とある少女の物語(私が書くのは大抵これ系)
独りぼっちで暗いけど、ほんとは人一倍優しい女の子。
夢咲はな。
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目次
誰も知らないよ1
ネガティブで病み系なので苦手な方はGo back.
体験してなきゃわからないよごめん
ー彼女は、夢咲はな
そこで彼女は泣いていたー
夢咲はな。それは悲しい少女だ。5年生の頃から心狂わせた6年生の少女。2年前までごく普通の頭いい少女だったのに。
「うっ!苦しいっ…ハァ…、ハァ、ハァ。」
彼女はよく悪い妄想が募って|息詰まる《生き詰まる》。
(どうして…?無理しないでとか言わないでよ…)
彼女はよくそう思っていた。でも過保護だが優しい母親に何度もそう言われ、英検の終了とともに休息を取ることにした。
そのことがまた、彼女を狂わせた。
(ねぇ…なんで!?無理しないってそういうことじゃないのに。ピアノも勉強もなんもせずネットに駆け込むって意味じゃない。はぁ…私は無理するかこうするかしかできない馬鹿な娘だよ全く)
学校もうるさく彼女にとっては大変な場所である。
人に読まれないように頑張っているつもりだが…、学校では余計に狂ってしまう。
自分もうるさくしてしまうのだ。
(無表情…できてる、かな?)
6年生になってからは、目立たないようにしていた。
でも目立ってしまう。
(絶対私って目障りじゃん…)
自意識過剰も治らない。日常が怖くなってしまってからでは、もう遅い。
彼女はそれを知ったのだった。
今回は、はなの説明でした。
2話からはちゃんと時間も進行していきます。
誰も知らないよ2
(推しのこの男の子…かっこいいなぁ…。他人を元気付けるほど優しくて、)
|彼女《はな》は推しの沼から出られなくなっていた。
辛くて辛くて自傷行為に及んだ木曜日。
次の日は持病の検査のため採血に行くと知っていたのに。
---
「はい、では腕まくりして腕をその台に寝かせてください。」
彼女の担当医がアルコールや注射器を取りに行く。
恐る恐る腕をまくる。
(昨日…やらなきゃよかった。そんな深くないけど…まだ傷跡残ってるな。)
「夢咲さん、なにか…ありました?」
横を通る看護師さんに問われ、はなは|氷水《なみだ》を堪えていた。
[彼女は涙を氷水に例える。氷という自分の感情がなんらかによって溶けたときに目から流れ出ると]
「気に…なさらないで、ください…。」
人を簡単に信用できない。怖い。そんな思いが彼女の氷をより溶けにくくさせるのだった。
「うぅっ…」
注射器が腕に刺さり、自傷跡のせいで余計に痛む。
「自傷…やりすぎないでくださいね。」
(私の何がわかるの…みんなやめてっていうけど遊びでやってるんじゃないのに…)
彼女はそう思いつつも小声ではい、と答えた。
病室から出る。
点滴に繋がれたお爺さん、足を折ってしまった小さな子供、指のないお姉さん。
沢山の辛い人たちが彼女の目に映る。
それもまた、彼女が自分を責め傷つける一因となる。
「私より…辛い人がいるのに。」
それが口癖だった。
ドンっ
「あっ、すみませんっ…」
体の大きなお兄さんにぶつかった。今日の服は薄く、広がって彼女の腕が見える。
「大丈夫ですか(*^_^*)。その…腕、痛くしてしまってたらごめんなさい。」
「…いっいえ…そんな…」
「僕も自傷くらいしたことあるので苦しさ…わかるかもしれないです。」
彼女はたまたまぶつかったお兄さんと、出会った。
まだ心は開けない。
誰も知らないよ3
はなは、ある男性とぶつかった。
どうやらその男性も、同じく病んでいたようだ。
「少し…時間ある?でも君…小学生くらいだね。お母さんとかいないの?」
彼女は少し困惑した。
(元々病んじゃってた人が私みたいな人間を信用してくれるのかな…?)
