舞台は田舎の高等学校。
一か月前に転校してきた羅奈は、主に真衣達から悪質ないじめを受けている。
頼れるところはない。ただ、唯一の味方は、羅奈が転校してくるまでいじめの標的にされていた凛さん。
羅奈に、明るい兆しは来るのか。
-注意- 一部、強い表現が含まれている可能性がございます。
また、いじめを題材にしております。
極端に苦手な人のみ、閲覧をお控えください。
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目次
消えた声
書くの初めてなので、至らぬところもあると思いますがよろしくお願いします!
主人公の名前=羅奈です!!
ここに転校してきて一か月。普通ならば学校にはもう慣れる時期だろう。だが、私の中の、恐怖心はまだ消えない。教室に入った瞬間、自分の机にすぐに目をやる。机の中には当然のように虫や枯れ葉が入っているからだ。ああまたか、と泣きたい気持ちを抑えながら、それらをゴミ箱に捨て、椅子に座る。誰か仲のいい人が一人でもいたら良かったのだが、そんな人さえもいない。私は空気のように、誰にも触れられず、気づかれないような存在。それが一番、辛かった。
すると、教室のドアが勢いよく開く音がした。その音は、私にとって地獄の始まりを意味する。なぜなら、いじめの主犯格、足立真衣が来たからだ。
真衣は私の机にドンっと荷物を置き、机の下から私の足をける。私はあまりの痛さに顔を歪める。
「痛っ...」
「ねぇ羅奈ちゃん、またぼっちなのー?あたし優しいから、一緒に遊んであげるよ!さ、行こ!」
遊ぶ、と言っても、私が一方的に殴られたり蹴られたりするだけであって、全く楽しくない。当然私は抵抗しようとするが、真衣以外にもいじめのメンバーがいるため、圧倒的人数不利で負けてしまう。
強引に腕を掴まれ、強制的に連れていかれた場所は、トイレの個室だ。
真衣は意地悪っぽく微笑み、私の耳元でこうささやいた。
「今日もたっぷり可愛がってあげるよ。みんな、やって!」
その瞬間、私は一斉に身体中を殴られたり蹴られたりし始めた。顔の感覚がなくなって、ぐちゃぐちゃになるのを感じる。真衣は、そんな私の姿をスマホで撮影している。ああ、もう体の感覚がなくなってきてしまった。いつもは感覚がなくなり始めるのがもう少し遅いのに。私は意識があるまま倒れた。体が限界を迎えたのだろう。
「はぁ?もう終わったの?ったく、ふざけんなよ...」
真衣は最後に私の顔をぐりぐりと踏みつけ、仲間たちと共に立ち去って行った。顔のどこかから生温かい液体が流れているのが分かる。これは血なのか、何なのかもうわからない。トイレの鏡をのぞき込むと、私はひどい顔をしていた。顔は醜く歪んでいて、血と唾液でぐしょぐしょになっていた。
「なんで..私...こんなことに...」
瞳から涙が零れ落ちた。涙でさらに顔がめちゃくちゃになってしまった。
そんな私の顔がおかしくて、一人で小さく、はは、と笑った。なんて私は可哀想なのだろう。
しばらく経つと、顔の感覚がゆっくりと戻ってきているのを感じた。保健室に行く元気が出てきた。
私はふらふらと立ち上がり、保健室へ向かった。
微妙なところで終わってすみません!!
1000文字行けたのでうれしいです!!
続編書く予定なので、温かい目で見守ってください...!
消えた声-2
続き書きました!!早すぎましたかね?( ´∀` )
文章がおかしいところとか、展開がおかしいところとか、たくさんあると思いますが、目をつむってくださると助かります(笑)
あと、登場人物が少し増えるので、前回と今回出てきた登場人物を、「あとがき」にざっとまとめておきました!よく分からなくなったら見てみてください!
