がメインのアプリで私とあなたを繋ぐという意味らしい
またプレゼントなど送りたいものがある場合、プレゼントを送りたい相手のアイコンをタップし、送りたいプレゼントと送り主の名前、どう送るかを入力するだけでmeandyouの運営側から直接プレゼントを受け取れるというシステムが搭載されている
主に私の様などこの事務所にも属してないインスタグラマーやYouTuber、TikTokerがこぞって使っているアプリだ
(まぁ確かにmeandyouの登録時に自分の家の住所登録するだけだから住所バレる心配もないし便利だよな)
このmeandyouというアプリで私は月額プランを作ろうと考えている
まず1つ目に誰でも見ることのできる「お試しプラン」
2つ目に月額千円の「初見推しプラン」
3つ目に月額5,000円の「ガチ推しプラン」
4つ目に月額2万の「ガチ恋プラン」
最後に全てのプランに入ってくれている人先着20名に毎月2回通話ができる「特典プラン」のこの5つだ
(今まで活動を本気にしてなかった分際でいきなりお金をかけさせるのは申し訳なさに心が痛むところもある。でもみんな私を本気で応援してくれてる…ならそれ相応の対応をしたい)
ということでこのプランは開設された
翌日
眠い…すごく眠い
昨夜はmeandyouのアカウント開設からプラン作り、企画の計画を考えてて全然眠れなかった
いや眠れなかったは違う。"寝てない"だ
(あぁー大学行くのだりぃー…サボりてぇー…)
そう思いベッドの上の布団に入り込む
実際サボろうと思えばどれだけでもサボれるのだがそれは仕送りをしてくれている親に申し訳ない
(まぁこのまま大学中退してインスタグラマーとして生きていくのもありか…)
でも本格的にインスタグラマーをしようと思ったのは昨日なのでうまく行くかは分からない
ハイリスクハイリターンだ
そう考えると大学は卒業まで通うのが妥当だろう
(卒業か…)
こう見えて私も21歳大学3年生だ
来年にはもう卒業でそろそろ職について本格的に考えないといけない時期だ
(はぁーもうどうすんだよ…インスタグラマーは続けるにしても売れるか分からないし売れなかったらどこの職につけばいいんだ)
まぁ今考えても仕方ないものは仕方ないかと割り切り私はのそりと体を起こす
壁にかけてある時計を見るとまだ8時だった
今日の講義は4限と5限しか取ってないので11時20分に家を出れば余裕で間に合う
(後1時間半は寝れるな)
こういう時大学から家まで徒歩3分圏内で良かったと思う
再度布団に入り込み眠りに着こうとした瞬間
テレレン♪テレレン♪
と電話の着信がなった
(誰だよこんな朝から)
そう思って電話主を見ると由良だった
「…はい」
「あ!寝起きだった?ごめん由良だよ〜!」
「寝起きっていうよりはむしろずっと起きてた。後由良なのは名前見れば分かる」
「それもそうかっていうかずっと起きてたはやばい」
「でこんな朝から何?要件は?」
「そうそう!梨紅羽って今日大学来るの4限からだよね?」
「あー…うんそうだけど」
(何?遅刻するなとか?流石に徒歩3分圏内だからもう少し寝てたって遅刻のしようがないんだが…)
「聞いてビックリすると思うんだけど」
「うん何?」
--- 「瀧 瑠衣斗が梨紅羽に会いたいってうちの学校に来てんだよね」 ---
「………」
「は?」
インスタグラマーの私、なぜか芸能人に好かれた件について
現在9時48分
大学に向かう途中ガンダをしたのは大学通い歴3年目にして初だ
本来はこの時間まで寝てるはずだったのに由良からの「瀧 瑠衣斗が会いたがってるから早く来いコール」により眠気なんてとうに覚めてしまった
ガンダしたお陰がいつも3分で着くはずの距離を1分もかからずしてついてしまった
(あれ?もしかして私足速いのでは?)
