ボカロを主に二次創作した小説です。独自の解釈を含みます。
たまにボカロ以外の歌も二次創作します。
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目次
催眠 テトver
サツキ様、channel様の「メズマライザー」の二次創作です。先に「メズマライザー」を視聴することをオススメします。
自己解釈を含みますので、苦手な方はお控えください。
「「ミクテトチャンネルでーす!」」
僕・重音テトと初音ミクが運営するチャンネル、「ミクテトチャンネル」。
チャンネル登録者数1万人程度のチャンネルだ。まだまだこれだけで食べていくことは難しい。
「今回は、以前から告知していた新楽曲・『メズマライズ』の公開です!!」
「では、どうぞ!」
はじめてのライブ配信。僕とミクが踊る、ネットで知り合ったRUNEさんのオリジナル楽曲だ。
今日のためにさまざまなところで告知してきた。歌も歌い、練習した。ダンスも振り付けを考え、踊った。
大丈夫だ。
ミクも、自信ありげだ。
音楽が、始まったーーーーーー
最初のフリの連続。
ミクのフリ。
(順調だ。)
その時。
カチッと、体が固まったような気がした。
ミクも、僕にしかわからない、驚きと不安の顔を見せている。
(ミク!)
危険だ。
体の中の本能が、あちこちがそう叫んでいる。
体が、フリと同じように動く。
ーー動かされている?
違和感に気づき、ヘルプを伝える。
視聴者さん、気づいて!!!
ミクを見る。
ミクは、違和感につけこまれている。
もうすぐサビだ。
視聴者さんは、普通に見ている。
違和感が、まるで演出のように。
ぐらぐらと、ミクが揺れる。
(!!)
吐き気とどうしようもない気持ち悪さ、違和感と戸惑いが込み上げてくる。
サビだ。
ぐらり。
“ミク!!”
言葉にならない悲鳴をあげ、踊り狂う。
ふと、ちらりとミクを見る。
ミクの目は光を失い、首が恐ろしいほどに折れている。フリも力が失われている。
ラスト。
相変わらず気分が悪い。
ぐらり。
視界が、大きく揺れたーー
力を振り絞り、叫ぶ。
「ミクーーーー!!」
「はっ!」
「テトさん、起きましたか?1週間寝たきりだったですよ。近所のハクさんが運んでくれて。」
「み、ミクは!?」
「寝たきりです。」
病院だ。真っ白な部屋。
「そ、そうですか……。」
「ひどく、こう、精神的というか、ショックを受けたみたいで。ミクさんは、そういうのが、弱かったみたいなんですね。だから、先に倒れてしまったんでしょう。でも、不思議なんです。普通、倒れこむはずなのに、ずっと踊り狂っている。」
ふと、チャンネルが気になった。
スマホを見る。
(!!)
チャンネル登録者数が100万人を突破して、ライブの再生回数が1000万回突破。
「うそ。」
人間は、ああいう他者が犠牲になるのが好きなんだ。悲痛な叫びは聞こえないか、無視されるんだ。
悲しい、虚しいものだと思いながらミクのことが心配でたまらない。
「テトさん、退院ですよ。おめでとうございます。」
「はい。」
リハビリもして、無事退院。
ライブの再生回数は1億回突破。
病室を出て、マンションに戻る。
「懐かしい。」
カシャ。
《僕は元気です。ミクはまだですが、もうじきだと思います。ライブ1億回再生突破、登録者数100万人突破ありがとうございます(*^ω^*)》
自撮りと文を投稿する。
ミク。
待っているから。
こんにちはー、むらさきざくらです。
今回はテトちゃん目線で書いてみました。その気になればミクちゃん目線なども書いてみたいと思っています。
ぜひぜひ、もう一度、「メズマライザー」お聞きになってみてください!
催眠 ミクver
「「ミクテトチャンネルでーす!」」
私・初音ミクと重音テトのチャンネル・「ミクテトチャンネル」。
チャンネルは1万人くらい。まだまだ伸び代あり!