壁に必死に寄りかかりながら、保健室へ向かった。
血が床に零れ落ちないように、鼻と口を抑えていた手は、保健室についたころには血ですっかり汚れていた。汚れていない方の手で、保健室のドアを開けた。
「あの..怪我...したので...来ました...」
保健室の先生は、私のひどい姿を見るなり、はぁ、とため息をついた。私が何回も同じ理由で保健室に来ているからだろうか。
「あのねぇ、羅奈さん。もっと自分の体を大切にしなさい。とりあえずそこ座って」
大切にしろと言われても、どうすればいいのかわからない。私は先生に言われた場所に座りながらこう尋ねた。
「大切にする....って、どうやって..ですか?」
保健室の先生は、私を信じられないという目で見てから、消毒の準備を始めた。
「そんなことも分からないの?そうねぇ...あなたの場合、保健室登校とかも考えてよさそうだけど」
保健室登校、と小さくつぶやいた。そんなこと考えたこともなかった。
でも、それを選択すると、「彼女」を置いて行ってしまうことになる。
「彼女」というのは、中村凛のことだ。凛は、私が転校してくるまで、真衣に虐められていた。だが、私が転校してきた途端、いじめの標的が私に代わってしまったのだと言う。
もし私が保健室登校にすると、また彼女がいじめられるに違いない。
「ごめんなさい...保健室登校は..その..無理、です」
「あら、そうなのね....まぁあなたにも事情はあるんでしょうし、強制はしないわ。」
私の傷ついた体が、絆創膏やら包帯やらで覆われていく。もう何も考えたくなくて、窓の外の青く雲一つない空を見つめていた。
「はい、できたわよ。今度同じ理由で保健室に来たら、いい加減、あなたの担任の先生に相談するわよ?」
そんなことを言われても困る。どうにもできないのだから。
それに、私のクラスの担任の、森圭一先生は、すでにいじめの存在に薄々気づいていると思われる。一度私がいじめられているのを圭一先生に見られたことがある。しかし、圭一先生は見て見ぬふりをしどこかへ行ってしまった。
すると、一時間目終了のチャイムが鳴った。もうそんな時間か、帰らなければ。
「....もう私、行きます」
「分かったわ。お大事に」
保健室から、ゆっくりと深呼吸し、廊下に出る。
廊下のひんやりとした空気が私の肌に当たる。少し肌寒い。
教室へ向かう一歩一歩がとても重い。体が「行きたくない」と言っているような気がする。
もう教室の目の前まで来てしまった。ドアを開けたくない気持ちでいっぱいだ。
大丈夫、私ならやれる。そう自分言い聞かせ、ドアに手をかけた。
またまた微妙なところで終わってしまいましたね!
続編お楽しみに!ファンレター、応援コメント待ってます!
今までに出てきた主な登場人物一覧↓
・主人公
伊藤羅奈
一か月前に転校してきた。真衣達にいじめられている。クラスで浮いている。
・足立真衣
真衣をいじめている。
・中村凛
羅奈が引っ越してくるまでいじめられていたが、羅奈にいじめの標的が変わった。唯一羅奈を救いたいと思っている。
・森圭一
クラスの担任。いじめの存在に薄々気づいているが、何も言わない。見て見ぬふりをしている。
消えた声-3
もう3話まで来てしまいましたか...。
書いてて羅奈が可哀想になってきます。
今回は短めです。長めを期待してた方には申し訳ない...。
なるべく注目を浴びないように、静かにドアを開ける。
騒がしかった教室は、私の存在に気づくなりすんっと静まり返った。
「なんで伊藤さんあんな傷だらけなの?ブスな顔がもっとブスになっちゃうじゃん、かわいそ~」
「あいつ自分の事可哀想とか思ってるんだよ、きっと」
「自作自演じゃね?きっつー」
ナイフのような言葉が私の胸に次々と突き刺さっていく。
「....伊藤さん、大丈夫ですか?...また彼女たちにやられたんですよね?...これ、さっきの授業のノートです」
申し訳なさそうに凛が話しかけてきた。凛が見せてきたノートに目をやる。どうやら一校時は科学だったようだ。
「...ありがとう、凛さん..。わ、私は大丈夫..だから..。」
声が震えてしまった。クラス中の冷たい視線が私に集まっているから。
なんとか平気なふりをして、凛のノートを必死に書き写す。
そんな自分が、惨めでたまらなかった。
なんとか一日の授業を終え、そそくさと学校を出る。
あんな居心地の悪いところからは早く出たいからだ。
この傷のことをお母さんに何と説明しようか。いや、そんなことどうでもいい。
その時、ぐぅぅうっと、お腹が鳴った。
「お腹、すいた....」
何も考えず、ぽつりとつぶやいた。そういえば今日は何も食べていなかった。
家に帰ったら冷蔵庫の中を見てみよう、そんなことを考えていると、あっという間に家についてしまった。
がちゃり、とドアを開ける。
家の中はしん、と静まり返っていた。
良かった。まだお母さんは帰ってきてない。
真っ先に冷蔵庫に向かい、冷蔵庫の中身を吟味する。
「あ、おにぎりある....」
ラップで包まれたおにぎりを冷蔵庫から取り出す。おそらく昨日の残りだろう。
おにぎりを電子レンジの中へ入れた。
終わるタイミングおかしいだろ、と思いましたよね?
はい、私も思いました。
でも、ここで切っておかないと、キリがないんです。
次回をお楽しみに!