「…。お母さんは…、来るつもりだったんですが…。仕事で急用ができたので私1人です…。」
「わかった。じゃあ…そこ、座り。」
彼は笑顔で彼女と話す。
「僕ね。中学3年生。特にいじめられたわけでも虐待されたわけでもないのにね。だんだん自分を追い詰めてたらしくて…。」
(あ…何となく私と同じ…かも。)
彼女は彼と似たもの同士ということは確信した。
「君は…?」
「出会ってすぐの人間に事情を説明するなんて…私にh…。」
話してる途中で、彼女はこんなの優しくしてくれる人にまで無愛想なの…か私、と思ってしまい、言葉が詰まってしまった。
「ううん、いいんだよ。僕も昔そうだったから。でも今はね。取り戻した…というか、変われたんだ。僕が塾に通うときに、いつも街のベンチに座っているおじさん。そのおじさんが、呼び止めて話聞こうか。と言ってくれた。その時、僕も君と同じように答えたよ。するとね…。知らない人に話す方が意外と話しやすいしすっきりするぞ。それにおじさんはお前の人生の大先輩だ。と言ってくれたんだ。」
「そ、それで…?」
「僕は塾の時間にまにあうように、毎日少しずつおじさんと話した。それでだんだん心が晴れた。」
彼女はいつのまにか、泣いてた。氷が溶けていた。
読んでくださってありがとうございました。
次回おお楽しみに。
誰も知らないよ4
彼や彼女と言った言葉がありますが2人は付き合ってないです
「ん?何かいけないこと言っちゃった、かな?ほらほら、|氷水《なみだ》が溢れてる。このハンカチ使いな?」
彼女は彼の話でなぜか泣いてしまった。
彼女は、ハンカチを持った彼の手を振り払った。
「…余計なお世話だったね、ごめん。」
「あ、あの…!そんなことないです、すごい感動しちゃってしまいました…。」
そして彼女は自分のハンカチで氷水を拭った。
「もう…帰らないとです…」
「そうだよね、長くなっちゃった。ごめんね。…あ、じゃあこれもらって。」
そう言って差し出してきたのは、さっきのハンカチだった。
「これね。僕が家で刺繍したの。使ってくれると嬉しいな。」
「持ち歩いてるんですか…?(何でありがとうくらい言えないの私…)」
彼女はありがとうが難しい。特に初対面の人だと。
「病院に行くときは持ってる。君みたいな子に渡したいな、と思ってて。」
彼女はおそるおそる手を伸ばし、ハンカチを受け取った。
「あ…、ありがとうございますっ(言えた…当たり前だけどね)」
すると彼は満面の笑みで去っていった。
次の瞬間、彼女は、自分で思いもしないことを叫んだ。
「あの…!!また、会えると、い、いですね!」
待合室にいる人や歩いている人、看護師さん全員が彼女の方へ振り向いた。
もちろん彼も振り向いた。
「うん。」
大きく頷いた。
彼女は、久しぶりに本当の「笑顔」になることができた。
(今から…ピアノの練習しないと。)
誰も知らないよ5
夢咲はなは、病院から帰り、家でピアノの練習をすることとなった
(ピアノの練習しなきゃ。)
彼女は正直、無理しなさすぎてだらけているのだった。
♪〜〜♫♫*
彼女はすぐ演奏を止める。
練習中だというのにどうしていいかわからず、初めに戻る。
それを5回くらい繰り返す。
うまく弾けない。自傷しようかと自室に戻るが、諦められずもう1度ピアノへ向かう。
そんな日々だった。
(こんなんじゃいつまで経っても上手くならないよ…)
病院に行った今日は金曜日。学校を早退し病院に行った。明日から2日間休みだ。
---
2日後ー
「あぁ…学校憂鬱だなぁ。」
「それなぁ、」
弟と話しながら学校へ行く。
(コイツとは行きたくない理由が違うのに…)
彼女は学校はお気楽なやつが多くて、自分を狂わせる場所だから行きたくないのだ。
(でも…。推しに応援されてると思えば。)
そうやって毎日を乗り切っていた。
「自傷行為ってキモいよね。」
お嬢様気取り女子軍団がそんな話をしていた。
だから彼女には腕を隠す癖がついていた。
家に帰って推しに浸る。声を聞く、推しを見る。まだグッズは持っていないが、声を聞くだけで癒されている。
(そういえば…推しの声、あのお兄さんに似てたなぁ。もう一度会いたいな。)
そう思って、ハンカチの主、お兄さんを訪ねるため病院に行った。
誰も知らないよ6
はなは、病院へと歩き出した
特に信用も置いてないのに
あのお兄さんに会いたくて
(人に会いたいって感情、初めてかも…。)
人は、壊れてしまったらまず、沢山のものを失う。
人とは違く感覚を覚える。また嫌われる。また自分を嫌いになる。悪循環から彼女は抜け出せるのか。
「はな。どこ行くの。」
お母さんに呼び止められた。
「あ…えっと…、病院。」