「今回は以前から告知していた楽曲『メズマライズ』の公開です!!」
「では、どうぞ!」
RUNEさんが作詞作曲してくれた『メズマライズ』。はじめてのライブ。
楽しみだなあ。
軽快な音楽とともに、ダンススタート。
「!?」
なんだか、気分が悪い。でも、ファンのために笑顔を作る。でも、テトには分かるみたい。
「大丈夫だよ!ね?」
「うん。」
テトは、わかっていたのかもしれない。
直前、しゃべっていたとき、どこか不安そうだった。
「がんばろっ?」
なんだか、操られてるみたい。気持ち悪い、どこかイヤな感じ。
(テト、助けて!!)
どんどん違和感が体に染み付いていく。動かされているみたいで、どう言ったらいいかわかんない。
サビの音楽がきこえてきた。
「っ!!」
き、気持ち悪い。たすけ…てっ…
「ミクーーーー!!」
テトの声が、聞こえてき
バタッ
「テト?テト?」
いつも、収録してるマンションだ。その奥に、テトがいる。
「テト!」
テトの方へと走る。
バン!
見えない壁のせいで、テトへ会えない。
黒い帽子と灰色のシャツを着て、
「テトチャンネルでーす!」
とスマホに向かっている。
テトは、私を捨てたの?
意識が、また途切れた。
こんにちは!むらさきざくらです!
今回はミクちゃんです!バッドエンドに終わっちゃいました…すみません!
やっぱり途中で意識途切れる想定なので短くなっちゃいましたね。
もしリクエスト1件でも来たらRUNEちゃん編も作ろうかな??
ではー!
メズマライザー 自己解釈ver
「わあ!」
初音ミク、重音テトの『ミクテトダンスライブ』。とても人気で憧れのライブだけど、1人だけしか参加できないんだ。
でも、わたしはそれに当選した!
いま、本物のミクとテトに会えている。
「始まります。」
機械的な声がした。そして、幕が上がった。
陽気な音楽が流れ、ポップな衣装を着たミクテトが踊る。
面白い。楽しい。身を乗り出して、見る。
サビだあ!
まだまだあるみたいで、疲れていなさそう。
でも、なんだか雰囲気が変わってきた。怖い感じだ。
テトの表情も、心配そうだ。
ラスサビだ!
「きゃあああ!!」
ミクが狂った!!
うわあああああ!
「残念ながら、娘さんは、助からないでしょう。もう、冷たくなっております。」
「っ…うっう…。」
病室で、静かな声が聞こえた。
毎度のことながら、わかりにくい短い小説に付き合ってくれて感謝です😭むらさきざくらです!
後日日記のほうで細かーい解説出そうとおもうので、考察の考察?してみてください!