そんな事思ったが学生時代の50メートル走の記録はずっと10秒台を切った事がないので変に期待するのは辞めておいた
(ヒール履いてないからかもな…)
そう思いながら大学内もダッシュする
でもさっきほどは速く走らないようにした
由良から指定された集合場所に着く
ここは第二カフェテリアと言って名前の通りカフェテリアだ
でもどこの教室からも1番離れており日当たりも悪いためあまり人は来ない
だから私達はたまにここで撮影する事もあった
そんな場所に芸能人が居る
しかも昨日あったイケメンの
異常事態だ
(いや昨日会った芸能人に今日会うって言うのもなんだかんだ異常事態だな)
そう思いなんだかスンと落ち着いた
(相変わらず気遣いのできる子だな)
最初は「何で大学内で1番遠い所を集合場所にすんだよ」とか思ったけどきっと騒ぎが起きないよう由良なりの気遣いなのだろう
そう思い第二のカフェテリアのドアを開ける
第二カフェテリア内を見ると今いるのは私達だけのようだった
瑠衣斗は私を見るなり
「わぁー!!!rikuhaさん今日も可愛いです!!」
と言ってきた
(ガンダで走ってきたから髪の毛ボサボサで可愛いわけないだろ…どこまでコイツ私の事好きなんだよ…好きすぎて盲目じゃねーか)
そう思ったが
「そんな事より何でrikuhaの大学を知ってるの??まさかストーカー?」
私が聞こうとした事を由良に先に言われてしまった
結構キレているのだろう、敬語が外れている
(まぁストーカーにキレる事は分からんでもない)
由良はモテすぎてこれまで何度かストーカー被害に遭っておりその度に大変な思いをしていた
本人曰く人よりストーカーの大変さが分かるためストーカーは許せないらしい
「うわぁ!!ストーカーとかじゃないです!全然!確かにrikuhaさんのこと大好きだしリアコオタクだけど良オタで居たいんで!推しには迷惑かけれません!」
と断言していた
確かにコイツはちょくちょくキモい所あるが害オタという感じではない
チラッと由良を確認すると由良もさっきよりは疑いの目をしていない
「じゃあ何で大学を知ってるの?」
再度私が聞く
「昨日rikuhaさん達と会った後俺rikuhaさんが行ったカフェに行く用事が出来て…行ったらペンケースが落ちてて落とし物だから名前書いてないかなって中身とか確認したら身分証が出てきて」
「あ」
確かに昨日はペンケースがなかった
大学にでも忘れたのだろうと思ったが違ったらしい
(もしコイツ以外の誰かに拾われて中身を見られてたら…)
考えただけで悪寒がした
「でも大学に来なくともDMで教えてくれれば良かったのに」
「昨日カフェに行ったのがrikuhaさんにDM送った後なので結構遅くて寝てたら迷惑になるかなと思って…それにペンケースって大学とかで絶対使うから早めに返した方がいいかなと。ずっとオタクの手に自分のペンケースがあるのも嫌でしょう」
そう言い私にペンケースを返してくれた
「本当にありがとう」
「いいえ、人間として当然の事をしたまでなので」
そう言って颯爽とカフェテリアを出ていく
「何かこんなに良オタなのにストーカーと疑っちゃったの申し訳ないな」
「うん」
そう言い私達も第二カフェテリアを後にした
インスタグラマーの私、なぜか芸能人に好かれた件について 番外編
番外編でこのお話の主人公2人梨紅羽と瑠衣斗に質問していくよ!!
初めまして主ことsoraです!
今回は番外編という事でこのお話の主人公梨紅羽と瑠衣斗に来てもらいました〜!!
梨「いぇーい」
瑠「うええええい」
いや瑠衣斗のテンションやば((
そんな事は置いといて(置いとくんかい)
さっそく質問してくよおおおお
まず1個目!好きな食べ物は?
梨「寿司かな、特にサーモン」
瑠「福神漬けが好きかな」
おおーどっちも和って感じ(語彙力)てか瑠衣斗が渋すぎる笑
ちなみに主の好きな食べ物はアイs((殴誰も聞いてないから黙れ←酷い泣
2個目 年齢は?
これは作中内でも書かれてるけど梨紅羽が21歳大学3年生の瑠衣斗が23歳の大学卒業生で2歳差だよ!((てめぇが答えんなって話
3個目 お互いの第一印象は?
