こいつ、私が昔やった乙女ゲーの攻略対象だ!
…てことは、付き合うことになるの!?こんな奴と!?
こうなったら、全力でフラグ回避してやる!
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目次
転生したら乙女ゲーの主人公だったけど全力でフラグ回避します 1
「おねえちゃーん!はやくきてよー」
「ちょっと、走ったら危ないよ!」
ありふれた日常と思っていた。でも、私が横断歩道を渡ろうとしたそのとき――
**キキーッ**
「!?」
---
「…ん?ここどこ?」
気がつくと、私は見知らぬ教室にいた。
「おい、寝てたのか?」
横を向くと、いたずらっ子そうな金髪男子がにまにま笑っていた。
…嫌いなタイプだなぁ、、、
そう思っているとふと思い出した。
こいつ、私が昔やった乙女ゲーの攻略対象だ!
…てことは、付き合うことになるの!?こんな奴と!?
こうなったら、全力でフラグ回避してやる!
転生したら乙女ゲーの主人公だったけど全力でフラグ回避します 2
作戦1 冷たくする
「おーい?」
「あ、ごめん」
「ノート見せてやろうか?」
「大丈夫」
「困ったらすぐ言えよ?」
「わかった」
…どうやら更に気遣わせたらしい。作戦失敗。
作戦2 無視
「なあ、あの先生髪減った?」
「…」
無視し続けていると、急に耳元に顔を近づけてもう一度言った。
「あの先生髪減ったよな?」
シチュエーションは乙女ゲー感あるけど、言ってることはギャグ漫画だ。
私は耐えきれず、吹き出してしまった。
例の先生に睨まれて、笑いを堪えるのに必死で息が止まりそうだ。
俯いて震えながらこっそり笑っていると、
「大丈夫?死ぬなよ〜?」
とどめを刺された。冗談じゃなくて、本気で心配しているのだ。この、、、誰だっけ?
ちらりと名札を見る。『岸野流星』
…そういえばこいつ、やけにキラキラした名前だった。
「岸野、、、ふふっ、笑わせんな、、、」
「…流星」
「は?」
「流星って呼べよ」
「なんで?」
「岸野って名前、気に入ってない」
「みんな岸野って言ってるじゃん」
「…ダチに気ぃ使わせたくないから」
「ふぅん?」
友達と思われてないなら幸いだ。
…さて、どうやって《《私にとっての》》ハッピーエンドに持ち込もう?