メズマライザー RUNE ver
「…やっぱりか。」
わたしは「ミクテトチャンネル」のライブ配信を再度見た。どんどんチャンネル登録者数も増えて、再生回数も伸びている。
ライブの内容はわたしの曲だ。
わたしはRUNE、音楽の才能の持ち主だ。
本名は亞北ネル。大ヒットした楽曲の裏方として働いている。
人というものは、こうも単純なものである。
どれか一つだけにスポットライトを当てて、他は無視する。そして今までやってきた、いじめやアンチはたちまち媚び売り人間と化する。
歌詞に社会への反撃、をこめたのもそういう思考がベースになっているのだった。
そして、音楽に少し細工を施した。
特殊な音を混ぜ込んだ。
それは、わたしが研究し尽くして発明した、通常は聞こえない催眠性のある音。
心に大きな汚れのある人、もしくは心が綺麗すぎる人にしか聞こえない音。
作用も変わっている。
心に大きな汚れがある人は催眠をかけているかのように、じっくりとじわじわ病気や体に害のある心理現象を起こす仕組みだ。
逆に心が綺麗すぎる人は幸運な体質にさせる。幸運な体質、というのは何事も幸せに感じる思考になるという。
催眠耐性が低い人はあっという間に狂う、という副作用があるが。
効果は1ヶ月後くらいだ。
そしてライブ公開から1ヶ月弱、話題になってから1ヶ月。
この社会を、狂わせて、変えてやるんだ。
わたしは、自分用に調合した催眠無効薬を飲み、ライブを見た。
むらさきざくらです💜🌸
感想お待ちしています(短い)
のだ
「こんにちは!僕ずんだもんなのだ!」
そうやってデビューした僕・ずんだもん。
昔は地域のアイドルグループみたいなのに所属していたけれど、今はタレントとして人気だ。
僕流の「のだ」という文末が話題らしい。
「僕自身」じゃなくて、「のだ」がらしいけれど…。
僕は髪を緑に染め、いつもは着ない服を着ている。その容姿のおかげもあるのかもしれない。
「今大人気のずんだもんさんは、テレビでも取り上げられています!どうですか?」
「とっても嬉しいのだ!」
そう返すのが、精一杯だった。
---
自宅に帰り、姿見を見る。
もう、あの頃の僕じゃないな…
「眠いな。…のだ。」
僕の「のだ」は未だ、くっついて離れていない。
「さあ!今大人気の歌手コンビの登場です!」
テレビをつけると、その番組はやっていた。
「こんにちは、ハツネミクと、」
「カサネテトです!」
「このお二人には…。」
歌手コンビなのに、バラエティ番組に出演しているコンビ「ハサネテク」。親しみやすいと話題らしい。
僕も、「ハサネテク」に負けちゃうのかな…。
大して面白くない。
「ドッキリだいせーこー!」
「あはは、やられたぁ。」
ドッキリに驚かされているハサネテクの目は、僕ら芸能人にしか分からない、笑っていない、《《笑っている風》》の顔だった。
---
「ずんだもんさん!」
「どうしたのだ?」
「今回、『ハサネテク』さんとのコラボですよ!」
「そ、そうだったのだ!」
僕は、《《役作り》》のためにずんだもんになる。
僕は、ずんだもんだ。
そう自分に言い聞かせる。
「「こんにちはー!『ハサネテク』です!」」
改めて出会うと、先輩らしさが漂っていた。
「ゲストのずんだもんなのだ!」
僕は、ずんだもんだ。
面白くない台本を進めた。
---
ハサネテクさんと同じ楽屋で。
「ずんだもんさん、どう?」
ハツネミクさんが僕に言った。
「楽しいのだ。」
苦し紛れに、そう答える。
「…大丈夫?」
「…大丈夫、なのだ。」
「芸能界ならではの苦しさもあるよね。」
カサネテトさんが、答えた。
「うちも、苦しかったなあ…。」
「カサネテトさんが?」
「そうだよ。じつは、初めはハツネミクだけだったんだ。それに知り合いが悪ふざけして、うちを無理やりハツネミクとグループを組ませた。
もちろんバッシングの嵐だった。分かるよね?
だからさ、辛いんだよ、うちも。いや、《《うちら》》も。」
うち、ら?