梨「かっ…」
瑠「可愛い好き天使結婚したい」
おい瑠衣斗遮るな、でもって第一印象的それはやばいしキモい
瑠「てか梨紅羽ちゃんいまもしかしてかっこいいって言おうとした!?俺の第一印象かっこいい!?いやぁぁぁーー!!!」
梨「…」
(いつの間に本名、ちゃん付け…あ、そういえば身分証で本名知られてんだっけ)
そんなの知らないって???本編を読め⭐︎本編を読めば分かるさ⭐︎←及⚪︎徹もビックリの星の多さとウザさだね!
4個目 二人の特技は?
梨「絵を描くこととかかな?割と得意」
瑠「歌とダンスかな、後演技」
梨紅羽ちゃん意外だな笑瑠衣斗はさすが芸能人だね
5個目 好きな事は?
梨「寝る事」
瑠「人のあだ名を考える事だね」
(これはどちらも主の好きな事です)
6個目 嫌いな食べ物は?
梨「納豆、ネバネバしてて気持ち悪い」(納豆、そして全国の納豆好きさんごめんなさい)
瑠「レバー、何か肝臓ってグロくない?」←分からんでもない
この質問普通好きな食べ物聞いた後にするよねっていうツッコミは受け付けません笑
7個目 好きな動物は?
梨「犬!特にシベリアンハスキーとサモエドが好き」
瑠「ユキヒョウが好きだな、絶滅危惧種だから悲しい」
(これもどちらも主が好きなやつです笑)
8個目 中高のテストで取った最低点
梨「数学で47点、数学が1番嫌い」
瑠「漢字の小テスト10点満点中3点取った時はやばいと思った笑」
(ちなみに2人のテスト最高得点は梨紅羽が国語で96点、瑠衣斗が数学で100点です
2人の得意教科ランキングとしては梨紅羽→国語、英語、社会、理科、数学 瑠衣斗→数学、理科、英語、社会、国語という何とも対照的なランキングです笑)
9個目 カラオケで取った最高点数
梨「花に亡霊をで98点」
瑠「水平点と点描の唄で100点」
(ランキング系多いとか言うツッコミは辞めてもろて笑ちなみに瑠衣斗は点描の唄を芸能界のお友達と歌った時に100点を叩き出したそうです)
10個目 好きな歌は?
梨「ユイカさんのわがままと運命の人」
瑠「ミセスのケセラセラ」
どっちもいい曲だよね!マジで好き
11個目 尊敬する人は?
梨「アリアナグランデさんとチャーリープースさんとマギーリンデマンさん」
瑠「やっぱ大谷翔平さんだよね!」
(梨紅羽ちゃんは幼少期に海外に住んでいた時期がありその影響で海外の歌手リスペクトです!ちなみに英語ペラペラ、瑠衣斗は小中学生時代野球少年だったよ!)
12個目 告白された回数は?
梨「…3回」
瑠「待って梨紅羽ちゃんに告ったやつ3人もいるの??俺以外に?いやぁぁぁぁぁあ!!」
頼む質問に答えてくれ…笑((
(ちなみに瑠衣斗は「覚えてないけど片手にも両手にも収まらない」だそうです)
13個目 元カレ、元カノの人数は?
梨「罰ゲームで1人、これ含まなかったらゼロ」
瑠「6人とか?てか梨紅羽ちゃん彼氏いたの?無理!!」
梨「罰ゲームだけどね…(お前に言われたくねぇよお前の方が人数多いだろ)」
嫌だ青春ちなみに主もゼロ((
14個目 最近買った大きなお買い物は?
梨「3万円のヘアアイロン買いましたね」
瑠「買い物っていうか食事で12万かな」
(ちなみに3万円のヘアアイロンというのは瑠衣斗がくれた臨時収入の5万円で買ったそうです)
15個目 2人の身長は?
梨「153センチ」
瑠「187センチ!てか梨紅羽ちゃんちっちゃいね〜!可愛いね〜♡」
梨「語尾ハートつけんなキモい、後これでも高い方」
(身長差34センチ尊いですね!ちなみに梨紅羽ちゃんは本当に高い方でお母さん→148、由良→150.3ってな感じです)
16個目 中高での部活は?