消えた声-4
4話です。
前話の時、本当に微妙なタイミングで終わらせてしまったこと、深くお詫び申し上げます...(泣)
今回もおそらく終わり方が微妙になってしまうことは書く前から分かっているため、先に謝っておきます。ごめんなさい。
予約投稿を利用しているので、実際、今これを書いてるのは夜の10時後半です...。
瞼が重いですが、書けるだけ書いておこうと思います。
おにぎりを食べるところから始まります...( ´∀` )
温められたおにぎりを取り出し、ラップを剥がす。
「あっつ...」
温めすぎてしまったのだろう、おにぎりが熱くて持てない。
やっとラップを剥がし、おにぎりを震える手で持ち、食べる。
米が乾燥していてぱさぱさだし、具も何も入ってない、普通に考えれば美味しくないおにぎりだったが、今日一日何も食べていなかった私にとって、それはとても美味しく感じられた。
おにぎりを無我夢中でぱくぱく食べた。
あっという間になくなってしまった。
「たりない...」
ぶりがついてしまったのか、全く足りない。もっと食べたいという欲望が抑えきれず、テーブルの上の菓子パンを半分食べた。
やっとお腹が満たされたため、私は課題をすることにした。
確か、明日提出のプリントがあったはずだ。
そのプリントを引っ張り出し、シャーペンでガリガリと文字を書き込む。
2時間程経っただろうか。すべての課題を終わらせた私は、入浴を済ませた。
お風呂に入ったとき、身体中の傷に水がしみて痛かった。
全く眠くないが、お母さんが返ってくる前に寝て、この傷の事を隠し通さなければならない。
私は急いで布団にもぐりこんだ。
現在時刻は丁度20:00。お母さんが帰って来るころだ。
すると、玄関のドアが開く音が聞こえた。お母さんだ。
「あら、羅奈、もう寝たの?ほんと、いつも早いんだからぁ...」
お母さんの独り言がうるさい。毎晩睡眠妨害を受けている。はやく寝させてほしい。
色々なことを脳内で考えていると、いつの間にか私は眠りについた。
ピピピピ、ピピピピ。
無駄にうるさいアラームの音で目覚めた。
今日もあの地獄のような学校に行かなければならないのか。
憂鬱な気分で朝食を食べる。
もう学校に行く時間になってしまったため、急いで制服を着て、家を出た。
ちなみにお母さんはもう仕事に行っている。
外に出ると、なんとなく、冬っぽい香りがした。
もうそんな時期か。私が引っ越してきたときはとても暑かったのに。
しばらく歩き、学校の校門をくぐる。
少し寒かったので、早く教室の暖房の風を浴びたかった。
教室のドアを開けると、私の頭に勢いよく冷たい水が降り注いだ。
「...え」
上を見上げると、バケツがあった。ドアを開けるとバケツがひっくり返る仕組みになっていたのだ。
とても寒いし、制服が白色だから下着が透けて見えてしまっている。最悪だ。
そんな私の姿を、真衣達は楽しそうに嘲笑っているし、男子たちはニヤニヤしてこちらを見ている。
人間はこんなにも醜い生き物なのか、と痛感した。
1000文字に到達したのでここで終わっておきます!
今回は日常的な描写が多めでしたので、安心して見れたかと思います!
ファンレターお待ちしております!
消えた声-5
ついに5話です。
そろそろ羅奈が本当に可哀想になってきましたね。
いつ救おうか迷っております。
「きゃははははっ、羅奈ちゃんなんて格好してんのー!?」
「下着透けさせて、色気狙ってるわけ~?ウケるんだけど!」
.....制服、どうしよう、保健室は..また来たら担任の先生に言うとか言われたし...。
その時、やっと気づいた。
ああ、そうか、私の居場所は何処にも無いんだ。
私が死んでも、誰も悲しまないんだ。
なら簡単な話ではないか。私が自ら「死」を選べば、もう苦しまなくていいし、クラスのみんなも喜ぶ。一石二鳥だ。
私が今まで悩んでいたことが急に馬鹿らしく思えた。
私は一目散に屋上へ走った。
「はぁ..はぁ...やっと..やっと、解放される...」
屋上についた私は、迷わず手すりの上に乗った。
飛び降り自殺。これが一番手っ取り早い。
最後に空を見上げた。太陽がまぶしいくらいに輝いていた。
なぜか目に涙が滲んだ。視界が涙でよく見えなくなってしまった。
もういいや。早く逝こう。
「さよなら、世界」
そして飛び降りようとすると、誰かが私の手を掴んだ。
「羅奈さんっ!!駄目です...っ!」
凛さんだった。どうせ自分が置いて行かれることに恐怖を感じているだけだろう。
そんなこと、今はもうどうでもいい。
「凛さん、離して。私、やっと解放されると思ったのに...何なの?」
思わず口調が強くなってしまった。
「...まだ、死んじゃダメ、です」」
段々イライラしてきた。
「は?なんでよ、これから生きてても何もいいことが無いの。私がいなくなって、自分がまたいじめられるのが怖いだけでしょ?はやく離して!!」
しばらく沈黙が続き、凛さんがやっと口を開いた。
「...復讐、しなくていいんですか...?」
予想していなかった言葉に、私はとても驚いた。
「復讐って......そんな簡単にできるわけないでしょ」
「いいえ、彼女たちがやってきたことをやり返すだけです。それに、人数については心配不要です。真衣さんたちを一気にやるのではなく、一人ずつ時間をかけて復讐しましょう。そして最後に真衣さんを、精一杯苦しめるんです。....どうです?」
少し、胸が高鳴ってきた。復讐してやりたい。
私は、まだ死ねない。
「分かった、やるよ」
そう言うと、凛さんは嬉しそうに微笑んだ。
「じゃあ、今日の放課後、秘密の打合せをしましょう。学校のすぐ近くのあかさたなカフェ、わかりますか?そこに集合で。」
あかさたなカフェというと、名前からは想像できないほど落ち着いた雰囲気のカフェだ。前から行ってみたいとは思っていたから好都合だ。
「うん、分かった。」
ここから、私たちの新たな物語の幕開けだ。
どうだったでしょうか?やっといい方向に進んできましたね。
少し急展開すぎたでしょうか?