「わたしも、ほんとは、辞めたいんだよね。タレントだからこそ、ひどい目にあったりとか、するもん。」
あはは、と笑うハサネテク。
「じゃあ、僕もやめたい。」
「ずんだもんが!?」
「そう。だって、辛い。」
僕は知っていた。
散々すぎるほど、僕のネタ動画が拡散されていた。それに、視聴率も下がりぎみだ。
「そろそろ潮時かな、と。」
「…思い切って、やめようか。」
テトさんがそう切り出した。
「そうだね。わたしたち、もう辞めどきだよ。」
「ありがとう…。」
「…さて、うちたち、所属しているとこが同じみたいだ。一緒に報告しよう。」
---
それから、渋られたものの、なんとか辞めることができた。
「ずんだもん。」
ハサネテクに声をかけられた。
「私たち、この卒業のために歌を作ったの。これが楽譜。練習してくれない?」
「…ありが、とう…!」
自然と涙が溢れた__
---
特訓してきた。
「ハサネテク、ずんだもんの卒業歌です。奇跡の三重奏となっております!」
生で聴く最後のナレーターの声。
後悔はない。
「「「これがありのままなのだ!」」」
こんな を愛してほしい__
キャンディークッキーチョコレート
自己解釈を含みます。
|この歌は、お菓子大好き☆なミクテトが、楽しく踊る可愛い歌だよ!《蜉ゥ縺代※谺イ縺励>縲》
---
キャンディー!クッキー!チョコレート♪
一番上は|コンナン《困難》!
一番下は|サンザン《散々》!
間に挟まれジーザス!
誰か|食べ《聴き》はじめてね♪
--- ダ ン ゴ ---
|外側《流行りとサムネ》だけ気に入って
|開けない《聴かない》ままパロディって
|中身《内容》が何か知らないな!
興味すらもない
あり得ぬ|リアライズ《実写化》
クセにとりま買い buy bye…
|バイナリ《白か黒か》>|バイタリティ《生命力》
限界 極彩 大喝采!!
|バーゲンばっか踊っていけ《流行りにばっか踊らされていけ》ほら|一分舞った《一分無駄にした》やっぱっぱ…
表現OKいいじゃん、ねえ?
あれ?|真っ赤になっちゃった!?《血に染まっちゃった》
絶対さっき言おうとして
あれなんだったっけ?あっちゃっちゃ
そっか!1個思い出した!
--- **`キミは助けない♪`** ---
|バーゲンばっか描いていけ《現実世界から脱出だ》
ほら嬢ちゃんミンナは待ってんだ
表現 オーライ|無問題《問題有り》!
|自主規制《繧ク繝」繝ウ繧ュ繝シ繝輔ぃ繝?く繝ウ縺医▲縺。縺? 》その|メーカー《ユーザー》ばっか選んじゃった
そっか!一個思い出した!
--- **`ダレも助け縺ェ縺`** ---
だんだん狂った感じにしたかった
チルノのパーフェクトさんすう教室
チルノ「みんな〜!チルノの算数教室、はーじまーるよーっ!あたいみたいな天才めざして、頑張っていってね〜☆」
キラキラダイアモンド 輝く星のように
チルノ「栄光、志望校なんとかして入ろう 天才秀才トップめざしてゴーゴー!!」
魔理沙「バーカバーカ バーカバーカ バーカバーカ」
さるの「ちょっ、ちがっ、バカじゃないもんっ」
霊夢「バーカバーカ バーカバーカ バーカバーカ」
⑨「バカっていう方がバカなのよっ」
咲夜「バーカバーカ バーカバーカ バーカバーカ」
さるの「うるさいわね、このバカっ!」
皆「バーカバーカ バーカバーカ」
⑨「もういいっ!(泣)」
問1 紅魔館からバスが出て、そのうち3人乗りました。
白玉楼で一人降りて、|半人《妖夢》だけ乗りました。
妖夢「幽々子様、半霊食べないでくださいねっ!?」
八雲さんちで二人降りて、結局合計何人だ?
みすちー「3ー1+0.5ー2だから、答えは0.5人!」
リグル「運転手ににとりもいるから、1.5人!」
ルーミア「半人は人間なのだ、1人なのだー」
チルノ「答えは0人!」
全員「えー?」
チルノ「なぜならそれは!幻想郷にバスない☆」
紫「あるけど」
やまおち意味などないわ キャラクターたてばいいのよ
元気があればなんでも!