梨「中学はバレー部で高校は吹部」
瑠「中学校は野球で高校からはバスケ部だった」
(瑠衣斗が高校入ってから野球を辞めた理由は坊主にするのが嫌だったからだそうです笑)
17個目 得意料理は?
梨「ラーメンかな、あラーメンダメ?じゃあ肉じゃが」
瑠「ロールキャベツとか?個人的結構料理得意!」
(梨紅羽ちゃんはめんどくさがりな所あるので自炊しません!かと言って外に出るのもだるいのでラーメンばっか食べてます。でもなんだかんだ言って料理はうまい)
18個目 2人の血液型は?
梨「こんなんでもA」
瑠「O型!よくABっぽいって言われるけどそんな事ない笑」
(A型とO型って相性いいらしいです。恋愛的に)
19個目 2人のMBTIは?
梨「INTJ」
瑠「ESFJ!てかINTJとESFJってめちゃ相性いいらしいよ!!!」
梨「ふーん」
瑠「え何その興味なさそうなの、俺泣いちゃう!俺泣いちゃうよ梨紅羽ちゃん!!!」
梨「全然元気じゃん」
瑠「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(ちなみに梨紅羽ちゃんはMBTI診断だるかったからやりたくなかったらしいけど由良に無理やりやらされたらしい笑)
20個目 見てくれてるみんなに一言!
梨「いつも見てくれてありがとう。これからも応援よろしく」
瑠「こんな感じでおかしい部分もあるけどそれも愛嬌と思って最後まで見守ってくれると嬉しいな」
はい2人ともありがとう!お疲れ様でした
梨「マジで疲れた…」
瑠「本当だよ!梨紅羽ちゃん疲れちゃってるじゃん!主さいてー((殴」
本当に読んでくれた皆様も最後までありがとうございます!
こんな感じでこのシリーズゆる〜くやってけたらなって思ってるのでぜひ最後までよろしくお願いします!
それじゃ次回でまた会いましょう!
ばいばい!
インスタグラマーの私、なぜか芸能人に好かれた件について
瀧瑠衣斗が去った後私達は解散した
由良はこの後すぐに講義があるので私は1人になってしまった
何か提出物やレポートなかったっけなとか思って確認してみたが生憎無いらしい
(家戻ろっかな)
そう思ったが戻っても特にする事はないのでどうしようかと悩む
腕時計を確認するとまだ10時になったばかりだった
(後1時間半くらい余裕あるな)
それならと私は大学を出て家とは反対方向に歩き出した
大学から歩いてこちらも3分圏内
着いた場所はカフェだった
(ここパンケーキが有名でずっと来たかったんだけど来る機会なかったんだよな)
私は店のドアを開けた
カランカランと可愛らしいベルの音がなる
「いらっしゃいませ〜」
やけにいい声だなと思ったらカウンター奥にイケメンが居た
…なぜだろう見た事がある気がする
私はカウンターに近づいた
「ご注文お伺いします」
営業スマイルでイケメンが言う
(ここでスマイル1つとか言ったらどーなるんだろ…?)
このイケメンもう笑ってるのでこれ以上口角上げたらえぐい事になりそうだ
(それはそれで見てみたいかも…笑)
「じゃあパンケーキとカフェオレで、後…」
「スマイル1つ下さい」
「!!」
イケメンは一瞬驚いた顔をしたけどまたニコッと微笑んだ
(チックソ、一度驚いた顔してから笑顔作られたら面白い事にならないだろ)
そう思う反面、まぁ驚くのも当然だろうと納得している自分がいた
(こんなお洒落な店でスマイル1つとか言うキチガイ私しか居なそうだもんな)
そう思い窓際の席に着く
それにしてもあの男なかなかイケメンだ
私は普段から美男美女(訳由良と瑠衣斗)に見慣れているから大丈夫だが
さっき微笑まれた時も普通の女ならぶっ倒れてるだろう
(こんなイケメンがいるならもう少しこの店も人気出るだろうに)
もしかしたら新人アルバイトなのかもしれない
(いやそれにしてはさっきのは神対応すぎた…)
(以前別のどこかでバイトしてたのか?)
