ずっとアリスに憧れていた醜い顔の女の子は
ある日、黒猫を追いかけて街へ向かう
するとそこは鏡が沢山あって…
顔のことを気にしていた女の子は鏡に映る自分の顔が見たくなくて、ビルの屋上から飛び降りて自殺しようとする
ビルには沢山の自殺志願者が居た
自殺志願者の顔はとても美しく整っていた
「どうして死ぬの…
貴方達は私と違って奇麗なのに…!!」
「どうして貴女に言われないといけないの!静かにしててよ!」
「この世の中おかしい!
皆を___
正気に戻すために
全員私がぶっ殺す・・・・」
「✖は▨▨▨」
欲望に塗れた鏡の国は…
夢が沢山あったアリスには程遠い
誤解が争いの火種になり
デスゲームへ発展していく…
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目次
1⃣ I hate mirrors
つくづく実感した
私は
鏡が嫌いだ
私はブサイクだから
鏡を見るたびに心がキュッと痛くなる
皆みたいに
オシャレもしたい
メイクもしたい
ピアスも…
でも出来ない
やったって美しく見えない
美を私に求めないで
私には無理だから
______________________
「鑑雷!」
「何、萬木」
「こいつ、やるよ」
そういって従妹の弟の萬木 紗代【ゆるぎ さよ】が手渡してきたのは
メイク道具
____________________
私には使えないのに
使ったって無駄
メイク道具が可哀そう
メイク道具は可愛い華ちゃんにあげた
「みゃぁお」
クロ…?
黒猫のクロがゆっくりと鳴いた
そして・・・・・
空いていた窓から飛び出していった
2⃣ alice in underland
「っクロ!」
急いでクロを追いかける
ひたすら、走って走って走って走って走って…
どこまで来たか、わからなくなった
立ち止まったクロをしっかりとつかむ
ふと、周りを見ると
鏡が沢山あった
血の気がよだった
ふらふらとした足取りで後退りをし、へなへなと尻餅をついた、私
何処を見ても
ブサイクな顔
顔、顔
「こんなの……アリスじゃん……」
鏡の国のアリス
猫のキティを追いかけて鏡の国まで…っていうお話
ど、どうしよう
このまま歩ける気がしない
…
どうせ生きてても無駄か、
はは、と乾いた声がやけに静かな街に響いた
ここから、一番近いビルは…
あそこだ、
あそこにいこう
あ、
クロは…
その辺に放しておけばいっか、
元々野良猫だし生きていけるよね、
「クロ、じゃあね」
離れてくれない……
ぶん、と手を降って無理やり落とす
「ん"にゃ"ぁ"っ!!」
ごめんね…っ
けど…
君、死にたくないでしょ…、
私は一目散にビルへ走った
つ、着いた、
ゼェゼェと息を切らしている私の姿は異様だろう
エレベーターには鏡がある
非常階段!
カン、カン、カン、カン、、、ペタッペタッペタッペタッ
うるさいから靴は脱いで、裸足で階段を必死で駆ける
「ついっ、た、」
ゼェゼェ
は、
自殺志願者多っ
どうして…
どうして…
こんなに綺麗な人が死のうとしてるの?
3⃣ suicide candidate
「ねぇ、、」
知らず知らずのうちに声をかけていた
「どうして死ぬの…
貴方達は私と違って奇麗なのに…!!」
彼女たちにも悩みはあるのだろう
けれど、奇麗な顔をして、きっと私よりも幸せな生活をしていたのに
顔が奇麗なだけで、幸せな筈なのに
何不自由なく幸せに生きていたのでしょう?
そのまま幸せに生きてなさいよ!
死は不細工な人の救済なの!
「あたしが奇麗?バカげたこというんじゃないよ」
「そうよ。私なんて、鼻は低いし、目だって小さいし、、」
何いってんの、、この人たち、、
「貴方こそ、とても整ってて奇麗じゃないの。自信もって生きなさいよ。」
「どうして貴女に言われないといけないの!静かにしててよ!」
「お世辞なんて聞き飽きた!かわいいね、なんていったって心の中では見下して、、!!」
これが本当の気持ち
かわいいなんて言わないで
惨めになるだけ
*「やぁ、醜きプリンセスたち。」*
誰ッ!?
天井..空から声が聞こえてきた
*「私は、アーグリィ」*
アーグリィ....
アーグリィ、ねぇ、、
Arguy,?それとも
ugly?
まぁ綴りはどうでもいいとして
「貴方は何者??」
*「私は司会者だ。」*
司会者、、?
何の、、?
「なんの司会者だよ!お前司会者って言うんだったら姿見せろよ!」
*「私は、デスゲームの司会者です。今は姿をみせられませんねぇ」*
4⃣the beginning of everything
そうアーグリィが呟いた瞬間、首にひんやりとした感覚がした。
「なにこれ....ッ」
*「首枷ですよ。みなさん悪い子ですから、」*
「やめてよっ、あたし...っ」
*「みなさん死のうとしていたんでしょう?死ぬ前にゲームくらいしましょうよぉ」*
―こいつ、頭がいかれてるのか。
みんながそんな顔をしていた。
*「皆さんにしてもらうゲームは簡単です。」*
ごくっと唾をのむ。
*「鏡を割ることです」*
え?
