君たちは、こんな“ウワサ”を聞いたことがあるだろうか…
「人ならざる者たちが営む 妙なカフェがある」
これは、森の中にひっそりと佇む奇妙なカフェの日常を描いた物語。
カフェの外観は至って普通だが、中に入るとあら不思議!
店内には、ちょっぴり態度の悪い気さくな店主と、訳アリ従業員たちが笑顔で働いている。
今日も呟くこの一言
「あのカフェ、空いてるかな?」
気まぐれな店主は、お店を開く時間も毎日バラバラ…もし空いている時間に来れたのなら、それはとっても“幸運”かもしれない。
ちょっとだけ、このカフェを覗いてみてはいかが?もしかしたら、店主がこちらへ手を招いてくれるかも_
オープン
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目次
【怪物カフェ】 ~ 憩いと問題発生
[本日のメニュー]
1.怪物たちの憩いの場
2.クレーマー
[お食事の際の注意事項]
・この物語に登場する人物、場所などの大部分はフィクションです。
ただし、道中で出ている「〇〇の作り方」のレシピ等はノンフィクションであり、実在しているものが殆どです(もしかしたら稀に、異界の料理があるかもしれません)
・ファンレターは常時受付しています。
誤字脱字、レシピの間違いの発見、お食事の感想/質問/リクエスト、など…沢山のファンレターをお待ちしております。
ただし、お食事/人物などのクレームは一切受け付けていませんので、礼儀正しくコチラをお楽しみ頂けるよう、送られたものがそういった部類の文だと判断した場合は一度忠告し、その上で繰り返された場合は入店拒否といった処置をさせていただきます。
・元の「怪物カフェ」とは全くの別物ですので、知っている人物の名が出ても、それは別人です。並行世界のようなものだとでも思い、気にせずお楽しみ下さい。
・募集した店の従業員や、お客様のご要望等に沿えず、どこかを勝手に調整するかもしれませんが、「どうしても」という場合を除き、出来る限りその件に関しての連絡はしないで下さい。
こちらもあまり変更等はせず、行う場合は元の要望から変わらないよう善処致します。
【オープン】
---
[怪物たちの憩いの場]
---
--- ピピピピ…__ピピ__っ ---
「‥っ〜‥。
…__ぁぁ…__もう朝か‥朝は、なんだか苦手だなぁ…チラ」
『✖️月 ◾️◾️日
今日は仕事があるから絶対起きろ』
「…そっか、今日は《《あの日》》だったか‥。
ってなったら、ぱぱっと支度して、短くなってしまうけど、朝のミニライブ、やってしまおう」
--- “|unknown《アンノウン》” ---
--- それは未知を意味する言葉 ---
--- 彼女は|謎《未知》に包まれている。 ---
--- 自身を知らず~~生~~死んでいる__ ---
--- *屍* だ ---
---
side{神宮寺 朧}
time{|AM《午前》6:32}
朧「…なぁ」
「何?」
朧「…‥クッッソ眠i」
「超興味ねぇわ」
うわぁすんげぇ食い気味で言うんじゃん…おぼろさん、悲しい……。
__あー‥で、__野菜ジュース片手にスマホ弄ってるコイツの名前は“|西春 桜花《にしはる おうか》”、この店の住み込み従業員の一人だ。主にキッチンで働いてもらってる。ま、時々接客してもらうこともある。_が、口が悪くて手も出やすい子だから基本やらせないようにしてる。__つか、うん、やらせたくない。__
んで、時たま、ほんっと時ど〜き、殺し屋の仕事を手伝ってもらってる。昔っからの大親友だし、殺し屋やってるっていう事情もきっちり話してる。そのうえ本人の合意の上で手伝ってもらってるから問題はない。__法律はガン無視してるけどな!!!__
それと、桜花には姉貴がいる。__桜花からは「兄貴」って呼ばれてるんだが、立派な女性だ。__
名前は|西春 雪葉《にしはる せつは》。桜花はめちゃくちゃ苦手意識持ってる。どんくらいかって言うと、会ったら「げ」って自然と出ちゃうくらい。可哀想だよなぁ…__俺、あんまり言えねぇけどさ__
ちなみに桜花は、『|吉弔《きっちょう》』と呼ばれる…まぁ分かりやすく言えば、竜の角と尻尾がある亀だな。頭には黄色い角が生えてて、背中にはデケェ亀の甲羅があって、尻には深緑色の竜の尻尾を生やしてるかなり珍しい種族。
なんでも、竜が生む卵の二つのうち一つが、吉弔になるんだっけな?ママ竜ビックリしてるよ、「うちの子亀だわ!?」って(笑)
言い忘れてたけど俺は『龍人』。ま、簡単に説明したら〜、龍にも人にもなれちゃう、めちゃ強くて珍しい人外ってことだな!!
…んま…“今は”龍の姿になんてなることほぼありえねぇんだけど。
朧「うわー、ひッでぇ。__話聞くぐらいいいじゃねぇかよ〜‥__
は〜ぁ〜…‥」
桜花「つか、仕込みは?やンないの?」
朧「4時くらいに目が覚めちまったから一人でやっておいた」
桜花「はぁ?ったく、無理すンなっていっつも言ってんだろぉ…?__それに、昨日遅くまでシゴト行ってたんだし‥__」
朧「まぁまぁ。そのお陰で今、モーニングティー楽しめてるわけですしぃ?__気にしなぁい気にしない__」
桜花「…別に楽しんじゃいねぇんだよ。__そも、私が飲んでるのティーじゃなくて野菜ジュースだし__」
朧「えぇ…別に良くね野菜ジュースでも。」
桜花「じゃあモーニング野菜ジュースになるな」
朧「うぇぇなんか不味そう…」
桜花「はっw だよな」
桜花は鼻笑いをして残ったジュースを飲み干した。
あ、俺が飲んでんのはブラックコーヒーな。
……あれ?じゃあ尚更モーニング“ティー”じゃねぇのか?あれ、そもそもモーニングティーってなんだっけ…??
そんな馬鹿みたいな話を二人でしていると、店の中にある、上の階へと続く階段から「ミシ…」っと音が鳴った。
朧「ん、」
「ぁ、もう人いる…__ってそりゃそうか__」
朧「おはよー、アン」
無意識に笑って、降りてきた人物に挨拶をする。桜花も、横でひらりと手だけ振った。降りてきた人物は独り言を呟きながら自分の首筋に手を当てている。
桜花「珍しいな、“Unknown”がちゃんと時間通りに降りて来るなんて」
Unknown「桜花、アンタちょいと酷くないかい?」
朧「w んま、いーじゃねぇの」
コイツは“|Unknown《アンノウン》”。フルで言うのめんどいから、俺とかは「アン」って略させてもらってる。
で、桜花と同じく住み込みで働く従業員の一人。主に接客をやってもらってる。この仕事以外にも別で、配信サイトでゲーム配信とかを中心に実況とかをしてるんだよな。__流石に顔出しはしてない。__もちろん俺も拝見させてもらってるが…まあ、普通にゲーム上手いし見てて楽しい。きっと向いてるんだろうなぁ…。
んで、コイツは『キョンシー』っていう種族…種族っつって良いのか?…まぁ、簡単に説明すると、儀式とかによって意図的に作られた札付きゾンビって感じだな。アンは、死んで符呪師によって蘇させられて、そん時に記憶も失っちまったらしい。Unknownっていう名前は、符呪師から貰ったのを適当に使ってるだとか…体自体は一度死んでるから、一時的に生き返った今でも、関節が上手く曲がらねぇらしい。すげー不便そうだ。
……ここまでの説明で分かってる人もいるだろうが、ここはちょいと特殊な場だ。|俺《店主》も、店員も、お客も、9.9割が“人外”。お客の場合は、時々人間が来る。__んま、来たとしても怖がって逃げるんだけどな。__
人間は人外の倍以上の数がいる。多種多様な種族が生息していて、敵対している奴らもいれば俺らみたいに友好的な奴もいる。それなのに人外たちは、人間から*怪物* と呼ばれ、迫害される者が殆どだ。
ここは、そんなこんなで色々と訳アリな|人外《怪物》が住み込みで働いたり、副業にしていたりするおもしろ〜いカフェ!