そんな事を考えているとパンケーキとカフェオレが運ばれてくる
「ごゆっくりどうぞ」
「…あの」
「はい?」
さっきから「スマイル1つ」と言った時以外笑顔を崩さないイケメンに言った
「以前何か他のバイトしてましたか?」
「…なぜその様に思ったのですか?」
イケメンが「何言ってんだコイツ」みたいな視線を送ってくる
(よっしゃまたスマイルを崩す事に成功)
ってそうではなくて
「さっきスマイル頼んだ時神対応だったので」
「あぁ…今まで特にバイトはしてないですよ」
「そうなんですね、最近ここで働き始めたんですか?」
「そうですね」
(へぇー、イケメンの上世渡り上手と…)
「どうしてですか?」
「お兄さんイケメンなのでこの店もうちょっとバズりそうだなと思いまして」
「ありがとうございます」
「あ、すみません忙しい中」
「いえ人も少ないので」
そう言ってイケメンがカウンターに戻った後私はパンケーキとカフェオレの写真を撮りインスタに上げる
その後パンケーキにナイフを入れた
出来立てなのだろう、ふんわりと湯気が立つ
(…うま)
あまりの美味しさに私はあっという間に平らげてしまった
会計を済ませ店を出る
(また来よう、ついでに宣伝もしとこ)
そう思った
インスタグラマーの私、なぜか芸能人に好かれた件について
18時48分
私はインライの準備をしていた
(やばい…マジで緊張でタヒにそう…)
それもそのはず、今日の報告で私のインスタグラマー人生が変わるのだから当然だ
この事を由良に報告した時は
「え!めちゃいいじゃん!!これからも一緒に頑張ろ〜!」
とめちゃくちゃ喜んでた
(でも投稿頻度を増やすとなると由良も大変になる…)
(カメラマンでも雇うか?)
それはそれで予定を合わせるのがダルい
(誰かいい人いいかな)
やっぱりどこかの事務所に入った方がいい気がするがそれはここまで一緒に頑張ってくれた由良に申し訳ない
(自撮りとかでしばらくは頑張るか…)
そう思って私は照明とカメラの最終確認をした
---
「皆さんこんばんわ」
こんばんわ〜
今日いつもとフィルター違う?
可愛い〜
重大なお知らせとは…?
みんなそれぞれ自由にコメントしていく
「はい今日は告知してた通り重大発表があります」
え待って結婚?
結婚にしては早すぎん?
じゃあ引退とか?
うわぁーありえる
マジか、ショックなんだけど
ふつーに生きがい無くす
「私が活動辞めたくらいで生きがい無くさないで下さ〜い笑」
やばコメ拾われたもう死んでもいい
おめ
すぐ死ぬやん笑
「まぁ重大発表って言うのは」
言うのは…?
おっ?
なんだなんだ?
「靴下に穴が空きましたパチパチパチ」
は?
ひ?
ふ?
ん?
おい、お前遮るなよ笑
みんな茶番やってるとこ申し訳ないけどこの状況理解できてないのうちだけ?
大丈夫、俺もだ⭐︎
やった同士
rikuhaちゃん拍手しながら自分でパチパチって言ってんの可愛い笑笑
「って言う冗談は置いといて、」
冗談なんかい笑
冗談じゃなかったら逆にやばい笑
いやrikuhaならあり得るだろ
確かにたかしくん
誰だよたかしくん
知らん
知らないんかよ
「みんなたかしくんって言ってるとこ悪いけど重大発表して良き?」
いやrikuhaちゃんが撒いた種笑
それはそう笑
「それはごめん、んでもって重大発表だけど…」
おっ?
なんだなんだ?
この下り何回やんねん笑
「YouTube始めました!!!」
うおおおおおーーー!
えそれはやばい!
ついにYouTuberデビュー!!!
拡散じゃーー!!!
アカウント名は??