誤字・脱字を見つけた素晴らしい方はぜひファンレターにてお伝えくださいませ!
すぐに直します!
そして、もちろん応援などのファンレターお待ちしております!
消えた声-6
ついに6話です。
今回は復讐の第一歩として、あかさたなカフェで打合せですね。
放課後、約束通り私はあかさたなカフェへ向かった。
すでに凛が到着しているのが見えた。
待たせたかもしれない。早く行かなければ。そう思って、急いで走り出すと、あともう少しのところで滑って転んでしまった。
私は運動神経がとてつもなく悪いということを忘れていた...。
そして転んで立ち上がろうとしている私を見つけた凛は、ドアを開けてこう言った。
「あ、羅奈さん。じゃあ行きましょうか。」
「あ、うん.....」
転んだことに対して何かコメントしてくれないと、逆に気まずい。
そう思いながら私はカフェに入った。
カフェはとても落ち着いた雰囲気で、コーヒーのいい香りがした。
私たちは適当にドリンクを頼み、作戦会議を開始した。
「基本的には、やられたことをやり返す、というだけですが、どうせなら追加で何かしますか?」
「え?ま、まぁどうせなら...ね」
「おっけーです。今までにやられたことにプラスで、便器の水の中に顔をしずめたりとかを適当にやる方針で行きましょう。」
さすがにやりすぎではないか、と不安に思った私は、凛に言ってみることにした。
「あの...さすがにそれはやりすぎじゃない?」
すると、凛は真顔でこう言った。
「何言ってるんですか。これくらいやらないと彼女たちは反省しませんよ。それとも、羅奈さんは自分をいじめた人に同情するっていうんですか?」
「あ、いや、そういうわけじゃ...」
「それならいいですね。で、誰から復讐しますか?まずは一番弱い奴にしましょう」
...流されてしまった。
でも、凛が言う事はどれも正論だし、まぁいいか。
すると、店員さんがドリンクを持ってきてくれた。
「こちら、ストロベリーフラペチーノとアイスミルクとなります」
「 「ありがとうございます」 」
「...アイスミルクを頼んだんですね。好きなんですか?ミルク」
「あ、いや、コーヒー飲めなくて。」
そう言うと、凛は笑いながらこう言った。
「ははは、意外に子供っぽいところもあるんですね」
凛の笑い方は、真衣達とは違う、汚れていない笑い方だった。
私も凛につられて笑った。
こんな風に、他愛のない会話を誰かとするのはいつぶりだろう。
凛と笑い合った、たったそれだけなのに、白黒だった世界に、少しだけ色彩が戻ってきたような感じがする。
そして1時間ほど雑談をしたり作戦会議をしたりして、私たちは帰ることにした。
「じゃあ、また明日。」
「はい、明日の朝が楽しみです」
そして私たちは解散した。
話し合いの結果、明日は一番弱そうな、百合野しおりさんに復讐することにした。
明日が楽しみだ、そう思い、呑気に鼻歌を歌いながら家に帰った。
ちょっと今回は、真衣との戦いを期待していた方にとってはイマイチだったかもしれません。
6話は貴重なほんぼの回となりましたね。
でももうほのぼの回はおそらく二度とないので安心してください。
そして、百合野しおりさんって誰!?って思ったと思いますが、まぁ、次回でその百合野さんがボコボコにされるので楽しみにしててください。