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目次
お獣傷
ふわふわとした毛並みが揺れている。
風に揺られたそれはぴょっこりと人のような形になって墓場の森の中で線香を焚いた。
「⋯⋯臭い」
それは一言だけ文句を言って一つの墓石の前にしゃがみ込む。
何をするでもなく、爪を身体に逆立てて思いっきり引っ張って小さな5本の線からじんわりと血が噴き出した。
それを何度も、何度も繰り返した。