ここは星界。星座や星たちが住む世界。そこの最高位に立つ、十二星座と蛇遣い座。12か月の区域に分かれている、個性派な十二星座たちと地下の蛇遣い座は、今日も何かの議題で星座ミーティングをする。
今日はなんのくだらない議題なのか…、それとも事件の香りなのか!?。
ほっこりコメディです
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目次
無理ゲー会議、はじまる
星界の大広間に集まった13人の星座たち。今月もやってきた星座ミーティングの時間。ミーティングの進行役は、いつも冷静で完璧な裁判長、映姫(天秤座)だ。
「さて、今月の議題は…」
映姫は資料を広げながら、いつも通りしっかりと準備万端な様子で会議を進めようとする。しかし、今日はどこか様子がおかしい。顔は青白く、どこかふらついている。
「映姫ちゃん、大丈夫?」
イブキ(牡牛座)が心配そうに声をかけるが、映姫は微笑んで首を振る。そして、珍しく起きていることに目を丸くする一同(映姫&イブキ−)
「大丈夫です…。少し疲れてるだけなので…。少し休めばすぐに元気になります…」
けれども、映姫はそのまま顔を青くして、ゆっくりと座り込み始める。すぐに、千尋(蟹座)が駆け寄り、「映姫さん、無理はしないで!」と声をかける。しかし、
バタッ!!!
と音を立ててぶっ倒れた映姫。一瞬しんと静まり返る、ミーティングルーム。そしてこんな状況でも焼肉を食っているレオ(獅子座)。
「映姫ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!!」
「うわぁぁぁぁぁ!!映ちゃんがぶっ倒れたァァァァァァ!!!」
「映姫、死ぬ?。しぬ?」
「縁起でもないこと言わないでください…。あぁー眠い…」
阿鼻叫喚の嵐。それもこれもテメー(オウマ:山羊座)とオメー(みぃる:射手座)、サボり魔(イロハ:蠍座)が仕事ほっといて映姫の家で遊んだり、サボったりしてたからだけど。そのせいで9月半分と10月、11月、12月と1月半分、裁判長の仕事とミーティングのまとめ役兼進行役、資料の作成と仕事が山積みなんですわー。
「映姫が倒れたのはあんたたち(今回の戦犯)が遊んでたからでしょ」
冷静に言い放ったのは、阿梨夜(蛇遣い座)だった。彼女の言葉に、会議室の空気がぴりっと張り詰める。
「ふっ」
イロハは、阿梨夜の言葉を一蹴するように鼻で笑った。みぃるも同様に、得意げに笑っていた。
「まぁ、オレが遊んでたってのもあるけど…」
オウマが肩をすくめながら言った。顔に焦りが浮かんでいるようなので深刻に思っているらしい。対して、アホ(みぃる)は
「そうそう、たまには息抜きしないと、心が死んじゃうしねー!」
みぃるが無邪気に笑いながら言うと、オウマは「何言ってんだこいつ」とでも言いたげな目をし、モモイは「えー…?。そうかなぁ?」とでも言いたげな…いやもう書いていた。
その無防備な言葉に、皆が一瞬、目を閉じる。無理に心配するわけでもなく、淡々と日常を続けるモモイに、心の中で「どうしてお前はそうなんだ」と突っ込みたくなる気持ちを抑えるのが必死だ。
「でもさ、映姫が無理しすぎだってのもあるじゃないか?」
レオ(獅子座)が焼肉を食べながら、あっけらかんと話を続ける。
「映姫も、無理しすぎなんだよ。そんなに気を使って倒れるまで我慢しなくてもいいのに」
その瞬間、会議室はまた静まり返る。無邪気に焼肉を頬張るレオが、この場でなぜか一番冷静で的を射た意見を述べていることに、しばらく誰もが反応できなかった。そして誰もが思った「なんで肉食ってるだけのこいつが一番まともなんだ」と。
「とりあえずさ!真面目に映姫ちゃんがぶっ倒れて過労死寸前の理由を考えようよ!」
と明るくオウマ言い放ったところで、誰かの寝息が聞こえてきた。
「zzz」