森の少し奥でひっそり佇む人外たちの憩いの場。
そんなこのカフェの名は__
朧「さてと…あと、アイツが来たら“*怪物カフェ* ”、オープンさせますかぁ〜!」
--- **怪物カフェ** ---
---
---
[クレーマー]
---
side{第三者}
time{|PM《午後》12:46}
「なぁアンノウンちゃん、知ってたか?」
ガヤガヤと賑わう昼のカフェの中。今は絶賛、昼食ラッシュだ。客の数も増え、八十人近く入れるよう作られている店内は少々混み合っている。カウンターも窓際の席も、どの席もほぼ埋まっていて、従業員たちは忙しなく動き、額には多少の汗が滲んでいた。
そんな中、カウンターに座る一人の男性が、接客をしていたUnknownに向かって話しかける。男は、真昼間からテキーラを飲みにくる常連客の一人だ。今は、テキーラが半分ほど入ったコップを片手に持ち、もう片方にの手は紙タバコを挟んでいる。
この客はよくUnknownに絡むため、Unknownとはわりと仲がいい。特に問題を起こしているわけでもないため、神宮寺 朧もUnknownも、それを許している。
Unknown「?何がだい?」
「生姜って、英語で“ジンジャー”って言うんだぜ…スペルは…ぁー?なんだっけなあ…。
Unknownちゃんって、確かジンジャーエール好きだったよなあ…?」
しゃっくりをして、男はヘラリと笑いながらそう言った。言いたいことが終わったのか、男はコップに残ったテキーラを一気に飲み干す。
Unknown「へぇ、初めて知ったよ」
Unknownは、この前聞いた気がする、と記憶を探りながらそう返事をすると、接客の仕事へと戻って行った。
男はカウンターに顔だけ突っ伏してしゃっくりをする。
朧「飲み過ぎだぜ〜|高屋《たかや》さぁん。__ほれ水__」
カウンターで飲み物の準備をしていた神宮寺 朧が見かねて、男の名字を呼び肩を摩りながら水の入ったコップを差し出した。
「あ〜?ンだこれぇ、酒ぇ?」
ゴニョゴニョと呟きながら、男は水を飲み干す。酔いがひどいのか、男は飲んだ今でも水を酒だと誤認している。神宮寺 朧は、その様子を見て、ため息を吐いた。
朧「もー…」
「朧、注文を……って、また高屋さん酔ってるの?」
注文票を片手に、ふわふわとした狐の尻尾を揺らしながら近づいてくる人物の名は、|胡蝶蘭 銀葉《こちょうらん ぎんは》。この店の従業員の一人である。主に注文の受付や会計を担当しており、冷静に物事を判断し必要に応じて接客も行っている。
また、朧のシゴト仲間でもある。彼女はとても優秀な“情報屋”なのだ。その優れた情報網でありとあらゆる情報を入手し、朧やそれ以外の人間と交渉する。対価はもちろん金だ。
彼女は妖狐という種族だ。人間からは、“化け|狐《ギツネ》”などと言った呼ばれ方をしている。妖狐とは、分けられた階級によって強さの異なる他の種族とは違う少し特殊な種族だ。胡蝶蘭 銀葉の場合、千年以上生きた妖狐のため、天狐、もしくは空狐という階級に当たる。彼女が一体どちらの階級に属するのかは。本人しか分からない。
また、闇市等の裏社会では、妖狐に生える尻尾の毛を取り引きする場所もある。妖狐の毛には再生力を上げる力があり、神経が集まる尻尾には、特にその力が強い。高値の取引なんてざらだ。また、妖狐の耳は飾りとしてよく流通している。一時期、人間たちが妖狐や龍人の乱獲を行なっているため、数は減っていく一方だ。
銀葉「どうするの?高屋さん。今日は連れがいないんでしょ?」
胡蝶蘭 銀葉は、注文票を朧に渡し、カウンターに突っ伏す男を見下げた。時折り、指で男の頬を突いているが、男は全く反応しない。どうやら眠ってしまっているらしい。
朧「どうするっつたってなぁ。今みんな手ェ離せねぇし、しばらくは置いとくしかないだろ。__そのうち起きるだろうしな。__」
朧は、注文票を見ながら自身の首筋に手を当て、慣れたようにそう言う。そして、厨房へと消えて行ってしまった。胡蝶蘭 銀葉は、少し心配そうにしながらも、注文受付の作業へと戻る。
男は未だ夢の中。随分と楽しそうに笑っていた。
そんな、どこか平和ボケていた店内に、突然女の怒声が響き渡る。
その怒声は厨房にまで響き渡り、少し慌てた様子で厨房にいた神宮寺 朧と西春 桜花が顔をチラリと覗かせた。
「ちょっと、どういうこと!!!?」
どこかわざとらしく、耳に響く金切り声を上げているこの女性は、先日も問題を起こした迷惑客だ。
「私の料理、周りの客より量が少ないし、何より髪の毛が入ってるんだけどッ?!!!」
どこかで聞いたことのあるクレームを入れる女性は、厨房から顔を覗かせていた神宮寺 朧の存在に気がつくと、効果音が付きそうなほど苛立った様子でカウンターの方にやってくる。神宮寺 朧は、西春 桜花に背中を押されてしまい、嫌々出てきた。
「どういうことなのよ、コレッ」
バンッと音を出し、カウンターに料理の乗った皿を出す。よくあるクリームパスタだ。見たところ、量に問題はないように見える。
人によって感覚なんて違うんだから、そう言うクレームは勘弁してほしいなぁ、と思いながら、神宮寺 朧は女の顔を見る。彼の表情は、面倒臭さと苛立ちが混ざり、それを無理やり押し殺している何とも言えない表情だ。
「量も少ないし、ほら見てコレ…髪の毛が入ってたわ!!気持ち悪い…どうしてくれるの?!」
猿のように喚く女を、胡蝶蘭 銀葉・Unknown・西春 桜花・神宮寺 朧は軽蔑するかのような目で一瞬睨んでしまう。特に、クレーマー嫌いな西春 桜花は、今にも女に殴りかかってしまいそうだ。
朧「んぇーっと…量に関しては、皆様同じ量のパスタを計量し、それをそのまま調理してお出ししているため、少ないと言うはずはないと思われます…。
髪の毛の混入については」
「この髪の長さ、そこのキッチンにいる女のでしょ、間違い無いわよ!!!」
桜花「…はァ?」
女は神宮寺 朧の言葉を遮り、西春 桜花を指差した。
桜花「ちょ…待てよ。私の髪?ふざんけな、そんなわけないだろ」
「客に対しての態度悪いのね、この店ッ!!自分が悪いのに認めないなんて、失礼にも程があるんじゃ無いの?!」
桜花「アァ?!!」
二人の口調はドンドン荒々しくなっていき、内容はヒートアップしてゆく。その様子に見かねたUnknownと胡蝶蘭 銀葉は、慌てて仲裁に入った。
神宮寺 朧はと言うと、女が主張する髪を摘み、観察していた。
朧「…」
確かに長さは、髪ゴムを下ろした西春 桜花とほぼ一致する。しかし、よくよく見てみると、髪の色が違うでは無いか。西春 桜花は、深緑から黄色の若干のグラデーションになっているのに対し、女が言っていた髪は茶色一色。
神宮寺 朧は、チラリとクレームを入れた女の髪を見る。…茶色だ。長さも、女は西春 桜花の下ろした長さと合致する。つまり、コレは……。
朧「_お客様」
朧は、ニッコリ笑顔で女を呼んだ。
「何よ、謝る気になったかしら!!?」
女はキッと目尻を釣り上げ、神宮寺 朧へと怒鳴りつける。
朧「こちらの髪は、お客様の物でございます」
「…は?」
少し首を傾けさせて、目までニッコリと笑った笑みを、神宮寺 朧は女に向ける。しかし、額には青筋がいくつか浮かんでおり、本気で怒っていることは見て分かった。
その青筋を見た従業員の面々は、女に哀れみの視線を送ったり、ヒュっと息を飲んだりする。
「…なに?今度は言いがかり?