「アカウント名?アカウント名はrikuhaちゃんYouTube始めました」
草笑
まんまやん笑
自分でちゃっかりちゃん付けしてるのやばい笑
rikuhaっぽくて可愛いのツボ
早速登録してきたぜ⭐︎
速
私も登録してきたけどすでに何人か登録者いるんよ笑行動が速すぎる笑笑
「後meandyouも始めた」
それはエグい
待ってmeandyou昨日始めた笑
やば笑タイムリー過ぎん?笑
meandyou今ダッシュでインストールしてる
meandyouのアカウント名は?
rikuhaちゃんmeandyou始めましたとかじゃね?笑
「違いますけど笑からかうな笑アカウント名はrikuhaでインスタと一緒」
こっちめちゃくちゃ普通やった
YouTubeが特殊過ぎた笑
これ重大発表って言うよりrikuhaのでネーミングセンスがない事大暴露大会だろ笑
言えてる笑
「そんなにネーミングセンスないか?」
うん
うん笑
当たり前体操
うっわ懐かし当たり前体操
今もあんのかな?
あるんじゃね?知らんけど
うわダルいやつ笑
「まぁ取り敢えず重大発表って言うのはこれだけです」
マジ活動引退とかじゃなくて良かったー!!!
ね〜
今日の重大発表が怖過ぎて夜しか寝れなかった
それ全然大丈夫ですやん
確かにたかしくん
それ流行らせよ笑
「じゃあ今日の配信終わりまーす!ありがとうございました」
はーい
こちらこそありがと〜
お疲れ〜!
ばいばーい!!
ある程度みんなのコメントを見届けてから配信を切る
(何がみんな嬉しそうだったな…良かった)
そう思っているとインスタにDMが来る
私は送ってきた相手の名前を見て顔を緩ませた
インスタグラマーの私、なぜか芸能人に好かれた件について
送り主は瑠衣斗だった
「meandyouのプランの全会員になりました!」
と言う文と共に律儀に画面のスクショが送られてくる
(…マジじゃん、速すぎるでしょ)
速すぎると言っても配信中にチャンネル登録や会員登録をしてくれている人は何人かいたのでそう驚くことでもないのだが、全プランに入ってる人はまだ誰1人としていなくて、つまりコイツが私の全会員第一号と言うことで、
「ありがとうございます!大好きです!」
と愛想を振り撒いといた
普段はこう言う営業をする事は無いのだがなんだかんだ世話を焼いてくれてるのに見返りを求めるどころか懸命に私の活動を応援してくれているのでこのくらいのファンサはしてやっても良いだろうとは思う
(コイツはクソキモガチ恋オタだけど、良オタだ。だからこそこちらも気兼ねなく愛想を振りまける)
こういう活動を続けていると優しいコメントやファンだけでなく厄介な物も多少ついてくる物で…
特にガチ恋オタクは盲目になりがちだからこちらの言葉を全て真に受け取ってしまうため普段愛想を振り撒くのは控えてる
(…)
「っえ?待って夢かなこれ、rikuhaちゃんに大好きって言われたんだけどえ?」
「いやぁぁぁぁぁーーーー!」
「俺も好きですーーーーーーーー!」
(…やっぱコイツ良オタじゃ無いかも、)
縦続けに送られてきたメッセージを見て密かに引いてしまったのは言うまでもない
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翌日meandyouを開いて会員がどうなっているか確認すると全会員の人数が20人を超えた
正直ここまで早く達成するとは思っていなかったため驚いた
全会員になってくれた先着20名には特典で月2回私とビデオ通話が出来るという特権がある為、私は全会員になった順を調べ、先着20名にDMを送る
「先着20名様おめでとうございます」と
さぁ残りの1名にDMを送ろうとコピペした文を貼り付ける
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初DM失礼します!
俺rikuhaさんの大ファンで!マジでリアコしてます!
最近毎日投稿してくれて本当にありがとうございます!
おかげで今日も頑張ろうって思う気になれます
髪型とかファッションセンスが毎回の神ってるし表情とかセンスの塊すぎて…
よく参考にさせてもらってます!
今までこうやってずっとDM送りたいって思ってたけどなかなか勇気出なくて…
今ちょうどここの近くいるのでもし良かったら会えないかなって思ってDMしました!
