1570年に若狭武田家は朝倉家によって滅ぼされた・・はずだった。
なんと近代兵器をもつ謎の異世界国家ゼンダイがやってきて軍事的政治的支援の代わりに日本を統一することに。
「北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ」出来なければ一切の支援を打ち切るという。それは困ると武田元明を筆頭天下統一に奔走する。
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目次
北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ1話異世界
若狭武田家とは?
甲斐源氏の分家甲斐武田家の分家安芸武田家の分家。さらなる分家に蠣崎家がある。
若狭国後瀬山城を居城にしていた。1570年越前朝倉家によって滅亡。
永禄3年 後瀬山城の麓若狭武田居館
「殿、殿。異世界から来たとかいう訳の分からない者が来ております。どうされますか?」
粟屋越中が騒がしくやってきた。武田少輔は興味を示し、
「なるほど・・一度会ってみる。通してやれ」
と答えた。今でいう応接間に行った。
そこには自分たちとあまり顔立ちの変わらない人間がいた。がたいも良く、謎の装備品を身につけていた。
「突然で申し訳ないのですがお名前を・・」
「武田少輔義統。後ろのは粟屋越中守だ。俺のことは治部少、越中守は越後と呼べ。そちは?」
「木芽安治です」
すんごい短くてごめんなさい。次はクソ長くします。
なお、史実の没年とかなり違います。義統も90くらいまで生きるんじゃないかな。その辺適当なので許してください。
北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ第二話ゼンダイ
武田治部少輔義統
1527年生まれ若狭国守護。武田自部少輔信豊の息子。
義晴から義統に改名している。
粟屋越中を追放しているが、都合上粟屋家・逸見家の反乱はなかったことになっています。
「我々の国はゼンダイといいます。我々は荒れている若狭国を永久的に政治的軍事的に支援します」
木芽は真面目な顔で言った。
「おおそれは有難い」
粟屋越中は思わず声を出した。若狭は確かに国力がとてつもなく低かった。さらに一色、朝倉を見ていると軍事に関しても必要だ。
「ただし。この国を統一・・日本を統一しなければ支援を打ち切ります。上からの指示です。 北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ とういうことです」
「え・・いつまでに」
越中は震えた声で聞いた。
「10年いや100年でも構いません。ただ、子孫代々までこの負債を残したくなければ早くやった方がよいです。我々も全力で支援するのでまあ頑張れば10年で行けるでしょう」
木芽は淡々と話している。
「そちたちは何者なんだ」
「我々の祖先はかつてこの国にいました。日本の人たちと先祖は同じです。しかしある集団が異世界に飛ばされました。その集団は高い知能を何者かから与えられ国をゼンダイとなずけ、今や人口は数億を超えました」
北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ第3話装備
粟屋越中守勝久
若狭武田家家臣。反乱を起こして負け、追放された。
「ふーむならば、我々はどこから攻めればよいのだ」
武田治部少は聞いた。
「一色でしょうな。朝倉、浅井家は強く、攻めるには適していません」
木芽は答えた。
「では、我々の装備を見せましょう。小浜あたりに置いてあります」
木芽は立ち上がり玄関に行くと、外に巨大な羽を持った鉄のような鳥が座っていた。
「あ・・あれは何という」
「ヘリコプターです。空を飛ぶことができ、偵察、攻撃何にも適しています」
治部少越中守が乗り込むとヘリコプターは浮き上がり始めた。
「すぐ着きますよ。浜のあたりにあるはずです」
ヘリコプターは4半時もしないうちに着いた。
着いた時、自部少も越中守も啞然とした。鉄の塊がそこら中にあるのである。乗っている間驚いてほぼ気を失っていた。
「これは戦車巨大な筒のようなものからは爆発物が飛び出して敵部隊を壊滅させます」
「これは装甲車。攻撃力は戦車に劣りますが防衛の面では勝っています」
「我々の兵士は歩兵銃のほかピストル、手榴弾などですね」
「簡単に言えばこんな感じです」
治部少も越中守はぽかんとしていた。
「あ・・ああ。そんな感じか」
治部少はびっくりしている。
「まさかここまで違うとは。ここでの鉄砲は連続で撃つことはできるのか?」
「もちろん。連続で200発」
北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ4話気がつけば
粟屋大納言久虎
架空の武将。粟屋勝久の孫。三好との最終決戦で300人を打ち取る
経平28年(1630年)後瀬山城下は高い建物が建ち、ビルと呼ばれた。
代は武田太政大臣元永になっていた。元号は武田が決めるものになっていた。