見っともないわね。自分たちのミスくらい認めなさいよ!!!!?店主がこんなんじゃ、このカフェも終わりねッ。
大体、私の髪だっていう証拠はどこにあるのよ!!?」
女は、神宮寺 朧の表情に一瞬戸惑ったが、すぐに表情を元に戻してさらに怒鳴りつけた。しかし、それに負けじと食いつく。
朧「それならば、お客様がうちの従業員の髪と主張する根拠、証拠はなんでしょうか?」
「何でも言ってるじゃない、長さよ!私、そんなに短くないもの」
桜花「だからって私になるのはおか」
朧「そうですかァ…ですが、お客様は少し高い位置に髪をお結びになられていますよねぇ。解いたら、うちの従業員と同等の長さなのではないでしょうか」
桜花「お、朧…?」
「なッ…?!貴方、私が言いがかりをつけてるとでも思っ」
朧「思っておりますよ。うちの従業員は、そう言った面には細心の注意を払ってくれるのでね。
ああそれと…この髪の毛の色、どう考えたって茶髪なんですよ」
神宮寺 朧はクスリと笑い声を上げながら、一歩、女に近づいた。表情は、影になってしまい見ることはできない。
「っ…それが、何だって言うの!!!!」
女は、一歩後ろに下がった。
朧「__今ここに出てるうちの従業員に、茶色の髪なんていねェんだよ」
女の手を強く掴み、カウンターに無理矢理引っ張った。女は痛みに顔を歪め、額に汗を浮かべている。
「いた…ッ!!!」
朧「俺に文句言うのは別に良いけど、客と従業員にはわざわざ文句言うんじゃねェ…コ_」
桜花「朧!!」
銀葉「朧」
その言葉を言いかけたその時、西春 桜花と胡蝶蘭 銀葉は彼の名を呼び止めた。
神宮寺 朧はその声にハッとなり、額に手を当て首を振りながら、女から手を離す。女は、強く握られほんのりと赤くなってしまった箇所を摩りながら、神宮寺 朧を睨んだ。
「…何すんのよ‥!!」
朧「…すみません。頭に血が上り、お客様に対して失礼なことをしてしまいました。お詫びいたします」
深々と礼をして、彼は非礼を女に詫びる。だが、神宮寺 朧の内心は、女への怒りと自分のプライドに傷をつけたことに対する暗い気持ちでいっぱいであった。
「ッ_!!!!」
しかし、女は彼のそんな態度が気に食わなかったのか、神宮寺 朧に向かって手を振りかざす。Unknownは、慌てて手を伸ばし止めようとした。
その時だ。
「__っ、ちょっと、離して!!!触らないでよ、気持ち悪いッ!!!」
女は、自分の手を止めるために掴んだ人物へ睨みを効かせた。その人物は、何も動じず女を睨む。酒が入っているのか、少々顔は赤い。
朧「__た、高屋さん…??!」
女の手を止めたのは、一席開けて隣のカウンター席に座り、眠りこけてきた常連の男だった。彼は女の怒鳴り声に目が覚めてしまい、かなりキレている。
男は女の手首をさらに強く握り、怒りを露わにした。
「うるせェよ、黙れガキが」
「ガ…ッ
何よ!?アンタだってそう大きく変わんないでしょうが、偉そうに…!!!」
「アァ?俺はもう100歳超えてんだよ。俺から見りゃ、テメェみたいな女、ただのガキだ阿保。
せっかく良い気分で酔って寝てたのによォ‥最悪の目覚めだぜ。__ったく__」
男はため息を吐きながら女から手を離すと、のそのそと歩き深くカウンター席に座った。
「……もういいわ。こんな店、二度と来ない…__ッ__」
ハッとして、女は他の客からの視線を思い出し、恥ずかしさと怒りで女の顔は真っ赤になった。席に置いてあったカバンを手に取り、財布から現金をカウンターに叩きつけると、ヒールの音を鳴らしなが足早に帰ってしまう。
朧「…あれ?ちょ、コレじゃ500円分多くな」
「そんなはした金、もう要らないわよッ!!!」
女はどこかで聞くようなセリフを吐き店を出て行ってしまった。朧は少々呆気に取られた顔をするが、しばらくすると、思わぬ収穫だ、とホクホク顔をする。
みな、各自の作業に戻った。西春 桜花は厨房へ、Unknownは接客や出来上がった食事を運ぶ仕事へ、胡蝶蘭 銀葉は注文の受付や会計の仕事へと。
何事もなかったかのように
普段と同じように
彼らは今日も、怪物カフェで小さな幸せを噛み締める。問題の起こった後だからこそ感じる幸せだってあるのだ。
このカフェに来た客、“不幸だ”などと、思うことは絶対にない__。
その一件から数時間経ち…『神宮寺 朧が、胡蝶蘭 銀葉に、|思わぬちょっとした収穫《500円》で何時間も嬉しそうに笑顔を浮かべるのを注意され、しょんぼりとしていた。』という話は、|明日《あす》の怪物カフェに来る客たちの間で、良い笑い話のネタとなるのだろう…。
[カロリー量]
7577kcal(文字)
[登場人物]
No.1 西春 桜花
https://tanpen.net/novel/340831db-ad36-4385-815b-361e93788b12/
十姉妹 ピピ#SECOND様ご提供
No.2 Unknown
https://tanpen.net/novel/aa9e8dc5-d8bc-4b60-a953-ad27ee0bde9a/
蝶蘭 萩様ご提供
No.3 胡蝶蘭 銀葉
https://tanpen.net/novel/5ed68c32-d772-4354-94fb-53a4cb6cf828/
ミニ海月@(低浮上)様ご提供
☆ご提供、ありがとうございます!!!
ご本人がこの小説を読んでくださっていることを願い、感謝を申し上げます。
[裏メニュー]
最初の注意事項に追加した文が、世界観維持のためにとんでもない文章になったのでここで改めて。
・“自主企画で”募集した従業員やお客さんの“設定”に、どこかを勝手に“追加/変更”などをするかもしれませんが、「どうしても」という場合を除き、出来る限りその件に関しての連絡はしないで下さい。
こちらもあまり変更等はせず、行う場合は元の“設定”から変わらないよう善処致します。
※“”で囲ってるところが変化したところ
が、伝えていことです。まぁ、参加者様の大半が小説を見てくれていない気が致しますが…(ヤメロ)
さて、今回は三人のキャラクターが出てきましたね!!桜花ちゃん、銀葉ちゃん、アンノウンちゃん…この三人は、お察しの通り自主企画に参加して下さった方の子です。とっても素敵ですよね。もう、名前がこう…美しい……(?)