「っは?」
気が荒そうなショートカットの女子が言う。
*「では、さようなら。鏡の国のアリス達」*
ふっとアーグリィの体が消えた。
「なんなんあいつ!!!」
さっきのショートカットの女子が叫ぶ。
「まぁまあ、落ち着いて。」
「ひぇええ..........ッケンカしないでください~....」
「落ち着いて。まず自己紹介しようよ」
長い黒髪をゆらして一人の女の子が立ち上がる。
「私の名前は........オニユリ。ユリって呼んで。年齢は18。みなさんの顔面偏差値高すぎて焦ってます。」
黒髪の美少女がオニユリさん。
「っしゃ!うち、セイウチ!セイって呼んでな!年齢は16!うちはかわようないからな。」
ショートカットの美人な子がセイウチさん。
「あ...わ、私はトゥイーです...えっと、年齢は14です...!」
ふわふわ三つ編みの子がトゥイーさん
「...あたし、ドルディー。呼び方はご自由に。19歳」
前髪がもっさもっさのおしゃれな人がドルディーさん。
...次、私?
「あっ、わ、私...は...」
なんて名乗ればいいんだろうか。
「アリス、です。アリスって呼んで、ください。年齢は15です...。」
ありのままの名前を名乗った。
怖かったけれど…。
「アリスかよ。姫様気取り?w」
そんな声が聞こえてくることを覚悟して
「アリス!?かわい〜!」
「え、?」
思っていなかったことを言われ、ぼっと頰が火照る。
「鏡を割るってことについてだけど」
オニユリ―――ユリが黒髪を揺らして立つ。
「心当たりある人いる?」
みんな首を横に振る。
「うち知らん」
「私もです…」
「…」
「わかりません…すいません」
ドルディー―――ルディに至っては無言だ。
「じゃあ、とりあえず今日は解散!家帰ろ!」
ユリがにこっと微笑んでそう提案する。
「明日の、11時に、また。」
「11時…。わかりました」
「りょうかい!」
---
事態が変化するのは、その夜のことだった。
ユリ 18さい 黒髪ツインテール
セイ 16さい ショートカット
トゥイー 14さい 三つ編み
ルディ 19さい 前髪もさもさ
アリス 15さい "私"
5 破鏡
月が光っている。
ルディ――私は、その月を見ながら予想を確信へと変えた。
鏡を、見つけた。
割れるかは知らないけれど。
ひらりと窓から地面に降り立った。
鏡の場所は知っている。
妹のトゥイーが突き止めてくれた。
トゥイーに今晩鏡を割ると言うとこんなに早く動いて良いのかと怯えていた。
海風を感じながら、走る。
…ついた。
扉は施錠されていた。
窓を割るとパリン、と破片が飛び散る。
「こんばんは」
そう呟くと、声を出せずに居る鏡をじっと睨む。
「…割って良いか?」
「…え、?今、なんて……」
小刀を持ち、ダッと地面を蹴る。
「きゃぁぁ!」
「暴れるな。黙れ」
「な、なんで、ルディ、やめ、」
**「黙れ」**
そう叫んだとき、空がカッと、稲妻のように光った。
「は?」
*「やぁ!ドルディー、よく突き止めたねぇ!!」*
アーグリィ…。
*「だが早すぎる。焦るな。見誤らなければ、君なら割れていた。」*
早い、?
この声の主を叩き潰したくなる。
*「君は残念ながら相応しくないね」*
は??
*「君のような人間に鑑を割らせるわけにはいかない」*
視界が、真っ暗になる。
*「シェーブを舐めるな」*
血のような飛沫が舞って、意識が失せた。
よし書きたいとこ書けましたにこにこ
考察たのしいね
シェーブとは
6 Dydw i ddim hyd yn oed yn cael dymuno
次の日、ビルに行くと衝撃の知らせが飛んできた。
*「ルディはここに来る権利がなくなった。」*
「はぁ…!?」
「やっぱり……止めておけばよかった…!!」
トゥイーが涙混じりに叫びのような声を漏らす。
「トゥイー…それって、どういうこと…!?」
「きのう、ルディ、……|蚋《ルイ》が、夜に…鏡を割るって、でていったの……!」
鏡を、割る…?
*「はははっ」*
「アーグリィ…。どういうことなのか説明して!!」
*「まだわからないかな?**彼女は鏡を割られたんだよ!**」*
その言葉を聞いて、何とも言えない気持ちになる。
相変わらずアーグリィの言っていることの意味はわからないけれど、空気でわかる。
もう彼女は、|この鏡の街の中には居ない《この世界に存在しない。》
はらわたが煮えくり返るような怒りでもない。
そもそも、ルディのことはよく知らなかった。
ほぅと息をついた。
その瞬間、バチンッと音がした。
見ると、トゥイーが床に手をついて泣いていた。
「トゥイーって、ドルディと仲が良かったの?」
「よかったも…なにも……姉ですから、ルイは…」
姉、という言葉を聞いた瞬間、どくんと心臓が脈打った。
**__「家族が居なくなって良かったわね」__**
言ってしまってから、ハッとして口をふさぐ。
誰にも聞かれていないか、慌てて周りを見渡す。
無意識に顔を上げると酷く困惑した顔で見ているアリスの揺らいだ瞳が目に映った。
どうしよう。
私の立場が。
口止め……!
いや今言っても…。
…
私は、気づいてしまった
ルディのように、殺してしまえば良いのだと。
---
可愛い、お姫様のアリスなんて|此処《ビル》には居るわけがない。これは、ただの|鏡の割り合い《命の奪い合い》だ。
__願うことすら許されない私達は、ただの兎なのね__