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目次
まさか、ね。
ある冬の日、橋の下にホームレスを見つけた。まだ子供で、そのうえ彼は裸だった。
「服はどうしたの?」
「ご飯のために売った」
一瞬迷ったけれど、愛着の沸いた母の手編みのセーターと、すぐ食べられそうな食べ物を渡した。
「……元気でいてね」
そう言って、立ち去ったあと、警察と児童相談所に電話した。
暇になってテレビをつけると、芸能人の部屋の紹介番組をやっていた。
いつもはそんなつまらないもの見ないのだけれど……チャンネルを変える指が止まった。
とある男性アイドルの部屋だった。彼が来ていた服は――今日まで忘れていたあのセーターだった。
川端で裸だった彼は、今や私より大きな家の主だった。
これでも300字なんですよ少ない‼
いつも1000文字近く書く私からしたらだいぶ書けない‼
余生
俺は自我を失う病気で隔離されている。強い感染力を持つ病気のため、家族とも2度と会えない。
海の見えるサナトリウムの中で、壊れるまでを過ごすことは、|運命《さだめ》。
俺は数学を愛した。数学は人間みたいに嘘をつかないしつけない、裏切らないし裏切れない。突き詰めれば絶対にそこに解があるから好きだ。
許されることであれば、数学を伴侶として余生を生きたい。そんな願いは普通に生きて叶うわけがなかった。母が縁談をとりつけ、好きになれない女性と家庭を築いた。はたから見れば幸せな男だった。
患者になってからは、ひとりで思う存分解き続けている。
俺の願いはただ1つだけ。この檻の中で、すべて解きたい。