桜花ちゃんは、自分の意思がハッキリした男っぽい女の子、銀葉ちゃんは冷静なおねぇさん、アンノウンちゃんは気怠さを隠さない年上さん(?)をイメージしてセリフを書いています。実際のところはちょっと違うんですが、イメージで一番描きやすいんですよね、コレ。
確か三人とも、前のシリーズ怪物カフェに出ているんですよね。特に桜花ちゃん。桜花ちゃん、書きやすくってとってもありがたい。そのせいで出番回数がおかしいことになってました()
今回はみんなおんなじくらいになるよう、頑張ります!!
【怪物カフェ】 ~ 妙なカフェと気さくな店主
[本日のメニュー]
1.最高の親友
2.懐かしの味 カロリーバタートースト
3.怪物カフェ
[お食事の際の注意事項]
・この物語に登場する人物、場所などの大部分はフィクションです。
ただし、道中で出ている「〇〇の作り方」のレシピ等はノンフィクションであり、実在しているものが殆どです(もしかしたら稀に、異界の料理があるかもしれません)
・ファンレターは常時受付しています。
誤字脱字、レシピの間違いの発見、お食事の感想/質問/リクエスト、など…沢山のファンレターをお待ちしております。
ただし、お食事/人物などのクレームは一切受け付けていませんので、礼儀正しくコチラをお楽しみ頂けるよう、送られたものがそういった部類の文だと判断した場合は一度忠告し、その上で繰り返された場合は入店拒否といった処置をさせていただきます。
・元の「怪物カフェ」とは全くの別物ですので、知っている人物の名が出ても、それは別人です。気にせずお楽しみ下さい。
【オープン】
「スパァ…
‥今日は…雨かな?」
---
[最高の親友]
---
こんな《《ウワサ》》を聞いたことがあるだろうか…
--- **`人ならざる者`たちが営む 妙なカフェがある** ---
---
side{??の仕事仲間}
time{早朝 朝3:30}
「ゲッ!!!!」
憐想「うわなんだよ!?」
「…いや‥血ぃが固まって引き金が‥」
憐想「…ああそう言う‥うわぁ、カワイソ」
「棒読みすぎてツッコむ気力すら失せるわ!!
ったく‥ア〜もう、めんどくせぇ〜!」
憐想「w」
俺の名前は“憐想”。苗字とかファミリーネーム〜なんて、そんな大層なものは持ち合わせていないただの一般《《殺し屋》》だ。
…え?俺の名前知ってる?はは、んなわけ!!__…って、俺は誰に話しかけられたんだ今‥?__
ま、まあ…ともかく!!モブみたいな感じの立ち位置にいる俺の横で悲しそうな顔してるのがJOKER…__あ〜、名前言って平気かな?__‥本名は“神宮寺 朧”だ。俺のオシゴト仲間。
コイツは今、めんどくさがって現場で拭かなかった血が固まって、銃の引き金引けなくなったから修理しなきゃいけないらしい。
ウワァカワイソー!!
……なんだよ。
憐想「いやいや心の底から思ってるってカワイソーってさw」
朧「笑ってんじゃねェか!」
憐想「www!!」
朧「だ〜ッ俺コイツ嫌ぁい!!!」
憐想「俺はお前大好き〜」
朧「__うわ__キモッ」
憐想「wwww!!!!」
コイツは俺にとって、ホンットに良い友達…いんや、最高の親友だよ!!
仕事の都合上嫌でも血を目にする毎日で、俺はコイツが居るから心を病まずに済んでいる。ま、仕事に慣れてきたからって言うのもあるだろうが…。
朧「_っと。そうだった、店今日やんなきゃ」
憐想「、マジ?」
朧「マジマジ。昨日依頼立て込みすぎて開けなかったんだよなァ…ホント申し訳ねぇ…__お客さんはもちろんシフト入ってた奴らにも‥__」
朧はこんな生々しい仕事してるくせに、自分が店主のカフェを営んでいる。《《コッチ》》の仕事の都合で開店時間は定まらないが、基本的に毎日開店するようにしてる。それなり頑張ってるってこったな!
従業員もそれなりにいて、その殆どがカフェの上にあるシェアハウス的な場所で生活してる。店の客は基本的に決まってて新しい奴は滅多に来ないが、___カフェの名前のせいでもあるよなコレ‥__朧の謎のセンスで黒字経営だ。
憐想「w なら、俺ちょっとお邪魔しよっかな〜。__風呂入りてぇし、腹減った!__」
朧「金払うなら開店前に入れてやる」
憐想「えーっ友達じゃんか俺たち!!まけてくれよ〜」
朧「何言われても無理デス〜。
つか、いつもツケてやってんだから今回分くらいきちんと払え!」
憐想「ちぇっ」
ド正論過ぎてこれ以上は何にも言えねぇなぁ……。
でも、“今回分”という言い方をするあたり、ツケた分はまた今度でもいいらしい。丁度手持ちがなかったから助かった。多分朧もそれを分かってそうしてくれたんだろう。
ホ〜ント、さいっこうの親友だ!!
---
朧「とりま俺先店行くわ。下準備とかあるし……
‥あ、来るんなら今から一時間半くらいしてから来いよ?」
憐想「はいはーい」
---
---
[懐かしの味 カロリーバタートースト]
---
side{神宮寺 朧}
time{一時間半後 朝5:00}
朧「〜‥。ふー……」
いやあ…深夜から頑張り過ぎて体ダルいわ‥。
朧「‥、アイツ結局来るのか?」
来るならそろそろなはずだけど…。
--- カランカラン__ ---
朧「お。マジで言った時間ピッタシじゃん、キモ〜」
憐想「はあ??お前が言ったんだろ一時間半してからって!」
朧「だとしてもこんなピッタリ来ることあるか〜?w__とりまここ座れよ__」
|俺が指差した場所《カウンター席のド真ん中》に、憐想はドカッと音を立てて座ると、すぐさまぐで〜っとカウンターの内側の方に腕を伸ばして顔を伏せた。
朧「オイカウンター入んな」
憐想「指の先っぽ入ってるだけじゃ~ん…__マジ今日疲れたから、一瞬休まして‥__」
朧「ー‥。」
俺は軽く息を吐いてから、カウンターの奥へ行き、目覚めの一杯…とはならないが、目の覚めるようにアッツいクソ苦コーヒーを淹れてやる。
自分の分のブラックコーヒーも淹れてから憐想の方へ持っていき、目の前にクソ苦コーヒーが入ったコーヒーを置いてやると、もぞもぞと最小限の動きでカップを傾けてコーヒーを啜った。
憐想「___ィっがァァアアッヅウ!!!!「?」
朧「だハハハハハッッ!!!!!ww」
憐想「ちょ、マジ、お前ェッ!!!」
憐想は思いっきり顔を上げて舌を出し、熱さと苦さを誤魔化した。よくよく見ると、頭には今さっきまでなかった虎の耳が、尻には虎の縞々柄の尻尾が生えている。だが、耳は元気なく倒れていて尻尾は垂れ下がっている。
…犬かよコイツ‥
まあともかく、今の説明で分かる通り、憐想は《《虎の獣人》》だ。
普段から人間に紛れて、耳とか尻尾はすんげぇ綺麗に隠してるけど、驚いたり過度に嬉しくなると勝手に出てくるんだよな…。
憐想「もー‥ちょ、水くれ……__苦ぇ…うげぇー…__」
朧「ははっ、悪い悪い‥__ほら水。__」
憐想「ん」
俺は肩を震わせながらも水をコップに入れて憐想に渡した。憐想がコップを受け取ると、俺はカウンターの中にある椅子に座った。
憐想「……たはーっ、マジ苦かったァ‥。お前、マジで何してくれてんだよ〜」
朧「悪かったって。仕事終わりだし、少しくらいいいだろ?」
憐想「ったく…。代わりに俺の飯作れよなー」
朧「エッ…」
憐想「そりゃそうだろ!!大事な大事なご友人サマにイタズラしたんだからな〜!」
朧「__それ自分で言っちゃうのか‥__ マジか、やらんきゃ良かったわ‥」
憐想「それはそれで寂しくなるからやめて??」
コイツマジ何言ってんだよ…w やって欲しくないのかやって欲しくないのかどっちなんだ??
