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目次
陰陽師と吸血鬼【日和腐】
ギャグマンガ日和の腐の二次創作。陰陽師物語の阿部さんとバンパイアパワーの北島さんのカプです。
北阿部に見えますが、私が阿部北民なので阿部北と言い張ります。でもまあ北阿部北ということで。
⚠️誰も得しなそうな小説
⚠️血が出ます
⚠️駄文、途中で諦めた
「阿部よ、血をよこせ」
北島はそういって、ソファにどかりと腰を下ろした。
「なにを言う。俺は無限に血が流れるわけではない。仮にも人だ」
「仮にも、人、か……」
北島は、リモコンでテレビを操作する。夕方5:30の枠まで辿り着くも、そこに夢子ちゃんの名前はない。
「血が、飲みたい」
「アニメが終わったからか」
仕方ない、と阿部は着物の袖をたくしあげる。
いつぞや聞いた話によると、|吸血鬼《バンパイア》というのは長く血を吸わない期間が続けば、飢えに苦しむという。
しかしそれを北島はアニメで保ってきたというのだから、もはや並の吸血鬼の域など超えているのかもしれないと阿部は思う。
「腕だけか」
「文句を言うな。くれてやっているのだぞ」
鋭い歯が、ぷつりと腕を刺す。痛覚は、それほど伴わない。
唇の端から、一筋の赤い筋がこぼれ落ちる。鮮やかな赤は、床に滴っていく。
静かだった。とく、とく、というどちらのとも取れない心音と、その鮮やかな赤は、脳裏に染み付く。
「あべ」
腕にべったりとした感覚。北島が血を舐めた。
「なんだ」
「血はうまいな」
そうか、と阿部はぼやいた。血で染まった己の腕は、どこか他人のもののように思えた。
不思議と、血を見ても吐き気が襲うことはなかったことに気がつく。北島の吸血に慣れてきたのか。慣れとは、おそろしい。
「首」
細長い指が、阿部の首元に伸びた。
「おいっ」
腕が伸びる。体勢を崩して、ソファに引き寄せられる。
首のうら、うなじあたりに突き立つ感覚。噛まれたと思った時には、血が吸われている。
どくん、どくんと、心臓が跳ねる。
しばらくそうしていた。北島が顔を上げる。普段の青白さはなく、顔色がいい。
そして、北島の目に、生きた気配を感じた。魅入っていた。
「阿部」
どくん、どくん、と心臓が鳴る。
べったりとした汗が、身体中を覆っていた。
「……きたじま」
あきらめたよ😭 勢いで公開しました😤
旅【細道組】
まただ、と思った。
少し前をゆったりとゆく己の師。その若葉色は、入道雲を背景に旅をする。
「曽良くん?」
そういう師の目に、僕は映っていないのだ。
止まることのない蝉の声、うだるような炎天、届くことのない距離で、僕らは旅をする。
「五月雨をっ、あつめて早し最上川ァ!」
さっきから同じ句で、ビシリと微妙なポーズを決める師匠に、平手打ちを加える。ついイラッとしただけで他意はない。
「ああもうイッテ〜まつおスランプなんだから優しくしてよこの鬼弟子がぁ」
「スランプなのが悪いんです」
街道から離れた。しばらく一本道。
「今日は機嫌がいいですね」
「何を急に」
いつも機嫌が悪いみたいな言い方、私はいっつも元気ハッスルだよ、と僕に対して文句を飛ばしてくる。
彼はふいにこちらを振り返った。
「でもまあ」
木漏れ日が彼を照らす。
「今日みたいな夏は好きかな」
微笑む師匠の目は、僕と違うものを捉える。
あなたは、僕と違う世界が見えていて。その目が僕を映すことは未来永劫ない。
だったら、映りにゆけばいい。何度も、何度も。
僕という人間を、このひとにとって特別にさせたかった。
一枚目 https://firealpaca.com/get/nmlakYKD
二枚目 https://firealpaca.com/get/OfnGPVD3
三枚目 https://firealpaca.com/get/izFqv3dE
鬼男くん
勝手な妄想なのでご注意⚠️ 苦手な人いるかも
序盤鬼男くんの口調とかが違います
ギャグマンガ日和二次創作
「閻魔さま! お仕事に向かわれなくてもよろしいのですか…」
「まぁいいじゃん、『鬼男くん』」
「まぁ、いいのならかまいませんが…仕方のないお方ですね」
閻魔は座ったままのけぞって、腕を上に伸ばした。体が伸びていく感覚。
この感じも、飽きてきた。そろそろ代わり映えが欲しいとこ。
どんなのがいいかな。犬系、猫系か。ツンデレ。毒舌。クール。いまは…これ、どんなタイプにしてたっけ。優しくて忠実な執事? 丁寧なのは好きだけど、鬼男くんの取り柄こと爪があんまり伸びてこないのもつまんないよなぁ。前はよく伸びてきた。あの時はどんな設定にしてたっけ。てかあれどのくらい前? 600年くらい?
「『鬼男くん』」
呼びかけると、鬼男はぱたぱたと閻魔に駆け寄る。
「いかがされましたか、閻魔さま」
閻魔の目を見て、すっと跪く。閻魔は微笑を崩さぬまま、口を開く。
「『鬼男くん』。君はいまから『 』だ」
閻魔大王秘書『鬼男』は、閻魔に従うようにつくられている。
「この変態大王イカが! 何着セーラー服隠してんだまったく!」
「ギャァァ!! 痛いって痛ったぁ! わかったから!!!」
まったくもう、裁きに戻ってください、と鬼男は爪を縮める。
あー痛かった。だって容赦なく顔面にブッ刺してくるんだもん爪。
まあ、なかなか面白いキャラになってくれたじゃない、鬼男くん。
「……何こっち見てんだこのコシヌケが」
「ばれちゃった?」
今はまだ、このままを楽しもう。
今はまだ。寿命は永遠なのだから。鬼男くんも、どんな形でもついてきてくれるよね。