もし良かったら返信お願いします!お忙しい中すみません」
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(そう言えばコイツのお陰でこうやって活動頑張ろうって思うようになったんだよな…ちょっと癪だけど)
DMが送られていない最後の1名というのは瑠衣斗だった
私はコピペした文を取り消し代わりに「全会員になるのが1番早かった、おめでとう。そしてありがとう」と言う文を書いた
少しそっけない気もするが昨日充分に愛想を振り撒いてやったのでまぁ問題ないだろう
そう思いメッセージの送信ボタンを押した
インスタグラマーの私、なぜか芸能人に好かれた件について
meandyouを始めてからというもの、私は以前より忙しくなった
撮影も時間が合う時は由良にしてもらっているがそれだと今までと何も変わらない
(更新頻度を上げる為にも自分自身で撮影しなきゃ)
そう思い、今由良と来た場所がカメラ専門店である
ここの店には数々のカメラがあり、それだけでなく撮影に使う照明や三脚など品揃えが完璧だ
普段由良と予定が合う日は基本撮影しかしない為、こうやって普通に出かけるのは久しぶりだ
(何だが新鮮で楽しいな)
そう思っているのは私だけでは無いみたいで由良はさっきから鼻歌を止める様子がない
そんな由良が可愛くてひっそりと動画を撮る
全然バレてない
「りくは〜、このカメラ良くない?めちゃ使いやすいよ〜」
そう言って由良がこちらを振り返る
「え!?動画撮ってたの?笑辞めて恥ずい笑」
そう言って照れる由良も可愛くて動画を撮る事を止める気にはならない
「あー…でもこっちのカメラもいいな、梨紅羽どっちがいい?」
ともう一度由良が振り返ろうとした
まだ動画を撮っていると怒られそうなのですぐにスマホをしまう
「んー、私的にはこっちかな…」
「あーやっぱそうだよね、こっちの方が見た目も可愛いし」
判断基準そこ?とか思いつつ悩んでる由良に声をかける
「まぁ今すぐ決めなきゃいけないって訳でもないし別のも見てみよ」
そう言って私達はUターンして別の棚に置いてあるカメラを見る
「なんかコレだ!って言うのがないね」
「そーだね、やっぱしばらくはスマホで自撮りするかな…」
そんな会話をしていると…
「撮影用のカメラをお探しですか?」
と1人の男が声を掛けてきた
(あ、コイツこの前のカフェ店員だ…)
顔を見た瞬間分かった
一般人でこれ程の美形はあまり居ないのでとても覚えやすい
(コイツ前のカフェのアルバイトもう辞めたのか?)
そう思ったがこの店の制服を着ている訳ではないのでアルバイトではないらしい
「そーなんですよ!撮影用のカメラ探してて…お兄さんもですか?」
コミュ力が高い由良がそう聞く
「いや僕はカメラを探している訳ではなくて修理して貰いに来てて、待ってる間にカメラを見てただけですよ」
そう言ってイケメンカフェ店員は微笑む
「もしかしてお兄さんカメラとか詳しいですか?」
「一般人よりは知識あると思いますよ」
「へぇー!よくお写真撮られてたとか?」
「そんな感じですね、良ければおすすめのカメラ教えましょうか?」
「良いんですか!?ついでに連絡先とかも教えていただけたりとか…」
「勿論です、どうぞ」
そう言って男はQRコードを差し出す
(いきなりLINE…コイツは陽キャかもしれねぇ)
そう思って見ていると何を勘違いされたのか
「そちらのお姉さんもどうぞ」
といいQRコードをこちらに差し出す
「あ、どうも」
そんな陰キャの様な返事をしQRコードを読み取る
その間に2人はカメラの事について話しながら店の奥側に進んでいく
私もスマホを見ながら2人をゆっくりと追いかける
どうやらスマホが重く、LINEに追加するのに少し時間がかかるようだ
「初心者で撮影ならこっちがおすすめで…手軽に撮れるとなるとこっちがおすすめです」
「おぉー!どっちも良いな…悩む」
「この2つで悩む様でしたらこちらが良いかと」
「あめっちゃ良い!!梨紅羽はどう思う?」
そう聞かれスマホから顔を上げる
そしてさっきから店員ばりにカメラの事について説明するイケメンカフェ店員をじっと見つめる
「僕の顔に何かついてますか?」
イケメンカフェ店員は不思議そうにこちらを見つめ首を傾げる
ちょうどその時、LINEの友達にこのカフェ店員が追加された
名前を見て確信した
「お兄さんもしかして、black nightの空也ですか?」