大納言は城の中でビルを眺めながら考えていた。そして近くにいた粟屋大納言に話しかけた。
「大納言。我々が攻めるべきはどこじゃ」
「は。蝦夷のアイヌは倒し、琉球も従えますればもう先祖の木の芽との契約は無効となりましょう」
大納言はまんざらでもなさそうだった。もうあの契約に縛られたくなさそうだった。
「いやあの契約ではない。わしの野望じゃ」
「なんと!殿のでございますか?」
「左様。わしはこの世界・・いや星を侵略し天皇を世界王にするのじゃ」
大納言は何ということだという顔であった。
「殿。この日本は平和を取り戻してわずか20年。今やるというのはさすがに・・」
太政大臣は鼻をフンとならして答えた。
「わしの計画を知らんからこんなことを言えるのじゃ。まず朝鮮を抑え、明、ロシア、そして奥にはヨーロッパがある。あそこさえ抑えれば世界を修めたも同然。さらに明を抑えた時点で南部方面隊を作り天竺へ向かわせる。そうすればもう何も怖くない。そのままヨーロッパの東の大陸、南の大陸を取るのじゃ。恐らく40年ほどで行けるかもしれん」
「なんとそこまでの計画でありましたか。しかし、40年ともなるとかなり金が厳しいかもと」
大納言は感服しながらも不安そうであった。
「心配には及ばぬ。既に宇宙のアルームという星に大量の金脈があるからな」
「なんと!そうでございましたか。ならば心配ではございませんな。はははは」
大納言は感服に震えているように見える。やはり不安であるのだろうか。
突然60年以上たってすんません。
北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ5話朝鮮
経見治部大輔経頼
武田家内で政務担当を務める。
武田家内政は彼なしでは成り立たずといわれる。
「どうした大納言」
太政大臣は不思議そうにはなしかけた。
「私はこのやり方に異論はござりませぬ」
大納言はそこで話を切った。
「もし、経見治部殿が異議を唱えれば侵攻は困難どころか不可能となりますがどうされるかと」
「説得じゃ」
太政大臣は当然という態度で見つめた。
「彼がどこの社長でもおれるようなプレゼンといったな。それをやる。彼に財政を全て任せているのは知っておるからな」
かくして武田家は朝鮮への侵略を始めた。
朝鮮ー釜山
「おい敬、飯は?」
秀がとらえた鹿をぶっきらぼうに置きながら怒鳴った。
「はいはいただいま」
その態度に慣れきっているのか妻の敬は早々と食事の準備を始めた。
「最近この辺の鹿が変なんだよ。逃げ足がいくらか早くなったし。銃で撃ちぬかれた死体がその辺に転がってんだよ。普通じゃない。火縄銃なんかじゃないんだよ。連続で撃てるような」
秀は興奮したように語り始めた。
「まさかあ。連射できるなんて弓くらいでしょうに」
「俺だってなあそう思うのに。恐らく倭の者がやってきただろうと思うのだが」
酒が回り始め、秀はそのままばたりと倒れた。
翌朝・・
「おい!おい敬!」
秀はあせったように怒鳴り散らした。
「倭軍だ!倭の武将が兵士があが」
秀はそのまま頭を打ちぬかれて絶命した。
「何?秀!秀!」
敬はそのまま逃げだした。恐らく倭の軍隊がくる。野蛮で残酷で・・そう教えられていた。
海の向こうからやってきて兵民見境なく殺しまわる。
「おい!貴様!早く避難しろ」
倭の兵士が怒鳴ってきた。朝鮮語で話している。
「どこへ行けばよいですか」
「南に行けばわが軍に基地がある。そこへ行けば安全だ。どさくさに紛れて略奪をしている奴がいるから気をつけろ」
野蛮ではない感じである。まさか嘘を教えられていたのだろうか
そんなことを考えていると穴に気づかず落ちてしまった。穴の下は溶岩がたまっていた。
「おい姉ちゃん。引き上げてやるから手ぇだせ」
「あ、ありがとうございまいやぁぁぁ」
男は手を切り落として手に付けていた金の腕輪を取った。
敬は溶岩にもがきながら思った。
(嘘じゃん倭の野蛮さなんて)
北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ キャラ紹介
武田太政大臣元永
武田家23代当主戦場ではあまりの獰猛さから鬼太政と呼ばれる
粟屋大納言久虎
粟屋勝久の子孫戦場では暴れまわる
粟屋中納言久正
久虎から武術を学ぶ
経見治部大輔経頼
武田家の中で政務を担当
飯富治部少輔虎中
武田家の中で軍備を担当
真田権大納言幸中
武田家の中で政務を総括
武田軍
武田中納言元義
武田軍総帥
武田刑部元綱
武田軍第3大隊長
永田治夫
三等兵
飯島連
二等兵
井伊泰治
軍曹 永田らの入る部隊の隊長
朝鮮
弟雄王
朝鮮王
秀
釜山に住む猟師
敬
秀の妻
北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ 6話交戦
朝鮮釜山第30旅団21大隊45中隊12小隊陣
「おい永田!」
飯島連が怒鳴った。
「永田起きろ!井伊さんがお呼びだぞ」
「はいっ飯島先輩・・」
永田治夫が井伊泰治の所にいくと彼は地図を眺めながら座っていた。
「来たか・・永田君」
ぼそっと呟きまた口を開いた。