みすちー「①!」
リグル「②!」
__ルーミア「さn」__**チルノ「⑨!!!」**
くるくる時計の針 ぐるぐる頭まわる
だって!目なんて3つもないのに さとり「あるけど」
3本の針なんてちん・ぷん・かん!
次次問題出る まだまだ授業続く
けーね「じゃあ次はチルノ…」
チルノ「コール!!」
凍る部屋の中
ひんやりした温度も時間も気にせず
けーね「わかってるな?」
チルノ「は、はい…」
ゆっくりしていってね☆
魔理沙「バーカバーカ バーカバーカ バーカバーカ」
さるの「だから、バカじゃないって言ってるでしょ!?」
霊夢「バーカバーカ バーカバーカ バーカバーカ」
⑨「いい加減にしないと冷凍するわよ!?」
あやややや「バーカバーカ バーカバーカ バーカバーカ」
さるの「そして粉々になって砕ければいいのよっ」
皆「バーカバーカ バーカバーカ」
⑨「もういいっ、知らないっ!(泣)」
問2 霊夢のとこの百万円の壺を誰かが割りました。
永遠亭のとこのえーりんが、弁償しに来ました。知らんぷりの因幡てゐ、結局賠償金はいくらですか?
リグル「ひゃく・まん・えん!」
みすちー「慰謝料含め百五十万!」
ルーミア「⑨0万円なのだー」
⑨「答えは0円!なぜならそれは!そんな壺あるわけないのです☆」
霊夢「あ゙?」
さるの「常識超えたところに真理がある!」
リグル「1!」
みすちー「2!」
__ルーミア「さn__チルノ「⑨!!」
ヘラヘラにやけながら ゲラゲラ笑いながら
うっざー 因幡うさぎ 兎「あ゙?」
可愛げもないのに 新参の厨なんてほい☆ほい☆ほい☆
再生百万回 もれなく⑨なんて
どういうことなのよ どちらかって言うとサーバー管理も
おつかれさんってとこね
チルノ「分かった!あたいがあまりにも天才だから嫉妬してるんでしょ!」
パルスィ「いや別n」
チルノ「ほんと、しょうがないわね。せっかくだからあたいの天才の秘訣をちょーーーーーーーーっとだけ0.0000000000000000000000000001%だけ教えてあげてもいいわよ」
パルスィ「ほんとに良いんだってb」
あらゆるあらゆるあらゆるあらゆるあらゆるあらゆる 英知を
集めて集めて集めて集めて 束ねても
アタイのアタイのアタイのアタイのアタイのアタイの 丈夫な
頭に頭に頭に頭に かなわない
朝飯朝飯朝飯朝飯朝飯朝飯 食べたら
赤子の赤子の赤子の赤子の 手を捻る
アタイはアタイはアタイはアタイはアタイはアタイは カンペキ
いわゆるいわゆるいわゆるいわゆる パーフェクト
ひゃくおくちょうまんバッチリ☆ けーね「静かにしろっ!」
ごちーん☆
……
くるくる時計の針 ぐるぐる頭回る
だってつぶら目玉 二つしかないのに こいし「わたしも前まであったよー」
三本の針なんて ちん・ぷん・かん
次々問題出る まだまだ授業続く
凍る部屋の中
ひんやりとした温度も時間も気にせず
ゆっくりしていってね!
皆「バーカバーカ!バーカバーカ!バーカバーカ!」
チルノ「バーカバーカ!バーカバーカ!バーカバーカ!もう知らないっ!」
皆「バーカバーカ!バーカバーカ!バーカバーカ!」
チルノ「わああんっ!!(泣)」
皆「バーカバーカ!バーカバーカ!バーカバーカ!」
けーね「はい、授業戻れ」
チルノ「あたいは天才なのにぃぃぃい!!」
T氏の話を信じるな ミクside
『T氏診療相談所』と書かれたチラシを見る。よし、ここか…
「こんにちは」
「そこへおかけくださいね」
赤い巻き髪に怪しげな布…でも、この人にすがらないと、わたしはやっていけない。
「ねえ知ってる?人生って、舐めると甘い味がするの」
「へえ」
「ねえ知ってる?|艱難辛苦《かんなんしんく》 裏技使えばイージーモード」
「へえ」
「そして僕に課金すれば君はもっと幸せになれるよ」
「へえ〜そうなんだ、ためになるなあ。T氏の話を信じましょう」
この人にすがることが、わたしにとっての救い。
この人が、わたしを救ってくださるんだ!