「い、イブキちゃーん、起きてぇ。ま、まだ時間はあるよぉ?」
「締まらないねぇ…」
一番締まらなくしてるのはお前だ、とそら(魚座)に視線を向ける一同。
「ていうか、あんたが進行役なのは納得いかないんだけど」
「いかなーい!なーい!」
「つーか貧乳1号の話とかどうでもよくね?。早く帰って……」
と余りにも非人道的な「お前それでも乙女座なのかランキング」があったら一位になること間違いなしのアリアがそう言い放った瞬間、オウマから笑みが消え失せ、黒いオーラが飛んできた。
「バカ丸出しですねw」
とみぃるが煽って、それに釣られ「そーだそーだー!クリーム、ソーダァァァ!」とユウノから茶々が飛んできた。
「黙れエセロリガキ!!」
喧嘩をしているバカ2人(野次1人)を放っておいてオウマは話を続ける。
「ビチ子ちゃんの話はほっといて…。なんかさ、思い当たることとかない?。オレはないよ!うそだけど。さっき話したやつくらいかな?」
「ぽれもそれくらいかなぁ?」
「えっと、イブキちゃんのお世話を頼んだとき、くらいかなぁ?。……ひぃ…!」
「………それはいつの出来事なのか聞き出しておくとして、他には?。イロハちゃんとかなんかあるんじゃなーいの?」
「……………サボりました」
「ギルティ!!。……どお?。映姫ちゃんに似てた?」
「真面目にやりなさいよ…。私はあの子に見せるようにわかりやすく資料作成を頼んでたくらい…かしら。はぁ…なんでも完璧に上手く行って…妬ましいことこの上ないわ…」
そして爪を高速で噛む阿梨夜。ハムスターかよ。
「オレは食料だな!。腹がくっては飯が食えないってよく言うだろ?」
「腹が減っては戦はできぬでしょ…。ぼくも、あんまり。本を追加させてもらったくらい」
「お絵かきセットを作ってもらいました。とっても描きやすいです」
聞いて映姫の器用さを実感させられる、10人(1人は寝ている。そして本人。あと1人は?)。
「うーん、特になーい!なーい。あ!あ!。お菓子を作ってもらったよ!もらったよ!」
『同じく!』
無駄なドヤ顔を見せるモモイ。そして黒い視線を出す者…。一体何座なんだ…。
「私様はメイク道具とかだな!。余計美人になっちまって…。やっぱドブスたちより完璧だしな!」
「はいはーい。変態便器ちゃんは黙ってね」
「あぁん…!!」
ドMかお前は。そう言いたげな顔をしていた阿梨夜がいたとかいないとか…。
「待ちなさい。………その、私たちの頼み事に加えて、10、11、12と9と1の半分の仕事、裁判長の仕事にまとめ役と進行役なんて…。どう考えても重労働じゃない…。一体いつ寝てるのよ……」
阿梨夜の一言に全員(寝ている羊ちゃんを除く)が「あ」となり、
「そうじゃん!そうじゃん!。しかもみぃるたちにお菓子とかご飯とか作ったり部屋の掃除してもらったり一体いつ寝てるの映ちゃん!!」
「んーと、1時に寝て3時に起きてるね」
なんで知っているんだという視線をオウマに向け、そしてその言葉に反応したモモイが
『やばいじゃん!やばいじゃん!2時間しか寝てないじゃん!。なんで今まで倒れなかったの!?』
「えぇ………。サボるのを自重しましょうかね……」
と衝撃の事実を改めて書き、重く受け止めたイロハが今更サボるのを自重すると言うカス発言をしたことを皮切りに…
「休ませましょう」
「うん!!!!!(−イブキ)
これ以降、少しだけ、ほんの少しだけ、映姫の仕事は減ったらしい
人物紹介:映姫
主人公。一番真面目。住みたい区域No.1の区域である。やったね!。
冷静で完璧主義者。裁判長のような役割を担い、星座ミーティングの進行役をしている。物事をきちんと処理しないと気が済まない。責任感が強すぎて無理をしがち。
仕事が山積みで、倒れても休まない頑張り屋だが、周囲の優しさに気づかない。倒れた後に休むことを決意。
オウマにダル絡みされて、スケジュールも管理されている。解せぬ。