朧「ww
ま、簡単なものなら作ってやるよ。__もちろん、金は払うんだよな?__ニコッ」
憐想「ピュィ〜(口笛」
朧「おい」
憐想「はははっジョーダンジョーダン。冗談だって!__ちゃんと払うよ〜__」
朧「じゃなきゃ困るわ。
んで?何をご所望で?」
憐想「《《いつもの》》オネシャース」
憐想の《《いつもの》》は…
朧「“バタートースト”ね。了解」
アイツはほんとにトーストが大好きだよな…特にバターとんでもないくらい塗りたくったトースト。__正直俺はカロリー気にして食えない__
俺は軽く笑いながらカウンターの奥へと姿を消す。トーストだから、ポップアップトースターに食パンセットして、バターを取り出すだけだが…まあ良しとしよう(?)
---
朧「お待ちどーさまぁ。《《いつもの》》、当店特別メニューカロリー“ゼロ”バタートースターだ」
憐想「詐欺やん。__わーい!__」
朧「うっせ。こう言うのは名前でつるんだよ、定石。
憐想「つか『バター』って言ってる時点でカロリーゼロじゃなくね?__アーん__」
朧「…確かに?
でも、そうなったらある意味詐欺である意味詐欺じゃなくね?」
憐想「意味分からんw モグモグ」
朧「ねー 一口目からこのトラさん口の周りバターでテッカテカなんですけどーー!__ヤダー__」
憐想「この感じがいいんじゃんコレは。サク
ほら…ガキん頃とか、母さんが焼いてくれたトーストに、『味薄いから!』ってバター塗りたくりたくなるじゃん。」
朧「分からんねぇ‥」
そもそも俺母親の顔見たことないし。
そんなふうに思いながら、俺は少し冷めたブラックコーヒーを飲んだ。
その時飲んだコーヒーはまるで、親友との、この時間を楽しんでいるかのように、ほんのりと甘くなっているように感じる。
朧「アー……そう言えば、今日って誰が仕事しに来るんだっけな‥」
憐想「ん…。この前来た時は〜_」
---
---
[怪物カフェ]
---
これは、森の中にひっそりと佇むこじんまりとした奇妙なカフェの日常を描いた物語
カフェの外観は至って普通だが、中に入るとあら不思議!中にはちょっぴり態度の悪い気さくな店主と、訳アリ従業員たちが元気いっぱいで働いている。
「今日はあのカフェ、空いてるかな?」
さあ、気まぐれな店主はお店を開く時間も毎日バラバラ。もし空いている時間に来れたのなら…それは、とっても幸運かもしれない。
今日も今日とて、このカフェは“オープン”の看板を掲げる__。
[カロリー量]
3638 kcal(文字)
[裏メニュー]
バタートースト美味し美味し。カロリーやべぇけど、パンの表面バターだらけになるくらい塗ったバタートーストが僕大好きです。
……こんな食生活してるからデブんなるのにネ‥(遠い目)
さてさてそんな僕のデブ食生活なんて置いておいて〜!!
怪物カフェ“再投稿開始”です!!!(どっかの誰かさんは学活!をお持ちのようですが多分無理デスネアレ!!)
いやぁ、シリーズ復帰は無理でしたね‥。
朧「俺は自分がメインの小説が投稿されることにスゲェ安心感を覚えたわ…」
ハハハハヨカッタネ〜。
朧「……マーファが先越されたこと知ったら、どうなるんだろうな。ニッコリ」
…えマーファに言ってないよね…???
朧「さあ?」
ゑ???
待って待ってマーファに殺されるんだけど何してくれてんの???
朧「俺別に『言った』なんて言ってねェし〜」
あの言い方は確信犯だろッッ
コホン と、ともかく…基本単話での投稿となりますでしょうが、少しずつキャラ募した彼らの登場も頑張ります!!
朧「…そいやこれって完結とかあンの?」
?ん〜‥今の所、キツくなったら一旦やめるって感じだからなぁ…。
まあ三シリーズ投稿はキツイだろうからヴァレストとマーセンの投稿始めたら一旦お休み‥かな?ましばらくないから安心してくれ。
朧「わ〜、マーファもエラトマもカワイソ‥」
…あれ、エラトマといつ知り合ったの??
朧「クソ野郎(ヴァフィ)に、親睦会とか言って強制的に呼ばれた時」
は僕呼ばれてないんだけれども?!!!書けないジャマイカ!!?
朧「一部始終をいつの間にか撮ったヤツがあるらしいけど」
ヴァフィが用意周到すぎる…ッ
朧「んまぁともかく、ようやくみんな(従業員、客、読者様)とまともに会えるからスゲー嬉しい俺!!!
だから絶対読めよ?(⁇)」
うんちょって意味分からないけどとりま読んで欲しいって直接言えないから照れ隠ししてるんだよね〜!!!ニンマリ
朧「は?ニッコリ」
ぴえ……ナンデモアリマテン‥。
朧「よろしい。
っつーことで…ん?つーことで?なんでだ?
…まあいいか。ともかく!!応援してくれたら超嬉しいッ!!!俺も料理頑張るぞー!」
うん…??
ま、まあ…朧のいう通り、僕も執筆頑張るからよろしくねーッ!!!!
怪物カフェ ~ 甘くてほろ苦いサンドと美しい花
[本日のメニュー]
1.二度あることは三度ある、三度あることは四度ある…?
2.蝶はアノ花に止まりたイ
[お食事の際の注意事項]
・この物語に登場する人物、場所などの大部分はフィクションです。
ただし、道中で出ている「〇〇の作り方」のレシピ等はノンフィクションであり、実在しているものが殆どです(もしかしたら稀に、異界の料理があるかもしれません)
・ファンレターは常時受付しています。
誤字脱字、レシピの間違いの発見、お食事の感想/質問/リクエスト、など…沢山のファンレターをお待ちしております。
ただし、お食事/人物などのクレームは一切受け付けていませんので、礼儀正しくコチラをお楽しみ頂けるよう、送られたものがそういった部類の文だと判断した場合は一度忠告し、その上で繰り返された場合は入店拒否といった処置をさせていただきます。
・元の「怪物カフェ」とは全くの別物ですので、知っている人物の名が出ても、それは別人です。並行世界のようなものだとでも思い、気にせずお楽しみ下さい。
・募集した店の従業員や、お客様のご要望等に沿えず、どこかを勝手に調整するかもしれませんが、「どうしても」という場合を除き、出来る限りその件に関しての連絡はしないで下さい。
こちらもあまり変更等はせず、行う場合は元の要望から変わらないよう善処致します。
【オープン】
---
[二度あることは三度ある、三度あることは四度ある…?]