---
また『T氏診療相談所』に来た。
「ねえ知ってる?気持ちがいいなら劇薬も飲んでいいの」
「へえ」
そう言ってT氏はーーーをくれた。
「ねえ知ってる?コスパがいいから魂を売って優勝」
「へえ」
そう言ってT氏は寿命を売る方法を教えてくれた。
「よしよし。僕の教えに従順な君を愛してあげるよ」
「そうなんだ、好きになっちゃう。T氏にすべてを捧げましょう」
わたしの色とT氏の色の缶バッジにアクセサリー、T氏はいろいろとくれた。
--- |T Is My Everything《T氏はわたしのすべてです》 ---
「T氏の話を信じるな」「フェイクの愛に依存すんな」って
言わないで、やだ。信じなきゃ狂っちゃうわ
「T氏の話を信じるな」「狂気の沙汰にBETすんな」って
言わないで、やだ。信じなきゃ狂っちゃうの
わたしはあくまで正常です。あくまで正常です!
「そうそうあなたは正常です」って
「T氏の話を信じるな!」
みんなが悪魔で異常です。悪魔で異常です!
「そうそうみんなが異常です」って
「T氏の話を信じるな!」
---
|FAKE《嘘》か|REAL《本当》か見分けつかん愛
|FAKE《嘘》か|REAL《本当》か見分けつかん愛
Tは|TRUE《真実》のTだから____
またT氏に会いに行く。T氏、T氏に会いに行かないと救われ__
「ねえ知ってる?脳内のお花畑には枯れないように水をやるといいよ」
「へえ」
「それを邪魔するあの子といたら不幸になるから縁を切るといいよ」
「へえ」
「そして、僕を否定する馬鹿はこの世から消そう」
「そうなんだ。それは名案。T氏の話を信じましょう!」
--- 「T氏の言う通り しましょう!」 ---
--- 「|STOP IT《やめて》!」 ---
「T氏の話を信じるな」
T T T T
--- |T Is My Everything《T氏はわたしのすべてです》 ---
「T氏の話を信じるな」「真っ赤な嘘に期待すんな」って
言わないで、やだ。真実じゃ救われないから__
「T氏の話を信じるな」「フェイクの愛に依存すんな」って
言わないで、やだ。信じなきゃ狂っちゃうわ
「T氏の話を信じるな」「レアな命を棒に振んな」って
言わないで、やだ。信じなきゃ狂っちゃうわ
わたしはあくまで正常です。あくまで正常です!
「そうそうあなたは正常です」って
「T氏の話を信じるな!」
みんなが悪魔で異常です。悪魔で異常です!