「君と飯島にある作戦に参加してもらいたいのだよ」
「作戦とは?」
永田はあまりに唐突だったのでびっくりした。
「いきなりすぎたな・・すまん」
「具体的には首都京城に乗り込み、弟雄王を殺害してもらいたいのだ」
「そんなことが・・」
「できるさ。君は兵学校で優秀な成績を・・・」
ドンというおと共にその声はかき消された。
「攻撃だ。大砲だぞ!」
「永田君攻撃準備を!」
永田はそのまま銃を取り上げると機関モードに切り替えぶっ放した。敵の中にはどうやら明軍が混じっているようで、明特有の鎧がちらりと見えた。
敵は吹き飛び、肉片や骨が見えた。
暗がりでよく見えないが、腕を失いうなっている者が見えた。
敵がさらにやってきた。総数は約4万程だろう。釜山での交戦で兵士の数が5万を切ったという話だから命運をかけた攻撃なのだろうか。
「そんなことはどうでもいい」
永田は自分に言い聞かせるように言った。
北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ第7話ミサイル
ズドーン
永田は走りながら武田軍の主力ミサイルサンダーキラーが撃たれたことに気が付いた。
「雷鳴すら殺すミサイル・・」
見たことがないが聞いたことはある。兵学校の時、教師が自慢げに話していた。世界にこんなミサイル、いや兵器はない、と。
ミサイルが放った風や熱は敵の本陣にも及び。あらゆるものを吹き飛ばした。
目に入っただけでも馬、人、木、木箱、土、岩石・・
光が消え、見てみるとそこは焼け野原になっていた。森はほぼ消えていたが、炎が残り少ない森を焼き尽くさんばかりに燃やしている。
「おお永田君」
今回は短いです
北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ第8話テレビ
「朝鮮情勢をお伝えします。政府は昨日、制圧地域釜山を伊集院と命名することを発表しました。
当局でも伊集院でお伝えします。伊集院県は、伊集院、中津、飯宮、君島の4市、大津山、端屋の2町、大須摩
浜、粋摩の3村で構成されることを想定しているとのことです。
昨夜、大邱の戦線にて突如明、朝鮮軍の奇襲を受け、隊員2名が怪我をしました。明連合軍は死者200名を出し全滅したとのことです」
日本のテレビを定期的に見ておかないと精神がおかしくなるような気がする。言葉では表現できないような安心感を感じる。
「ふーん、小説とかでよく見る情報操作的なのはないんだなあ」
「あんなん滅多にないさ・・」
「伊集院かあ。あまえいしっくりこねえな」
隊員たちはあの日からの解放感につつまれ、よく話すようになった。でも話すことによって不安感を消そうとしているようにも見える。
「おい永田。あの隊長の話はやはりあれか、暗殺の・・」
「はい」
「お前もあの暗殺に行くのか。名誉なんかなんかわかんねえな」
「命がけですしね」
永田は若干笑った。
「ふっ まあ頑張れや。安心しろ。隊長は滅茶苦茶強いぞ」
「そうだったんですか?」
永田はびっくりして聞いた。
「そんなに目えデカくして聞くか?お前、知らねえの?釜山作戦で船6隻を9分で沈めた男って隊長のことだぞ」
「へえそうだったんですかあ」
北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ9話
「永田君、作戦は分かったね?」
「はい隊長!」
飯島が来た。
「井伊さん、永田、準備は?」
「大丈夫だ。始めてくれ」
「了解」
飯島は戦車を運転してきた。
「戦闘はもう行けます」
「では、永田君と私はヘリで、飯島君は戦車で行ってくれ」
「はいっ」
飯島はそのまま戦車でそのまま漢城に向かった。
街の中は賑やかで、上から見ても明かりが見えた。
「ここを燃やすんですね・・」
「一般市民をも巻き込むことになるからな」
永田は井伊が虐殺もいとわないような人であることをすっかり忘れていた。
「じゃあ落とすぞ」
ヒュウゥぅっぅぅぅ
ドーン
「姉ちゃん、空からなんかが」
「ええ?」
姉が空を見上げた時、バリバリという音ともに建物、岩石が向かってきた。
全てを破壊し、吹き飛ばした。
景福宮から宜恵庁に至るまで吹き飛ばし、そこの死者だけでも40万人を超えた。
「・・入るぞ」
「はい・・」
「もう少しで慣れるさ」
永田ははっきり言って怖かった。隊長は釜山作戦でかなり変わってしまったのか。そう思った。
北は蝦夷南は琉球に至るまで❖を建てよ第10話
「・・・隊長、行きますか?」
「行こうか・・」
隊長が少し動揺していることに永田はきずいた。
「お待たせ―」
飯島が来た。
「永田君と飯島君はそのまま宮殿に行け」
「了解」
永田と飯島はそのまま走り出した。町の被害がある程度予想できた。
街の中を中心に約20里くらいはえぐられている。
と思ううちに、上から固いものが降ってきた。
その日、爆発した宝永弾は日本を除く全てを焼き尽くした。
すんません。無理やりですが打ち切りになります。なお、リクエストのあったホラー含めの歴史系のする予定ですが、入るかどうかは分からないのでどうかお許しを。