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目次
あなたはどう考えますか。#1
右舞、左多咲(たさき)
始まりは幼稚園から
<「よぉしくね!|さき《多咲》ちゃん!」
彼女と私はとても似ていました
「ねぇ、なんで|まい《舞》ちゃんわたしの|くみ《組》まで|あそび《遊び》に|きて《来て》くれなかったの!もう|いっしょ《一緒》に|あそんで《遊んで》あげない!」>
<「だって、たまには|ほかのこ《他の子》と|あそんで《遊んで》もいいじゃん…もう!!|さき《多咲》ちゃんなんかしらないもんね!」
それでも、少し経てば舞から
<「|さき《多咲》ちゃん、さっきごめんね」
「いいよ、こっちこそ…ごめん」>
あの頃は、遊んで、喧嘩しては仲直りして、なんやかんやで楽しい日々でした。
小学一年生になったとき、突然、多咲ちゃんは、別人か疑うほどに、自己中心的な発言をしなくなりました。私はなにも言えませんでした。とにかく、寂しかったです。そのとき、私は思いました。
<「私が前の|さき《多咲》ちゃんみたいになったら、|たのしく《楽しく》前みたいに|しゃべって《喋って》くれるかな」
私は、このときの自分が、この世で1番大嫌いです
続きます!!
あなたはどう考えますか。#2
右舞、左多咲、「」柚木(友達)
<「私が前の|さき《多咲》ちゃんみたいになったら、|たのしく《楽しく》前みたいに|しゃべって《喋って》くれるかな」
私はこの時の自分が、世界で1番大嫌いです。
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小学一年生になった頃。多咲ちゃんは不登校になりました。
<「|さき《多咲》ちゃん!なんで小学校|こ《来》ないの!?私も行くのいやだけど!がんばってきてるよ!!」
「………ごめん、いやなんだ。来れたら遊んでくれる?」>
<「えー……。わかったよ………。」
説得すれば、来てくれると思いました。でもこの一年、あの子はほとんど、学校へは来ませんでした。
小学2年生になりました。
「舞ちゃん舞ちゃん!私たち親友だよね!!」>
<「|しん《親》友だよ!!星五つ星!!」
「いや!!100星!!もうほんっとにとっても!!!」>
<「だよね!!!あははっ!」
「えへへへ〜!!」>
多咲ちゃん以外にも、友達と呼べる存在ができた、ある日。私たちは、ジャングルジムで遊んでいました。
柚木
「じゃんけんで勝って、ジャングルジムの1番上まで|のぼ《登》れた人が勝ちね」
<「(高いなぁ……あそこまでいったら、木の葉っぱまでとどく……。ちょっと|こわ《怖》いなぁ……)」
「さいしょはぐー!」>
「じゃんけんぽい!」
「あーー負けたぁ」>
<「さいしょはぐー!」
「じゃんけいぽい!」
<「勝った勝った!」
「|ゆ木《柚ぎ》ちゃん、次私とじゃんけん!」>
<「(|のぼ《登》るのこわいなぁ……。負けても一段しか下がらないし……。あともうちょいで頂上……。)あっ…!」
落ちる
あなたはどう考えますか。♯3
左 多咲、右 舞、「」誰かと一緒
<「(|のぼ《登》るのこわいなぁ……。負けても一段しか下がらないし……。あともうちょいで頂上……。)あっ…!」
落ちる
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<「ゔぁあぁぁぁぁぁああああん!!!!!」
「さいしょはぐー」>
「じゃんけんぽい!!」
「負けt……なにそれ、どうしたの|まい《舞》ちゃん、どうしようどうしようどうしようどうしよう……」>
柚木
「多咲ちゃんどうしたの。|まい《舞》ちゃんがどうかし……、|まい《舞》ちゃんどうしたの、動ける?とりあえず先生?先生呼ばなきゃ……でも保健室まで運ばないと……」
「先生きた!誰か呼んできてくれたみたい」>
先生
「どうしたどうした、ほら、関係ない人たちはどっか行く。……それでどうした、動けるか」
<「(首振る)」
先生
「だめか、おんぶでは……乗れなさそうだな、じゃ姫抱っこが1番いいか」
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保健室にて
保健室の先生
「うーーんと……大丈夫よ大丈夫、痛くしないからね〜〜!(だめだ、足が動かない、ずっと泣いてる……骨が折れてるのかな、一応迎えの連絡はしてもらった、ここからは病院行かせた方が……)そろそろママ来るからね〜!大丈夫だよ〜!」
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母
「ごめんなさいこの子、だいぶギャン泣きですね……、ご迷惑おかけしました……、さっ、行くよ。」
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病院にて
初めて車椅子に乗りました。
医者
「ひびがまっすぐになっているのがわかりますよね。幸い、この骨の折れ方は自然回復ができる、手術はしなくて大丈夫です。全治は3ヶ月ほどですね。」
2ヶ月ほどは家で過ごしました。そこから1ヶ月は、*松葉杖で学校へ行けるようになりました。
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学校に行ったら、みんな優しかったです。
けど、|さく《多咲》ちゃんが私の引き合わせた人たちと、私抜きで仲睦まじく喋っている様は、なんだかとても、不快でした。
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1ヶ月経ち、骨が全治して歩けるようになりました。骨を折っている間はみんなが優しくて、いつもの日常へ戻れるのが、素直に喜べませんでした。
*松葉杖とは……🩼
動かせない足を補助するための道具です。わきに挟んで使い、とてもコツがいります。失敗して転倒してしまうと足がありえないほどに痛いです。