彼女は正直に言った。肩がすくむ。恐怖心にあう。
「なんで?この前行ったとこじゃない。あとあんた1人で勝手に行くのやめて?」
お母さんは少しだけ怒った。そりゃそうだ…とも思うが。
「お願い。会いたい人がいるの。」
それだけ言い残して彼女は走った。
ピロン
彼女のスマホが鳴る。
『誰?せめてそれだけ教えて』
彼女は迷ったが、正直にいうことにした。
『救ってくれた中学生のお兄さん』
秒で既読がつく。
『…怖いわ。それに、救われたって何?あんたやんでんの?』
これには彼女も黙るしかない。いつも自分を隠してきてたうえに、自意識過剰な彼女にとって、病んでるなんて言えば未来がなくなる。
『病んでない。私は健全じゃん。救ってくれたって言うのは、楽しいお話ししてくれたって意味だよ』
そう返信した。
既読無視で終わった。彼女は病院へ急いだ。
雨が降ってきた。夕立である。
ドンっ
「あ、…すみません。」
「あ、君はこの前の…。」
そう、たまたまあの時のお兄さんに会えたのだ。
「あ、あの!私、お兄さんに会いたくて病院に行こうとしたんです。」
彼(お兄さん)はにっこり笑った。
「本当かい。それは嬉しいな。ありがとう。ほら、あそこの屋根の下のベンチ行こう。」
彼女らは走った。
「話…聞いてもらえますか。とは言ったものの…何を話すのかぐちゃぐちゃで…」
「うん、いいよ。誰だってそんな時はあるよ。」
誰も知らないよ7
はなは屋根付きのベンチに座って、お兄さんに話を聞いてもらう。
「ゆっくりで…いいからね。」
|彼女《はな》は、数分間は黙っていた。
次の瞬間。
「わ、私…、私なんて、死んじゃえばって思うんですっ…こんなに沢山の人に大切にされてるのにっ、ぐすん、私なんか…愚か者がって思う…んです…」
「うんうん、」
いきなり話し始めてのにも関わらず、彼はしっかり相槌を打つ。
「無理してないのに無理しないでって言われてっ、ちょっとでも休むと全てが遅れてっ、」
「生きるの諦めよってなっちゃうんですっ…」
彼女は泣いていた。やっぱり氷が溶けたのだ。
「僕もそんなときあるよ。でも、あきらめなかったから今がある。今まで、たぶん僕はいろんな人に救われて、いろんな人を救った。」
「未来なんてどうでもいいんだよ」
彼女は知らず知らずのうちに辛口になっている。
「そう思うよね。僕もそうだった。願いもしないのに時は進む。生きてる。いやだよね。」
彼は口を止めない。
「ねぇ、今、飛び込んで、いいですか?」
「ど、どこに?」
そこには予想もしないことが隠されていた。
「お兄さんに、、、、、」
数秒考えこんだ。彼の答えは。
「うん、いいよ。でも恋愛はしたくないでしょ、、」
「恋愛はヤダ。でも、苦しさしのぎのギューーーーーーーーが欲しいのです、私にはそれがなきゃ息ができない、んです。」
彼は笑った。誰だってつらさしのぎの抱きしめはいるよね、と。
「ほら、おいで。」
彼女は躊躇しつつもゆっくりと、、、
r18内容は出てきません
誰も知らないよ8
「ごめんなさい、やっぱやめときます…男性恐怖症が悪化しそうなので、」
彼女は軽い男性恐怖症になってしまっていたのである。イジメられていた訳ではないが、自意識過剰なのや陰口があったとの噂でなってしまった。
「ううん、いいよ。君の症状が悪化するよりしない方がいいでしょう。」
雨が降る中、彼女は泣く。いつも、笑顔も苦しさも全部全部隠して、人前では笑顔繕って。
「えらいね。ちゃんと生きてて。」
「でも…、ODしたくなるんです。でも固形の薬は飲めないし…。」
彼女は薬箱を開けては躊躇し、やっぱりやめよと部屋に戻る。
「死ねたらな。」
彼女はつぶやく。
「死ねたら?」
彼は聞き返す。
「うん。楽になれるよ。」
彼女は自分の死なんてものを特に考えはしなかった。
「他人の死は痛いけど、自分の死なんてさ。みんな喜ぶよ。」
彼女はいつの間にか敬語から解放されていた。
「僕は悲しむな。君が死んじゃったら。」
「そう…?こんなクズが死んでも?」
自分を過小評価しすぎ。彼女は親によく言われていた。
「君はクズじゃないよ。こんなに辛いのに、頑張って生きてる。」
彼はこんなに、と言いながら彼女の手首を持ち上げる。
彼女は黙り込む。自傷は辛くてやっているけど、何も自分は頑張ってない。辛いって思っちゃダメ。
そのような概念がもまた、彼女を狂わせるのだった。
「粉薬ください、大量に」
彼が持ち上げた手を大きく広げ、言った。
「そう言って僕があげると思う?」
誰も知らないよ9
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暴言病み多め