---
「ん…ん゛ん゛〜‥?」
--- 数百年以上前からこの世界に誕生した彼らは、 ---
--- それはそれは*美しい羽* を持つ ---
「…げぇ…雨ぇ‥?」
--- 雨を嫌い、自然の多くある森深くを好み ---
--- 他種族とも友好的な、温厚で優しい者が多い種族だ。 ---
--- 彼らを総称するその名は… ---
--- |蝶人《バタフライニュート》 ---
「ん〜‥!!外行きたくないヨ‥__ってか行けないヨ…__でもお酒飲みたイ……。
…あ、そうダ‥」
--- 蝶は、*甘い蜜* を求め 今日も酔いしれる__ ---
---
side{神宮寺 朧}
time{|PM《午後》4:21}
ザァァア_
朧「…ぇ、雨?__買い出しの途中なんですケド‥?!__
ぁぁぁっ濡れる濡れる!!おっちゃんちょ、雨宿りさせてもらうぜ!」
「ん?
‥おー、災難やったなぁ神宮寺さん。好きなだけ雨宿りしてけぇ」
朧「わりィなおっちゃん〜」
こう言う時、ここの精肉店のおっちゃんは店締めの作業してんのに雨宿りさせてくれるから、ホント助かるぜ…。
朧「…ぁ__ヤッベ__‥」
ケチャップ買い忘れた…し、袋クソ重い…!!
…災難続き、ヤになるぜ…。
梅雨の時期は困ったもんだ。天気良いからって大量に買いモンした時に、突然雨が降るんだから。
パンパンに膨らんだ三つのエコバッグを地面にそっと置き、俺は俯いて自分の首を撫でた。
その拍子に、角笠がズレる。
朧「ったく…」
ブー ブー
朧「っん、」
角笠を直そうと手を伸ばしていたその時、バイブ機能で懐に入れてたスマホが肌に触れた。
一瞬変な声出たけど‥誰も聞いてないし、いいよな。
…聞いてないよな?
懐からスマホを取り出し、画面を確認する。電話だ。
画面をスワイプして電話に出ると、すぐにデケェ声が鼓膜へ直で流れた。
『おぼろぉ!!!!!』
朧「__っ__せェ‥」
スマホを一瞬耳から遠ざけ、意味もなくスマホを睨む。耳鳴りがして頭が少し痛んだ。
…絶対に酔ってるコイツ。うるせェ。
『〜〜〜!!』
朧「うるせぇよもうちょっと落ち着いて喋れえ!!」
『〜!………』
朧「はぁ…」
『…んっテぇ。なぁー、謝るからお願い聞いてくれヨ〜』
朧「……で、要件は」
『おォ!さっすがおぼろだネ。やっさしぃ!』
朧「《《凛々》》…お世辞はいいから要件、はよ」
『んはは、分かってるっテぇ。』
あ、今なんかゴキュっつったぞ??酒一気飲みしただろ。
『ヒック おぼろ〜、今暇でショ、酒買ってきテ〜!』
朧「…」
耳からスマホを離して、電話を切ろうと指をスマホに近づける。
『〜〜?〜〜!!!』
朧「……………だァァッうるせェ!!!!」
『ひどいじゃんカおぼろぉ!可愛い可愛い従業員のお願いだロ〜?頼むよぉウ‥?__今日は久々に他のバイトもない日だったシ〜ぃ__』
ぜッッたいコイツ、今目ぇうるうるさせて上目遣いしてる。もう話し方で分かるわ。付き合いの歴舐めんな。
……ごめんなおっちゃん、店でデケェ声出して。
朧「俺今、大荷物持って雨の中帰らされそーなの!!無理ッ」
『頼めるのおぼろしか居ないんだヨォ〜!!ヒック』
朧「いや……はぁ。一応聞くけど、今お前どこ?」
『自分の部屋ァ〜』
朧「下の階が俺の部屋なんだから、そこの冷蔵庫から取」
『もう全部飲んじゃっタ☆』
朧「お前コ…。ふざけんなよ」
『ネぇ〜。だから、お願イ〜!!』
朧「無理だってこれ以上の荷物は!!」
『うぅ〜……』
朧「…………__っ…あーもう。__
分かったよ…酒だろ。言っとくが、量は買わねェからな!!?」
『やったネ!!やっぱり朧は、なんやかんや言って優しいヨ〜!!♪』
朧「お世辞はいーっつの‥」
画面をスワイプして電話を切る。
切る瞬間になんか、ガコンってスマホ落としたみたいな音が聞こえた気がしなくもないけど、今はそんなの気にしてるほど俺に余裕はねェ!!!
そんな風に、俺が人を思いやる心を忘れていると、途端に倦怠感が襲ってきた。
朧「あーもう…」
この雨の中、この大荷物持って酒買って帰んのか……はぁ…。
朧「……よく考えたらケチャップ買い忘れてるし、買い戻ることになってたのか‥」
それなら別に、いっか。
---
---
side{第三者}
time{|PM《午後》5:10}
place{怪物カフェ in 1階}
外からは、窓にあたる大粒の激しい雨の音が聞こえる。
そんな中、怪物カフェ店内では、一人のフワフワと浮いている人物が小さく文句を呟きながら大量の皿を洗っている。彼女は、頭に“悪魔”のような二本の角が生えてい《《た》》。
「全く、もう…!」
頭に痛々しく残る、折られたような赤い角の根元…残った立派な黒い角。背中に生えた可愛らしい黒いと白色の羽……そう、彼女は`《《悪魔》》`だ。
よく見ると、地面から……否。臀部から生えた、細い尻尾の先が地面についている。
「音っちってば、急に用事とか…ふざけんなし…!」
彼女は、この店の従業員の一人である。主に接客を担当するが、今日に限っては、キッチンを担当する者が、急用で後始末が出来なくなってしまったのだ。彼女は頼まれて仕方なく、この場に|立っ《浮い》ている。
しかし、そのちょっとした善意が、彼女に取って思わぬ幸運を招いた。
カランカラン…
朧「たでぇーまぁ」
風鈴のような心地の良い音のドアベルが、小さな物音がする店内に響き渡る。ドアベルが鳴り終わると同時に、激しい疲労と苛立ちの混ざった声が聞こえてきた。
「?え、朧っち?」
驚きと戸惑いの声がキッチンから聞こえると、神宮寺 朧は、雨に濡れた髪をかきあげながら顔を上げた。
朧「箋華ァ?」
カウンターに買ってきた物を置きキッチンへと入ると、一条 箋華と神宮寺 朧は目が合う。一条 箋華は目を軽く見開いて目を逸らした。
箋華「お、朧…買い出し行ってたんだ?」
朧「そ。最近雨多くて行けなかったから一気にと思って。
でもなぁ、途中で雨降ってきちまってこのザマよ。梅雨はやっぱ嫌いだな」
箋華「あはは、ホントだずぶ濡れ。呼んでくれれば傘持っていったよ?」
朧「いやぁ、それがさ。凛々が_」
一条 箋華は、キュッと口を結び、口角をふんわりと上げる。皿を洗いながらも、神宮寺 朧の買い出し中に起こった話を聞いてやった。
箋華「えぇ‥そーなの?災難だったねぇ」
朧「ホントに…。アイツ、働いてる時は超真面目にやってくれんだけどさ、酔った時だけはホンットに厄介なんだよ…。
なぁ、箋華、どうにかしてくれよ〜」
箋華「そんなこと言われてもなぁ…」
困ったように笑いながら、一条 箋華は手をタオルで拭く。洗い物が終わったようだ。
朧「…あそうだ。
箋華ぁ」
箋華「ん?」
朧「酒、凛々に届けてやってくんねぇか?