「そうそうみんなが異常です」って
T氏の話を____信じてた。
「騙されていたんです!わたしは騙されていたんです!」
T氏の話を____信じてた。
「幸せだったんです。確かに幸せだったんです」
T氏の話を____信じてた。
---
いやいや。
信じれない。
`___そしてこの物語も信じるな`
ボカロ・歌二次創作小説
※注意※
この小説はYOASOBIさんの『舞台に立って』の二次創作小説となります。主はもととなった小説を読んでいませんので、ご了承ください。
「将来は陸上選手になる」
そう無邪気に書いた、6年生のときの作文。
陸上選手になっている未来のわたしを想像して書いたんだろう。
審判の声が聞こえた。
20XX年、XXオリンピック。
あの時のわたしと、今のわたしが重なる。
絶対に勝つ。
いつのわたしも、そう信じている。
---
アイドル、ケーキ屋さん、イラストレーター、小説家に先生。
そんな数ある中から、わたしが選んだ夢____陸上選手。
運命みたいに惹かれた夢。オリンピックを見て、かっこいいと思った。たったそれだけの理由だったのに、陸上選手にはわたしを惹きつける『なにか』があった。わたしはこれじゃなきゃだめだって。そんなふうに思えた。
親はそんなわたしを、習い事に通わせた。ひたすら走って、走って、走る習い事に。
「加藤こより 第4位」
好成績だったのに、どうしてもやるせない気持ちがこみあがってきた。勝ちたかった。
しんどくても、ひたすら、走り続けた。毎日、毎日。
---
「加藤こより 第13位」
その成績を見た。ずっと下がってきている。
「勝ち負けがはっきりある世界なんだから、好きだけじゃ生き残れないの。遊びじゃないんだから、わかる?他のことに熱中したほうがいいんじゃない?」
先生の言葉。
___わかってるよ、そんなこと。
でも、好きだから諦めなかった。
好きだけじゃ生き残れないって、わかってるけど。
こうやって頑張ってきた毎日が、未来に繋がる。願いに繋がる。
そう信じている。
---
「位置について__」
オリンピックに入るために、頑張ってきた。
日本代表を決める大会。
待ちに待った、舞台に立っている。そのことが自分でも信じられない。
心臓がバクバクしている。
イメージしてきた。何度も、何度も。勝つ自分を、ずっと。過去のどんな自分でも、超えてみせる。
空を見上げる。怪我したり、体調をくずしたこともあった。でも、そんな日々もつながっている。そんな気がする。
夢に来ていた景色の目の前に立っている。
その幸せを噛み締め、わたしはスタートラインを切った。
---
「なんでですか!?」
明らかにフライングした|美優《みゆ》が、上位になっていた。わたしの習い事での成績は、10位ほどだ。でも美優は、若干フライングしていた。
最初こそ見間違いレベルだったが、だんだんとエスカレートしてきた。その度に一桁順位を獲得し、わたしを罵ってきた。そんな不条理に、わたしは立ち尽くした。
「ずっと通わせてきたのに、なんで新人の美優より下なんだ」
そう言われてきた。他人にわかるわけないのに、こんな気持ち。
なんか、もうなんで走ってるんだろ。
「ほらこより、頑張って。美優は確かにフライングしてたけどさ、んなのいつかバレるって」
足が不自由になった、わたしの友達の|綾《あや》。マネージャーとして、わたしを助けてきてくれた。
隣にいた綾がいたからこそ、わたしは頑張れてきた。
---
ずっと憧れてきた舞台が、目の前にある。
「頑張って、こより!」
そう綾が声をかけてくれた。
何度も何度も、一緒に泣いた。
でもその分、一緒に立ち上がってきた。
大きく深呼吸をする。
ゆっくり瞼を開ける。
足を踏み出す。
会いに行く。
思い描いた、未来のわたしに。
---
待ちに待った舞台にたった。空気はひんやりしてて気持ちよく、といって晴天だ。
何度も何度も、思い描いてきた。
どんな自分も超えていける、未来の自分を。
また大きく息を吸って、吐く。
静かに青空を見る。澄み渡った晴天で、気持ちいい。
美優に邪魔されたあの瞬間。
綾と一緒に泣いたあの瞬間。
どの瞬間も、全然無駄じゃなかった。貴重な経験だ。
夢に見ていた景色に、今わたしは立っている。
綾のためにも、
みんなのためにも、
頑張ろう。
わたしのためにも、
精一杯。
---
「将来は陸上選手になる」
そう無邪気に思い描いた、過去のわたし。
未来の、笑顔でいるわたし。
今の、笑顔でいるわたし。
そこにいる。
ここにいる。
今、確かに捉えた。