二百文字前後のサクッと読めるスーパーショート集です。
気ままに更新しますので是非お読みください。
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目次
浮気の証拠
彼が浮気をしていることに気づいてしまった。
廊下に立ち、誰かと親しげに電話をしている。
少しノイズが入っているがその声は間違いなく若い女性のものだ。
私が立ち聞きしていることにも気づかずに呑気にご飯の約束をしている。
私は腹が立って、思わずドアを開け彼から携帯を奪い取った。
怒りに任せて電話越しの相手に悪口を吐く。
電話からは困惑した声が聞こえた。
「え、ちょっとお兄ちゃん?」
隠し味
遠距離恋愛の恋人と久しぶりにお家デートをした。
長らく食べていなかった彼女の手作り料理。
フォークにくるくるとパスタを巻き付け口に運ぶ。
一口食べた瞬間、ガーリックの香ばしさとピリッとした唐辛子の辛さを感じた。
その刺激に違和感を覚える。彼女は唐辛子みたいな辛い物は苦手だったのに。
そう言うと、君は軽く微笑んだ。
「唐辛子なんか入れてないよ」