俺|コイツら《買った物》仕舞わないとだし…頼めるか?」
箋華「あー、うん。いいよ。凛々っちいるの、凛々っちの部屋でしょ?」
朧「そっ!ありがとな、箋華」
彼女が快く頼まれると、神宮寺 朧はニコリと笑う。それと同時に、一条 箋華の頭を軽く撫でて買い物袋を片手に、キッチンの奥へと消えていった。
箋華「……」
一条 箋華は目を大きく見開き瞳孔を小さくした。そのまま、撫でられた頭に自分の手を置き、カウンターに置かれたままの買い物袋の中から酒を二本ほど取り出してカウンターから出る。
階段の一段目に足をかけた途端、彼女はその場にとどまり静かに悶えてしまった。
箋華「お、っ…__朧っちが…|妾《わらわ》の頭を、撫でた‥!!!!?__」
その理由は、先程の神宮寺 朧の行動にあった。
彼は、『箋華の頭を、笑って軽く撫でた。名前を呼びながら、感謝して頭を撫でた』。ただ、それだけ。
しかしこの事実は、彼女の心臓の鼓動を早めさせるには十分な材料だ。一条 箋華の鼓動は異様なほど速くなっていて、今にも耳から心臓が飛び出そうなほど、心臓の音が鳴り響く。
『うるさい、うるさい…!』と、心臓をどうにかしようとする。しかし、心臓の音は大きくなるばかりで、ちっとも静まりやしなかった。
一条 箋華は、真っ赤になった顔を両手で覆った。
自身の表情が、自分でもいたたまれないほどニヤけていたからだ。こんな姿を誰かに見られたら、彼女にとってそれは黒歴史一直線の出来事となってしまうだろう。
箋華「__あぁっ、もう…!__」
ニヤけて面のまま、一条 箋華は心の中で自分を責める。
箋華「〜…」
しばらくして、心の整理がついたのか、頭を振って、ペチペチと自分の頬を指の腹あたりで叩いた。
しかし彼女の顔は、若干ニヤけたままだ。
箋華「ふー‥っ。
よし、大丈夫…!」
一条 箋華は階段を登ろうと前を向く。
--- |自分《悪魔》なんかが*恋* なんて、していいのかな…。 ---
そんな思いを心の片隅に投げ、平常心を保とうと葛藤した。
しかし、彼女の視界は、顔をあげたのにも関わらず暗いままだ。
数秒後もしないうちに、彼女は大きな音と共に、若干の痛みと重さを直に感じた。
---
---
[蝶は花に止まりたイ]
---
side{凛々}
time{|PM《午後》5:08}
place{怪物カフェ in 3階 [凛々の自室]}
リン ハ、ちょっと前からある女の子のことが好きダ。
優しくテ正直デ、素直デ、明るくっテ、なにより物凄く可愛イ。
目尻が下がっためちゃくちゃ可愛い垂れ目なんダ。トパーズみたいに綺麗な目も持ってル。*悪魔* の角が頭に生えてテ、片方はないけド、アノ人に似合うカッコいい角。背中に生えてる羽ハ、アノ人の可愛らしさを際立たせてテ…そウ、尻尾も生えてるんダ。いつも中にふわふわ浮いてテ、楽しそうウ!
凛々「__ふ__へへ…」
アノ人の笑顔が好キ。
チラリと見えル、とんがった八重歯がすっごく可愛いかラ。その笑顔だけデ、リンはとっても幸せになれるかラ。
アノ人の声が好キ。
コロコロしタ、鈴みたいナ、そんなすっごく可愛い声。聞いてるト、リンは落ち着くんダ。
思い出すだけで幸せデ…自然ト、笑みが広がル。
でモ、リンになんかには手の届かない`高嶺の花` 。甘い蜜の匂いデ、リンを夢中にさせル。
アノ子のこト、本当に大好きだかラ、諦めたくなイ。あの花に止まりたイ。
でモ……その女の子にハ、好きな人がいるんダ。年頃の女の子だシ、当然なのかも知れないけれド、リンにとっテ、それは物凄く苦しイ。
一番ダメだったのハ、ソノ子の好きな人ガ、朧だったこト。
朧ハ、同性のリンから見てもカッコいいんダ。人ならざる者たち…|人外《怪物》の味方デ、いつも周りを明るくしてくれル。
…そんな人を好きになられたラ、リンにはもう手出しができなイ。
高い高い崖のてっぺんに生えてル。
いくら飛んでも届かない雲の上。龍が飛び回るくらい高くて神聖な|場所《幻想郷》。そんナ、蝶には手の届かない高い場所…。
--- “大好きな人には、|大好きな人《朧》がいる” ---
知りたくなかっタ
夢を見てたかっタ
認めたくなイ
信じたくなイ
見たくなイ
聞きたくないイ
嘘だと言ってほしイ
--- **リンのことを見てほしイ。** ---
何度も短い期間でそう願っテ、最終的ニ、リンは酒に溺れタ。部屋に置いてあるローテーブルに腕置キ、その間に自分の顔を置いて俯ク。
凛々「…ツイテ、ないナ‥」
叫びたい思いをグッと堪えテ、ポツリと呟ク。自分の頬が湿ってるせいデ、風が通るとひんやりすル。
あァ、視界がボヤけル。頭がズキズキすル。目頭が熱イ。
“全部全部、酒で酔ってるせい”
そう思いたくテ、リンはテーブルに置いた缶ビールに手を伸ばス。
でモ、この部屋に酒はもうなイ。
それでモ、どうしてモ…もう少しだケ、酒に酔っていたかっタ。だかラ、キレられるの覚悟で朧に連絡したラ、怒らずに買ってやるト、渋々だったけど言ってくれタ。
凛々「…」
ギュッと、手を握ル。
__あの優しさガ、《《アノ人は好き》》なのかナ。
凛々「…くそ‥ッ!」
どうしたラ、そんなに優しくなれるんダ…?
どうしたラ、そんなにカッコよくなれるんダ…?
疑問と自己嫌悪が降りかかって来ル。まるで雨みたいニ。
『疑問と自己嫌悪』という名の雨が降って、リンを飛べなくすル。|高嶺の花《好きな人》との距離ハ、ドンドン離れていク。
凛々「ッ…は、ァ゛…!!!」
こんな自分が嫌いダ。こんな奴が好かれるわけなイ。嫌イ、嫌イ、大嫌イ。
早ク、もう一度酒に溺れたイ。もう朧は帰ってきたのカ?