「僕が薬あげると思う!?」
「思う」
「なんで?」
「私を救ってよ!薬買うだけで救えるんだよ!?」
「君に生きてほしいんだよ。」
「やだ。もうこれ以上…苦しくなりたくないの」
彼女たちは言い合いを続ける。
「生きるって方法で救ってあげたい。どうすればいいのか教えてよ」
「……。死にたい。」
「それでもいい。とりあえずでも。なんでも…生きてよ。僕は君が必要。」
彼は冷静な口調を続ける。
「必要…?」
「うん。僕は誰かを救いたい。同じような立場にあってる人。その人の道を照らしたい。」
「自己満足じゃん。…あ、ごめんなさい…、つい」
「僕を裏切るの?でも僕は君をおいてはいけない。」
「…ごめんなさい…。でも…私だって…」
---
彼女の脳内
死にたい苦しい消えたいもう無理全てを諦めたい薬ください早く死にたいよなんで私だけこんなこと考えなくちゃいけないのでも私愚か者だしそう思うのも当然もっと辛くならなきゃでもやっぱやだ逃げたい逃げちゃダメ諦めちゃダメほんとは行きたい苦しい消えたいつらいつらいもっと愛してよ私を珍重してよ
みんなはもっと大切にされてるえいや自分もこれで十分不満持っちゃいけない幸せ幸せ幸せ幸せ今私すっごく幸せあーーーーーーでもやっぱり無理なんだよ苦しいこれからもどうせ暗い道をいく意味はあるの?もう無理辛い私なんていたって変わらないし消えた方がマシ誰か私を消してでも救ってもう嫌だ全て逃げたいみんな私に死んでほしいって思ってるんだよその願い叶えようよねぇもうやだいや消えたい死にたいオーバードーズできたらなこの意気地無しお兄さんにも迷惑かけてもう私なんて生きてるだけで迷惑な邪魔者
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「ごめんなさい…。」
「いいんだよ…。君だって辛いんだから。わかってあげられなくてごめんね。」
続く
誰も知らないよ10
「無理しないで…いいからね。」
2人は一旦別れることにした。(恋愛の意味じゃありません)
「はい…ありがとうございます…、」
「またよかったらこの時間にここにきて。水曜日以外はここにいるから。」
「…はい。」
はなは走り去った。クラスで5番目に遅い足で、一生懸命に走った。
(車に…飛び込んだらどうなるかな)
しばらく横断歩道を渡らずにいる。でも、あきらめて渡り始めた。赤信号の時。そう、彼女があきらめたのは生きること。
車は急ブレーキをかける。彼女は横断歩道の真ん中でただ立っているだけだった。死ぬことはできなかったのだ。
「おいてめぇあぶねぇだろ!死にたかったら人に迷惑かけるな!」
運転手はそう言って車は走り去った。
---
家に帰る。玄関を開けるとお母さんが立っていた。
「どこいってたのよ。GPS見てみたら病院の近くの公園じゃない。」
「お兄さんに落語習ってただけだよ。」
なれた作り笑いでごまかす。
お母さんはリビングに戻る。
(勉強しなきゃ。最近何もできてないよ…、死んだ方がマシ…でも親に悪いし、、、)
そう思いながらネットを開く。
『辛い』
そう呟く。誰も反応はしない。
これはいつものことやった。
すると。
『大丈夫?』
彼女を心配するような人が現れた。
『話…聞こうか?』
彼女はその人とプライベートチャットで2人で話すことにした。
『大丈夫ですただ少し死にたくって』
『一緒に死のうか?』
彼女は初めて一緒に死のうかと言われた。
病んでるとこういうの書くの楽しいですね
ネットで見つけました
「死にたいと言えば、生きて、ではなく一緒に死のう、と言ってくれるくらい自分を大切にしてくれる人が欲しい」と
確かにそうですね…
誰も知らないよ11
『一緒に死のうか?』
彼女と誰かのプライベートチャットに誰かが返信する。
その「誰か」のアイコンは薬のイラストにされていた。
『へ…?』
彼女は本当にそう返信した。
『ふざけないで。というか惚けないで。一緒に死なない?』
(と言われても知らない人と最期をすごすの…?)
『死ぬ勇気ありません、ごめんなさい』
5分は返信後来なかった。ただ薬のアイコンが目に入る。
『…わかった。別に一緒に死んでくれる人探すわ。じゃあね。』
それでプライベートチャットは閉じられた。
彼女は知らない人が苦手。
なのにネットに逃げる。
(最期…私の最期は…どこで誰と…)
まるで死ぬことが決まった人のような思考。
ピロン♪
彼女のスマホが鳴る。クラスのイケメン優等生、|卯月春星《うづきはるせ》からだ。
『なんかあった?』
『横断歩道…見たよ』
そう連絡が入っていた。
彼女はスマホを叩き割った。
短くてごめんなさいっ🙇♀️