苛立ちながら立ち上がリ、部屋を出ル。千鳥足になりながラ、どうにか階段前まで来ル。
凛々「…声がすル‥誰かいるのカ…」
誰だろウ。思考が鈍っていくら聞いても分からなイ。
導かれるように、リンは階段を降り始めタ。ゆっくリ、ゆっくリ。転んだラ、きっと痛いかラ。
声の一つガ、階段の方に近づいている気がすル。朧かナ。
凛々「_ッ」
ズキリと、頭に頭痛が走ル。丁度足を上げていたせいデ、痛みでバランスが崩れて前に倒れル。
突然のことに手を前に出すこともできずに落っこちる。
--- ア、コレ、ヤバいかモ ---
そう思った時にハ、体に痛みが走リ、大きな音がしタ。
でもなんでだろウ。思っていたより痛くなイ。
「いっ……たぁ‥!」
凛々「…ん‥??」
ゆっくりと目を開けル。なんでダ?真っ暗ダ。
何度か瞬きをして視界をクリアにしてモ、目の前は真っ暗…いや、真っ《《黒》》だっタ。
なんだコレ、布?…柔らかいしあったかイ。
《《丁度人肌くらいの温度》》の暖かさハ、リンを深イ、深イ、眠りへ誘うには十分すぎタ。眠気がリンを襲イ、あれだけ酷かった頭痛も少し和らいだ気がしタ。
何故カ、鼻腔を大好きな人の匂いがくすぐル。
…どうしテ‥?どうしてここデ、大好きな人の匂いがするんだろウ…。
凛々「___《《箋華》》、《《サン》》…__」
安心すル、落ち着ク…。
気づいたラ、リンは深い眠りに落ちていタ。
---
side{第三者}
time{|PM《午後》5:42}
place{怪物カフェ in 1階}
--- **__ガッ__ドン バタンッッ** ---
朧「!!?」
__「いっ……たぁ‥!」__
朧「…え何……?」
神宮寺 朧は、思わず着物の袖を口元に当て、眉を顰める。
朧「…」
彼は恐る恐るカウンターから身を乗り出し、|音の鳴った方《階段》を見る。
そこには、凛々の下敷きになった一条 箋華が倒れていた。
朧「凛々…?!なんで降りて来てんだアイツ…!」
慌てて駆け寄り、一条 箋華の上に乗ってしまっている凛々を退かす。
朧「大丈夫か箋華ぁ…」
箋華「う、うん…__ビックリしたけどね‥__」
カウンター席に二人を移動させて、一条 箋華の前に作ったばかりのホットココアを置く。一条 箋華は、ほかほかと暖かな湯気を出すホットココアを一口飲むと、美味しそうにニコリと笑い、尻尾を少し揺らした。
凛々は、カウンターに突っ伏して眠ってしまっているようで、小さな寝息を立てている。
朧「ンで?何がどーしたんだ」
箋華「、それが…」
朧「なァるほどねぇ…」
チラリと、神宮寺 朧はカウンターに突っ伏せ眠っている凛々を見た。ため息を吐き、
朧「…コレ‥相当飲んでるよなァ‥」
箋華「うん…__あ〜…ココアおいしぃ…__」
朧「さてどうするか‥。
今日はもう店出さねェけど、放っとくわけにも‥__どっかで吐かれたら困る‥__」
箋華「‥妾が看病してよっか?今日明日は配信しない予定だし」
朧「……お願いしていいデスカ‥!」
箋華「ふふ、もっちろん!」
ニコリと笑って、一条 箋華は胸に手を置いた。
朧「そうだ…お礼に、店に出そうかと思ってるヤツの試作品、食わしてやるよ!」
箋華「え?しさくひん‥?」
朧「そ。
その名も“コーヒーミルクパンと苺のサンド”!__安直で悪かったな!!__」
箋華「__いや何も言ってないよ‥__
でも、美味しそう!食べてみたいっ!」
朧「なら今から作ってくるわ。俺が試しに食った時フツーに美味かったから楽しみにしとけ!」
神宮寺 朧は、自信満々でそう言うと、そそくさとキッチンへと入っていく。キッチンから物音が聞こえ始めると、一条 箋華から笑みが溢れた。
箋華「ふふ…朧っちの手作りサンド、楽しみだなぁ…」
その後、神宮寺 朧の自信作であるサンドイッチは、目を覚ました凛々と一緒に仲良く食べて、絶賛されたとか、されていないとか…?
[カロリー量]
7060kcal(文字)
[登場人物]
No.1 一条 箋華
https://tanpen.net/novel/8d3fd334-9b26-4d46-8ca5-05b8848f1fb8/
夜光様ご提供
No.2 凛々
https://tanpen.net/novel/23fa351b-f93a-484c-95e9-d904c3c24e70/
魚様ご提供
☆ご提供、ありがとうございます!!!
ご本人がこの小説を読んでくださっていることを願い、感謝を申し上げます。
[裏メニュー]
タイトルの意味…(頑張った気がする今回!!)
甘くてほろ苦い→甘い恋愛と叶わなそうな(ほろ苦い)恋愛
サンドイッチ →サンドイッチは三角のイメージ→三角関係
美しい花 →女性を花に例えることがある→美しい女性
→蝶は甘い蜜を求め、花に止まるもの→種族(“蝶”人と掛けた)
謝罪…
希望叶えられなかった方・キャラがいます。正確に言うと、キャラの登場タイミングですね(〜話以降に登場させて欲しい、などの希望)。申し訳ない…。
他の話を書いて、大体希望のタイミングになってから出せばよかったと猛反省中でございます‥ごめんなさい…m(__)m
もう一点。
身長を書かれていないキャラは、わたくしミルクティの想像で思い浮かべて絡みを書いたりしてます。声とかもですね。「鈴みたいな…」とかそゆの。
あと、さらに細かい性格…実は心の中では素直!〃では愚痴ばっか!とか。わたくしの妄想で作ってます。実に楽s(((殴
凛々くんは小学4~5年の身長イメージしてます。知ってるキャラにねぇ…どうしても被るんですよ‥。分からない人は、カゲチヨのお友達を知れば察せれると思います^ ^
別に、似てるって言うか種族がほぼ同じってか蝶人族ちっちゃい方が可愛いから個人的に好き(?)ってかそんな感じなだけなんですけどね。知ってるとそっちが出て来てしまう。
……そんな感じ(??)
「実は〇〇cmって決めてたんです!!」「こんな声で想像してました!」
みたいな感じで、ちゃんと決まっていた場合は、ファンレターよりご指摘して下されば修正いたしますのでご協力お願いします(※キャラの創作者様になりすましてご指摘するのはおやめ下さい。ご本人に確認したのにち、なりすましだった場合はブロックさせていただきます)
また、指摘をしたあと、設定の方にも改めて書いていただけると忘れなくて済むので助かります‥()
本題(⁇)…
もう一人登場させる予定だったけど変更して新キャラは二人に!!!今後のお話で、登場した二人のうち一人(高い確率で二人…?)と絡ませるのでね、楽しみにね、して下さいよ!!
うーん…長いですねぇ小説…前回と約-500文字しか変わらない。単話モノならこれくらいなんでしょうかね‥(←単話系は読むのちょっと苦手)。
まあ、今回色々頑張ったからじっくり読んで欲しいし、長い方がいいか!!(深夜テンション)
えー……No.2はガッツリ恋愛ですね!人によっては凛々くんの想いが重く感じます。僕から見ればとっても健全で潔白で美しい方に感じます。んまぁ、「No.2は」って言うより今回は終始恋愛なんですが(
やっぱりお決まりパティーンは良いっスね。執筆中ニマニマ止まらなくてヤバかった( 僕は今とっても箋華ちゃんになりたい…(ゑ?)
……え?「今回もカフェ要素殆どないジャマイカ」って?……はは…今後きっと出てくるよヨ、きっと…。いやでもほら今でも前の回で開店させたし、今回メインの場所は一階のカフェですし?!ないわけじゃあないっスよ!!!(言い訳)
……今後もお楽しみに!バイミル!!!!(アッ逃げやがった!!)